バラの育て方を1年を通して説明しています。今回は花屋やスーパーの店先で見かける「ミニバラ」。ミニバラは、バラのなかでは少し特殊で、育てるのが難しいところがあります。そのあたりの事情から、ていねいに紹介しています。

CONENTS

お店で見かける「ミニバラ」を育てるのは、意外と大変!

▲お店で見かけるミニバラは、花が咲いている間楽しむ商品

屋やスーパーの店先に年じゅう出回るミニバラ。値段も安く、とても身近で愛らしいバラです。通常サイズのバラ苗が、高いものなら1鉢5000円もするのに対して、ミニバラはなんと1鉢数百円。それでたっぷり花が咲くのだから、とてもお得感があります。

 

でもこのミニバラが、とても育てにくくて困ってしまうバラなのです。なぜ育てにくいか? それはこのミニバラが、育てる前提でつくられた「苗」ではなくて、花が咲いているしばらくの間だけ楽しむ前提でつくられた「寄せ植え商品」だからです。

 

花が咲いた後のことは、基本的に考えられていないのです。

 

生産農家では、短期間に大量に出荷できることを念頭に生産しています。枝を5本ほど(小さいものなら2本の場合もあります)挿し木したミニバラに温度をかけて蕾を上げさせ、1年じゅう流通させています。

 

ときに水やりの手間を省くために水耕栽培し、輸送時に土がこぼれるのを防ぐために用土に土ではなくピートモス(ミズゴケなどが腐食したもの)が使われていることも多いです。

 

つまり、お店で見かける「ミニバラ」は、育てるためのバラではなく、花が咲いたら終わりの前提でつくられている商品なので、育てるには不向きなのだと、まず理解してください。ちゃんと育てるには、それなり手間暇かかります。

 

▼もっと詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ

 

▼ミニバラの定義について知りたい方は、こちらをどうぞ

初心者目線でていねいに説明します

で書いたように、お店で見かけるミニバラは「挿し木を寄せ植えにした商品」です。

 

今回は、こういう挿し木の寄せ植えミニバラを育てる方法を、バラを育てたことのない人にも分かりやすいように、初心者目線でていねいに説明していきます。

 

この記事は、以前「インフィニティローズ」「フォーエバーローズ」「ポールセンローズ」の、「3種類の挿し木の寄せ植えミニバラ」をそだレポした経験をもとにまとめました。

 

▼ミニバラのそだレポはこちらからどうぞ

お店のミニバラを育てるなら春に購入しよう!

▲ミニバラは、母の日ギフトの定番商品

屋の店先に1年じゅう流通するミニバラですが、花の後も育てたいと思うなら、春に購入することをオススメします。

 

たとえば、お子さんが母の日に買ってくれたというミニバラもあるでしょうが、母の日なら上手くいく可能性が高いです。これがクリスマスにプレゼントされたものだと、難易度が上がってしまいます。

 

理由は最後の方で説明しますね。

 

入荷したてのミニバラがオススメ!

▲バラは、四角い苗カゴに入れられていることが多い

てるためのミニバラを購入するなら、小さな花屋やスーパーの店先ではなく、ホームセンターのガーデニングコーナーなど、取扱量の多いお店の方が安心です。理由は、なるべく入荷したてのミニバラを購入したいからです。

 

バラに限らず花苗は、上の写真のような四角い苗カゴに並べて販売されていることが多いです。この苗カゴいっぱいに同じミニバラが並んでいるなら、それは入荷したての商品だということです。

 

小さい花屋では苗カゴごと並べることができないので、いつ入荷したものか分かりません。だから、ホームセンターなどの量販店をオススメするのです。

 

小さな花屋で購入するなら、なるべく花の咲いていない蕾ばかりの鉢を選んでください。その方が、入荷から間もないと思われます。

 

▲お店の管理で、ボロボロになっているミニバラは買わないで!

 

上の写真のミニバラは、左右がホームセンターのガーデニングコーナーで購入したもの。中央が近所の花屋で購入したものです。

 

左のピンクのミニバラは、苗カゴにずらりと同じミニバラが並んでいた、まだ咲いていない蕾ばかりの鉢です。ホームセンターに入荷したてで、とても良い状態です。

 

中央のオレンジ色のミニバラは、もうすっかり大きく開いているので、入荷からかなり日数が経っているのが分かります。でもこの花屋は管理が行き届いていて、状態はとても良く保たれていました。

 

右の赤いミニバラは、苗カゴの最後の売れ残り品でした。葉が黄色くなり、土に水を含んでいなくてカラカラで、花と葉にウドンコ病がついてひどい状態でした。こういうミニバラは、あとの管理が大変です。買わないようにしてください。

 

春。ミニバラを購入したら、まず鉢増しを!

▲一回り大きな鉢に植替える

の3~5月にミニバラを購入してからすぐに行うのが、一回り大きな鉢に植替える「鉢増し」です。

 

ミニバラは、だいたい2~3号(直径6~9cmていど)のプラスチックポットに植えられています。これを一回り大きな4号(直径12cmていど)の鉢に植替えます。大型のミニバラなら5号(直径15cmていど)の鉢でも構いません。

 

鉢増しで必要になるものは、ミニバラを購入するのと同時にそろえてください。

 

鉢増しで準備するもの

4~5号のサイズの鉢/口径が12~15cmの鉢です。素材はプラスチックまたは素焼きのもので、鉢底にちゃんと穴が開いているものを選びます。

培養土/草花用の培養土またはバラの培養土。

鉢底石

鉢底ネット/底穴にかぶせて土が流れ出ないようにするためのネットです

ハサミ/園芸用のハサミまたはクラフトチョキでもOK

 

鉢増しのやりかた手順

1、ポットからバラ苗を抜く

▲株元を指で挟んで逆さにして抜く

ットからバラ苗を抜くときには、バラを引っ張るのではなく、上の写真のように株元を指で挟んでからポットを逆さにして抜きます。

 

▲ポットごと逆さにする

 

ポットの中の土を、手のひらで受け止める感じで逆さにします。

 

▲根鉢を崩さないよう注意して

 

このとき、もともとのポットの形のままの土(根鉢)を崩さないように注意してください。

 

2、鉢底ネット、鉢底石、培養土を少々

▲鉢底ネット、鉢底石、培養土の順で

回り大きな鉢の底穴に鉢底ネットをかぶせ、鉢底石をパラリと1層敷いたら培養土を少し入れます。

 

そこに、ポットから抜いたバラを置きます。ここでも根鉢を崩さないように注意してください。

 

3、隙間に培養土を詰めて水やりすれば完了

▲根鉢と鉢の間に培養土を

 

根鉢と鉢の隙間に培養土を詰めます。

 

▲ウォータースペースを確保

 

このとき鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、鉢の縁から1cm下までに抑えて土を入れます。土の表面から鉢の縁までの間を「ウォータースペース」といい、ここに水を溜める要領で水やりするのです。

 

次に土の表面を指先で抑えるようにして、土を落ち着かせます。

 

▲鉢底から流れ出るまでたっぷり2回

 

最後に、ウォータースペースに水を溜める感じで水やりします。鉢の底から水が流れ出ているのを確認したら、もう一度ウォータースペースに水を溜めて水やりを。

 

こうして2回水やりするのは、植え替えたときだけです。日常の水やりは、鉢底から水が流れ出たのを確認したらそれでOKです。

 

鉢増しが終わったら花や蕾を全部カット!

▲花や蕾は全部カット!

 

鉢増しが終わったら、花や蕾をすべてカットします。

 

どうしても花を残したいときは1~2輪だけ残してもいいのですが、花を残した枝はその後の生長が悪くなります。将来を考えれば、すべて切り取ってしまった方がいい結果につながります。

 

カットする位置は、花のすぐ下です。

 

鉢増しと、花や蕾のカットが終わったら、しばらく日常管理は水やりだけです。

 

水やりのコツ

▲鉢底から流れ出るまでたっぷり水やり

やりのコツは、毎日ちょろちょろやるのではなく「乾いたらタップリと!」を心がけてください。

 

鉢土を触ってみて、湿り気を感じなかったら、鉢底から流れ出るまでたっぷり水やりします。土がいつも湿っている状態が続くと根腐れする恐れがあるので、乾いてから水やりするよう心がけます。

 

また、根は水を探して伸びるので、探すまでもなく土がいつも湿っていると根がさぼってしまい、あまり生長しないという面もあります。

 

水やりは、葉の上からではなく鉢の土にかけましょう。そのため、じょうろならハス口を外して水やりを。鉢数が少ないなら、牛乳パックでも十分です。

 

ピートモスに注意!

▲ピートモスに植えられたミニバラ

初に植わっていた土が鉢の縁ギリギリまで詰まっていたら、それは土ではなくピートモスの可能性が高いです。たとえばインフィニティローズやフォーエバーローズはピートモスを使用しています。

 

ピートモスは、一旦乾かしてしまうとコルクのようになり、水を含みにくい性質があります。ピートモスで植えられていたミニバラの場合は、乾かし過ぎないように注意してください。

 

ミニバラを置く場所は、陽当たりの良い軒下

▲ミニバラは、ベランダなどの日当たりの良い軒下で管理

ニバラは、陽当たりの良い軒下で管理するのがおすすめです。室内管理では日照不足になりやすく、軒のない戸外では病気にかかりやすくなります。

 

3月下旬。病気や害虫に備えて薬剤を準備しよう!

年の開花はどこが一番かなどと桜の話題が出始めたら、そろそろ病気や害虫対策の準備を。ミニバラを購入したのが桜の開花後なら、ミニバラと一緒にバラの薬剤も購入しましょう。

 

ミニバラの病気と害虫防除に揃えたい薬剤は2種類です。

 

揃えたい病虫害対策の薬剤2つ

1、ベニカXガード


住友化学 ベニカ Xガード 粒剤 250g 関東当日便

 

「ベニカXガード」は、葉につくアブラムシや、根を食い荒らすコガネムシの幼虫、葉や蕾を真っ白にするウドンコ病、葉に黒い斑点ができる黒星病などに効果を発揮する薬剤です。

 

土にパラパラ撒いておけばいいので、とても使い勝手のいい農薬です。ただし実際の使用実感としては、病気予防効果は絶対的なものではなく、かなり抑えられるという印象です。

 

効果は1ヵ月持続します。年間使用回数が4回までと決められています。

 

2、アタックワンAL


for the ROSE アタックワンAL(1000ml)

 

アブラムシやヨトウムシなどの害虫を駆除し、ウドンコ病や黒星病を予防および治療効果もあるハンドスプレー式の農薬です。さらに害虫の防除効果は持続します。とくに「アタックワンAL」は年間の使用回数に制限がなく、くり返し使えるところが便利です。

 

「アタックワンAL」は、とくにバラに発生しやすいチュウレンジハバチや、ハダニの駆除に活躍します。

 

「ベニカXガード」も「アタックワンAL」も使い勝手のいい商品ですが、間違いなく農薬なので、自分が吸い込んだりしないよう、衣服につかないよう、十分注意して使ってください。保管する際には、小さいお子さんのいる家庭ではカギつきの場所に入れるなど厳重管理をお願いします。

 

ハンドスプレー農薬の正しい使い方をQ&Aでまとめています。ざっと目を通しておいてください。

 

*以前こちらの記事では「ベニカXファインスプレー」をすすめていましたが、「ベニカXガード」と使用薬剤がかぶることが判明したので、使用回数制限なく使いやすい「アタックワンAL」に変更しました。

 

▼ハンドスプレー農薬の使い方の基本はこちらからどうぞ

 

2種類の薬剤の基礎知識。効果的に使うコツ

ニカXガードと「アタックワンAL」は効果が似ていて、どう使い分ければいいのか悩むところですが、ここでは、わたし(あいびー)の使い方を紹介するので、参考にしてください。

 

ベニカXガードは予防的に使う

▲鉢土にばら撒いて水やりすればOK

 

「ベニカXガード」を鉢土に撒いておくと、水やりの水に溶けた薬液をバラが根から吸い上げ、バラ全体に薬液が行き渡ります。そして、その葉や根を食べた害虫が駆除されるという仕組みの農薬です。

 

まだ人間が気付かないほど少しの害虫がついた時点で駆除できるので、とても便利な農薬です。ウドンコ病や黒星病、害虫被害に遭いそうな時期になったら、予防的に土に撒いておくという使い方をします。

 

年間使用回数が4回までなので、たとえばこんなスケジュールが考えられます。

 

4月上旬(桜の頃)/アブラムシとウドンコ病対策(病気予防を重視するなら、もう少し前の3月中旬から始めた方が効果的)

5月中旬(GWの後)/アブラムシとウドンコ病対策

7月上旬(梅雨時期)/アブラムシとウドンコ病・黒星病対策

8月下旬(お盆過ぎ)/コガネムシの幼虫と黒星病対策

 

アタックワンALは、害虫駆除と病気治療に使う

▲害虫駆除に効果を発揮!

 

「アタックワンAL」は、チュウレンジハバチの幼虫や、ハダニ、シャクトリムシなどの、「ベニカXガード」では駆除できない害虫対策に使います。

 

害虫を見つけたらシューッとやって駆除します。速効性があるので、すっきり退治できます。

 

また、「アタックワンAL」は、ウドンコ病や黒星病の予防と同時に治療効果も期待できます。どうしても発症してしまったときに使います。

 

4月の手入れ。病気と害虫対策開始!

▲葉や蕾が粉を吹いたように白くなるウドンコ病

が咲いたら、そろそろ病気と害虫対策を始めます。

 

春先は、葉や蕾が粉をまぶしたように白くなるウドンコ病とアブラムシが発生しやすい時期です。これらの防除に効果のあるベニカXガードを規定量、株元にパラパラと撒いておきます。防除効果は1ヵ月間、持続します。

 

実際の使用実感としては、「ベニカXガード」の予防効果が発揮されるまで少し時間がかかるようなので、もう少し早く3月中旬から始めるとより効果的です。

 

鉢増しから半月後。置くタイプの肥料を与える


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増しから半月たったら、置くタイプの肥料を与えます。

 

肥料はさまざまな商品がありますが、初心者なら、IB肥料はどうでしょう?

 

この商品は臭いもなく、室内でも使えるほど清潔感の高い肥料です。大きな粒状なので、個数を数えられるところも使いやすくて気に入っています。4号鉢なら5個を株から離して置きます。

 

▲IB肥料を株から離して土に押し込む

 

効果は1ヵ月持続タイプですが毎月は与えません。春と秋の2回だけです。

 

5月下旬の手入れ/ハダニ対策開始!

▲爪楊枝でつついたように色が抜けていたらハダニ!

ニバラは、バラのなかでも特にハダニがつきやすい植物です。

 

ハダニがつくと上の写真のように、爪楊枝の先でつついたようにツブツブと色の抜けた斑点が葉に現れます。この葉を裏返すと、肉眼でもハッキリ見えるほど小さな虫(ハダニ)がたくさんついています。

 

ハダニにとりつかれるとミニバラはどんどん汚くなっていき、ついに葉がすべて落ちてしまうまで止まりません。ハダニは蜘蛛の仲間なので、ひどくなるとミニバラに糸がかかります。

 

ハダニは雨が苦手です。そのため、梅雨前のこの時期に急激に活動しはじめます。ハダニ対策は、ミニバラ栽培のカギです! ミニバラのハダニ対策は、3ステップで行います。

 

ステップ1、予防に葉水を

▲ノズルの長い園芸用霧吹き

ダニはバラの葉裏にとりつく虫で、水が嫌いなので、予防として葉裏に毎日霧吹きで水をかけます。

 

葉水に使う霧吹きは、ノズルの長い園芸用を使ってください。水滴が細かく、株の中にしっかり差し込んで葉裏に水をかけることができます。

 

ステップ2、水責めでハダニを駆除

▲強い水流でハダニを吹き飛ばす!

にツブツブした斑点が現れてきたら、ステップ2に移行します。ハダニを水責めで物理退治する方法を2種類紹介します。

 

まず、強いシャワーを葉裏に当て、水流でハダニを吹き飛ばしてしまう方法です。

 

我が家に外水道はないので、写真ではお風呂で行っていますが、できればお風呂のシャワーよりも強い水流の方がいいので、ぜひ庭に水を撒くノズルで勢いよく吹き飛ばしてください。

 

▲苦手な水にどっぷり漬けて窒息させる

 

次に「どぶ漬け」と呼ばれる方法です。バケツに水を張り、上の写真のように鉢を逆さにしてミニバラの株全体を水に漬けるのです。

 

鉢土が落ちないようストッキング素材の排水溝ネットの底をカットしたものを鉢にはかせ、三角に組んだ支柱で鉢を支えています。

 

このまま1時間ほど置いておけば、ハダニはすっきり窒息します。広い場所の取れないベランダ栽培なら、こちらの方法がやりやすいです。

 

強い水流で吹き飛ばす方法もどぶ漬けもどちらも物理駆除なので、何度でも繰り返し行うことができます。

 

ステップ3、アタックワンALで駆除


for the ROSE アタックワンAL(1000ml)

責めでどうしてもハダニが駆除できなかったら、「アタックワンAL」で駆除します。ただし、ハダニをこの薬剤で駆除できるのは1度だけです。ハダニ駆除を目的にくり返し使ってはいけません。

 

ハダニは薬剤耐性のつきやすい虫なので、くり返し使っても効果がありません。さらに耐性のついたハダニが増えると、いずれこの薬剤自体が効かなくなる恐れがあります。

 

▲葉裏にたっぷり散布

 

ハダニは葉の裏に潜んでいるので、アタックワンALを葉裏にしたたるくらいたっぷり散布します。

 

アタックワンALで駆除した後にハダニが再発したら、物理駆除で頑張ってください。

 

どうしても薬剤で駆除したい場合は、アタックワンAL以外の系統の殺ダニ剤をローテーション使いします。別メーカーのハンドスプレー式薬剤を使っても、ローテーション使いになりません。ハンドスプレー式薬剤は、わたしが調べた限り、含まれているハダニに対する殺虫成分は同じ系統のものでした。

 

▼殺ダニ剤については、こちらをご覧ください

梅雨~7月の手入れ/蒸れ対策/害虫対策/蕾を摘む/ベイサルシュートの発生/黒星病対策

▲購入時より枝葉が茂り、こんもりしている

雨前にしっかりハダニ対策ができていれば、この時期のミニバラはどんどん葉が茂り、購入したときよりずいぶん大きくなっています。

 

蒸れ対策

▲株元と内側に密集した葉をすかしてスッキリ

まりに葉が茂りすぎているときは、株元の葉や株の中心の葉を減らして風通し良くします。風通しを良くすることで、病気や害虫の発生を少なくすることができます。

 

害虫対策

▲梅雨は害虫が発生しやすい時期

が虫に食べられた痕が出てきたら、ベニカXガードの薬効が切れていないかチェックしてください。以前に散布してから1ヵ月以上たっているなら、再散布します。

 

お尻を跳ね上げる小さなアオムシは、チュウレンジハバチの幼虫です。こちらはベニカXガードでは駆除できないので、アタックワンALで駆除してください。

 

蕾を摘む

▲花はまだ咲かせない

んどん蕾が上がってきますが、すべて小さい内に摘み取ります。花を咲かせるとバラの木は体力を消耗するので、今はまだ咲かせず、木を大きくする方にエネルギーを使ってもらいます。

 

ベイサルシュートの発生

▲鉢の真ん中からベイサルシュートがにょっきり

真の真ん中に写っている瑞々しい黄緑色の幹は、ベイサルシュートと呼ばれるものです。この時期、ベイサルシュートがにょきにょき発生してきます。

 

ベイサルシュートは、来年たくさんの花を咲かせる大切な枝です。これがたくさん発生してくるということは、順調に育っている証拠。喜んでください^^

 

黒星病対策

▲葉に黒い斑点が現れる「黒星病」

雨は黒星病が出やすい時期です。ミニバラは樹高が低いので雨による土の跳ね返りから黒星病にかかりやすいのです。

 

ミニバラが黒星病にかかるとまたたく間に株全体に広がり、すべての葉が落ちてしまいます。黒星病対策をしないと、ほとんどのミニバラは枝だけの無残な姿になってしまいます。

 

しかし雨の当たらない軒下で管理していれば、黒星病はほとんど発生しません。さらにベニカXガードには黒星病予防効果があるので、軒下でベニカXガードをちゃんと使っているなら、黒星病に悩まされることはないはずです。

 

株元の葉を取り除き、すっきりさせておくのも黒星病対策に有効です。

 

それでも黒星病が発生したら、病変した葉を取り除き、アタックワンALを散布しておきましょう。

 

7~8月の手入れ/暑さ対策/ベイサルシュートと蕾のピンチ/コガネムシの幼虫対策/黒星病対策

暑さ対策

ラは日本の夏の暑さが苦手です。とくにミニバラは樹高が低いので、床面の輻射熱で高温にさらされがち。

 

あまりに日照時間の多い場所よりも、夏は半日陰の涼しい場所に鉢を移動しましょう。遮光ネットを使い日差しを調節するのもいい方法です。床面からの輻射熱を和らげるため、花台やポットフィートに置くのも有効です。

 

ベイサルシュートと蕾のピンチ

▲ベイサルシュートをピンチ

イサルシュートが10cmほどになったら、半分ほどに手で折り取ります。これをバラの専門用語で「ピンチ」といいます。

 

手で折ることができなかったらハサミを使ってもいいのですが、なるべく手で折れるくらい柔らかい内に手でポキリと折ってください。その方がバラに負担になりません。

 

ベイサルシュートだけでなく、蕾もどんどん摘んでいきます。蕾を摘むこともピンチといいます。花はまだ咲かせません。

 

コガネムシの幼虫対策


住友化学 ベニカ Xガード 粒剤 250g 関東当日便

はコガネムシの産卵シーズンです。コガネムシの幼虫はバラの根を食い荒らし枯らしてしまうやっかいな害虫。

 

ベニカXガードを散布しておけば、もし産卵されても幼虫が小さいうちに駆除されます。前回の薬剤散布から1ヵ月以上たっているなら、忘れず散布しておきましょう。

 

黒星病対策

▲たとえ枝だけになっても諦めないで!

ニバラを軒下で育てていて、しかもベニカXガードをきちんと散布しているなら黒星病にかかることはほぼありません。が、対策を怠っていると、この時期のミニバラは葉がすべて落ちて枝だけになってしまいます。

 

これではもうダメだ枯れてしまうと思いがちですが、ミニバラは樹勢が強いのできっと復活させられます。下の記事を参考に、再生を試みてください。

 

▼枝だけになったミニバラの再生のしかた

9月の手入れ/追肥/夏剪定(秋花を咲かせる場合のみ)

▲樹高40~50cmに

入直後の鉢増しから病気や害虫被害の増える梅雨時期、バラの苦手な夏と、ここまでとても忙しかったと思います。

 

でも、ここまでくればミニバラは驚くほど大きく生長しているはず。品種によっては樹高40~50cmほどになっているでしょう。

 

追肥

▲IB肥料を株元に

の暑さが和らぐ秋は、またバラが旺盛に生長する時期です。それに合わせて追肥をします。追肥用の肥料を規定量、株元に置きます。

 

IB肥料なら、4号鉢で5粒です。

 

夏剪定(秋花を咲かせる場合のみ)*

▲枝を2/3の高さまで剪定する

とんどのミニバラは四季咲きで、春と秋に良い花を咲かせることができます。そのため、9月7日ごろに枝を夏剪定して、秋の花に備えます。

 

夏剪定では、枝の2/3の高さで切ります。(つまり、上1/3を切り取ります)。

 

*ただし、できればもう1年、花を咲かせず木をしっかり育てた方が良い結果につながります。我慢できる方は、2年間、花を咲かせない方が賢明です。花を咲かせない場合は夏剪定をせず、蕾を見つけ次第摘み取りながら、このまま冬まで管理します。

 

10月の手入れ/秋花の開花

▲秋花は、春よりも深い花色になることが多い

剪定したミニバラは、10月中旬ごろに秋花が開花します。気温が下がってくると害虫被害も減ってくるので一安心です。

 

花が終わったら、花のすぐ下で切っておきます。なるべく葉を残して光合成させ、枝に栄養分を蓄えましょう。

 

11月~12月中旬の手入れ/病気対策

▲葉に斑点が現れる黒星病

の時期、葉に黒星病が現れやすくなります。が、この後ミニバラは冬の休眠時期に入るので、この黒星病は放置しておいて構いません。

 

12月中旬~2月いっぱい/冬の植え替え/冬の剪定

冬の植え替え

▲寄せ植えを1株ずつにばらす

12月中旬~2月いっぱいの寒い時期は、バラの休眠期です。この時期に、鉢バラは毎年植え替えを行います。ミニバラも植え替えしましょう。

 

花屋の店頭にあるミニバラは、挿し木を2~5本ていど寄せ植えにしたものです。休眠期まで育てたミニバラは、上の写真のように、しっかり根が伸びてきています。これを1株ずつにバラして植え替えます。

 

準備するもの

1、4~5号鉢(口径12~15cm)×挿し木の本数分/素材はプラスチックでもテラコッタでも構いません。

2、培養土/バラの土または草花用培養土

3、鉢底ネット

4、鉢底石

 

▲1鉢に1株ずつ植え替えた後、剪定して完了

 

鉢底にネットと鉢底石1層を入れ、その上に培養土を少し入れます。冬の植え替えでは、必ず新しい培養土を使います。これまでバラが植わっていたものは使いません。

 

培養土の上にバラの根を広げるように置き、さらに培養土を足します。このとき、培養土の表面が鉢の縁から1cmほど低くなるように調節します。鉢の縁から土の表面までの1cm分は「ウォータースペース」です。

 

植え替えが終わったら剪定をします。地際から5~10cmていどまで短く切り詰めれば剪定は終了。難しく考えずバッサリ切って大丈夫です。

 

最後に、たっぷり水やりして冬の植え替えと剪定作業はおしまいです。

 

3月の手入れ/芽吹き

▲ミニバラは樹勢が強いので、どんどん芽吹く

ニバラを購入した翌年の春。それぞれの株から元気に芽吹いてきます。ここまでくれば、もう立派なバラ苗です。この先、4~5月になれば枝先に蕾をつけます。

 

その蕾は、少量なら咲かせて大丈夫です。あまりたくさんの蕾が上がったら、咲かせすぎないように間引きます。まだたくさんの花を咲かせられるほど、株に体力がありません。

 

4~5月の手入れ/春花の開花/花がら切りと蕾のピンチ/病虫害対策

春花の開花(花を咲かせる場合)*

▲長く伸びた花枝の先に春花が開花

花が開花します。

 

*昨年の秋花同様に、まだ花を咲かせず我慢した方が木が早く生長します。木が早く生長すれば、それだけ将来たくさんの花を咲かせられるようになります。

 

花がら切りと蕾のピンチ

▲満開になったら花首でカット

が満開になったら花首でカットしておきます。花を咲かせたままにしておくと、花に養分を取られるのでなるべく早く切り取り、木を育てる方にエネルギーを回します。

 

▲蕾は見つけ次第ピンチ

 

次に花を咲かせるのは秋です。それまでは蕾を見つけ次第、ピンチ(摘み取り)しましょう。

 

病虫害対策

▲土にばら撒く薬剤「ベニカXガード」

虫害対策は、昨年と同じようにします。春先はウドンコ病やアブラムシの被害があります。ベニカXガードを散布して防除しましょう。

 

ベニカXガードで駆除できない害虫は、アタックワンALを使います。

 

この先の梅雨時期や夏は、病気や害虫が多く発生する季節です。昨年同様に適切に防除します。

 

9月初旬/追肥と夏剪定

▲夏剪定の1週間前に追肥を

花を咲かせる場合は、9月初旬に追肥を施し、その1週間後に夏剪定をします。

 

これ以降は、通常のバラの手入れと同じです。詳しくは、木立ち樹形のバラの育て方のページをご覧ください。

 

▼木立ち樹形のバラの育て方は、こちらからどうぞ

3年目の春

▲株が仕上がってきた3年目の春

入から3年目の3月のミニバラです。ここまでくれば、だいたい木は仕上がっています。3年目からは、春花、その後の2番花、秋花と咲かせても大丈夫です。(もちろん、株の状態次第ですが)。

 

管理のしかたも、通常の木立ち樹形のバラと同じです。

 

ただし、ミニバラはハダニがつきやすく病気も一気に広がりやすいので、これまで通り、ていねいな観察と適切な管理が必要です。

 

ミニバラを春に購入することをオススメする理由

▲夏を越せずに枯れてしまったミニバラ

し木の寄せ植えミニバラは1年じゅう流通しているので、春以外に購入することもできますが、やはり春購入をおすすめします。

 

夏に購入したミニバラは、上手く管理すれば冬の植え替えまでにあるていど根が育ちそうです。が、挿し木してすぐのミニバラが酷暑の夏を越すのは難しく、春スタートよりも栽培難易度が上がります。

 

秋・冬に購入したミニバラをその年の冬に1本ずつバラして植え替えると、まだ根が十分ではないので枯れる可能性が高いです。寄せ植えのまま翌年の冬まで育てられるならいいのですが、寄せ植えのまま翌年の梅雨や夏を枯らさず越えるのはなかなか大変。

 

上の写真は、11月に購入したミニバラを育てていたものですが、結局夏を越せずに枯れてしまいました。

 

インフィニティローズの販売元「フォーエバーローズ」のサイトでも、育てるのが目的なら春購入をおすすめしています。

 

まとめ

花屋の店頭で見かける「挿し木の寄せ植えミニバラ」の育て方を紹介しました。もともとが育てる前提の苗ではないので、いろいろ難しいところはありますが、上手く育てられれば1鉢から5本くらいのミニバラの株が入手できてとてもお得です。

 

挿し木の寄せ植えミニバラは「育てる前提の苗」ではないことから、ちょっとしたハプニングも起こります。育てているうちに、最初についていた花とはまったく違った花が咲くことがよくあるのです。

 

じっさいわたしも、輝くような白いミニバラを購入したのに黄バラになってしまったり、淡いピンクのミニバラを購入したのに珊瑚色になってしまったりしました。

 

挿し木のミニバラは温室で栽培されるため、店頭では淡い色に咲いていても、購入後にしっかり陽に当てて育てることで本来の色に変化するのでしょう。そのバラ本来の花に会えたときには、ちょっとした驚きとともに、とても嬉しくなってしまいます。

 

みなさんも、どうぞチャレンジしてみてくださいね!

 

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