バラの香りの種類と、バラの強香品種をまとめて紹介します!

      2017/05/08

バラはその花の美しさ、庭に咲いたときの姿の美しさとともに、香りの豊かさでも人を魅了し続けています。女性用の香水のほぼ100%にバラの香りが使われているといわれているほどです。せっかくバラを育てるなら、香りの良さにもこだわりたいですね。今回は、バラの香りの種類と、芳醇な香りをもつバラの強香品種を紹介します!

スポンサーリンク



バラの香りには個性がある

Rose Yves Piaget バラ イブ ピアッチェ
Rose Yves Piaget バラ イブ ピアッチェ / T.Kiya

▲ダマスク・モダンの香り「イヴ・ピアジェ」

「香りのないバラは、笑わない美人と同じ」という言葉があるそうです。確かに、バラに香りがなかったら、こんなに人々を魅了する花にならなかったかもしれません。

バラの香りというと、どんな香りを想像するでしょう? 甘く濃厚でどこかウェットな香りでしょうか? それともややコスメっぽい印象を含んだツンとくる香りでしょうか? 一口にバラの香りといっても、じつはさまざまな個性があります。

甘く濃厚な香りの代表はオールド・ローズのダマスク香です。

香水の原料として栽培されている品種は、ブルガリアやトルコのダマスク・ローズや、フランスのケンティフォリア・ローズが有名です。これらはどちらもオールド・ローズ。素晴らしいダマスク香をもっています。

一方、ややコスメっぽくてツンとくるのはチャイナ系統のバラに由来するティー香でモダン・ローズを代表する香りです。

ヨーロッパに中国の原種バラがもたらされたのは、18世紀の終わりから19世紀初頭にかけてのことでした。中国のバラは、ヨーロッパのバラにはない「ティー」の香りをもっています。また、西アジア・北アフリカ原産のロサ・モスカータ「ムスク」の香りをもっています。

ヨーロッパにさまざまな地域の原種バラが渡ったことにより、バラは複雑に交配が繰り返され、その結果、色も形も咲き方も多様なモダン・ローズが生み出されるのですが、同じようにバラの香りも多様になりましたモダン・ローズを代表する香りはティー香ですが、他にもさまざまな香りのバラがあり個性豊かです。

 

オールド・ローズの香り

ダマスク系統の香りは、甘く濃厚なダマスク香

Rosfest i Simrishamn
Rosfest i Simrishamn / cwasteson

元前48年にエジプトを統治したクレオパトラは、バラの花びらをひざの高さまで床に敷き詰めシーザーやアントニウスを迎えたといわれています。そんなに大量のバラを野から摘んできたとは考えにくいので、この頃には、バラの栽培がおこなわれていたと考えられています。このバラはロサ・ダマスケナRosa × damascena)だったと推測されています。

かつてシリア一帯で栽培されていたロサ・ダマスケナは、11世紀末~13世紀末までの長期にわたり派遣された十字軍により、ヨーロッパに渡りました。

現在、ブルガリア中央部のカザンラク町近郊のバラの谷では、ロサ・ダマスケナの変種、ロサ・ダマスケナ・トリギンテペタラRosa × damascena trigintipetala香料を採るために栽培されています。ロサ・ダマスケナ・トリギンテペタラは、栽培されている地名から「カザンリク」の別名で呼ばれています。

カザンリクの花びら3トンで、たった1000mlの精油しか採れないそうです。バラの精油がどれだけ貴重かが分かりますね!

じつはバラの精油(ローズ・オイル)の世界最大の産出国はトルコですが、ブルガリア産のローズ・オイルの方が品質が高いとされています。

 

▼ダマスク系統について、詳しくはこちらをご覧ください。

バラの系統/ダマスク系統【D】

 

ダマスク系統の代表的な強香品種

ロサ・ダマスケナ・トリギンテペタラ

別名カザンリク

Rosa damascena trigintipetala

ピンク
オータム・ダマスク

別名キャトル・セゾン

Autumn Damask

ピンク
Autumn Damask / mmmavocado
 マダム・アルディ

Madame Hardy


Rosa damascena – Mme Hardy / sammydavisdog
 セルシアーナ

Celsiana

淡ピンク
Celsiana / mmmavocado
 ラ・ビル・ド・ブリュッセル

La Ville de Bruxelles

 淡ピンク
 ブラッシュ・ダマスク

Blush Damask

ピンク
Rosfest i Simrishamn / cwasteson

 

スポンサーリンク




ガリカ系統の香りは、甘いダマスク香

▲ガリカ系統の強香品種「シャルル・ド・ミル」

サ・ガリカは、現在のフランス南部を中心に自生していたバラです。ロサ・ガリカを交配の親にした系統のバラをガリカ系統といいます。ダマスク・ローズ(ロサ・ダマスケナ)は、ロサ・ガリカとロサ・フェニキアの自然交雑種と考えられており、ロサ・ガリカはロサ・ダマスケナの親にあたります。ロサ・ガリカの香りは、ロサ・ダマスケナによく似たダマスク香です。

 

▼ガリカ系統について、詳しくはこちらをご覧ください。

バラの系統/ガリカ系統【G】

 

ガリカ系統の代表的な強香品種

エンプレス・ジョセフィーヌ

Empress Josephine

 ピンク
カミュ

Camaieux

 白と濃ピンクの絞り
Roses in The Garden – Camaieux / BenGrantham
 グロワール・ド・フランス

Gloire de France

 ピンク
 シャルル・ド・ミル

Charles de Mills

ローズ・ピンク
 デュセス・ダングレーム

Duchesse d’Angouleme

 淡ピンク
 デュセス・ド・モンテベロー

Duchesse De Montebello

ピンク  

 

アルバ系統の香りは、爽やか

▲アルバ系統を代表する「ロサ・アルバ・セミプレナ」は中香

サ・アルバは、ロサ・ダマスケナとロサ・コリイフォリア・フロエベリーの自然交雑種といわれています。ロサ・アルバを親にして交配されたアルバ系統のバラは、ガリカ系統やダマスク・ローズのダマスク香とは少し異なり、爽やかな香りが特徴です。かすかにレモンの香りもします。

白バラには、しばしばロサ・アルバに特徴的な爽やかな香りを受け継いでいる品種がみられます。

 

▼アルバ系統について詳しくは、こちらをご覧ください。

バラの系統/アルバ系統【A】

 

アルバ系統の代表的な強香品種

クイーン・オブ・デンマーク

Königin von Dänemark

濃ピンク
Rosa alba “Königin von Dänemark” ( Booth 1826 ) / Nouhailler
フェリシテ・パルマンティエ

Félicité Parmentier

 淡ピンク

 

ケンティフォリア系統の香りも、ダマスク香

▲ケンティフォリア系統の強香品種「ジュノー」

サ・ケンティフォリアは、ロサ・ガリカ、ロサ・フェニキア、ロサ・モスカータ、ロサ・カニナさらにダマスク・ローズ、アルバ・ローズと、さまざまな原種が複雑に関わった交配種です。豊かな香りをもつ品種が多く香りの系統としてはダマスク香。ケンティフォリア系統のバラは、香料を採るため、17世紀に大量にオランダで栽培されていました。

現在、南仏グラースでは、ケンティフォリア・ローズ(別名ローズ・ド・メ)がバラの精油を採るために栽培されています。

▼ケンティフォリア系統について詳しくは、こちらをご覧ください。

バラの系統/ケンティフォリア系統【C】

 

ケンティフォリア系統の代表的な強香品種

ジュノー

Juno

 白ピンク
ファンタン・ラトゥール

Fantin Latour

淡ピンク
Centifolia ‘Fantin-Latour’ / Rhian vK
 ブランシュ・フルール

Blanchefleur


Blanchefleur / mmmavocado
 ホワイト・プロヴァンス

White Provence

 白
 ロサ・ケンティフォリア

Rosa centifolia

 ピンク
 ロサ・ケンティフォリア・ヴァリエガータ

Rosa centifolia variegata

 白にローズピンクの絞り

 

モス系統の香りもダマスク香

▲モス系統の代表品種「コモン・モス」

ンティフォリア系統から突然変異で生まれたモス系統のバラにも、素晴らしい香りをもつ品種がたくさんあります。モス系統の香りもケンティフォリア系統と同じ、ダマスク香です。

 

▼モス系統について、詳しくはこちらをご覧ください。

バラの系統/モス系統【M】

 

モス系統の代表的な強香品種

グロワール・ド・ムッシュ

Gloire des Mousseux

 淡ピンク
 

コンテス ド ムリネ

Comtesse de Murinais

 白
サレ

Salet

ピンク
Salet / 悠遊山城.樹玫瑰.庭園美食.

ジェニー デ モントフォート

Jeanne de Montfort

 ピンク
シャポー・ド・ナポレオン

Chapeau de Napoleon

 

濃ピンク

デュ ド ポール フォンテーン

Deuil de Paul Fontaine

 赤紫

ブラック・ボーイ

Black Boy

 赤紫

ブランシュ・モロー

Blanche Moreau


rosa Blanche Moreau / Apua

マダム ルイ レベルク

Mme.Louis Leveque

 淡ピンク

ルイ・ジマール

Louis gimard

 ピンク
ロサ・ケンティフォリア・ムスコーサ

Rose centifolia muscosa

ピンク
Rosa centifolia muscosa “Moosrose” (Holland 1796) / Nouhailler

 

ティー系統の香りは、ティー香

Rose, Rosa gigantea, バラ, ロサ・ギガンティア,
Rose, Rosa gigantea, バラ, ロサ・ギガンティア, / T.Kiya

18世紀の終わりから19世紀初頭にかけて、中国からヨーロッパにもたらされた4種類のバラのうち、ロサ・ギガンティアはティー香の祖ともいわれるバラです。

ティー香は、その名の通り紅茶を思わせる香りで、上品で優雅な印象です。香り立ちは中程度のものが多い

 

▼ティー系統について、詳しくはこちらをご覧ください。

バラの系統/ティー系統【T】

 

ティー系統の代表的な強香品種

フランシス・デュブリュイ

Francis Dubreuil

濃赤

 

ロサ・モスカータはムスクの香り

Rosa moschata
Rosa moschata / mmmavocado

西アジア、北アフリカ原産のロサ・モスカータは、ムスク(じゃこう)の香りが特徴です。ややスパイシーなダマスク香ともいわれます。

まとめ

o0228021113263924831 (1)

バラをさらに魅力的にしている香りについてまとめてみました。バラには、さまざまな個性的な香りがあるのが分かっていただけたかと思います!

オールド・ローズの香りは、ダマスク系統のバラに代表されるダマスク香と、中国原産のロサ・ギガンティア由来のティー香に分けられます。アルバ系統のバラもダマスク系統ですが、爽やかなレモンのような香りを含んでいます。この香りは白バラに特徴的な香りです。あまり強い香りではありませんが、ロサ・モスカータの系統のバラにはムスク香があります。

モダン・ローズの香りとイングリッシュ・ローズの香りについては、別のページでまとめています。

 

▼モダン・ローズの香りと強香品種は、表示速度の軽減のためこちらに移動しました。

▼イングリッシュ・ローズの香りと強香品種については、こちらをご覧ください!

cropped-rose1.png
スポンサーリンク






 - ▶バラを選びたい , , ,