バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回は「サイレント・ラブ」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!


「サイレント ラブ」は、こんなバラ

▲サイレント・ラブ 出展/河本バラ園

イレント・ラブは、河本バラ園の河本純子さん2008年作出のハイブリッド・ティー系統のバラです。ふわふわと波打つ花びらが可憐なソフトピンクの大輪花を、木が充実してくれば房咲きします。このため、販売店によってはフロリバンダ系統と表記されることがあります。

 

波打つ花びらは一般的に「波状弁」と表現され、こういう咲き方を「波状弁咲き」と呼ぶのですが、河本バラ園のサイトでは「フルフル咲き」と表現しています。「フルフル咲き」──いいですね。「サイレント・ラブ」の可憐な雰囲気にぴったりだと思います。

 

ダマスク系の甘い強香も魅力のひとつで、「越後丘陵公園第3回国際香りのばら新品種コンクール」(HT系)銅賞を受賞しています。

 

花径10~12cmの大輪、四季咲き。樹形は半直立性の木立樹形。樹高は1~1.2m。

 

「バラの家」のスコアは「樹勢/普通」「ウドンコ病耐性/普通」「黒星病耐性/普通」「耐陰性/弱い」「耐寒性/普通」「耐暑性/強い」です。通常管理で、庭でも十分育てられそうです。

 

今回育てる「サイレントラブ」の環境DATA

愛媛県の日照5~6時間くらいの北西向きの犬走の上

今年1月にお迎えした大苗

今年の目標/綺麗な樹形に整えつつ、房咲きで咲くよう育てる

育てる人/アスタルティ

 

*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!

 

2月12日の「サイレントラブ」/冬の植え替えと剪定手直し後

▲剪定手直し後の樹高は約30cm 写真提供/アスタルティ

年の1月に園芸店で河本バラ園の「ミスティパープル」を購入したのですが、その隣にあったのがこの苗です。「健康そうだし、込み合わない綺麗な樹形だなぁ」と思いながらタグを見ると、ひらひらしたピンクの花で気に入りました。ネーミングも秀逸です。予定はなかったのですが、ついお迎えしちゃった株です。

 

タグによると「株が充実すると房咲きになる」そうなので、房咲き目指してまずは株を育てていきます。

 

主幹は3本で、扇状に広がる育てやすい樹形をしています。手直しぎみに冬剪定をした後、10号プラ鉢に植え替えました。

 

使用培養土は「バラの培養土」(相原バラ園)です。我が家のほかの鉢は牛糞たい肥でマルチングしていますが、使いきってしまったので、この鉢にはマルチングしていません。寒肥として「ミラクル」(粒状アミノ酸肥料/相原バラ園)と「ユーキリン」(粒状リン酸肥料/相原バラ園)を1:1で混ぜたものをひと掴み、表土に撒いています。

 

▲芽吹きは早い 写真提供/アスタルティ

 

芽吹きは早く、早い目の薬剤散布を検討しています。

 

秋に掘り上げた大苗なのでまだ根が張りきれていないため、春は摘蕾を多くして株を育てようと思っています。花は少しだけ咲かせたいですね。

 

3月13日の「サイレント・ラブ」/若葉が展開・「ダコ+サプ」散布

▲他に先駆けて若葉が展開 写真提供/アスタルティ

イレント・ラブは、置き場所の関係で一番光が当たるせいか、若葉の展開が早く、2週間前から開き始めました。

 

鉢を持ち上げると軽くなるスピードが速くなったので、水やり回数を1週間に2回から、3日に1回に増やしています。病害虫の発生はありませんが、虫は飛び始めました。

 

最高気温が20度以上になると、他のバラも一斉に葉が展開してきました。もう春なのですね。

 

3月13日の手入れ

小山内先生が効果が高いとオススメされていた「ダコサプ」(STダコニール1000+STサプロール乳剤)を、散布しました。希釈倍率は、ダコニール・サプロール共々1000倍。500ml分を作ってスプレー散布しました。

 

耐雨性があるので夕方から雨が降っても問題ありませんが、風があると厄介なので微風の日に散布するのをお勧めします。

 

ちなみに、ちゃんと長靴を履いて、それ専用の服などを着ています。薬液は多少皮膚についても洗えば大丈夫なのですが、傷口があると危ないので絆創膏を貼ったうえでビニール等で保護しておくのがいいです。

 

水棲生物には毒なので、使用後に容器を洗った水も排水溝に流したりせず花などに散布しました。

 

芽出し肥はまだ使用していませんが、ハイポネックスの液肥が最後の1回分残っていたので、使いました。

 

4月3日の「サイレントラブ」/発蕾・摘蕾

▲樹高45cm。芽かき済み 写真提供/アスタルティ

4月になって「サイレント・ラブ」の各枝から蕾が見えてきました。蕾を摘むか、そのまま咲かせるか、判断を迫られたわたしは一晩考えてこう決断。

 

「このまま咲かせると間違いなく株が弱るので、思い切って摘蕾してしまおう!」

 

▲まずは株を育てたいので摘蕾 写真提供/アスタルティ

 

──と、いうことで。蕾をぜんぶ取りました、ハイ。

 

蕾を取った後は「有機プラス液肥トップワン」(花ごころ)を、株元に散布しました。少し疲れ気味だったので、薬剤散布はナシ。

 

この時期の手入れ

3/15   芽出し肥の施肥。「ユーキリン(リン酸肥料/相原バラ園)+ミラクル(アミノ酸肥料/相原バラ園)」を、それぞれ一掴みずつ株の周囲に撒きました。

 

3/19 ベニカXガード(住友化学園芸)を株元に10g散布。そろそろ昆虫が増えると予測して、害虫対策メインで使っています。

 

3/27 「殺菌剤+殺虫剤」の散布。「殺菌剤/ジマンダイセンフロアブル(ダウ・アグロサイエンス日本))+殺虫剤/コロマイト乳剤(三井化学アグロ)+展着剤/アビオンE(アビオン)」。

 

4/3 有機プラス液肥トップワン」(花ごころ)をバラの規定倍率100倍に希釈して株元に散布しました。

 

4月17日の「サイレントラブ」/シュートが伸びる・シュートをピンチ

▲樹高はほぼ変わらず。サイドシュートを一本摘みました 写真提供/アスタルティ

回、1番花の蕾を摘んだ「サイレント・ラブ」ですが、ようやく新芽が出てきました。蕾はまだなので、咲かせるにしても5月末になりそうですね。

 

株元からベーサルシュートが伸びてきたのでピンチをしています。交差するポイントにサイドシュートが出てきたので、こちらは取り除きました。

 

風通しを重視して、かなり若葉を減らしているので貧相に見えるかな?

 

▲西日で照らすことで、無理やり株元への日照を確保 写真提供/アスタルティ

 

数えてみると、ベーサルシュートはピンチしたのを含めて8本、サイドシュート1本。普通にやるとシュートに栄養を取られますよね・・・ベーサルシュートって取り除いたらダメなのでしょうか? どうするかは様子を見つつ考えてみます。

 

この時期の手入れ

4/9・4/17 「有機プラス液肥トップワン」(花ごころ)をバラの規定倍率100倍に希釈して株元に散布しました。

 

4/10 「殺菌剤+殺虫剤」の散布。「殺菌剤/フルピカフロアブル(クミアイ化学工業)」+「殺虫剤/プレオフロアブル(住友化学)」+「展着剤/アビオンE(アビオン)」。

 

4/17 ユーキリン(リン酸肥料/相原バラ園)+ミラクル(アミノ酸肥料/相原バラ園)を一掴みずつ追肥として撒きました。

 

5月5日の「サイレント・ラブ」/2番花の蕾ふくらむ

▲樹高は65cm。枝が暴れてきました 写真提供/アスタルティ

 

イレント・ラブは樹高が65cmに伸び、多量のベーサルシュートと、伸びてきた枝のため芽かきが大変になってきました。

 

なるべく風通しが良くなるような工夫はしているのだけど、花が咲き終わったら切り戻してスッキリさせるつもり。

 

▲少しずつ大きくなってきた2番花の蕾 写真提供/アスタルティ

 

1番花の蕾を摘んだ後、2番花の蕾が上がって現在はこれくらいに膨らんでいます。暖かくなってきたので、5月末には咲きそうです。

 

▲株元のベーサルシュート。わけわかんない! 写真提供/アスタルティ

 

ベーサルシュートはソフトピンチしたり、不要な葉を取ったりしてるけど、混み合いすぎてなかなか大変。ベーサルシュートを少し減らした方が良かったのかな~とか考えています。

 

この時期の手入れ

4/23 殺菌剤散布。「STダコニール1000(住友化学園芸)+STサプロール乳剤(住友化学園芸)」。

 

5/1 「ベニカXガード」(住友化学園芸)を10g、株の周辺に円を描くように撒きました(2回目)。

 

5/4 殺菌剤散布。「殺菌剤/ジマンダイセンフロアブル(ダウ・アグロサイエンス日本)+展着剤/アビオンE(アビオン)」。

 

目立った虫はいないので、「コロマイト乳剤」は使いませんでした。5月末になるとハダニが出現し始めるでしょうから、次から防除を始めます。

 

「ジマンダイセンフロアブル」を使うと、葉が汚れてウドンコ病に似た感じになっちゃうのが困りものですね~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

育てた人紹介/アスタルティ

もともとわたしは、花にあまり興味がありませんでした。

 

転機になったのは、コロナが蔓延しはじめた2021年3月ごろ。人ごみを避けて立ち寄った園芸店で、キレイに咲いていたマーガレットを1鉢購入しました。そのマーガレットがあまりにキレイだったので、ほかにも何か──と、4月ごろに園芸店を再訪。そこで出会ったのが売れ残りらしき「リアン・ローズ」というバラでした。ほかのバラ苗は傷んでいるものが多かったのですが、「リアン・ローズ」は病気ひとつなく、元気に枝が伸びていました。

 

そんな健気なバラに元気をもらったわたしは、これも何かの縁と「リアン・ローズ」を購入。「リアン」の意味がフランス語で「絆」ということも知らなかったわたしは、知らず知らずのうちにロザリアンとして歩むことに。

 

「絆」には「しがらみ」や「呪縛」の意味もあります。わたしはバラを育てるというしがらみに囚われつつも、このそだレポで誰かの助けになればいいと考えています。

 

そう。

 

「絆」には「支えあい」や「助け合い」という意味もあるのです。

 

 

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