バラの薬剤散布は何日置きにすればいいかなど、参考になる実際の年間スケジュール例を2例紹介します。ご自身の農薬散布計画に役立ててください!
バラの薬剤散布の具体的なスケジュール例が知りたい!
▲農薬散布、具体的な散布スケジュールはどうする?
バラに使う農薬が決まりいざ散布しようとすると、今度はいつ何を散布すればいいのか、何日置きに散布すればいいのかなど、具体的なスケジュールが知りたくなりますよね。
でも実際は、アブラムシには〇〇が効くとか、黒星病には△△が効くという情報はあっても、農薬の年間散布スケジュール例は検索してもほぼありません。
理由は「一概に言えないから」だと思われます。お住まいの地域により気温差もあるし、発生しやすい病虫害も違うからでしょう。環境や品種によっても違います。近年増えている病気に強い品種なら、そんなに多く散布しなくても大丈夫です。
それともうひとつ、大規模バラ園や生産農家は一般家庭で使うようなロットの小さなものは使わず、プロ仕様のものを使っているので公開しても意味がなかったり、企業秘密的な部分もあるようです。「これは企業秘密で本当は言いたくないんだけど~」なんて前振りで薬剤散布のちょっとしたコツを話しているバラの生産農家さんの動画を観たことがあります。
とはいえ、困っている農薬初心者のための有益な情報はないか──とあちこち探して2件の農薬散布スケジュール例を見つけたので紹介します。
まつお園芸・春~初夏(3月~7月初旬)の農薬散布スケジュール例
▲まつお園芸ローテーション薬剤セット 出展/まつお園芸公式
バラの育て方をyou tubeで分かりやすく配信している京都のまつお園芸では、農薬初心者が使いやすいローテーション薬剤セットを提案・販売しています。
▼まつお園芸の詳しいローテーション薬剤はこちらでご覧ください
▼実際の販売ページはこちらです
これらの薬剤を使って、実際に散布する農薬散布スケジュールも一部公開されています。残念ながら3月~7月初旬分までしかありませんが、この時期だけでも十分参考になります。
追記
この農薬散布ローテーションについての弱点を指摘した、有益な情報コメントが入っています。ぜひコメント欄にも目を通してください!
3月の農薬散布
3月中旬/Aの薬剤散布(オルトラン液剤+トップジンMゾル)
オルトラン液剤 100ml 住友化学園芸 浸透移行性 殺虫剤 |
トップジンMゾル 30ml 住友化学園芸 計量容器付 殺菌剤 |
早いめの薬剤散布が大事です。とくに新芽に被害がでるゾウムシは、早いと3月下旬から出始めるので注意が必要!
3月下旬/Bの薬剤散布(ベニカR+サルバトーレME)
マイローズ ベニカR乳剤 100ml 住友化学園芸 ばらの害虫に速効退治 殺虫剤 |
サルバトーレME 20ml バラの黒星病 うどんこ病に/ 4個までネコポス便対応 |
そろそろ病虫害の被害が本格的になってくる季節です。株元から葉先までたっぷり散布しましょう。
4月の農薬散布
4月初旬/Cの薬剤散布(モスピラン液剤+サプロール乳剤)
モスピラン液剤 100ml 住友化学園芸 持続性のある害虫防除薬 浸透移行性 殺虫剤 |
STサプロール乳剤 30ml 住友化学園芸 黒星病うどんこ病に バラ栽培などに 計量スポイト付 殺菌剤 |
急激に気温が上がり始めるこの時期は、早いと黒星病も出始めます。薬剤散布でしっかり予防しましょう。とくに葉裏にしっかり散布を。この時期に害虫対策ができていれば、バラゾウムシ被害は最小限におさえられます。
4月中旬/Aの薬剤散布(オルトラン液剤+トップジンMゾル)
オルトラン液剤 100ml 住友化学園芸 浸透移行性 殺虫剤 |
トップジンMゾル 30ml 住友化学園芸 計量容器付 殺菌剤 |
そろそろ蕾が見えてくるころです。ゾウムシ被害を出さないために枝先や小さな蕾にたっぷりと、黒星病にならないよう葉裏にしっかりと薬剤散布します。とくに蕾は細かい毛が多く薬剤をはじいてしまうので、しっかりかけましょう。
4月下旬/Bの薬剤散布(ベニカR+サルバトーレME)
マイローズ ベニカR乳剤 100ml 住友化学園芸 ばらの害虫に速効退治 殺虫剤 |
サルバトーレME 20ml バラの黒星病 うどんこ病に/ 4個までネコポス便対応 |
蕾が膨らんできて、早いものはガク割れしてきています。花びらに薬液がかかるとシミができるおそれがあるので、ガク割れした蕾にかからないよう薬剤散布します。
引き続き黒星病対策で、株元や葉裏にしっかり薬剤散布します。
5月の農薬散布
5月中旬/Cの薬剤散布(モスピラン液剤+サプロール乳剤)
モスピラン液剤 100ml 住友化学園芸 持続性のある害虫防除薬 浸透移行性 殺虫剤 |
STサプロール乳剤 30ml 住友化学園芸 黒星病うどんこ病に バラ栽培などに 計量スポイト付 殺菌剤 |
春花の開花が始まる時期です。花に養分を取られるので、葉は栄養失調ぎみになりがち。そのため、この時期にしっかり薬剤散布するのが黒星病予防のカギになります。株元や葉裏を中心にしっかり散布を。ただし、花びらにかけるとシミになりやすいので注意。
5月末ごろ(1番花の後)/Aの薬剤散布(オルトラン液剤+トップジンMゾル)
オルトラン液剤 100ml 住友化学園芸 浸透移行性 殺虫剤 |
トップジンMゾル 30ml 住友化学園芸 計量容器付 殺菌剤 |
1番花の終わったこの時期は、バラはエネルギーを使い果たしているので病気が出やすくなります。まだ咲いている花にかからないよう注意しながら、株元や葉裏を中心にしっかり散布します。
6月の農薬散布
梅雨入りするこの時期は、気温が高い日と曇天・雨を繰り返します。気温が高い日は、午前中の農薬散布にこだわらず、気温の下がる夕方散布に切り替えてもOK。
雨がちな日が続くようなら、展着剤をパラフィンを原料とした「アビオンE」にすると安心です。(あいびーが追記)
6月初旬/Bの薬剤散布(ベニカR+サルバトーレME)
マイローズ ベニカR乳剤 100ml 住友化学園芸 ばらの害虫に速効退治 殺虫剤 |
サルバトーレME 20ml バラの黒星病 うどんこ病に/ 4個までネコポス便対応 |
6月中旬/Cの薬剤散布(モスピラン液剤+サプロール乳剤)
モスピラン液剤 100ml 住友化学園芸 持続性のある害虫防除薬 浸透移行性 殺虫剤 |
STサプロール乳剤 30ml 住友化学園芸 黒星病うどんこ病に バラ栽培などに 計量スポイト付 殺菌剤 |
6月下旬/Aの薬剤散布(オルトラン液剤+トップジンMゾル)
オルトラン液剤 100ml 住友化学園芸 浸透移行性 殺虫剤 |
トップジンMゾル 30ml 住友化学園芸 計量容器付 殺菌剤 |
7月の農薬散布
7月初旬/Bの薬剤散布(ベニカR+サルバトーレME)
マイローズ ベニカR乳剤 100ml 住友化学園芸 ばらの害虫に速効退治 殺虫剤 |
サルバトーレME 20ml バラの黒星病 うどんこ病に/ 4個までネコポス便対応 |
まつお園芸の農薬散布スケジュールはここまでです。
これ以降は、「しっかり消毒を続ける」タイプの方と「秋まで一旦、農薬散布を休む」タイプの方の2通りの考え方があると紹介されているのみ。
農薬の年間使用回数を考えると、これまでのようなペースで散布することができないので、これ以降も同じペースで散布をするなら別の農薬を買い足す必要に迫られるようです。
このあたりが、農薬散布の難しいところですね。
▼まつお園芸の農薬散布スケジュールのページはこちらです
バラ愛好家の農薬散布カレンダー。4月~11月まで全20回!
▲バラのハウス栽培
こちらは4月中旬~11月初旬まで1年を通して全20回分の農薬散布カレンダーです。石川県在住のバラ愛好家が2019年度版として作成したものになります。
愛好家とはいえ切り花コンテストに出品するなどほぼプロクラスの方で、かなり信頼できる情報です。ただしハウス栽培で、多くの農薬を混用しているし、既に製造中止になっているものや危険物が含まれるなど農薬初心者がマネするにはオススメできない内容も含まれています。
とはいえ、散布内容が具体的で参考にできるところが多くあります。
たとえばダコニールなどの薬剤耐性がつきにくく連続使用できる薬剤はローテーションせず連続使用していたり、気温が高い時期はそれをサンヨールに変更したり、展着剤のほかに活力剤も混入していたり。
また、黒星病やウドンコ病が発生したときの対処法も書かれていて、具体的かつ参考にしやすい内容です。
このままマネするのではなく、適用のないものを省略したり、注意を要するものをほかの農薬に差し替えるなどすれば、十分活用できます。展着剤も、庭仕様にするならアビオンEに替えた方が、雨対策になりそうです。
年間を通してのバラの農薬散布カレンダーは貴重なので、どうぞ上手に役立ててください!
製造中止など注意を要する点は、青文字にしています。
▼差し替える薬剤を選ぶさいには、こちらのページが参考になります
4月の薬剤散布
4月中旬
ダコニール1500倍+オルトラン1500倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | 備考 | |
ダコニール(黒星病・ウドンコ病予防) | オルトラン | 活力剤+展着剤(アプローチ) |
4月下旬
ダコニール1500倍+スミチオン1500倍+ベストガード1000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | スリップス対策 | 備考 |
ダコニール(黒星病・ウドンコ病予防) | スミチオン | ベストガード | 活力剤+展着剤(アプローチ) |
5月の薬剤散布
5月初旬
ポリキャプタン500倍+サンヨール500倍+トリフミン3000倍+スミチオン1000倍+ダントツ4000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | スリップス対策 | 備考 |
ポリキャプタン(黒星病・ウドンコ病予防) サンヨール(ウドンコ病予防) トリフミン(ウドンコ病治療) |
スミチオン | ダントツ | 活力剤+展着剤(アプローチ) |
5月連休明け
ポリキャプタン500倍+サンヨール500倍+アミスター2000倍+ダントツ3000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | スリップス対策 | 備考 | |
ポリキャプタン(黒星病・ウドンコ病予防) サンヨール(ウドンコ病予防) アミスター(ウドンコ治療薬) |
ダントツ |
活力剤+展着剤(アプローチ) アミスターはバラに適用ナシ |
5月中旬
ポリキャプタン500倍+ベンレート3000倍+ガッテン乳剤5000倍+スミチオン1000倍+コロマイト2000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | ハダニ対策 | 備考 |
ポリキャプタン(黒星病・ウドンコ病予防) ベンレート(予防・治療剤) ガッテン乳剤(ウドンコ病治療剤) |
スミチオン | コロマイト |
活力剤+展着剤(アプローチ) ガッテン乳剤は製造中止 |
5月下旬(春花後)
オーソサイド800倍+ベンレート3000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | 備考 | ||
オーソサイド(黒星病予防) ベンレート(予防・治療剤) |
活力剤+展着剤(アプローチ) |
6月の薬剤散布
6月上旬以降
オーソサイド800倍+ラリー3000倍+ジマンダイセン500倍
黒星病・ウドンコ病対策 | 備考 | ||
オーソサイド(黒星病予防) ラリー乳剤(黒星病・ウドンコ病の治療) ジマンダイセン(黒点病、ウドンコ病、べと病の予防) |
活力剤+展着剤(アプローチ) |
6月末~7月初旬
黒星病が発生した場合は、サプロール1000倍を単体で2日おきに3回続けて散布する。
ハダニ対策に、ダニ太郎1000倍散布。
7月の薬剤散布
コガネムシ・チュウレンジハバチの成虫には家庭用殺虫ジェットスプレーを使用。
7月上旬
フルピカフロアブル2000倍+サルバトーレ3000倍+マッチ乳剤2000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | ヨトウムシ類対策 | 備考 | |
フルピカフロアブル(黒星病・ウドンコ病の予防) サルバトーレ(黒星病・ウドンコ病の予防と治療) |
マッチ乳剤 |
活力剤+展着剤(アプローチ) マッチ乳剤は危険物にあたるので、火気厳禁 |
7月中旬
フルピカフロアブル2000倍+サルバトーレ3000倍+マッチ乳剤2000倍+ダニサラバ1000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | ヨトウムシ類対策 | 備考 | |
フルピカフロアブル(黒星病・ウドンコ病の予防) サルバトーレ(黒星病・ウドンコ病の予防と治療) |
マッチ乳剤 |
活力剤+展着剤(アプローチ) マッチ乳剤は危険物にあたるので、火気厳禁 |
7月下旬
フルピカフロアブル2000倍+サルバトーレ3000倍+マッチ乳剤2000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | ヨトウムシ類対策 | 備考 | |
フルピカフロアブル(黒星病・ウドンコ病の予防) サルバトーレ(黒星病・ウドンコ病の予防と治療) |
マッチ乳剤 |
活力剤+展着剤(アプローチ) マッチ乳剤は危険物にあたるので、火気厳禁 |
8月の薬剤散布
8月上旬
フルピカフロアブル2000倍+サルバトーレ3000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | 備考 | ||
フルピカフロアブル(黒星病・ウドンコ病の予防) サルバトーレ(黒星病・ウドンコ病の予防と治療) |
活力剤+展着剤(アプローチ)
|
8月中旬(お盆前後)
ポリキャプタン500倍+ラリー3000倍+マッチ2000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | ヨトウムシ類対策 | 備考 | |
ポリキャプタン(黒星病・ウドンコ病予防) ラリー乳剤(黒星病・ウドンコ病の治療) |
マッチ乳剤 |
活力剤+展着剤(アプローチ) マッチ乳剤は危険物にあたるので、火気厳禁 |
8月末(夏剪定前)
ポリキャプタン500倍+ラリー3000倍+マッチ2000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | ヨトウムシ類対策 | 備考 | |
ポリキャプタン(黒星病・ウドンコ病予防) ラリー乳剤(黒星病・ウドンコ病の治療) |
マッチ乳剤 |
活力剤+展着剤(アプローチ) マッチ乳剤は危険物にあたるので、火気厳禁 |
9月の薬剤散布
黒星病が発生した場合は、サプロール1000倍を単体で2日おきに3回続けて散布して治療する。
ウドンコ病が発生した場合は、トリフミン3000倍・アミスター20の2000倍・ガッテン乳剤5000倍などを散布して治療する。(アミスター20はバラに適用外、ガッテン乳剤は製造中止)
9月初旬(夏剪定直後)
ポリキャプタン500倍+ラリー3000倍+アディオン乳剤1000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | 備考 | |
ポリキャプタン(黒星病・ウドンコ病予防) ラリー乳剤(黒星病・ウドンコ病の治療) |
アディオン(アブラムシ類・ヨトウムシ類) |
活力剤+展着剤(アプローチ)
|
9月中旬
オーソサイド800倍+ルビゲン水和剤3000倍+アディオン1000倍+アファーム2000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | ヨトウムシ類対策 | 備考 |
オーソサイド(黒星病予防) ルビゲン水和剤(ウドンコ病の防除) |
アディオン(アブラムシ類・ヨトウムシ類) | アファーム乳剤 |
活力剤+展着剤(アプローチ) ルビゲン水和剤は製造中止 |
9月下旬
オーソサイド800倍+ルビゲン水和剤3000倍+アクテリック乳剤1000倍+ダントツ3000倍+アファーム乳剤2000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | スリップス・ヨトウムシ類対策 | 備考 |
オーソサイド(黒星病予防) ルビゲン水和剤(ウドンコ病の防除) |
アクテリック乳剤 |
ダントツ(アブラムシ・スリップス類) アファーム乳剤(ヨトウムシ類) |
活力剤+展着剤(アプローチ) ルビゲン水和剤・アクテリック乳剤は製造中止 |
10月の薬剤散布
黒星病が発生した場合は、サプロール1000倍を単体で2日おきに3回続けて散布して治療する。
ウドンコ病が発生した場合は、トリフミン3000倍・アミスター20の2000倍・ガッテン乳剤5000倍などを散布して治療する。(アミスター20はバラに適用外、ガッテン乳剤は製造中止)
10月10日ごろ
ダコニール1000倍+ルビゲン水和剤3000倍+アクテリック500倍+ダントツ3000倍+アファーム乳剤2000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | スリップス・ヨトウムシ類対策 | 備考 |
ダコニール(黒星病・ウドンコ病予防) ルビゲン水和剤(ウドンコ病の防除) |
アクテリック乳剤 |
ダントツ(アブラムシ・スリップス類) アファーム乳剤(ヨトウムシ類) |
活力剤+展着剤(アプローチ) ルビゲン水和剤・アクテリック乳剤は製造中止 |
10月20日ごろ
ダコニール1000倍+ルビゲン水和剤3000倍+アクテリック500倍+ダントツ3000倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | スリップス対策 | 備考 |
ダコニール(黒星病・ウドンコ病予防) ルビゲン水和剤(ウドンコ病の防除) |
アクテリック乳剤 |
ダントツ(アブラムシ・スリップス類)
|
活力剤+展着剤(アプローチ) ルビゲン水和剤・アクテリック乳剤は製造中止 |
11月の薬剤散布
11月初旬
ダコニール1000倍+サンヨール500倍+アクテリック500倍
黒星病・ウドンコ病対策 | アブラムシ対策 | 備考 | |
ダコニール(黒星病・ウドンコ病予防) サンヨール(黒星病・ウドンコ病などの防除) |
アクテリック乳剤 |
|
活力剤+展着剤(アプローチ) アクテリック乳剤は製造中止 |
▼情報元のpdfはこちらから見られます
まとめ
今回は、バラの農薬散布スケジュールについて、プロとプロ級の愛好家という信頼できる情報2例を紹介しました。
農薬散布スケジュールやカレンダーはとても重要なのに、具体的な情報が少ない分野です。今回の2例も、まつお園芸の情報は春~初夏のみだし、愛好家の情報はかなりプロ仕様に近く農薬初心者がマネしにくいものも含まれます。
これらを参考にご自分の農薬散布スケジュールづくりに役立ててください!
▼病気と害虫対策の記事一覧は、こちらからどうぞ
サプロールとサルバトーレ、他にラリーはすべて同じ系統(EBI)で連用するとすぐに耐性(とても耐性が付きやすい系統でもある)がついてしまうので、避けたほうが無難です。あいだに別系統のダコニール1000 or フルピカ or ベンレートかトップジンMを入れてEBI剤は三回に一回程度くらいがよいのではないでしょうか。
また、ダコニール1000は耐性菌が一切発生しないすぐれた予防薬として知られています。バラの品種によっては25℃以上の高温期に薬害が発生するので、避けられてるように見えますが、病害が発生していない低温期の予防目的にはこれ一本連用でいけるのでお勧めします。
sayaさん、コメントをありがとうございます。
今回ここでご紹介しているのは、まつお園芸おすすめの散布スケジュールと
石川県の愛好家の散布スケジュールの実例になります。
ご指摘の部分はまつお園芸の方になるかと思います。
おそらく、農薬に詳しくない人でもやりやすいようにと、
まつお園芸で考えられた農薬ローテーションだと思いますが、
sayaさんがおっしゃるように、
BとCの殺菌剤──つまりサルバトーレとサプロールが同じEBI系統です。
実はこれではローテーションになっていません。
このあたりのことは一連の農薬関係の記事の下記のものに記載しています。
https://ivy-rose-love.com/3gatunoyakuzaisannpu/
では、なにに変更すればいいかを探すためには、
バラ農薬の系統一覧の記事をご覧いただければと思います。
https://ivy-rose-love.com/keitouitiran/
ダコニールの連用については、これもご指摘のとおり有効で、
ここのあたりは、石川県の愛好家の散布スケジュール例で
春と秋に連用しているところから、理解していただけたらと考えて紹介しました。
そのあたりの記述もしています。
農薬関連の記事がいくつもあるので、
ぜんぶご覧になっていただければいいのですが、
ここだけご覧になると、疑問に思える点は多々あるかと思います。
また、じつは、まつお園芸のまつおさんご自身が動画で話しているのですが、
この散布ローテーションは完全なものとはいえないけれど、
農薬初心者が最初に取り組む「たたき台」としてほしい。
後は自分なりにカスタマイズしてほしいという意向のようです。
sayaさんのご指摘はどれもまっとうで、知識のある経験者ならではのものです。
記事内に、コメント欄もご覧いただくよう追記したいと思います。
ありがとうございました^^
あいびー