ベランダや軒下でバラを栽培している方がもれなく悩まされるウドンコ病!なんと納豆菌で完全予防できます!「納豆スプレー」の作り方と、上手な使い方、注意点まで紹介します。
納豆菌でウドンコ病が予防できる!
▲ウドンコ病に弱い「紅玉」が、今年はウドンコ病ゼロ!
我が家のリビング前に設置した木製トレリスに誘引しているつるバラの「紅玉」が今年も咲きました。コロンと球形に咲く黒赤の花は派手さはないけれど、シックな趣があり、お気に入りの品種です。
しかしこのバラ、とてもウドンコ病にかかりやすいのです。ウドンコ病は、雨に当たらない環境で発症しやすく、我が家のようなベランダ栽培では誰でも必ず悩まされるバラの病気です。
▲数年前の「紅玉」は、いつも真っ白だった
数年前までは、この通り、我が家の「紅玉」は毎年ひどいウドンコ病で真っ白になっていました。でも、今年はどこにもウドンコ病はありません。成功の秘密は「納豆菌」をスプレーすることです。去年、一昨年の2年間にわたり納豆菌を試してみた結果、しっかり効果を出す方法が確立できたのです。
今回は、ウドンコ病予防に無農薬で確実に効果を発揮する「納豆スプレー」の作り方と使い方を紹介します。ウドンコ病に毎年悩んでいる方、とくに我が家と同じベランダ栽培・軒下栽培の方に取り入れて欲しい予防方法です!
納豆菌でなぜウドンコ病が予防できるのか? これまでの実験はどうだったのか? については、過去の記事をご覧ください。
▼納豆菌で病気予防チャレンジの過去記事はこちら
「納豆スプレー」100mℓの作り方
用意するもの
バラのウドンコ病予防に使う「納豆スプレー」は、とても簡単に作れます。今回は、「納豆スプレー」100mℓの作り方を紹介します。100mℓでは使いにくい場合もあるので、200mℓにしても構いません。最後までよく読んでからどっちにするか決めてください。
まず用意するものから。
1、納豆/市販のものでOK。わたしは小粒やひきわりをよく使います。
2、深皿と箸/納豆を混ぜるのに使います。
3、ハンドスプレー/100均の小さいサイズのものでOK。写真は200mℓていど入るものです。「納豆スプレー」専用にしたいので、ラベルシールを貼っておきます。
4、アビオンE/「納豆スプレー」がしっかり葉につくように混ぜるパラフィンを主原料にした「展着剤」です。ごく少量しか使わないのに500mℓの商品しかなく、1000円以上しますが重要な材料です。1本用意してください。
5、ミニじょうごと茶こし/納豆液をスプレーボトルに入れるのに使います。
6、プラスチックスプーン/アビオンEを少量取るのに使います。少量取れれば、なんでも構いません。
ほかに水も必要ですが、写真では省略しています。
▼アビオンEを置いている実店舗は滅多にありません。ネット購入が便利です
1、納豆を混ぜて、しっかり粘り気を出す
小さいハンドスプレーの半量(100mℓていど)の「納豆スプレー」を作るのに、納豆は小さじ1杯ていど使います。これを深皿に取り、箸でよく混ぜて、しっかり粘り気を出します。
2、納豆に水を加えて混ぜる
よく粘り気が出たら、半量(50mℓほど)の水を入れて混ぜます。これは、納豆と粘り気を分離する作業です。水は水道水で構いませんが、わたしは浄水を使っています。その方が納豆菌が弱りにくい気がするので──。
3、納豆液をスプレーボトルに移す
スプレーボトルにミニじょうごと茶こしをセットして、納豆液をスプレーボトルに移します。
大豆も入れた方が納豆菌が繁殖しやすそうな気がして、以前、大豆ごとスプレーボトルに入れて一晩置いてから使ったこともありますが、嫌なニオイになるので大豆は取り除きましょう。
残りの水を足し、100mℓていど(このスプレーボトルの半量)の納豆液にします。
4、「アビオンE」をごく少量入れる
プラスチックスプーンの持ち手を裏返して「アビオンE」のボトルに入れ、少量を取り出します。少量取り出せればいいので、必ずしもプラスチックスプーンでなくても構いません。
5、よく混ぜて完成
スプレーボトルにプラスチックスプーンの持ち手を入れ、よくかき混ぜて「納豆スプレー」の完成です。
6、表にも裏にもしっかり散布
「納豆スプレー」が完成したら、バラの葉に散布しましょう。表からだけでなく、裏にもかけるとより効果的です。
100mℓで作った場合、納豆液が濃いので上手く霧状に広がらず、細く出てしまいます。少しやりにくいのですが、我が家の場合つるバラは1株だけなので、濃いままスプレーすることが多いです。
倍の200mℓにゆるめると、上の写真のように霧状になり使いやすくなりますが、納豆成分が薄くなるので、頻繁に散布した方が良いと思います。
「納豆スプレー」は、つるバラにとくにオススメ
▲1.2m以上になる大型のバラにとくにオススメ
納豆スプレーは、どんなバラのウドンコ病予防にも使えますが、とくにつるバラにオススメです。
理由は、木立ちバラのウドンコ病予防には、年4回まで使える「ベニカXガード」や回数制限なく使える「BT粒剤」(ベニカBT殺菌粒剤)が使えるからです。これらは株元に撒いておけばバラがそれを吸収して病気を予防してくれる薬剤です。
「ベニカXガード」も「BT粒剤」もとても便利な薬剤ですが、残念ながら高さ1.2mまでしか効果がありません。なので、背の高くなるつるバラのウドンコ病予防には「納豆スプレー」をオススメするのです。
▼「ベニカXガード」「BT粒剤」についてくわしくはこちらをどうぞ
「納豆スプレー」の使い方
散布開始は関東で4月初旬~
▲関東では4月初旬~開始がオススメ
納豆スプレーでのウドンコ病対策はあくまでも「予防」なので、ウドンコ病が発生する少し前から散布を開始します。我が家と同じ関東なら4月初旬~開始をオススメします。ウドンコ病が出てから慌てて散布しても、効果は薄いです。
上に書いたように、表からだけでなく、裏からもかけると予防効果がより高くなります。とくに新芽の先や蕾にウドンコ病が発生しやすいので、しっかりかけましょう。
散布間隔は最初は3~4日に1回
▲最初はこまめに散布して納豆菌を定着
散布間隔は、最初のうちは3~4日に1回ていど。もちろん、毎日でも構いません。
5月以降は納豆菌が定着しているので、1週間に1回ていどで大丈夫です。
木立ちバラにもかけてOK!
▲「納豆スプレー」は、木立ちバラにも有効
上に書いたように「納豆スプレー」は、おもにつるバラにオススメしますが、もちろん木立ちバラにかけても問題ありません。
木立ちバラのウドンコ病予防には「ベニカXガード」や「BT粒剤」がオススメですが、その効果は絶対ではありません。そこに「納豆スプレー」を追加散布することで、さらに予防効果が高まります。
両方を併用しても害はありません。
1番花が終わるころには散布中止して大丈夫
▲今年の「紅玉」最後の1輪。葉はピカピカなまま
ウドンコ病は湿度に弱いので、梅雨になると発生しません。また、夏の暑い時期にも発生しません。なので、春の1番花が終わるころには「納豆スプレー」の散布を中止して大丈夫です。
しかし万全を期すなら、シュートの先だけでもかけ続けるといいです。シュートの先の若葉には、けっこうしつこくウドンコ病が残ることが多いからです。
ハンドスプレー、ニームオイル、木酢液との併用に注意!
▲便利なハンドスプレー農薬には「殺菌剤」が入っている
バラには害虫がつきもので、害虫駆除のためにハンドスプレー農薬を使っている方も多いと思います。しかしハンドスプレー農薬には「殺虫剤」だけでなく「殺菌剤」も入っています。「これ1本で害虫にも病気にも効く!」という宣伝文句のものは、必ず「殺菌剤」が含まれています。
「殺菌剤」が入っているということは、当然、納豆菌も殺してしまいます。「ニームオイル」や「木酢液」にも殺菌効果があるので、併用には注意が必要です。
一番いいのは、殺虫剤単体を散布すること。希釈して使うタイプの農薬散布になるので、少し面倒なんですが──。
わたしは、1番花が終わる5月下旬までは「納豆スプレー」だけを散布して、その後しっかりハンドスプレー農薬(ベニカXネクストスプレー)を表と裏にかけて害虫防除しています。
おまけ/黒星病にも効果がある?
▲以前の実験では黒星病が発生してしまった 写真提供/ORCA
納豆菌でウドンコ病が予防できる仕組みは、ウドンコ病の菌がバラの葉につく前に納豆菌を繁殖させておけばほかの菌が付くのを防げるから──というものです。
それなら、ウドンコ病だけでなく黒星病にも効果的なはず! そう思い、応援レポーターのORCAさんに実験をお願いしたことがあります。しかし、残念ながらうまく行きませんでした。上の写真のように黒星病が発生してしまいました。
ORCAさんには「えひめAI」という愛媛県産業技術研究所が開発した環境浄化微生物をつくり、それをバラにスプレーして実験してもらったので、この記事で紹介している「納豆スプレー」を使用したわけではありません。
また、我が家はベランダ栽培のためバラに黒星病が出ない環境なので、黒星病に対する実験をすることができません。つまり、我が家では「納豆スプレー」が黒星病に有効かどうか確認できないのです。
理論上は黒星病にも有効なはずなので、興味のある方は、どうぞ試してみてください!
まとめ
今回は、ウドンコ病を無農薬で予防する「納豆スプレー」の作り方と使い方を紹介しました。これまで3年間にわたり試してきた結論として、「ウドンコ病は納豆菌で予防できる!」ことが証明できました。
バラを軒下で栽培している方は、もれなくウドンコ病に悩まされていると思います。でも、市販の殺菌剤を使ってもあまり効果を感じられないことが多いはずです。
そんな方にゼヒ試してほしいのが、今回の「納豆スプレー」です。
簡単なのに効果を発揮するカギは、展着剤の「アビオンE」。「アビオンE」は広義では農薬の一種ですが、パラフィン(油を原料とする人工のロウ)が主原料なうえ、ごく薄めて使うのでほとんど人体に悪影響はありません。
安心、安全な方法でウドンコ病が予防できる「納豆スプレー」。1年目より2年目、そして3年目と、気のせいか周りのバラもどんどんウドンコ病が発生しにくくなってきました。連続使用をオススメします^^
【バラ栽培いつか無農薬】の記事は記事数が増えるまで、一旦、下記の「病虫害対策」のコーナーに置いてあります。
▼バラの病虫害対策と農薬の記事はこちらからご覧ください































長くご無沙汰してしまって‥お久しぶりです。田舎住まいのありんぼです。
あいびーさんのサイトは時々見させていただきますが、うどんこ病対策のこのページ、半年もたってから気付くとは‥遅くてすみません。
風通しがよいこ高い土地のうちの庭、うどんこ病は少ない方かと思っていますが、大切にしたい希少種のミニバラを、出窓で管理することがあります。真冬でも、必ず少しは窓を開けて換気をしている家ですが、やはり庭の地植えバラ 鉢バラとは異なり、幼く小さくか弱い葉にうどんこ病が出ないことはありません。本当にとても好きなバラ、ポエトリーコルダナは、室内で弱り枯死 だったら外で管理しても弱り続け枯死‥と、3回ほど悲しい結果を見ました。今4回めぐらいの苗を、冬なので出窓で管理中ですが、今回の苗は過去に来た苗よりかなり小さくてほぼダメそうです。うどんこ病云々の前に苗があまりに小さすぎて、それが現実の不満なのですが、外バラにはあまり見ないうどんこ病にも 懸念を抱いています。以前 そだレポでも書いたように、黒星病はほぼ全てのバラに出てしまい、大した被害は見られず気にしていません。ですが、うどんこ病が発生した葉は弱って行くのがわかります。
オルトランスプレーを使っていますが、あまりに小さな葉に大丈夫か?と過保護に思ってしまいます。酢のスプレーも使えそうですが、やはり小さく幼い葉に刺激が強すぎるのでは?納豆菌はそういう刺激の心配はなさそうですね。次の機会に試させていただこうと思います。検索でも納豆でうどん粉対策は出ますが、規模が大きな農場での記事を見ました。あいびーさんの方法が、わたしには合っていると思います。ありがとうございます。
ありんぼさん、コメントありがとうございます。
わたしの方こそ、すっかり返信が遅くなってしまってスミマセン。
軒のある環境では、ほとんどのバラにウドンコ病が出ます。雨が当たればウドンコ病はあまり出ないんですが、出窓だと発生するでしょうねー!
ウドンコ病にも効果があるとうたっているハンドスプレー薬剤ありますが、正直言って効きません(汗)。しかも、出窓やベランダなど、人の近くで育てているバラに、農薬を使うのはやはりためらわれます。
そこでオススメしたいのが、以前紹介したBT粒剤です。これを使うことで、かなりウドンコ病が防げます。BT粒剤はケミカルなものではなく、自然にある菌なので人体に安全です。高さ120cmまでのバラならBT粒剤だけでウドンコ病が防げるように思いますが、それでも発生してしまうほどウドンコ病に弱い品種もしくは、120cmを越えるシュラブやつるバラには納豆菌がとても有用です。
でも一番の問題は、出窓で育てていることのような気がします。要するに日照不足。バラは本来、寒さに強い植物です。たっぷり日の当たる戸外で育てるのが一番いいはずなのですよねー。どうしても出窓で管理したいなら、BT粒剤+納豆菌はオススメの方法です^^
じつは11月に母が緊急入院で慌てて実家に帰省しました。その後、義実家に1週間ほど行く予定があり、年末からは父の容態が悪く、また実家に。1月末に父が亡くなり、お葬式などの準備すべてやり、帰ってきた兄や甥っ子姪っ子たちの食事の用意をし、認知症が悪化してきた母の面倒を見ながらグループホームを見学し、相続関係の手続き廃車手続きなどなどなど・・・疲れました・・・。やっと自宅での生活が戻って来た今日このごろですが、母から毎日鬼のように電話がかかってきます。母の行動に施設でも悲鳴をあげているようで今後が心配です。そんなこんなで、すっかりサイト放置しちゃってました。多くは更新できないけれど、ボチボチまた記事を書いていきますね。
あいびー