バラの天敵コガネムシとよく似た甲虫カナブンとハナムグリ。それぞれの見分けポイントを紹介します。捕殺対象はコガネムシだけなので、覚えておいて!


コガネムシの仲間は見分けにくい!

▲左からコガネムシ、カナブン、ハナムグリ

ガネムシはバラや農作物に深刻なダメージを与える害虫ですが、コガネムシ科の仲間には、カナブンやハナムグリなど、似たような昆虫がいくつもいます。

 

上の写真は左からコガネムシ、カナブン、ハナムグリです。それぞれの違い分かりますか? よほど詳しい人でなければ、見分けられないと思います。わたしも、今回しっかり調べるまで違いが分かりませんでした。

 

どれもコガネムシ科の仲間ですが、その生態はかなり違っています。ロザリアンにとって迷惑な害虫はコガネムシだけで、なんとカナブンとハナムグリは益虫なんです! 間違って捕殺してしまわないよう、今回は、それぞれの見分け方を紹介します。

 

コガネムシは、頭も体もまるい

▲コガネムシは頭も体もまるいのが特徴

ガネムシの特徴は、頭も体もまるいことです。多くは上の写真のような緑色をしていて、緑色をベースに赤紫色が混じって金属のような光沢をもつ個体もよく見かけます。

 

体長は2cmほどで、6~9月頃に成虫を見かけます。

 

コガネムシには他にもさまざまな種類がいます。よく見かけるものを順に紹介します。

 

ナガチャコガネ

▲少し細長いナガチャコガネ

色や真っ黒なコガネムシもいます。黒いコガネムシは一見大きなゴキブリのように見えて、ギョッとします。

 

銅色のドウガネブイブイと呼ばれるコガネムシもいます。

 

マメコガネ

▲体長1cmほどのマメコガネ

ガネムシの半分ほどの大きさのマメコガネは、写真では茶色く見えていますが、玉虫色の美しい光沢をもつコガネムシです。

 

コガネムシもマメコガネも幼虫が植物の根を食べるので、農作物に大きな被害をもたらす害虫です。

 

マメコガネは日本の固有種で、1900年代初頭にアメリカに持ち込まれ、今では「ジャパニーズビートル」の名称で親しまれ──じゃなくて、農家にとても嫌われています(^^;

 

セマダラコガネ

▲特徴的な模様のセマダラコガネ

だら模様のコガネムシもいます。セマダラコガネは体長1cmほどの小さなコガネムシです。ゴルフ場の芝生を枯らしてたびたび問題になるのは、このコガネムシの幼虫だそうです。

 

コガネムシは害虫

▲コガネムシの幼虫はバラの根が大好物

のコガネムシの幼虫も植物の根を食べる、とても厄介な虫です。成虫がバラの近くにいたら、捕殺対象の害虫です。

 

カナブンは、背中の大きな三角形が目印

▲コガネムシより少し大型で背中に目立つ三角形がある

ナブンは、コガネムシとよく似た金属のような光沢をもつ甲虫です。コガネムシより少し大型で、体長は2.5cmほどあります。銅色や緑色のカナブンが一般的ですが、稀に紫や青のカナブンもいるそうです。

 

コガネムシとカナブンを見分けるポイントは、頭の形と背中の三角形です。カナブンの頭は四角く、背中に大きな三角形があります。体つきもやや四角い形をしています。

 

カナブンは益虫

▲カナブンの主食は樹液

ナブンは樹液を主食にしているので、バラに集まることはありません。カナブンの幼虫はコガネムシの幼虫とよく似ていますが、植物の根ではなく腐葉土を食べて育ちます。腐葉土を分解してくれるので、どちらかといえば益虫になります。

 

カナブンの成虫は6~8月に見られます。

 

カナブンがバラの近くに集まってくることはなく、バラの株元に産卵することもほとんどありませんが、成虫を見かける時期がコガネムシと重なります。コガネムシと間違えてカナブンを駆除しないよう、背中の三角形に注意してください。

 

ハナムグリは、背中の斑点が特徴

▲ハナムグリの語源は「花に潜る」から

ナムグリは、体長1.5~2cmのコガネムシ科の昆虫です。漢字で「花潜」(ハナムグリ)と書くことから分かるように、花に潜るようにして花粉や蜜を食べます。

 

花の蜜や花粉の他に、樹液や発酵した果実も食べますが、花びらや葉を食べることはありません。

 

ハナムグリを見分ける一番のポイントは、背中の斑点模様です。さらに、全体に短い毛が生えているのも特徴です。

 

ハナムグリは益虫

▲コアオハナムグリ

ナムグリの成虫は、コガネムシより早く4月ごろから見られます。白いキク科の植物を好むそうですが、稀にバラにもやってきます。身体じゅうに花粉をつけて運ぶ、植物にとって大事な昆虫です。

 

▲一心不乱に花粉を食べるハナムグリ 写真提供/天女の舞子

 

ところがこのハナムグリ、花粉や蜜に到達するために花びらに爪で穴を開けてしまいます。結果的に花を傷めることになるので、バラの先生によっては「害虫」として紹介する場合もあります。

 

幼虫は腐葉土を食べて育ちます。腐葉土を分解し、豊かな土を作る益虫です。

 

ハナムグリを花粉を媒介し豊かな土をつくる益虫とみるか、花びらを傷める害虫とみるかは、それぞれの判断にゆだねたいと思います。我が家の場合はあまり来ないので、たまに見かけたら「食事してってねー」と見守っています。

 

幼虫の見た目は、コガネムシの幼虫よりまるまると太った感じです。面白いのはその歩き方で、土から出された幼虫は、ひっくり返ったまま背中で歩きます。もしも見つけた幼虫が背中で歩いたら、それはハナムグリの幼虫です。バラの根を食べることはありません。

 

まとめ

コガネムシ、カナブン、ハナムグリの見分け方を中心に、それぞれの成虫と幼虫の食べ物などについて紹介しました。

 

ツヤツヤして全体に丸いのがコガネムシ、背中に大きな三角形があるのがカナブン、斑点模様があり毛で覆われているのがハナムグリです。コガネムシはバラの葉や根を食べる害虫ですが、カナブンとハナムグリは益虫です。捕殺対象はコガネムシだけなので覚えておいてくださいね。(ハナムグリを害虫と判断される方もいらっしゃるでしょうが──)

 

たとえ見た目は似ていても、それぞれ好きなものが違うので、バラに寄ってくるのはほぼコガネムシと思って良さそうだ、と、今回調べてみて分かりました。カナブンは樹液が好きだし、ハナムグリはキク科の花や樹液に集まりますから。

 

でも以前、我が家のベランダでハナムグリを見かけて、あわや捕殺しかけたことがあるので、バラにもやってくることがあるようですよ。

 

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