バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回は大人気の白バラ「ボレロ」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!


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「ボレロ」は、こんなバラ

▲メイアン社の人気品種「ボレロ」

心が柔らかいピンク色に染まる大輪の白バラ「ボレロ」は、繊細な色味とクラシックな花形、そしてなにより超強香で大人気のバラです。マンゴーやグアバなどのトロピカルフルーツを思わせる甘い香りがします。耐病性が高く育てやすいのも嬉しい。

 

フロリバンダ系統のブッシュ樹形。四季咲き。

 

▼「ボレロ」の詳しい品種紹介は、こちらをご覧ください。

 

今回育てる「ボレロ」の環境DATA

関東の、半日陰ぎみの雨の当たる場所

 ボレロは強健な品種なので、半日陰でも大丈夫だと思います。

 ⇒状態が思わしくなかったので、2年目は日当たりの良い場所に移動

今年の4月初旬にお迎えしたばかりの大苗

今年の目標/たくさん花を咲かせたい!

育てる人/天女の舞子

 

*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!

 

4月初旬の「ボレロ」

▲若葉の「ボレロ」 写真提供/天女の舞子

年、中苗から育てたボレロが1鉢あります。気に入ったので、今年もう1鉢増やしました。今年の苗は4月にバラの家から届いた大苗です。鉢は、届いたときのままの6号プラ鉢です。

 

昨年、中苗から育てたボレロは、約10ヵ月たって枯れたり茶色くなっている枝が数本あり、全体に弱々しい感じです。昨年の自分の管理を反省しつつ、今回の大苗は元気に育てたいと思います。

 

到着と同時に肥料やりと、殺虫・殺菌スプレーをしています。

 

肥料は「はなごころの特選有機濃いバラの肥料」を一掴みほど、鉢土に穴をあけて与え、上から土をかけました。殺虫・殺菌スプレーは、住友科学園芸の「ベニカXファインスプレー」を使いました。

 

芽の状態をよく調べましたが、新芽が同じ場所から複数出ていないので、芽かきの必要はなさそうです。

 

水を与えるときに、リキダス(活力剤)を200倍に薄めて与えるつもりです。様子を見てハイポネックス(液体肥料)も500倍に薄めて与えようと思います。

 

4月23日のボレロ

▲花枝が長く伸びてきました 写真提供/天女の舞子

きな葉が茂ってきて、花枝も長く伸びてきました。大苗にしては鉢が小さく、最近の暖かさで鉢土が乾きやすくなってきています。注意しながら水やりしています。

 

▲ボレロのつぼみ 写真提供/天女の舞子

 

つぼみが上がってきました。これまでハイポネックスとリキダスを混ぜて水やりしてきましたが、ハイポネックスをやめ、リキダスだけにします。

 

4月30日の「ボレロ」

▲先が枯れている枝や黄色い葉が少し出てきた 写真提供/天女の舞子

レロのつぼみは少しずつ大きくなってきています。新しく生えてきた葉っぱが、もともとある葉っぱよりも大きくて元気そうです。ブラインドかな? と思われる枝があるけれど、このまま少し様子を見ようと思います。

 

先が枯れている枝や、黄色い葉がいくつか見えてきたのが少し心配です。前回の薬剤散布が不完全だったのか、葉っぱが1枚、虫に食べられたようです。でも、犯人が見あたりません。

 

この時期の手入れ

虫に食べられた葉があったので、殺虫剤&消毒薬を使用しました。フマキラーの「カダンプラスDX」というスプレーです。前回と同じ薬剤でないのは、同じ薬を毎回使うと、その薬に耐性が付くそうなので変更しました

 

5月9日の「ボレロ」

▲ガクが割れ、白い花びらが見えてきました! 写真提供/天女の舞子

きく膨らんだつぼみのガクが割れ、中から白い花びらが見えてきました! もう少しで咲きそうです。

 

▲裏側の葉が黄色くなってきて心配 写真提供/天女の舞子

 

いつも太陽に向かっている表側から見れば大きな緑の葉が茂っているのですが、裏側の枝についている葉が黄色く変色してきました。陽当たりの問題か、根の問題か分かりませんが、つぼみのつかない枝はずっと小さな葉のままです。

 

先代のボレロもあるので、ボレロは根っこの生長がかなり早い印象があります。昨年「バラの家」さんから同じ鉢で中苗として、梅雨ごろにお迎えしたのですが、夏になる前に寝詰まりしていました。その後3月半ばに10号角鉢に植え替えたときには、もう底まで細い根っこが見えてました。

 

同じ台木を使っていても品種により根の生長に影響するなら、ボレロはかなり生長が早いのかもしれないと思えました。

 

5月12日の「ボレロ」

▲花びらが広がってきて、そうすぐ咲きそう! 写真提供/天女の舞子

ぼみを覆っていたガクが反り返り、花びらがヒラヒラとゆるんできました。ゆっくり開花しています。開き切っていないからか、まだ香りは感じられません。

 

 

5月15日の「ボレロ」

▲開花するにつれ中心にごく淡いピンク色が見えてきました 写真提供/天女の舞子

側の花びらが少し開いてきて、中心にごく淡いピンク色が見えてきました。じつは細い枝を動かしていて、咲きかけてる花が曲がり折れ目がつきそうになったので、慌ててマスキングテープで補強。どうにかなればいいですが──。

 

今回のトラブルから、支柱が大事だと思えました。まさか風で折れるとか、考えたこともありませんでした!

 

▲枯れ枝を切り取りました 写真提供/天女の舞子

 

枯れ枝を2本切り取り、切り口に*「トップジンペーストM」を塗りました。

 

*トップジンペーストMは、切り口から雑菌が入り植物が枯れるのを防いでくれる強い殺菌剤です。

 

5月16日の「ボレロ」

▲「ボレロ」無事に開花しました! 写真提供/天女の舞子

が折れそうになり慌ててマスキングテープと支柱で補強したボレロが、無事に咲きました。枝をすぐ固定できたのが良かったのかも知れません!

 

▲ボレロ(左)とガブリエル(右) 写真提供/天女の舞子

 

同じ白系統の花、ボレロとガブリエルを並べてみました。

 

ボレロの白はあたたかみのある白。ガブリエルの白はごく淡い紫を感じる白。花の芯の色がボレロは淡いピンクでガブリエルは淡い紫。咲き方もボレロは丸弁で、ガブリエルは先の尖った花びら。同じ白系統の花でも、雰囲気は正反対です。でも、どちらも良い香りがします!

 

花径は7cmほどと、小ぶりです。木が生長してくれれば、もっと大きくなると思います。

 

5月20日の「ボレロ」

▲「ボレロ」の2輪目が開花 写真提供/天女の舞子

初の花は花色が悪くなってきたので、そろそろ終わりです。花もちは5日くらいですね。二輪目の花が開花し始めました。明日は久しぶりに大雨が降るそうです。雨が直接当たる場所なので、花が変色しないか心配です。

 

5月25日の「ボレロ」

▲1番花はもうおわりです 写真提供/天女の舞子

高(地面から花までの高さ)は、約60cmになりました。遅れて咲いた2輪目ももう花色が悪くなり、春の1番花はおしまいですね。伸びた半分くらいの長さに切り戻し、「ベニカXネクストスプレー」(赤いの)をスプレーしました。

>>つぎのページでは「花後の鉢増し」から紹介しています。