バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回は「ラピスヴェール」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!
「ラピスヴェール」は、こんなバラ
バラ苗 【ラピスヴェール】 大苗7号専用角鉢入 紫系 Rose for You (購入特典 ぼかし肥料1kg付き)
咲き始めは中心が薄紫で、外側にいくほど緑がかる個性的な花色の「ラピスヴェール」。切り花として人気のバラです。切り花では外弁が緑色の品種を見かけるようになってきましたが、ガーデンローズではまだまだ希少種。
▲「ラピスヴェール」の花束
上の写真は「ばらフェスタ2019」の切り花コーナーで展示されていた「ラピスヴェール」です。切り花コーナーには新品種がずらりと並んでいましたが、このユニークな花色は、やはり目を引きました。苗があれば育ててみたいと思ったのを覚えています。
花径8~10cmの大輪花で、しかも房咲きするフロリバンダ系統のバラ。花つき、花もちが良い。退色すると紫は薄れて白っぽくなり、全体に緑が濃くなっていきます。四季咲き。微香。樹高は0.8~1m。
「ラピスヴェール」は今井清さん2019年発表の品種で、現在の取り扱いは「THE ROSE SHOP」のみとなっています。
今回育てる「ラピスヴェール」の環境DATA
和歌山県の北西向きの庭で、鉢の向きは南東向き。(真夏はよく日が差すが、冬は自宅の陰になるので午前中に2時間・午後に1時間だけと季節により差があります)。
昨年の12月に届いた鉢苗
今年の目標/切り花でどっさり生けられるように咲かせたい。でも、今年は苗を育てる1年になるかな?
育てる人/ORCA
*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!
2月11日の「ラピスヴェール」/お店から届いたまま管理
▲枝は細く頼りない 写真提供/ORCA
ラピスヴェールは「THE ROSE SHOP」オリジナルセレクションの品種です。緑と紫のユニークな花色で以前から気になっていたんですが、冬になりオリジナル肥料つきになったのを機に、ついポチッと購入してしまいました。
12月に届いて驚きました。これまで購入したどの苗よりも枝が細く、頼りない感じです。底穴からも根が出ていません。内心アウトレット苗じゃないかと疑ってしまったくらい! 2月になり、新芽がたくさん出てきたのでホッとしています。
比較に置いたレンガの高さが1個21cmなので、現在の樹高は25cmほどです。
▲新芽が旺盛に吹いてきて一安心 写真提供/ORCA
7号鉢にきちんと植えられた鉢苗なので、「THE ROSE SHOP」から届いたまま植え替えずに育てています。説明書きに「今年の冬は植え替えせずに、1番花の後か1年後に鉢増しで十分です」と書いてあったので。
培養土は「バラ専用の土」(ザ・ローズショップ)が使われています。土の上にバーク片を敷きました。
2月27日の「ラピスヴェール」/剪定手直し、追肥(芽出し肥)
▲剪定後の樹高は17cm 写真提供/ORCA
届いたときから気になっていた、1本だけ長く飛び出した枝を、他にそろえて短くカットしました。剪定後の樹高は17cmです。
樹高計を作りました。鉢の表土の高さが20cmなので、そこから上がバラの樹高になります。
▲赤矢印の枝は、後ろの枝にくっついている 写真提供/ORCA
よく見ると、ほかにも気になる枝が。矢印の枝は、後ろに写っている枝とくっついてしまっているので、切り取ることにしました。
▲ほかの枝に当たらないよう、短くカット 写真提供/ORCA
剪定手直しの後、芽出し肥として「ばら専用ぼかし肥料」(ザ・ローズショップオリジナル)を鉢の四隅に少しずつ(小さじ1杯ていどずつ)埋めました。
3月19日の「ラピスヴェール」/若葉広がる
▲一気に新芽が伸びてきた 写真提供/ORCA
ラピスヴェールは、か細い枝ながらも一気に新芽が伸び、若葉が広がり始めました。販売店からのアドバイスで、鉢増しするなら1番花の後と書かれていましたが、今年は花数を減らして木を育てる方を優先し、年末に植え替えようと思います。
▲モリムラマンネングサを鉢土に 写真提供/ORCA
バークのマルチングチップを外し、モリムラマンネングサをちょこちょこ挿しました。
4月3日の「ラピスヴェール」/発蕾・ベニカXガード散布
▲新芽が伸びて樹高40cm 写真提供/ORCA
ここ半月で新芽がぐっと伸びて樹高40cmに。細枝のわりにしっかりした、色の濃い5枚葉が増えてきました。
▲1番花の蕾 写真提供/ORCA
枝先に小さい蕾がつきました。
害虫が心配になってくる時期なので、少し前の3月下旬に「ベニカXガード」(住友化学園芸)を株元に散布しました。
4月17日の「ラピスヴェール」/蕾のガク割れ・ウドンコ病が発生
▲大きな葉が茂り、樹勢は強そう 写真提供/ORCA
ラピスヴェールは順調に生長し、樹高は7ocmを超えてきました。
▲ガク割れが始まり、開花までもう少し 写真提供/ORCA
いくつかの蕾はガク割れし、白っぽい花びらの色がのぞいてきました。少しウドンコ病が発生してきたので、病葉と小さい蕾を取り除き風通しを良くしました。
てっきり湿度が高いからウドンコ病になると思い、雨の当たらないところに置いていたんですが、逆だったようです。ウドンコ病は雨の当たらない環境で出るらしいので、これから雨に当てて管理します。ウドンコ病治療薬も試してみるつもりです。
4月30日・5月1日の「ラピスヴェール」/蕾ゆるむ
▲今年の春花は1輪のみ 写真提供/ORCA
蕾がゆるんできて、開花まであと一歩といったところ。
▲不思議な色合い 写真提供/ORCA
緑色に紅色の覆輪という不思議な色合いの花びらです。
▲花びらに茶色のシミが! 写真提供/ORCA
開花を楽しみにしていたら──翌5月1日に内側の花びらが茶色く傷んでいるのを発見・・・。
5月4日・5日の「ラピスヴェール」/強制開花
▲茶色くなった花びらを強制撤去 写真提供/ORCA
前回のレポから3日間様子を見ましたが、ほとんど開く気配がなかったので、昨日、茶色くなっている花びらを20枚くらいそろっと強制撤去しました。一番外側の緑色の花びらはどうしようか悩んだんですが、結局取り除きました。
▲翌日に開花 写真提供/ORCA
翌5月5日。昨日、茶色の花びらを取り除いたおかげで、開花が進みました。でもまた茶色のシミが・・・。
午後には一気に開き始めましたが、やはり花びらを20枚も取ると寂しい感じです。特徴的な緑の外弁がないので、別の品種のようになってしまいました。花径は9cm。わずかにブルー系の香りがします。
雨が多かったせいか、今年の1番花は残念な結果になりました。次に咲く花に期待します。
5月27日の「ラピスヴェール」/2番花の蕾ふくらむ
▲樹高約70cm 写真提供/ORCA
1番花の後、花を切り戻してお礼肥えに「ばら専用ぼかし肥料」(ザ・ローズショップオリジナル)を規定量入れて管理しています。切り戻したところから花枝が長く伸び、現在は樹高70cm弱です。
害虫と病気対策に「ベニカXガード」(住友化学園芸)を株元に散布しました。
▲2番花の蕾が6輪 写真提供/ORCA
2番花の蕾が6輪上がりふくらんできました。ガク割れもして、緑色の外弁がのぞいてきています。今回はキレイな花を咲かせたいですね。
追記
雨で花びらが傷まないよう、5月29日に屋根のある場所に移動しました。これからの季節は日差しもきついので、ちょうどいいかも知れません。
6月4日の「ラピスヴェール」/2番花がキレイに開花
▲緑がかった外弁に中央が藤紫の美花 写真提供/ORCA
早朝にラピスヴェールの2番花が開き始めました。外弁が薄い緑色、内側は藤紫色です。花径は10cm弱ですが、全開するともっと大きくなりそう。
咲き始めのこの姿、個人的にすごく好きな感じです。
▲屋根のある場所でレンガの花台に載せて管理 写真提供/ORCA
1番花が思うように咲かなかったので、今回は屋根のあるミニドッグランに移して咲かせました。ワンコが当たっても大丈夫なようにプラス黒星病予防にレンガを組んだ花台に載せて管理しています。
左から「ブルーグラビティ」「ブルーヘブン」「ラピスヴェール」。どのバラも今度は雨の影響なく、順調に咲いてきています。
6月5日・8日の「ラピスヴェール」/開花進む
▲ゆっくり開花 写真提供/ORCA
まず6月5日の様子から。「ラピスヴェール」がゆっくり開花してきています。並べて管理している「ブルーグラビティ」や「ブルーヘブン」は蕾がほころんで2日くらいで全開したのに、「ラピスヴェール」は2日目でもまだ全開していません。
▲外弁が薄緑でウエーブのかかる藤紫の花 写真提供/ORCA
この段階で花径は7cm。全開すれば、もう少し大きくなりそうです。これだけ開いても中心部分を花びらが隠しています。開花がすごくゆっくりです。
開きかけのころはダマスクの香りだったのに、開くにつれブルー系の香りに変化したのには驚きました。微香には変わりないですが(笑)。
▲全開して花径9cmに 写真提供/ORCA
ここからは6月8日の様子です。開花から4日たち、花びらの間からかすかに雄蕊が見えてきました。これで全開なんだと思います。花径は9cmになりました。
枝はしっかりしているし、長さもあるし、花もちもいい。将来は、間違いなく切り花にして楽しめそうです!
花もちが何日なのか確認した方がいいんでしょうが、株のため明日には花をカットします。
>>次のページでは「鉢増し」から紹介しています。
こんばんわ
よくあるツイツイぽちっと現象の罠に落ちてしまったようですねー。
せっかくなので大株にして育てましょう!
河本バラ園の「コフレ」に似てますが、外弁が緑色というのはびっくりです。
葉が茂ると風で倒れる恐れがあるので、転倒対策さえしておけば
梅雨になる6月までは大丈夫ですよ。
それにしても新芽が茂るのが早いですね。
2月11日時点でそれだけ新芽が膨らんでいるのには、おどろきです。
やっぱり和歌山って暖かいのでしょうね。
アスタルティさん。こんばんは。そうなんですよ。。。9月にようやく正社員で働き出したのに、お局様の嫌がらせが酷く。。。ストレス発散の為に買ってしまってましたね~ 11月の後半からはうつ病と診断されて12月末から休職。。。社長と話をして。休職のまま、今月末で退職です。明日は診療日なのでうつ病は大丈夫と言ってもらわないと就活が出来ない(笑 おかげで元々の土の入れ替えは順調に12月中にすませました。 ラピスヴェール。僕は画像でしか見た事がないので。 本当にこんな花弁になったら素敵や~ん!でもブルーヘブンにブルーグラビティをすでに予約してたので。。。ま、オリジナルのぼかし肥料付き!についつい。ポチっと。 枝が細いのは、そういう品種かもしれないですね。添え木でもしないとあかんのやろか? バラでも大輪で枝が細いと花が下を向いてしまう品種。。。花が下を向くのは嫌いなもんで。 太い枝を作れるようにしたいと思います。 やっぱ1番花が最高ですよね。 それを確認したら。剪定ですね。もちろん花芽は小さいのはどんどんピンチしてますけど。 バラの家さんのHPでバラ専用の支柱まであるんや。と先日。初めて知りました。広がるのをまとめたりしたりもするのに使ったりするみたいですね。青龍も細かったので、普通のあの緑の支柱に結ばれてやってきましたね。 今。支柱にしてるのは。冬に購入したミニバラのヒョロ苗さんたち。割り箸ですが(笑 1本の枝にきちんと花や蕾がついて、根っこは数本ヒョロっと。。。 生命の力?園芸屋さんの力?凄いですね。挿し木で数本の根っこに花を咲かせるんですから。 ヒョロ苗さんたちは、花を確認して。速攻。花に蕾は切って。少ししたら。解体して。植え直しました。あの小さい鉢に4~6本。成長したら。完全に密になりすぎますからね。それにしても接ぎ木のミニバラの高い事!! 正直。躊躇しましたね。ミニバラは青系、ブラウン系、白系、そして緑系で色々と購入しました。 なんたってメインを青系のバラ。でもう~っすい色なので。足下にミニバラでグレーのような青系を引き立てようかな?って考えです。ヒョロ苗さんたちも解体したけど。まだ1本も枯れずに育ってる最中です。接ぎ木苗は、冬の剪定に鉢増しも終わってる状態でしたのでそのまんまです。 ず~っとサービス業ばかりしてきたのでコロナで正社員は、ほとんど無いですね。しかも53歳のおっちゃんやし(笑 保険付きのパートさえない。。。 ま、バイトでもしばらく仕方ないか。もう。買う物はほとんど購入したので。リビング予定の部屋に大型液晶TV。ま、誰も来ないし。いつでもいいや。 でもコロナで失業期間も長かったので。日付が入った時計に全て変えましたね。 何もしていないと、あれ?何日だ??? 昨年はミニドッグランを作って。この冬は、なんちゃって花壇風にレンガを置いて。他にも花や木もあるので。ミニドッグランに。ある程度、移動させないと。今、思案中です。わんこが走り回るので。しっかりした台座か棚?作らないと!!うつ病はもう、大丈夫そうなので。風がなく、天気がいい日にはバラの鉢をお日様に極力、当てるようにしてます。で。。。寒気団が来る時には全て、ミニドッグランへ避難(笑 理屈はよく分からないのですが。植物には朝日が一番大切と生花店では教わりました。 光の波長の具合でしょうね。難しい花の品種には西日は避けてください。ってのもありますから。一度だけ切り花のバラ農園さんを見学に行きましたが、ハウス栽培ですが、あのガラス。品種ごとにガラスの種類を変えてるそうです。 一番。難しいのは黄色のバラがガラスの加減が難しいとおっしゃってました。ちなみに大阪の大手の生花店でバイトしてた時は。国産のバラは全て棘は指で1つづつ取ってました。葉っぱも切狭で。輸入の安いのは棘・葉っぱ取りので一気にやってたんですけどね~ やはり枝にキズが付くので。国産のバラは高いので。あれは大変でした。ま、デパートにもたいていテナントで入ってたのもあるので、手入れに関しては凄く厳しかったですね。 ラピスヴェール。1本だけヒョロ~っと枝が長いので。近々。樹形を想像して切る予定です。花がない状態で届いたので。1番花。楽しみ!!