バラを病気や害虫から守るためにニームオイルを買ったものの、「具体的な使い方がわからない」「試したけれど全然効かなかった」と悩んでいませんか?実は、バラにはバラ特有の「4日に1回」という散布頻度や、成分を100%活かす「夕方散布」など、説明書には載っていない独自のコツが必要なんです。
本記事では、わたしが過去に「100%原液タイプ」で大失敗した苦い経験をもとに、ジックニームなどの人気資材を使った正しい希釈・散布方法、さらにはアブラムシの生存実験から見えた新事実までを1万字で徹底解説します!
これを読めば、ニームのバリアを最大限に引き出し、薬害(油焼け)に怯えることなく美しい無農薬・減農薬栽培の一歩を踏み出せますよ。
バラ栽培でニームオイルを使う方法をご紹介!
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▲近年ではニームの苗木も販売されている
前回の記事では「ニームオイル」とはどんな資材なのか、その特徴や作用について幅広く紹介しました。まだご覧になっていない方は、そちらもどうぞ。
バラと小さなガーデンづくり
バラのニームオイル活用法 ― 効かないと言われる理由と減農薬での本当の役割【バラ栽培いつか無農薬】
ニームオイルは、農薬の殺虫剤のように害虫を一度で駆除するものではありません。害虫の食欲や成長に影響を与え、害虫の食害を減らしたり、害虫が増えすぎるのを抑制することでバラを守る資材です。
そのため、農薬とは違ったアプローチと使い方が必要です。
今回のこの記事では、「バラ栽培でニームオイルを使う具体的な方法」について、実際の園芸での使い方を、わたしの経験をふまえて次の7つのポイントで紹介します。
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バラ栽培でニームオイルを使う具体的な方法 1、「ニームオイル」が向いている人は? 2、「ニームオイル」の希釈倍率 3、展着剤は必要? 4、「ニームオイル」散布にオススメの噴霧器・スポイド 5、具体的な散布方法とコツ 6、効果を上げるための散布頻度 7、散布するタイミング(時間)と効果的な時期 |
ニームオイルをこれから使ってみたい方や、かつてニームオイルを使ってみたけれど上手くいかなかったという方の参考になさってください。
※ちなみに、ニームの木を取り扱っている園芸店も増えましたが、ニームの木を植えておけば害虫除けになるわけではありません。葉の煮出し液でもあるていど効果があるようですが、基本的にはニームの種子から採れる「ニームオイル」を散布することで初めて虫よけ効果を発揮します。
インドやパキスタンが原産地なので寒さに弱く、最低気温が10~15度くらいになったら室内に避難させることで日本でも栽培できます。すっきりした細い葉で、観葉植物としてもステキですね。
1、まず最初に│バラ栽培でニームオイルが向いている人は?
ニームオイルは「魔法の薬」ではない?万能ではない理由
ニームオイルは海外でも無農薬資材として人気の高いものです。そのためか、まるでニームさえ使えば虫も病気もすべてなくなるような、そんな魔法のスプレーのように感じている方もいるかも知れません。
じつはニームオイルは、そこまで万能ではありません。使い方にはコツがいるし、雑に扱えば薬害も出ます。
初心者向きじゃない?バラをよく観察できる中級者向けの資材
様子を見ながら使う必要があるので、中級者以上向けの資材と言えます。
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ニームオイルが向いている人は? ・バラをよく観察できる中級者以上の方向け。初心者向きではありません。 |
バラ栽培での「ニームオイル」の使い方(基本編)
我が家で愛用中!「Newアクト・LG」と「ジックニーム」の特徴
▲ニームオイルにもさまざまな種類が
ニームオイルにはいくつかの商品があります。今わたしが使っているのは、上の写真に写っている2種類です。(ほかにもさまざまな商品があります)
左が「Newアクト・LG」。レモングラスなどのハーブを加えて爽やかな香りがする商品。もともとの「ニームオイル」はニンニクのような少しツンとするニオイがありますが、それをハーブの香りで使いやすくしたものです。
右が「ジックニーム」。より植物の生長を阻害しないように植物に悪く働く阻害物質を除去したこだわり商品で、小山内健さんオススメのニームオイルです。中央奥に写っているのは、「ジックニーム」を希釈したハンドスプレー商品。希釈する必要がなく、そのまま使えて便利です。
使い方はどちらも同じ。水で希釈してバラの株全体に散布します。
2、「ニームオイル」の希釈倍率は、必ず製品ラベルを確認!
Newアクト・LG の希釈倍率は800~1500倍。わたしはいつも1000倍で使っています。
この商品、100mℓで2000円ていどしますが、1000倍希釈なので、とっても長持ちします。ベランダが爽やかなレモンの香りになるので、使うのが億劫どころか楽しみになりますよ。
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「ジックニーム」の希釈倍率は200倍。ニームオイルには葉を黄変させるなど、植物に悪く影響する物質が微量含まれているそうですが、この「ジックニーム」はそういう副作用を除去したこだわり商品です。
「ジックニーム」は、200mℓ入りで2600円ていどなのですが、こちらの希釈倍率は200倍。「Newアクト・LG」と比較するとややコスパは劣りますが、それでもこれ1本で40ℓ分のニーム液が作れます。十分長持ち!
つまりニームオイルの希釈倍率は商品によりバラつきがあるので、製品ラベルをしっかり確認して使ってください。
また、濃くすれば効果が上がるものではなく、逆に葉焼けを招く恐れもあるので、定められた希釈倍率を守って使用してください。
3、【重要】ニームオイルに「展着剤」は混ぜるべき?商品のタイプによる違い
園芸の先輩やネットの情報で、「ニームを使うときは展着剤を混ぜないとダメだよ」と言われたことはありませんか?
実はこれ、半分正解で半分は不要なんです。カギを握るのは、あなたが持っているニームが「100%原液タイプ」か、「水に溶けるブレンドタイプ」かという違いです。
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純度100%のニーム原液(「虫追い祭り」など): こげ茶色でドロッとした未加工のオイルです。これは水には絶対に溶けないので、水と油を結びつける(乳化させる)ために、展着剤(ダインなど)や少量の純石鹸・洗剤が絶対に必要です。
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ジックニームやNewアクト・LGなど: これらはメーカーが最初から家庭園芸用に、水に溶けやすい乳化剤をベストなバランスでブレンドしてくれています。そのため、追加の展着剤は必要ありません。水で薄めるだけでそのまま使えます。
わたしの苦い失敗談:昔「全然効かなかった」本当の理由
実はわたし、ずいぶん昔につるバラのアブラムシ対策として、純度100%原液の「虫追い祭り」を使ったことがあります。当時は知識がなく、展着剤も入れずにただ水と混ぜてシャカシャカ振って撒いていました。
結果は・・・「ぜんぜんアブラムシがいなくならない!」と大失敗。
今思えば、水と油が完全に分離して、ただの水をバラに撒いていた(オイルはボトルの底にへばりついていた)のだと思います。これでは効くはずがありませんよね。
もしブレンドタイプ(ジックニームなど)を使う場合は、余計な展着剤を混ぜない方が、成分バランスが崩れず「油焼け(薬害)」のリスクを減らせます。これからニームを購入する方は、自分が買うのがどちらのタイプか、ボトルの説明書きを絶対にチェックしてくださいね!
| ニームのタイプ | 代表的な商品名 | 希釈倍率の目安 | 追加の展着剤 |
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水に溶けるブレンドタイプ
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Newアクト・LG ジックニーム |
800~1500倍 200倍 |
不要 不要 |
| 純度100%の原液タイプ | 虫追い祭り | 要確認 | 必要 |
4、ニームオイル散布にオススメの噴霧器・スポイド
噴霧器はバラの株中に入れ込める「ノズルの長いもの」がオススメ
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マルハチ産業|Maruhachi 蓄圧式噴霧器マイスター2L(ロングロータリーノズル) NO2260
噴霧器は蓄圧式噴霧器が楽です。もし新しく購入するなら、ノズルの長いタイプを選んでください。バラの木の中にノズルの先を差し入れられるので、葉裏にかけやすく便利です。
原液を正確に測るために、小さなスポイドをいくつか用意しよう
200mℓていどの小さいハンドスプレーボトルを使ってもいいのですが、なにしろ希釈倍率が高いので、原液をほんの少しスポイドで取るのがちょっと面倒。1ℓくらい作ってしまった方が楽です。作り置きしても、次に使うとき振ってから散布すれば大丈夫。
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【あす楽対応・送料無料】瑞穂 スポイドB2ml (10本入)
小さいスポイドもいくつか持っておくと便利です。今回の「ニームオイル」はもちろん、農薬の希釈や、わたしは猫のお薬を希釈するのにも使うので、たくさん用意して、それぞれ使い分けています。「ニーム」とか「猫のくすり」とかマジックで書いています。
ダイソーにも1パック15本入りで売っているので、近所にある方はチェックしてみて。
5、ニームオイルの具体的な散布方法と「絶対に外せない3つのコツ」
▲葉裏を中心に散布
ニームオイルを散布するときのポイントは
①葉裏を中心に散布する
②新芽や蕾も逃さずに散布
③バラにはしっかり濡れるくらい使おう!
の3点です。順に紹介します。
コツ①:アブラムシやハダニの巣窟!「葉裏」を中心に散布する
前回の記事でも書きましたが、ニームオイルはアブラムシやコナジラミ、ハダニなどの小さな害虫にとくに効果があります。これらの害虫にニーム液がかかると、虫たちは約7日をかけて餓死してしまいます。
バラの大敵、チュウレンジバチ、クシヒゲハバチ、ヨトウムシには効果がないと言われていますが、わたしが使ってみた感覚では、小さいうちなら効果があると感じました。小さいうちとは、体長1cmていどまでならです。これより大きく育ったイモムシたちは、まるで平気な顔で歩き回ります。
特に重要なのが葉の裏への散布です。アブラムシやハダニなど多くの害虫は葉裏に潜むため、ここに薬液が届かないと効果が出にくくなります。葉裏を中心にバラ全体にかけましょう。噴霧器の長いノズルを生かして、木のなかに上向きにしたノズルを差し込んで散布しましょう。
また、有効成分のアザディラクチンは紫外線で急激に効力をなくします。そのため、葉表にかけてもすぐに効果が薄れてしまいがち。葉裏なら、効果が長持ちします。
コツ②:害虫を寄せ付けない忌避効果を狙って「新芽や蕾」も逃さず散布
アブラムシをはじめ害虫が集まりやすい新芽や、蕾が大好きなアザミウマ。これらは害虫を駆除するというより、その忌避効果で寄せ付けないことを目的に、忘れずかけましょう。
新芽も蕾もデリケートな部位ですが、さっとならニームオイルがかかっても大丈夫です。ただし、ニーム液の濃度は規定通りに希釈してください。また、花びらにかかると薬害が出る恐れがあるので、花が咲いたらニームオイルがかからないよう注意です。
コツ③:軽くかけるのはNG!バラの大人の葉には「しっかり濡れるくらい」撒く
ニームオイルの散布量は、「葉の表面が軽く塗れるていどで大丈夫」と書かれていることも多いです。が、実際に使ってみると、これでは物足りなく感じました。バラの場合は、大人の葉にはしっかり濡れるくらいかけましょう!そして、表面よりも裏からかけることが大切です。
ただし、新芽や蕾などデリケートな部分には、かけすぎないように注意してください。
【実証】サッとかけるだけではダメ!アブラムシのガチ検証実験から見えた新事実
実は当サイトで、紙コップに入れたアブラムシに各種スプレーを吹き付ける「生存率のガチ検証実験」を行いました。
その際、オイル系の資材で直接びしょびしょに濡れた個体はすぐに動かなくなりましたが、スプレーが直接かからずコップの側面に避難していた個体は、しばらく平気な顔をしていたのです。
ニームオイルは「直接虫の体に浴びせること」で物理的に気門を塞ぐ窒息効果も大きいため、バラのように葉が茂る植物では、サッとかけるだけでは奥に隠れた虫まで届きません。だからこそ、「葉裏からびしょびしょになるくらい、しっかり撒く」のが鉄則なのです。
詳しい実験の様子や、ニームを含めた5種類の資材の驚きの結果は、下記の[バラのアブラムシ無農薬実験記事]で写真付きで公開しています!
バラのアブラムシ無農薬実験記事
バラと小さなガーデンづくり
【ガチ検証】バラのアブラムシに効く無農薬手作りスプレー5選!最強の天敵も発見
6、効果を上げるための散布頻度!バラの場合は「4日に1回」がオススメ
▲害虫が産卵を嫌がる環境をつくろう!
前回の記事にも書きましたが、ニームオイルは今いる害虫を駆除するために使うより、その忌避効果で成虫が卵を産み付けにくい環境を保つ「予防効果」がとても優秀です。
また、たとえ卵を産み付けられても、孵化したばかりの小さい幼虫のうちに餓死または脱皮を阻害されて小さいままに駆除されることで、害虫が増えるのを防ぎます。
多くのサイトではニームオイルの薬効は7日ていど続くと言われます。つまり1週間に1度の散布でいいということです。
我が家の場合これでは害虫天国と化してしまいました。害虫が多く発生する3月末以降は4日に1回散布することで、かなり虫害を減らすことができました。バラには4日に1回をオススメします。
なぜ?野菜にはすぐ効くのに、バラには「4日に1回」必要なのか
「ニームオイルを撒いたのに、バラのアブラムシが全然いなくならない・・・」と諦めてしまう方はとても多いです。実は私もその一人でした。 でもこれ、ニームが効かないのではなく「植物の構造の違い」が原因なんです。
例えば、バジルや三つ葉などの野菜にニームを撒くと、翌日〜翌々日には嘘みたいにすっきりアブラムシがいなくなります。野菜は葉が薄くみずみずしいため、ニームの成分がアッという間に葉全体に染み込む(微浸透する)からです。
一方で、つるバラなどの葉は硬いワックス層(クチクラ層)で守られているため成分が染み込みにくく、新芽がクシュクシュと密集しているため奥まで液が届きません。その上、春のバラは凄まじいスピードで成長するため、「数日前にニームを撒いたのに、その上にニームのかかっていない真っ新で柔らかい新芽がどんどん伸びてくる」という現象が起きます。
目の前に未開拓の美味しい新芽があれば、アブラムシはすぐにそこに移動して増殖してしまいます。だからこそ、ガードの固いバラには、新芽の伸びるペースに合わせて「4日に1回」というしつこい間隔でバリアを張り直す必要があるのです。
| 植物の種類 | 葉っぱの構造 | ニームのしみ込みやすさ | 春の成長スピードと散布頻度 |
| 野菜(バジル、三つ葉など) | 葉が薄くみずみずしい |
あっという間に全体にしみ込む (1~2日でアブラムシが駆除できる) |
バラと比べると穏やか 気づいた時のスポット散布でも効きやすい |
| バラ | 厚みがあり硬いワックス層(クチクラ層)で守られている | しみ込みにくく、立体的で、奥まで届きにくい |
とても早い バリアのない新芽が次つぎ伸びるので、4日に1回の散布が必要 |
薬害のサインを見逃さないで!葉の縁がカサカサしたら使用中止の合図
環境や品種により薬害が出やすい場合もあります。葉の縁がなんだかカサカサしてきたと感じたら、使用を中止してください。
7、「ニームオイル」を散布する時期とタイミング(夕方が『絶対正解』な理由)
散布開始は3月初旬から!バラの芽吹きと同時にニームのバリアを張る
ニームオイルの散布開始時期は、啓蟄を迎えた3月初旬から。ちょうどこの頃からバラの葉が展開しはじめます。と同時に害虫も動き出すので、4日に1回の散布を始めましょう。(スロースタートで5~6日に1回ていどから始めてもOKです)
3月下旬ともなれば、害虫たちの動きは活発です。飛来する成虫たちをシャットアウトするため、忘れずしっかりかけましょう。イメージとしては、ニームのバリアを張る感じです。
蕾が上がってきたら、かけすぎ注意。蕾や若葉にはさっと、大人の葉裏や鉢や周りの環境にしっかりかけるイメージで。バラの開花時期の5月になると、かなり暑くなる日もあります。葉先が乾いたり縮れるようなかんじがあったら、迷わず使用を中止して。
最高気温25度以上は要注意!夏場の散布が「葉焼け」を招くリスク
▲夏に散布すると葉焼けの原因に!
ニームオイルは油なので、高温期に使うと、葉の縮れや葉焼けの原因になります。とくに最高気温25℃を超える時期は注意が必要です。
日中散布、高濃度散布、真夏の直射日光下での使用は、薬害リスクが高くなります。上の写真のように葉焼けしてしまうこともあるため、基本的には春中心の運用が安心です。
ただし、真夏に大発生しやすいハダニ対策では、少し事情が変わります。
真夏のハダニ期、ニームオイルは使えない?現実的な運用の考え方
ここで悩ましいのが、真夏のハダニ問題です。
ハダニは暑く乾燥した時期に爆発的に増え、しかも薬剤抵抗が非常につきやすい害虫。同じ薬剤ばかり使えないため、ニームオイルのような無農薬・減農薬資材を補助戦力として使いたくなります。
でも、夏にニームオイルは完全禁止なのでは?と、残念に思いますよね。
個人的には、ここは「完全NG」よりも、慎重運用の領域だと思っています。もし使うなら、
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ハダニに使うときの注意 ・夕方〜夜に散布する |
このあたりが大前提です。
とくにハダニ駆除目的なら、春のような「4日ごとの予防バリア運用」ではなく、発生箇所への短期・限定運用の方が現実的でしょう。
わたし自身も、ここはまだ検証を続けている途中です。
【散布時間】早朝はNG?有効成分アザディラクチンと紫外線の関係
続いて、誤解の多い散布時間について。
よく園芸書などでは、消毒やスプレーのタイミングを「気温の低い、早朝か夕方に」とひとくくりに説明しがちですよね。
ですが、ニームオイルに関して言えば、間違いなく「夕方一択」が絶対正解です!朝ではなく、夕方に撒く明確な理由があります。
ニームの最も重要な有効成分である「アザディラクチン」は、日光(紫外線)に当たると急激に分解されて、効果が半減してしまうという非常にデリケートな特性を持っています。
もし早朝にニームを撒いてしまうと、その直後に昇ってきたお天道様の強力な紫外線を浴び、アブラムシが活発になる昼前には、せっかくのバリア成分が弱まってしまうのです。これではせっかくの苦労が水の泡になりかねません。
一方、夕方に散布すれば、そこから太陽の出ない夜の間(約10〜12時間)、有効成分が分解されることなく、じっくりと時間をかけてバラの葉に浸透し、害虫の体を包み込み続けることができます。
バラへの優しさ(油焼け防止)だけでなく、ニームのポテンシャルを100%引き出すためにも、散布時間は「夕方」を徹底してくださいね。
バラ以外の場所にも!「ニームオイル」でナメクジやゴキブリ除け
▲「ニームオイル」のバリアを張ろう!(なんか猫みたいになってしまったw)
ここまで何度も書いてきたように、ニームオイルが本当に効果を発揮するのは「予防」と「環境保全」を目的とした使い方をするときです。発生してしまった害虫を駆除する力はあまり強くありません。そもそも害虫が寄ってこない、害虫が嫌がる環境を維持することが、ニームオイルの力を発揮させる使い方なのです。
そのためには、害虫が動き始めると同時に散布を開始し、4日間隔で継続散布することが大事です。そう、ニームオイルのバリアでバラをしっかりガードするのです!
お庭やベランダの環境保全!鉢底やトレリス、境界線に撒くメリット
▲バラだけでなく、バラの鉢にもニームオイルを
害虫が寄り付きにくい環境をつくるという意味では、鉢やトレリスなどの、バラ以外のところにニームオイルをかけるのも効果的です。たとえば、鉢の低いところにかけておけばナメクジやダンゴムシが嫌がって鉢に入るのを防げます。
我が家のようなマンションのベランダ栽培なら、隣家との境界あたりに撒いておけば、ベランダ伝いにゴキブリが侵入するのをかなり防げます。
※注意!ニームオイルを「鉢土」に直接かけるのがNGな理由
ただし、ニームオイルを鉢土にかけるのは良くありません。ニームオイルは油なので、土の排水性が悪くなるなどの悪影響が懸念されます。
それでも害虫が発生してしまったら?現実的な「減農薬・無農薬」の併用プラン
▲ここまで大きく育ったイモムシでは「ニームオイル」は効果なし
いくらニームオイルの散布を頑張っても、ときに大きなイモムシに遭遇することがあります。大きく育ってしまった害虫は、もうニームオイルでは太刀打ちできません。そんなときは、どうするか?
大きく育ったイモムシには効果なし!困ったときは「テデトール」か他の資材へ
無農薬にこだわりたいなら、どうぞ「テデトール」(手で取る)で物理駆除を。低農薬、減農薬でいいなら、迷わず無農薬資材やハンドスプレー農薬でシュッと駆除してください。
ニームオイルと併用したいおすすめの無農薬資材(ベニカBT殺菌粒剤・ベニカナチュラル・重曹オイル)
▲「ニームオイル」を安全に効果的に使うにはコツがある
ニームオイルは、小さい子どもやペットがいたり、我が家のようにマンションのベランダ栽培だったり、すぐ近くで野菜を育てているという方には、ぜひ使いこなしてほしい資材です。農薬のように重装備して散布する必要がなく、気軽に使えるところも安心・安全な天然資材です。
もちろん、これだけでバラの病気や害虫をすべて防除することは難しいです。とくに夏の間は使えないのだから、どうしてもほかの資材と併用することになります。ニームオイルと併用しやすい無農薬資材をいくつか紹介します。
3月初旬。バラの芽が動き出したら、病気対策に「ベニカBT殺菌粒剤」。天然由来の微生物資材で、農薬ではないので、年間何度でも使えます。これ以降、定期的にベニカBT殺菌粒剤を散布することで、病気を予防します。
ベニカBT殺菌粒剤について詳しくは、こちらのページをご覧ください。
バラと小さなガーデンづくり
ベニカBT殺菌粒剤とは?|天然由来で病気を予防する使い方と効果
同時にニームオイルの散布を開始。害虫がやってくるのを予防します。
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殺虫殺菌剤 ベニカナチュラルスプレー 1000ml KINCHO園芸 天然成分 虫 病気
どうしても害虫が発生してしまったら、手に負えなくなる前にベニカナチュラルスプレーなどの殺虫剤を散布。天然成分でしっかり害虫を駆除してくれます。
ウドンコ病治療にも効く手作り資材・重曹オイルスプレーも害虫対策になります。バラ濃度薄い目から使ってみてください。
重曹オイルスプレーについて詳しくはこちらのページから
バラと小さなガーデンづくり
バラの重曹スプレー完全ガイド|ウドンコ病・アブラムシ・ハダニに効く「重曹オイルスプレー」の作り方
さらにバラだけでなく、バラまわりの鉢や床、トレリスなどにニームオイルを続けて散布すれば、害虫の来にくい環境を保持できます。
まとめ│ニームオイルの使い方をおさらいしてバラの減農薬栽培を楽しもう
今回はニームオイルの使い方について詳しく紹介しました。じつはわたし、バラ栽培を始めた当初からニームオイルを使ってきました。でも、正直言って失敗の連続でした。どうしても上手く使えず、放置したこともあります。
でも、ようやく上手く使えるようになったので、ようやくニームオイルの記事をつくりました。ニームオイルのバラ栽培での使い方のポイントは、
・「予防」目的で「定期的に散布」すること。
・鉢や床、フェンスなど、バラのある環境ごと散布して、害虫の寄り付きにくい環境をつくります。
・多くのサイトで述べているような7日間隔ではなく、バラの場合は4日間隔で散布すること。
・軽くかけるのではなく、しっかり濡れるまでかけること。
・葉裏にとくに念入りにかけること
・ただし、新芽や蕾などデリケートな部位にはさっとかけるていどで。
・散布時間は夕方です。朝では効果的ではありません。
・気温には敏感になってください。暑くなってきたら、散布は中止です。
・ニームに敏感な品種(葉の薄いバラなど)もあるので、最初は様子を見ながら使うこと。
・最後に、ニームオイルだけで無農薬栽培ができるなんて夢を見ないこと。適宜、他の資材を使いながら、バラの減農薬栽培を目指してください!
ポイントがたくさんありましたね。忘れないよう、なんども目を通してくださいね。これらを意識して使えば、きっとニームオイルの良さに気づくはずです。
「ニームオイル」の基本情報
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バラの重曹スプレー完全ガイド|ウドンコ病・アブラムシ・ハダニに効く「重曹オイルスプレー」の作り方
アブラムシを無農薬資材5種類で実験検証!
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【ガチ検証】バラのアブラムシに効く無農薬手作りスプレー5選!最強の天敵も発見
バラの病虫害対策と農薬の総合案内ページはこちらからどうぞ
バラと小さなガーデンづくり
病気と害虫対策の総合案内ページ
















