バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回はつるバラ「アンジェラ」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!
「アンジェラ」は、こんなバラ
▲枝いっぱいに花をつけるアンジェラ
花径6cmほどの、半八重咲きの花を房咲きにするつるバラです。春の花つきは圧巻で、濃いめのピンク色の花が群れ咲く様子は、あたりをパッと華やかにしてくれます。強健で、生育旺盛。病虫害にも強く、とても育てやすいつるバラです。
香りはほとんどなく、わずかに返り咲きするていどのほぼ一季咲きですが、あまり日照条件のよくない我が家のベランダで毎年よく咲いてくれるお気に入りのバラです。
ADRを受賞しています。
▼「アンジェラ」の詳しい品種紹介は、こちらです。
今回育てる「アンジェラ」の環境DATA
関東の東向きベランダ(日照3時間ていど)
数年、ベランダで育てている株
今年の目標/去年の酷暑でエアコン室外機の前の枝が2本ダメになったので、今年はシュートを育てたい!
育てる人/あいびー
*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!
1月の「アンジェラ」/萌芽
▲ベランダのフェンスに誘引した「アンジェラ」
昨年末に新しい培養土で植え替えし、ベランダのフェンスに誘引しました。右側の枝は長いのですが、左側の枝が2本、エアコンの室外機の前になるので、去年の酷暑でエアコン24時間フル稼働していたため、ほぼ枯れてしまいました! 枯れた枝は、株元から切り取ってあります。
これまで誘引にビニタイを使ってきましたが、ほどくときに面倒なので、今年からジュート紐を使っています。こっちの方が、取り除くときハサミで切ればいいので楽ちん!
▲あちこちから芽が立ってきた「アンジェラ」
1月下旬になると、あちこちから小さな芽が立ってきています。
2月の「アンジェラ」/花前のベーサルシュートが発生
▲待望のベーサルシュート発見!
枝の芽は少しずつ膨らんでいます。2月末には、待望の左側に向かうベーサルシュートを発見! この時期に出るシュートは花を咲かせてしまうので、咲かせないようにピンチする予定です。できるだけ長く伸ばしたい!
3月の「アンジェラ」
▲葉が展開してきました!
だいぶ葉が広がってきました! アンジェラの若葉は、赤みのないツヤのある緑の葉です。
4月初旬の「アンジェラ」
▲日に日に葉が茂ってきている
4月に入っても寒い日が続いていますが、ずいぶん葉が茂ってきました。今年の誘引は、手すりに枝を沿わせて留めつけたところがミソです。この方が室内からも花がよく見えるんじゃないかな~♪
▲ベーサルシュートもすくすく育ってます
ベーサルシュートは、ベストな方向に向かってスクスク生長しています。嬉しい♪
この時期の手入れ
追肥/つるバラは基本、寒肥だけでいいのですが、シュートを育てたいので少ないめに追肥しました。肥料は手持ちの「プロミック」。N:12P:12K12+微量要素と高濃度で2ヵ月持続型。(むかーしもらった物なんだけど、ほぼ使わないので、いつまでもなくならないんですよ、この肥料)。花に影響しないように、つぼみが上がったら取り除く予定。
土母(活力剤)を希釈して水やり(日照不足を補うため)
害虫対策/1週間に1度、ニームオイルを希釈して散布。これまで病気にかかったことがないので、殺菌剤は使用しません。
4月中旬の「アンジェラ」/つぼみを確認
▲「アンジェラ」のつぼみ
あちこちからつぼみが上がってきました。肥料は花に影響することがあるので、置き肥を取り除こうとしたのですが・・・。株元にいろいろ植えているせいで、置き肥がどこにあるのか分かりません! まぁ、今年はシュートを育てたいしいいか! と、いうことで、置き肥そのままにします! (変な花も面白そうだし!)
▲シュートの先をピンチ
シュートの先にもつぼみが見えてきたので、こちらはすかさずピンチです。
5月4日の「アンジェラ」
▲たくさんのつぼみが上がってきました!
枝全体にたくさんのつぼみが上がってきました。今年もたっぷり咲いてくれそうで嬉しい限りです。枝が実質1本なのに、こんなに咲かせていいものかと、少し心配ではありますが・・・。花の後に肥料あげるから~と念じながら、咲かせちゃいますけどね!
▲産卵中のチュウレンジハバチ
アンジェラの花枝に産卵しているチュウレンジハバチを見つけました! もちろん親は駆除しましたが、もういくつか産卵してしまっていたので、卵をつぶしてから、株全体にたっぷりニームオイルの希釈液を散布しました。
翅のついたアブラムシを2匹見かけたので「ベニカXファインスプレー」で駆除。さらに、つぼみを中心に株全体に「ベニカXファインスプレー」を散布。
この時期の手入れ
害虫対策/2~3日に1度、ニームオイルを希釈して散布。アブラムシ対策のため、株全体に「ベニカXファインスプレー」を散布。
病気対策/「紅玉」に近いあたりの若葉がチラホラ、ウドンコ病になっています。やはり弱い株を置くと、そこから病気が広がるんですね。白くなってしまっている葉を切り取り、マイローズ殺菌スプレーをかけていますが、そんなにひどくないので気にしすぎないようにしています。
5月12日の「アンジェラ」/開花!
▲アンジェラが開花!
花径5.5cmの、やや小ぶりな花です。この先、もう一回り大きくなると思います。色は濃いピンク色というか、ピンクに近いローズ色というか。よく目立つはっきりした色目の丸弁二重~半八重咲き。香りはほとんどありません。
▲あちこちに10輪ほどが開花
長い枝のあちこちに10輪ほど開花していますが、ばらけて咲いているのでまだ少し寂しい感じがします。でも、つぼみはタップリあるので、これからどんどん華やかになっていく予定です。
この時期の手入れ
水やりの他は、ニームオイルの希釈液を2~3日に1回、散布するだけ。
5月15日の「アンジェラ」
▲つぎつぎ開花! これで6分咲きくらい?
花数は200輪を越え、ずいぶん賑やかになってきました。ベランダの内側からは、あまり花が見えないのが残念なのですが、今年は手すりに枝を誘引したので、去年よりもたくさん見えています。おそらくこれで6分咲きくらいだと思います。
▲フェンスのアンジェラ
フェンスの外に手を伸ばして撮影してみました。まだまだつぼみが目立ちます。
▲最初に咲いた花は、そろそろ散り始め
最初に咲いた、花穂の一番先の花はそろそろ散り始めています。と、いうことは、花もちは3日くらいですね。この頃には、花のサイズは直径7cmほど。花色は白っぽく退色し、最初はきれいな黄色だった雄しべは黒っぽく変色しています。
花びらが下階に散るといけないので、せっせと花殻摘みをします。
5月25日の「アンジェラ」/満開に!
▲クレマチス「エトワールヴィオレット」が咲いてきました
先日の嵐で、それまで咲いていた花はほぼダメになってしまったのですが、その後咲いてきたつぼみが満開になりました。花数もそこそこあります。
芽吹きから誘引をがんばったクレマチス「エトワールヴィオレット」が咲いてきました。今年は花の間に散らばって咲いてくれたので、きれいです^^
▲隣の「レディエマハミルトン」がようやく開花。賑やかに!
隣に置いた「レディエマハミルトン」も、ようやく開花しました。「レディエマハミルトン」の向かい側には青いアジサイがあり、水やりのたびにこの間を通らなければいけないので、アジサイの枝を1本、レディエマのつぼみを2個落としてしまいました(泣)。
と、いうことで。ここはもう通らなくてもいいように、奥にあるバラの鉢をぜんぶ手前に引っ越しして、紅玉のオベリスクをこの場所に移動しました。なんか一気にバラ園ぽく賑やかになりました^^(ここだけですけどね!)
この時期の管理
花殻摘み/階下に散らないよう、花色の悪くなったのは即撤去!
薬剤散布/コガネムシの成虫を見かけたので、オルトランDX散布(➡勘違い! ハナムグリという虫だったようです)
害虫予防/ニームオイルの希釈液を毎日散布
6月2日の「アンジェラ」
▲クレマチスの勢いに押される「アンジェラ」
最初の1輪が開花してから半月以上。ベランダをピンク色に彩ってくれていたアンジェラも、さすがにもう終わり間近。日ごとに勢いを増してきているクレマチス「エトワールヴィオレット」に、すっかり侵食されている感じです。レディエマハミルトンの1番花も終わりだし、青いアジサイがきれいに色づいてきたので、ベランダを夏仕様に衣替え──この後、アンジェラの残り花をすべて切り取りました。
まだベイサル・シュートの気配がないのが気がかりですが、出てくれることを祈って、株元に追肥しました。(いつもの年なら追肥しませんが、今年はベイサルシュートが出てほしいので、施肥しました)。
この時期の管理
花殻摘み/階下に散らないよう、花色の悪くなったのは即撤去!
追肥/花ごころ「バラの肥料」(N:6P:8K:5)をひと握り(40g)を3か所に分けて埋めました
害虫予防/クシヒゲハバチらしき成虫を頻繁に見かけるようになってきたので、ニームオイルの希釈液を毎日しっかり散布
>>つぎのページでは「害虫対策」から紹介しています。