強香品種のバラを花色別に3回に分けて一覧にしています。第2弾の今回は、淡ピンク、ピンク、ローズ色のバラです。この色相のバラは、香水につかうローズ精油を採るために栽培されている「カザンラク」をはじめ、豊かな香りをもつバラの宝庫です。
ピンク系のバラは、多くのオールドローズに備わった「ダマスク香」をもつ品種が豊富
もっともバラらしい優雅で華やかな品種がそろう淡ピンク~ローズ色のバラは、女性からの支持がとくに高いバラです。花の美しさはもちろん、香り高い品種も多く、次に選ぶならどのバラがいいか迷ってしまいますね。バラ選びで迷うのもロザリアンの楽しみのひとつです。存分に眺めて迷ってください^^
もともとヨーロッパに自生していた原種バラを交配してつくられたオールド・ローズは、ほとんどが素晴らしいダマスクの香りをもちます。
香水の原料となるローズ精油を採取するためにブルガリアなどで栽培されている「カザンラク」は、ピンク色の花です。フランスのグラースやモロッコで栽培されている「ロサ・ケンティフォリア」もピンク色の花。ローズ色の中国のバラ、「マイカイ」(強香)や日本にも自生している「ハマナシ」(中香)も香料用に栽培されています。
オールド・ローズでもモダン・ローズでも、淡ピンク~ローズ色のバラは、ダマスクの香りをもつ品種が豊富です。
マークと略記号の意味
香りの強さは、やや辛い目評価の「バラの家」を参考にしています。特徴のあるものは、一部「中香」のバラも含まれています。品種名にアンダーラインのついているものは、詳しい品種紹介ページにリンクしています。
ひたすら愛らしい「淡ピンク」のバラ。ダマスク系の芳香品種がたくさん!
フレッシュな愛らしさにあふれた淡ピンクのバラでは、ADR受賞の「マイガーデン」、ゲランの香水に由来する花名の「ナエマ」が人気です!
香料用に栽培されている「カザンラク」を含む「ピンク色」のバラ。香りの名花ぞろいです!
ブルガリアで栽培されている香料用のバラとして有名な「カザンラク」は甘くとろけるようなダマスク香、南仏グラースやモロッコで同じく香料用に栽培されている「ロサ・ケンティフォリア」は少しハーブを感じさせるすっきりしたダマスク香。ピンク色のバラには香水メーカーのイメージバラもあり、香りの名花がそろっています。
妖艶な女性を思わせる「ローズ色」のバラ。花も香りも、主役級の存在感!
この花色のバラは、あでやかさを求めて育種されることが多いのでしょう。大輪で、まさに匂い立つような存在感のバラがたくさんあります。バラの香りは大輪なほど強く感じられますから、大輪の強香品種となれば、まさに主役級の大女優といった貫禄です!
▼オールド・ローズの香りの種類についてはこちらをご覧ください。
▼モダン・ローズの香りについては、こちらをご覧ください。
▼イングリッシュ・ローズの香りについてはこちらをご覧ください。
まとめ
色別に3回に分けてご紹介する「香りのバラ図鑑」。第2弾は、淡ピンク、ピンク、ローズ色のバラです。
イングリッシュ・ローズには素晴らしい強香品種がいくつもあるのですが、なかでも「超強香」として人気だった「エブリン」(サーモンピンク)や「シャリファアスマ」(淡ピンク)などはデビッド・オースチン社のサイトで販売がなくなった品種なので掲載していません。どちらも人気は高かったと思うのですが、どうしてでしょうね?
バラは、人気がなくなればすぐに販売しなくなるし、人気があってもなぜか取り扱いがなくなることもあるし。バラとの出会いも一期一会といえそうです!お気に入りが見つかったら大事に長く育ててあげたいものですね。
▼黒赤、赤、白、紫の強香品種は、こちらをご覧ください。
▼黄色、オレンジ色、杏色、複色&ミニバラの強香品種は、こちらをどうぞ。