一旦セオリー通りに冬剪定した後で、最終チェックでなんとなく気に入らない株を剪定手直しします。良い芽がない枝は「枝げんこつ剪定」で、良い芽が出るのを期待します!
冬剪定後の株がなんとなく気に入らない・・・
▲写真1 セオリー通りに冬剪定した株
昨日、冬剪定を終えた四季咲き木立ちバラの「ノヴァーリス」です。樹高36cm。どれも良い芽を選んであるし、去年の1番花の枝で剪定しているので、セオリー的には問題ないはずですが──。
実際の株を見ている限りでは問題なくても、こうして写真で見ると残した枝が細すぎるように見えて仕方ない。細い枝からは、さらに細い枝しか出ないはずだし、たとえ咲いても花の重みでうつむいて咲いてしまいがち。一晩考えて決めました。
やっぱりもう一段低く剪定しなおそう!
ということで。剪定手直しです。
一段下の外芽でカット!
▲右の枝に赤い良い外芽を発見!
写真1で右側に写っている枝は、一段下の方に外芽の良い芽が見つかりました。この芽を頂芽として残します。
▲手前の枝は0.5mmサイズの赤い点に期待
手前の枝は、ちょうど良い高さに外芽がありますが、黒く潰れたようになっています。でも、よーくよーく見ると0.5mmくらいの小さな赤い点があるので、これに期待することにします。
枝分かれのところでカットする「枝げんこつ剪定」
▲枝分かれ部分は養分が貯まる場所
問題は、一番太い枝です。写真1で中央奥に写っている一番背の高い枝ですが、これ以上短くすると良い方向に芽がない。去年の冬剪定でも内芽しかなくて困った覚えがある枝です。
そこで今ある芽は諦めて、新しい芽を出してもらうことにします。良い外芽を期待して「枝げんこつ剪定」(「枝分かれ剪定」の方が分かりやすいかな?)をします。
枝の分かれ目は2本分の枝に行くための養分が貯まる場所です。こんなふうにカットしておけば、やがていくつもの新芽が出てくるはず。その中から、芽かきで一番方向の良い芽を選んで残そうという作戦です。
ちょっと「げんこつ」を強調したくて、ギリギリまで切り過ぎた気もしますが──。それぞれの枝を3~5mmほど残した方が安全です。
▲去年「枝げんこつ剪定」した後の芽吹き
この写真は去年「枝げんこつ剪定」をした後の写真です。見えていないところも含めて5つの新芽が吹いてきました。こうなると、いい方向の芽を選び放題です^^ 今年もこれを狙います。
ちなみに「枝げんこつ剪定」という言葉はありません。わたしの造語です。株元に行う「げんこつ剪定」というのがあるので、それをもじって名づけました。本当の「げんこつ剪定」は、また別の記事で紹介します。
剪定手直し後の樹高は24cm
▲剪定手直し完了!
剪定手直し後の樹高は24cmになりました。まるで大苗のような姿ですが、しっかりした太い枝だけが残っていて、わたしとしては満足です。
上手くいけば花枝が4本か5本上がり、そのうち2本くらいは房咲きになるかな? 花枝は30cmくらいなので、1番花は54cmの高さに咲く予定。そこから2番花が咲いても60cmちょっとで収まるかな? という目論見です。狙い通りに芽が生長してくれればいいのですが──。
答え合わせは春花の頃に行います。ちょっとドキドキしますね。
▼答え合わせはこちらからどうぞ
まとめ
今回は、一旦セオリー通りに冬剪定した後の剪定手直しを紹介しました。冬剪定の考え方は人それぞれなので、必ずしもこれが正解ではありません。一例として参考にしていただければと思います。
「枝げんこつ剪定」は、去年やっていい結果が出たので気に入っている剪定方法です。今回もいい方向に芽がなかったので「枝げんこつ剪定」しました。
我が家は日当たりが良くないので、あまり枝が太りません。そのため樹高24cmと、かなり強い冬剪定になりました。剪定の強さは日当たり次第、株の状態次第、さらに育てている人の好み次第なので、しっかり育っている株ならここまで短くしなくてもいいと思います。
冬剪定の記事は次の順番で読み進めてください。
▼① 冬剪定する理由
▼② 冬剪定の基礎知識編
▼③ 冬剪定の実践編
▼④ 剪定手直し 枝げんこつ剪定
▼⑤ 冬剪定の答え合わせ
▼季節ごとのバラの手入れ一覧は、こちらからどうぞ
そうやったんや~ げんこつ。確かに僕は適当に好きなように切っていくので(笑 記載されていたように、げんこつ部分からって異常なくらい新芽が出てくるんですよね。 納得しました(笑 でも、なんででしょうね?
ORCAさん、こんにちは。
冬剪定、わたしも今まで適当でしたよ(^^;
わたしは広く浅く覚えていくよりも
ひとつひとつ、しっかり覚えていきたいタイプなので
やっとこの冬、冬剪定について学ぶ順番になっただけです。
げんこつ部分って、芽がたくさん出ますよね!
それを利用して、いい方向の芽を出させるために考えたのが
「枝げんこつ剪定」です。
去年試してみていい結果だったので、今年も取り入れてみました。
ORCAさんも芽選びに困ったら、試してみてくださいね^^
げんこつ部分って、導管も枝分かれするので交通渋滞しやすいのかな~
なんてイメージしてます。
養分の交通渋滞した結果、栄養たっぷりになっているんじゃないかな、と。
ただのイメージですけど(^^;
あいびー
こんばんわ
ノヴァーリスの剪定を見たときに「枝が細い…コレはどこで切るか難しそう」
と感じたのですが、思い切って切っちゃいましたか~
根っこはしっかりしているらしいので、枯れることはないでしょうし
選択としてはアリですね
「枝げんこつ剪定」は複数の芽が出すでしょうから、芽かきをしっかりする必要が
ありますが、あいびーさんならしっかりしてるし大丈夫でしょう
逆に言うと、芽かきをしたくない場合は枝分かれしている部分を選ばずに、普通に
芽が出ている部分から切るのがいいのでしょうね
アスタルティさん、こんばんは。
去年のノヴァーリスの冬剪定でも、すごく困った株です。
とにかく内芽しかないんですよ。
全部の枝が内芽しかなかったので、
左右の2本をがっつり短く剪定して、去年はたしか17cmくらいまで切りました。
それで調子よかったので心配はしていませんが、
黒い潰れた芽を残した枝はどうかな~。
低い位置の内芽が動いてくるかもですね。
よく見ると株元に芽があるので、この株はまだシュートを出せそうです。
芽の動き方次第では
花後にベイサルシュートを出させるようにしてみようかな、と思っています。
まぁ、目論見通りに行くかどうか分からないですけど。
いやぁ、良い芽があるなら「枝げんこつ剪定」なんて必要ないですよ。
内芽しかないという切羽詰まったところで取った方法です。
あいびー