冬の植え替えで、バラを鉢から抜いてみたら、育ちすぎた根がびっしり! こんなときの根の切り詰め方を紹介します。
初心者ロザリアンYOUです。バラの休眠期に植え替えしようと、鉢から株を抜いてみたらびっくり! もう土がどこにあるか分からないくらい、びっしり根が巻いているの! 鉢のサイズを大きくしたくないんだけど、これどうすればいいの?
根が育ちすぎて、根鉢と鉢が同じサイズに!
▲鉢から抜いてみたら、バラの根がびっしりということも!
冬に鉢バラを植え替えようとしたけれど、なかなかバラの株が抜けない。なんとか抜いてみたら、根がびっしり育っていて、ものすごく立派な根鉢が出てきてびっくり! ってこともありますよね。
こんなに根が多くては、新しい土を入れるスペースがありません。土がなければバラは育てません。かといって、これ以上鉢を大きくしたくないときもあります。こんなときは、鉢におさまるサイズまで根を切り詰めなければいけません。でも、初心者のうちはバラの根を切るって怖いですよね!
根は大事って、あいびーさんにいつも言われているから、根を切るなんてすごく怖いです!
バラの育て方の本でも、なるべく根は切らないようにって書いてあることも多いし、どうしていいか悩んでしまうこともあると思います。
でもバラの休眠期なら、あるていど根を切り詰めても大丈夫です。どのていどまで、どんなふうに根を切り詰めればいいかを、イラストを使って具体的に紹介します。
バラの根の整理のしかた
バラの根の整理のしかたを手順を追って紹介します。この作業は、必ずバラの休眠期(関東基準で12月中旬~2月いっぱい)に行ってください。バラの生育期(バラの休眠期以外の時期)にやってはいけません!
手順1、根鉢の肩を落とす
▲赤い〇の部分が「肩」
根鉢の一番上の外周を「肩」といいます。バラの幹を首、枝葉が茂るあたりを顔にたとえれば、たしかに「肩」にあたる部分ですね。ここをまず落とします。落とすというか・・・むしり取ります!
肩の出っ張ったあたりをむんず! と、手でつかみ、べりっとむしり取るのです! このあたりは細根しかないはずなので細根がたくさん切れますが、気にしなくて大丈夫! 肩を1週むしり取ります。
ハサミで切り取るよりも、手でむしり取る方が、根には優しいのです!
手順2、根さばきやミニクマデで根の間の古土を落とす
▲ミニクマデで根をさばいて古土を落とします
次に、根さばきやミニクマデを使って根をほぐし、根と根の間の古土を落とします。このとき、根に埋もれている鉢底ネットや鉢底石を発掘して取り出しておきましょう。
手順3、鉢に入る大きさに根を切って整える
▲鉢に入る大きさに根を切り詰める
鉢に入る大きさにハサミで根を切り、上の図のように楕円形に整えます。このとき、枯れている根はつけ根から切り取り、ほとんど細根の出ていないごぼう根(太い根)は適当な長さに切り詰めておきます。
▲バラの調子が悪いとごぼう根が目立つように!
ごぼう根を切ったところから細根が伸びてくるので、全体の根の形を整える意味でも大事な細根を増やすためにも切った方が鉢におさまりの良い健康な根になります。ごぼう根を切った切り口からがん腫病菌が入り込むおそれがあるので、とくにごぼう根を切ったときは、かならず新しい培養土で植え替えしてください!
▲根の処理が終わった根鉢
根の処理が終わった状態は、こんな感じ。細根がたっぷり残っていてイイカンジです。右側は切り取った根の山です。
手順4、新しい培養土で元の鉢に植えこみ、冬の植え替え完了!
▲冬の植え替え完了!
新しい培養土で元の鉢に植え、冬の植え替えは完了です。この鉢は大鉢なので、冬の間の彩りに、株元にパンジー、ビオラ、スイセンを寄せ植えしました。
根鉢ができていないなら、根を切らないこと!
▲根鉢ができていないバラの根
バラの根の整理は、必ずやらなければいけないものではありません。根鉢がつくれないほど貧弱な根しかないなら根を切らず、そのまま植え替えします。
まとめ
今回は、あまりに立派なバラの根鉢を整理する方法を紹介しました。これだけ根鉢が育っているということは、これまでのバラの育て方が良かった証拠です。きっと花もたくさん咲かせてくれたことでしょう。自信つけて大丈夫です!
あまりに育ちすぎた根鉢は、ちゃんと新しい培養土を入れられるようにスペースを開ける意味でも、伸びすぎたごぼう根を切り詰めて適切な場所から細根を出させる意味でも、整理することが大事です。根の整理ができたら、これから1年またしっかり育ってもらえるように、新しい培養土で植え替えましょう。
もちろん、こんなに根を触っていいのは冬の休眠期だけです。それ以外の時期に根を触ってはダメですよ!
すごい! いくら冬の休眠期だからって、こんなに思い切ったことやっても平気なのね! 最初はちょっとこわいけど、チャレンジしてみます!
▼バラ初心者YOUのQ&A一覧は、こちらからどうぞ
この冬は、頑張って沢山の鉢の土の入れ替え頑張ります。。。考えたら頭がクラクラするわ~ バラ専用土なんて高いので一般的に販売してるので配合するしかないや。尺鉢だと凄い量の土が必要なので・・・ 何度にも分けて購入してたから毎回。お高いバラ専用土をホームセンターや今はネットで購入したショップの専用土を購入してた。。。 ここには土の作り方も掲載してるので。頑張ります!!処分する土。。。どえらい量になるからこまめに何度にも分けてゴミの日に出さないと(苦笑 土は一般に出せないのでゴミ処理場まで持っていってお金を出さないといけないから。。。 ま。それは各地方団体で違いますよね。実家の和歌山市ならな~んも問題ありませんでした。
ORCAさん、コメントありがとうございます。
この冬は土替え大変そうですね。がんばって^^
それだけ鉢が多いなら、基本用土を自分でブレンドした方がいいですね。
バラの専用土を購入してたら、すごい高つきそう。
わたしは最近は、通常の培養土に赤玉土を混ぜて使うことが多いです。
そんなに鉢数多くないし、市販の培養土は軽いしね。
わたしは古土は、他の草花やハーブを植えるのに使います。
古土をリサイクルできる資材を混ぜ込んで、
秋ならビオラやチューリップの球根を植えて。
春なら料理に使えるハーブをいくつか。
古い土は、土ふるいを使ってリサイクルします。
それでも、土ふるいで落ちた微塵(これは使えない!)を
毎年けっこうゴミで出します。
うちの自治体は少しずつ普通ゴミで出すのはOKなので助かってます^^
ORCAさんも、草花用プランターを少し作っては?
バラほど土に気を使わなくていいから楽ですよ。
あいびー
はじめまして。
鉢植えのバラなのですが、ここ数週間、水をあげてもほとんど土に吸い込まれていかなくなってしまいました。
このままでは枯れてしまうのではないかと植え替えを考えていますが、休眠期まで待ったほうがよいでしょうか。
バラ育ててまだ1年目、植え替えはしたことがありません。
モバ子さん、はじめましてこんにちは。
コメントありがとうございます。
水をあげても土に吸い込まれないとのことですが、
おそらく何らかの根のトラブルが発生していますね。
考えられる理由は、主に3点です。
それぞれ特徴を記しますので、チェックしてみてください。
1,根詰まり
2,根腐れ
3,コガネムシの幼虫被害
1,根詰まりの場合は、土の上に水がたまったまま、なかなか吸い込まれていかない状態です。
ただし、時間をかけて吸い込まれていきます。
そだレポの「ボレロ~調子を崩してからの立て直し編~」の、最近の状態が
根詰まりしている状態です。
枝葉の状態は悪くありません。
根鉢を崩さず一回り大きな鉢に鉢増ししてください。
2,根腐れの場合は、深刻になると枝先が枯れてきたり、葉がダラリと垂れ下がっていたり
緑色の枝に縦線が入ってきたりします。
また、水は吸い込まれていきますが、いつまでも土が湿っています。
鉢から根を抜くと、根が黒く腐っていて、ヘドロのような臭いがします。
3,コガネムシの幼虫被害に遭っているばあい。
新芽が出てこない、土がいつまでも乾かない
株元の土が減ったように感じる、株元を揺らすとグラグラする
というような症状です。
急いで鉢から根を抜いて幼虫を駆除して植え替えを。
幼虫駆除薬も使ってください。
モバ子さんは「水が土に吸い込まれていかない」と書いてらっしゃるので
おそらく根詰まりじゃないかと思いますが、いかがでしょう?
根鉢を崩さず一回り大きな鉢に植替える「鉢増し」を行ってください。
「鉢増し」なら、生育期に行っても大丈夫です。
あと、根の詰まりまくっているところに3~4カ所、割り箸などで
つついて穴を開けると水が抜けやすくなりますよ。
休眠期になったら、根鉢を崩して植え替える「土替え」をしてくださいね^^
根が張りまくっているようなら、そのときに根を切り詰めてコンパクトにします。
うまく行きますように!
あいびー