天然由来のBT菌で、バラの病気耐性を高める「ベニカBT殺菌粒剤」。 土に撒くだけで黒星病やウドンコ病を予防でき、使用回数制限もないため、初心者にも使いやすい商品です。 この記事では、ベニカBT殺菌粒剤の効果やメリット・デメリット、上手な使い方や他の農薬との組み合わせ方まで、分かりやすく紹介します。


ベニカBT殺菌粒剤とは?どんな病気予防資材?

▲天然成分で病気を予防するマイローズ・ベニカBT殺菌粒剤

イローズ・ベニカBT殺菌粒剤は、バラの病気予防にとても便利な資材です。

 

BT菌という天然の菌を利用した粒剤で、土に撒いてバラの根から吸わせることで、ウドンコ病や黒星病を予防します。化学農薬ではないので病原菌に耐性がつかず何度も繰り返し使うことができます。

 

しかも効果は1カ月程度持続するので、初心者にも使いやすい、良いところの多い商品です。

ベニカBT殺菌粒剤はどんな人におすすめ?

マイローズ・ベニカBT殺菌粒剤は、こんな方にオススメ

・農薬の本数を減らしたい方(殺菌剤がわりに使えます)

・化学農薬をあまり使いたくない方(減農薬したい方)

・バラの近くで野菜やハーブなどを育てている方

・簡単に病気予防したい初心者さん

・スプレー散布が苦手な方

・木立バラを育てている方(鉢栽培でも庭栽培でもOK)

・ベランダ栽培の方

イローズ・ベニカBT殺菌粒剤の特徴は大きく3点です。

 

1、有効成分は天然由来のBT菌で安全性が高いので、使用回数に制限がありません。

 

2、粒剤を土に撒いてバラの根から有効成分を吸い上げる方法なので、散布時に風で飛散しません。雨でも使えるので天候や風向きを考えなくても大丈夫です。

 

3、バラにつくウドンコ病や黒星病への耐性を高め、予防します。ただし、治療効果はありません。

 

使い勝手の良さから、とくに初心者さんにおすすめな資材です。

向いていないケース

逆に、こんな方には不向きです。

 

・バラの病気を治療したい方(既に病気にかかっている場合の治療効果はありません)

・バラの病気を完全に予防したい方(完全予防ではありません)

・1.2m以上になるつるバラを育てている方(効果は高いところまで届きません)

・単体の農薬を自分で調整して使いたい中級者、上級者の方

ベニカBT殺菌粒剤の特徴とメリット


マイローズ ベニカBT殺菌粒剤(500g)

イローズ・ベニカBT殺菌粒剤の特徴をさらに詳しく紹介します。

1、有効成分は天然由来なので使用回数制限がない

マイローズ・ベニカBT殺菌粒剤の有効成分は自然界にある菌なので、ウドンコ病や黒星病などの病原菌に耐性がつくおそれがありません。そのため使用回数に制限がなく、連続で何度も使えます。

 

どの殺菌剤とも系統がかぶらないので併用することもできるし、ローテーション使いにも組み入れやすいところも大きなメリットです。効果は1カ月持続しますが、公式動画によると、安定した効果を得るには半月に1回ペースで使った方が良いということです。

 

ペットや小さいお子さんのいる家庭でも安心して使えます。臭いが少ないところも扱いやすいメリットです。

2、土に撒くだけなので、初心者でも使いやすい

マイローズ・ベニカBT殺菌粒剤は株元に散布するだけでいいので、天候や風向きを気にせず使えます。スプレー農薬のように雨で流れてしまうこともありません。

 

散布するのに重装備しなくていいのも助かります。あまりに風の強い日は使わない、スプーンを使い直接手で触らない、手につくおそれもあるので散布後は石鹸で手を洗う、この3点を守ればほぼ大丈夫だろうと思います。

 

ただし、商品パッケージの注意書きには重装備を推奨しています。気になる方はゼヒ、重装備で使用してください。

3、病気を”治す”ではなく”予防”する

マイローズ・ベニカBT殺菌粒剤の効果は、病気にかかる前にあるていど予防することです。病気の治療効果はありません。

ベニカBT殺菌粒剤はなぜ「待望の商品」だった?

つはこの商品、わたし的に待望の商品です。

 

住友化学園芸(現キンチョー園芸)の問い合わせ対応はとても丁寧で、以前から好印象を持っていまして。同社の「ベニカXガード」について問い合わせた折に、お願いしたことがあるのです。

 

「ベニカXガードから殺虫成分を取り除いたBT粒剤を作ってください。絶対買います!」

 

と。理由はこうです。

ベニカXガード粒剤


ベニカXガード粒剤 550g KINCHO園芸 殺虫剤 ベニカ 殺虫剤 顆粒 殺虫剤 殺菌剤 ベニカ 殺菌剤 顆粒 殺菌剤 病害虫 対策 病害虫 予防 殺虫殺菌剤

マイローズベニカBT殺菌粒剤


マイローズ ベニカBT殺菌粒剤(500g)

殺虫成分がないメリットに気づいた

「ベニカXガード」は、バラの株元に撒くだけで、約1カ月間、病気や害虫からバラを守ってくれる便利な農薬です。

 

ただしデメリットもあります。「ベニカXガード」には、年間使用回数が4回までと決められている殺虫成分が含まれているので、「ベニカXガード」じたいも年間4回までしか使えません。

 

ところが「ベニカXガード」に含まれている病気耐性を上げる成分はBT菌という天然由来のもので、年間使用回数をまったく考えずに使えることに気づいたのです。

 

これ、とてももったいなく感じました。

 

殺虫成分と分離すれば、年間使用回数を考えずに使えて便利なのに──と。

 

もちろん、わたしだけでなく、他の方からも同じような意見があっての商品化だと思いますが、わたしとしては「ついに出してくれたか!」と、感慨深いものがあります。

「ベニカXガード」についてくわしくは、こちらをどうぞ

バラと小さなガーデンづくり

ベニカXガードの使い方と効果|デメリット・使用回数・ローテーションまで解説

ベニカXガードの使い方と効果|デメリット・使用回数・ローテーションまで解説

ベニカBT殺菌粒剤の効果と仕組み

▲出展/住友化学園芸(ベニカXガードの説明イラストに少々手を加えています)

BT粒剤を根から吸わせたときの効果は、ウドンコ病、黒星病の予防です。

BT菌で植物の防御反応を高める

その仕組みを上のイラストで説明します。BT菌が根から吸収されると植物は、菌が侵入してきた!と、防御機能を強化させます。その刺激で免疫力がアップするのです。

 

結果として、ウドンコ病や黒星病の予防になります。

 

これは人間がワクチン接種するのと似ていて、これだけで100%病気が防げるわけではありませんが、予防効果が高く、たとえ罹患しても軽傷で済ませることが期待できます。

完全予防ではない理由

ここまで読んでくると「ベニカBT殺菌粒剤」という商品名ですが、実際は「殺菌剤」ではないことが分かると思います。

 

病気に対する抵抗力を上げることで、バラが病気にかかりにくくする資材で、決して菌を殺す働きがあるわけではありません。

 

このため、病気予防効果は高いけれど完璧とはいえません。また、発生してしまった病気を治療することはできません。

マイローズ・ベニカBT殺菌粒剤は、どのていど効果がある?

ウドンコ病にかかったバラの葉

▲ベランダ栽培で必ず発生するウドンコ病

ういう安全性の高い資材は比較的効果が低いものが多く、マイローズ・ベニカBT殺菌粒剤もどのていどの効き目なのか気になるところですよね。その効果について、実際に使ってみた経験から正直に紹介します。

 

マイローズ・ベニカ殺菌粒剤を使うことで、かなり病気を軽くすることができます。しかし、その予防効果は絶対ではありません。

 

上はマイローズ・ベニカ殺菌粒剤を含んだ殺虫殺菌剤「ベニカXガード」を使っていたバラに発症したウドンコ病の写真です。なにも使っていない場合にくらべれば格段に少ないのですが、それでも少し発症する枝があります。

 

「バラの家」の木村卓功さんは、「バラの家のタイプ区分で1タイプ下になるというイメージです」とその効果を紹介しています。「タイプ3ならタイプ2に、タイプ2ならタイプ1になるので、薬剤散布量を減らすことができる」という説明でした。

 

わたしの経験からいうと、これだけ改善されれば十分だと感じました。

ベランダ栽培に、とくにオススメ!

▲軒下、とくにベランダガーデナーにオススメ!

まざまに良いところのあるマイローズ・ベニカBT殺菌粒剤ですが、バラを軒下で、わたしのようにベランダで栽培している方には、とくにオススメです。

 

ベランダではウドンコ病が発症しやすく、なにもしなければ葉や蕾が真っ白になってしまいがちです。バラだけでなく、パンジーやビオラもウドンコ病にかかってしまいます。

 

ベランダガーデナーにとってマイローズ・ベニカBT殺菌粒剤はマストアイテムだと思います。ウドンコ病から解放されて、栽培がとても楽になりますよ。

 

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ベニカBT殺菌粒剤の使い方

散布量の目安は1株あたり10g(ティースプーン2杯)

▲バラ1株あたり10g

マイローズ・ベニカ殺菌粒剤は、バラ1株あたり10g散布が目安です。ティースプーン2杯分です。

 

▲株元全体にぱらぱらっと散布

バラの株元1カ所に固めて置くのではなく、上の写真のように全体にぱらぱらっと散布してください。

ほかの薬剤との組み合わせ例

イローズ・ベニカ殺菌粒剤は病気を予防する商品です。バラの害虫対策に殺虫剤を併用する必要があります。ここでは、殺虫剤との併用例を紹介します。

オルトランDX粒剤(またはGFオルトラン粒剤)と併用


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オルトランDX粒剤やGFオルトラン粒剤は、広範囲の害虫予防と駆除に効果のある土に散布するタイプの殺虫剤です。マイローズ・ベニカ殺菌粒剤は、どちらの粒剤とも併用して構いません。

 

マイローズ・ベニカ殺菌粒剤はバラの生育期3月初旬~10月初旬までカレンダーをめくるたびに散布して病気を予防します。公式動画のように、月半ばにさらにプラスして撒いてもOKです。

ベニカXガード粒剤と併用


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ベニカXガードは、マイローズ・ベニカ殺菌粒剤を含んだ殺虫殺菌剤です。殺虫成分のため年間4回までしか使うことができません。

 

BT粒剤を含んだ商品なので、ベニカXガードを使っていない月にマイローズ・ベニカ殺菌粒剤を使い、病気を予防します。

スプレータイプの農薬と併用またはローテーション散布

ハンドスプレーや希釈して撒くタイプの農薬は、同じ系統の薬剤を続けて散布しないようローテーションを考えながら散布する必要があります。

 

マイローズ・ベニカ殺菌粒剤はどの農薬とも系統がかぶらず、連続使用もできるので、併用、ローテーション散布両方で使うことができます。

ベニカBT殺菌粒剤のデメリットと注意点

ニカBT殺菌粒剤にはデメリットもあります。デメリットを踏まえたうえで、上手に利用しましょう。

1、予防効果は絶対ではない!

マイローズ・ベニカ殺菌粒剤を使うことで、かなり病気を予防することができますが、その効果は絶対ではありません。さらに完璧を目指すなら、ほかの殺菌剤と併用したり、ローテーション散布する必要があります。

2、発症した病気が改善するわけではない

マイローズ・ベニカ殺菌粒剤は、あくまでも予防効果しかありません。一度発症してしまった病気を改善する効果はありません。そのため、発症する前に早め早めに使うのがコツです。

3、つるバラには効果が薄い

▲樹高1.2mを越える大型のバラには効果がでない

こういう土にばら撒くタイプの農薬は、樹高1.2mていどまでしか吸い上げられません。そのため、つるバラや大型のシュラブ系統のバラの場合は効果が薄く、スプレー散布するタイプの殺菌剤を使った方が現実的です。

そもそもBT菌とは?

イローズ・ベニカ殺菌粒剤の有効成分は「BT菌」です。BT菌とは「バチルス・チューリンゲンシス菌」(Bacillus thuringiensis)の略称で、養蚕農家の粉塵、土壌、淡水、海底の堆積物など自然界のあちこちで発見される菌です。

 

鱗翅目(チョウやガ)、双翅目(カやハエ、アブなど)、甲虫類(カブトムシ、ホタル、テントウムシなど)を駆除する効果があるので、これまでは殺虫剤として使われてきました。日本では「ゼンターリ」という商品が販売されていて、水で薄めて散布して、アオムシ、ヨトウムシなどのイモムシ類の駆除に利用されています。

 

このBT菌を根から吸わせることで、病気耐性を上げることができることが日本で発見され、その効果を利用して商品化されたのが「ベニカXガード粒剤」(殺虫剤+BT菌)と、「マイローズ・ベニカ殺菌粒剤」(BT菌単体)というわけです。

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まとめ|ベニカBT殺菌粒剤は「病気予防をラクにしたい人」に向く商品

今回は「マイローズ ベニカ・BT殺菌粒剤」について詳しく紹介しました。「ベニカXガード」に配合されていた病気予防の有効成分BT菌だけを単独で取り出した商品です。

 

「ベニカXガード」での病気予防効果の高さから、わたし的には待望の商品化で、待ってました!という気持ちでいっぱいです。

 

こういうオーガニック系の商品って、あまり効果を実感したためしがなかったんですが、この商品は違います。キチンと病気耐性が上がり、使って良かったという実感が持てます。

 

ベニカXガードから回数制限のある殺虫剤を切り離したことで、使用回数に制限なく、ほかの農薬と併用したりローテーション使いしやすくなり、とても使いやすくなった病気予防薬マイローズ ベニカ・BT殺菌粒剤、どうぞ使ってみてください。

 

農薬ローテーションについて詳しくは、こちらをどうぞ

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