12月末~1月初旬の「ピルエット」/葉むしり・冬剪定

▲12月末に葉むしりした「ピルエット」 写真提供/アスタルティ

剪定に向けて、12月末に葉をすべて取りました。いきなり冬剪定をすると切り口から樹液が溢れることがあるので、水の吸い上げを止めるための葉むしりです。

 

「ピルエット」は細い枝がたくさんあるので、冬剪定前にまず細すぎる枝をカットして、樹姿をシンプルにした方が初心者の方にはやりやすいでしょう。

 

▲1月初旬。冬剪定後の「ピルエット」 写真提供/アスタルティ

 

その後、1月初旬に冬剪定をしました。「ピルエット」は枝ぶりが華奢なのでどこで切るか迷いましたが、1/3程度の高さ(樹高40cm)にしました。

 

思っていたより暖冬のためマルチングはせず、そのまま置いています。

 

土替えについては少し手を入れる予定でしたが、今週は終始雨が降り続いたのでいったん取りやめました。

 

この時期の手入れ

12月末 冬剪定のため葉を全て取りました。

 

1月初旬 冬剪定。切り口に「トップジンMペースト」(日本曹達)を塗りました。

 

今のところ暖冬なので、保温のためのマルチングはしていません。寒肥は今週の予定でしたが雨のため中止しました。

 

2月5日の「ピルエット」/土替え・鉢増し

▲2/5 鉢から抜いたところ 写真提供/アスタルティ

ろそろ根が詰まりそうな気配があったので、土替えがてら鉢増しを行います。鉢から「ピルエット」の根鉢を抜くと、空気が通りやすい鉢を使っていたので根がよく張っていました。

 

根鉢の土をほぐして鉢底ネットを取った後、別の少しだけ大きな鉢に植え替えを。根頭癌腫病のコブなどは見当たらず、ほっとしました。

 

▲9号ていどの鉢に鉢増し完了 写真提供/アスタルティ

 

培養土に、試験的に寒肥として「コーヒーってすごいね」という鶏糞肥料を入れました。焦げたような匂いのある肥料ですが、鶏糞特有の悪臭はないので使いやすい。

 

虫は今のところいませんが、暖かくなるとどうなるか確認していきます。

 

寒さ対策として表土にうっすらと牛糞たい肥を撒いて、マルチング代わりにしています。

 

この時期の手入れ

2/5 鉢増し(以前より若干大きい9号ていどの鉢)

 

「バラの培養土」(相原バラ園)+寒肥として鶏糞肥料「コーヒーってすごいね」(liveR)+表土に少しだけ「バラのたい肥」(相原バラ園)でマルチング

 

鶏糞肥料を使用していますが、鶏特有のニオイがなく焦げたような香りの肥料を寒肥として使いました。虫を呼び寄せる気配は今のところありません。

 

あいびーあいびー

「コーヒーってすごいね」は、コーヒーカス(土壌改良効果が期待できる)と栄養分豊富な鶏糞肥料を組み合わせた製品で、厳密にはたい肥なんでしょう! CN比も低く、メーカー調べで従来の鶏糞肥料よりも30%ニオイ軽減されているとのこと。いろんな新商品が開発されていますね! 暖かくなってからのレポートも楽しみです。

3月3日の「ピルエット」/芽の動き出し・芽かき・薬剤散布開始

年、間が開きましたが、ようやく時間が取れそうなので、そだレポを再開します。春花を咲かせますので、お楽しみに!

 

▲樹高は40cm。枝数は4本 写真提供/アスタルティ

 

最初の年は、とても暑さに強い印象だった「ピルエット」ですが、さすがに去年の猛暑はこたえたよう。あまりに気温が高くなりすぎると、葉焼けも起こすしダメージも出るようです。

 

今後も猛暑は続くでしょうから、夏は2重鉢にすることをお勧め。

 

去年の猛暑の夏以降すっかり生長が止まっていましたが、一冬超えてようやく「ピルエット」の芽が動き出しました。

 

空いた時間に芽かきをして、出開きを起こりにくくしています。

 

▲秋にべーサルシュートが1本発生! 写真提供/アスタルティ

 

一番右側の枝が、秋に生えてきたベーサルシュートです。冬まで期間が短く成熟しきれなかったため、良い芽がなかったので短めの枝になっています。

 

初期のころに肥料焼けしたので、ずっと警戒しながら育てています。化成肥料で肥料焼けを起こしたので、今はあまり使わなくなりました。

 

「コーヒーってすごいね」の使用感ですが。ニオイについては「焦げくさい」感じで、鶏ふん特有のニオイは消えていました。虫については、牛ふん肥料よりはややマシ。コバエが飛んでくることがあるようですが、土に虫が湧くということはありませんでした。ベランダで使うなら、少量を土に混ぜ込むようにするといいと思います。

 

ただ、バラよりも屋外の観葉植物や草花に使う方が向いているかな~という気がしています。

 

この時期の手入れ

1月 防寒のためのマルチング

「完熟のたい肥」(相原バラ園)で、鉢表面にマルチングを行っています。土壌改良効果もありますし、気温が低いため虫も湧きませんでした。

 

2月 植え替え

植え替えで使用したバラの土は「バラの培養土」(相原バラ園)。元肥入り培養土です。

 

3/2 薬剤散布

「STダコニール1000」+「STサプロール乳剤」(どちらも住友化学園芸)。濃度は規定値です。

 

3/3 液肥+活力剤

「ストレスブロック」(ハイポネックス)+「高濃度フルボ酸活力液アタックT-1」(花ごころ)

 

「ストレスブロック」は水10ℓあたり規定値の25%、「アタックT-1」は75%で使用。我が家のバラ全体で一回で20ℓ使っています。薬害が出ないことは、去年の時点で確認しました。

 

隙間時間を利用しての芽かき

5分くらいの隙間時間を利用して、コツコツと芽かきをしています。一度にやるより、負担が減りました。

 

スタンドに鉢を載せています

冬の間は強風対策で鉢を固めて置いていましたが、春の兆しが見えてきたので空気の循環を良くするためスタンドに載せました。

 

3月30日の「ピルエット」/若葉が大きく展開

▲3/30の「ピルエット」。樹高は55cm 写真提供/アスタルティ

立樹形のバラらしく、まっすぐ伸びるピルエット。葉の展開の仕方を見るに状態は良さそうですね。

 

私の家のバラは、12月中にすべて葉を取り1月に冬剪定をしています。しっかり休眠期間を取った方が、翌年の生育が良く感じました。

 

▲若葉は、こういう色合い。照葉できれい 写真提供/アスタルティ

 

中央部が少し葉が混みあいつつありますが、もうしばらくはこのままで。ピルエットの新葉の色はグリーン系で、元気の良さを感じます。

 

今年から2重鉢にするために、プラ鉢を買いました。猛暑だけは、どうしようもないので・・・。

 

この時期の手入れ

【殺菌剤】

3/9 ジマンダイセンフロアブル(ダウ・アグロサイエンス日本)

3/30 フルピカフロアブル(クミアイ化学工業)

展着剤は「アビオンE」(アビオン)を使用しています。殺虫剤は、気温が低かったこともあり未使用。

 

【肥料】

3/6 RSKバラ園バラの肥料(松栄産業)を一つかみほど、鉢の周囲に撒きました。

 

【活力剤など】

3月上旬、下旬に合計2回、「ストレスブロック」(ハイポネックス)+「高濃度フルボ酸活力液アタックT-1」(花ごころ)

 

「ストレスブロック」は水10ℓあたり規定値の25%、「アタックT-1」は75%で使用。我が家のバラ全体で一回で20ℓ使っています。

 

【その他資材】

3/23 カキ殻有機石灰を10g、株の周囲に撒いています。

 

【芽かき】

隙間時間に、ちょっとずつ間引いています。

 

4月28日の「ピルエット」/蕾が大きく

▲樹高75cm。強風被害はあまりなかった「ピルエット」 写真提供/アスタルティ

風が吹き荒れて、わたしの家のバラたちは大きく被害を受けましたが、「ピルエット」はあまり被害を受けませんでした。ただGW前で忙しく、あまりお世話ができていないので葉が混みあっています。

 

▲バラゾウムシ被害は少なめ 写真提供/アスタルティ

 

蕾もふくらんできましたが、相次ぐ大雨でちゃんと咲くかまだわかりません。今年は肥料を多めに与えているので、ボーリングもするかもしれませんね。

 

写真を撮った後、蕾を減らしたり内側の葉を取って風通しを良くしています。

 

合間を見て殺菌剤を散布していますが、この品種は1カ月に1回程度で構わないでしょう。病気には強い品種です。

 

この時期の手入れ

【殺菌剤】

4/6 「STダコニール1000」+「STサプロール乳剤」(どちらも住友化学園芸)

4/28 ジマンダイセンフロアブル(ダウ・アグロサイエンス日本)

 

【殺虫剤】

4/28 プレオフロアブル(住友化学)

 

【活力剤など】

4/7 「ストレスブロック」(ハイポネックス)+「高濃度フルボ酸活力液アタックT-1」(花ごころ)

 

【追肥】

4/13 ユーキリン(リン酸肥料)+ミラクル(アミノ酸肥料)を1:1で。(どちらも相原バラ園)

 

【虫対策】

バラゾウムシやカメムシを見かけたら、「ベニカXネクストスプレー」(住友化学園芸)をシュッと一吹きしています。

 

5月12日の「ピルエット」/春花が開花・コガネムシの来襲

▲5/12 朝の「ピルエット」 写真提供/アスタルティ

5月10日ごろから「ピルエット」の春の一番花が咲き始めました。それぞれの花枝の先に5輪ていどの房咲きになっています。

 

(この後、強風が吹くとのことで、泣く泣く花をカットしました)

 

▲ラベル通りの咲きはじめ 写真提供/アスタルティ

 

紅色の蕾が開くと、外縁部がピンク色で、中央が白の花色。小中輪(花径5~6cm)のコロンと丸い、ディープカップの花が房咲きします。

 

香りは、ほんのり軽いダマスク系。データではダマスクにミルラが混じった香りとありますが、わたしはミルラはあまり感じられませんでした。

 

▲咲き進むと全体がピンク色に 写真提供/アスタルティ

 

咲き進むと中央もピンク色になり、全体的にピンクの花になります。

 

花もちは天候が良ければ1週間ほど。花びらが風雨で傷むので、できれば軒下での管理がおすすめですね。

 

▲コガネムシの食害。うぬぬ・・・ 写真提供/アスタルティ

 

じつはこの「ピルエット」、コガネムシの来襲に手を焼いています。

 

コガネムシは白やピンク系のバラを好むようで、特にティーやダマスク、フルーティーな香りがあると来襲率が一気に上がります・・・。

 

一方で赤バラには全く来ませんし、香りのほとんどない青バラ(ブルードレス)や茶バラ(エバンタイユドール)もあまり被害を受けませんでした。

 

白~ピンク系のバラでも、ミルラの香りの「リアンローズ」は全然被害を受けなかったので、意外とミルラの香りが苦手だったりするのかも?

 

実際に育ててみて思うのですが、このバラは肥料は少なめのほうがいいです。肥料を多く入れてもあまりメリットがないですし、むしろ虫にやられやすくなるためデメリットの方が目立ちますね。ボーリングもしやすくなるようなので、可愛がりすぎないようにしましょう。

 

樹勢は強くなく、普通かやや低め。省スペースで済むし、枝が暴れないのがメリットですね。

 

この時期の手入れ

5/5 ベニカネクストスプレー(住友化学園芸)を蕾や花に使用(コガネムシ対策)

5/11 フルピカフロアブル(クミアイ化学工業)

雨の合間に、朝早く殺菌剤を散布しました。強風対策で鉢を移動させたりしていますが、葉や蕾がかなり傷み困っています。

 

5月18日~6月2日の「ピルエット」/塩害被害

▲5/18。塩害でボロボロに 写真提供/アスタルティ

5月初旬はコガネムシに悩まされていましたが、中旬は塩害で葉が傷んでしまいました。我が家は比較的、海に近いところにあるので、ほかのバラたちも塩害被害が深刻です。

 

「ピルエット」は塩害に弱い品種らしく、かなりのダメージを受けています。

 

▲5/18。花後剪定で樹高50cmに 写真提供/アスタルティ

 

これではどうしようもないので、花後の剪定を早めにしました。樹高70cm→50cmまで下げました。

 

葉を全部むしることも考えましたが、「ピルエット」はある程度葉を残しています。(塩害の影響が大きかったバラは、何鉢か葉を全部取り去っています)。

 

▲6/2。一輪キレイな花が 写真提供/アスタルティ

 

幸い、どのバラも枝枯れや枯れ込みは起きていません。

 

「ピルエット」には一輪だけ花が咲きました。花の直径は6cmほどで、咲き始めたころはパンフレットと同じ覆輪。咲き進むと、このようなピンクに少し白が混ざった色合いになります。

 

香りはさっぱりとした、フルーツを感じさせるダマスクの香りです。同じナーセリーの「シルクロード」の香りを少し弱めた印象ですね。

 

▲咲き始めは覆輪。咲き進むと全体が淡いピンク色に 写真提供/アスタルティ

 

ボロボロでも光合成はしているのだからと葉を残しましたが、改めて写真で見ると、やっぱりむしってしまった方が──と思っちゃいますね。判断は難しいところですが。

 

ただ、塩害の影響で虫の被害は出なくなりました。

 

この時期の手入れ

【殺菌・殺虫剤】
5/26 「STダコニール1000」+「STサプロール乳剤」(どちらも住友化学園芸)

6/2 ダイアジノン粒剤3(住友化学園芸)

 

【活力剤など】

6/1 「ストレスブロック」(ハイポネックス)+「高濃度フルボ酸活力液アタックT-1」(花ごころ)

 

気温が高くなってきたので、そろそろ高温障害の出やすい薬剤は使いにくくなってきました。早朝に散布するなどして工夫しています。

 

塩害の被害が大きいため、肥料は最小限に留めて様子を見ているところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

育てた人紹介/アスタルティ

もともとわたしは、花にあまり興味がありませんでした。

 

転機になったのは、コロナが蔓延しはじめた2021年3月ごろ。人ごみを避けて立ち寄った園芸店で、キレイに咲いていたマーガレットを1鉢購入しました。そのマーガレットがあまりにキレイだったので、ほかにも何か──と、4月ごろに園芸店を再訪。そこで出会ったのが売れ残りらしき「リアン・ローズ」というバラでした。ほかのバラ苗は傷んでいるものが多かったのですが、「リアン・ローズ」は病気ひとつなく、元気に枝が伸びていました。

 

そんな健気なバラに元気をもらったわたしは、これも何かの縁と「リアン・ローズ」を購入。「リアン」の意味がフランス語で「絆」ということも知らなかったわたしは、知らず知らずのうちにロザリアンとして歩むことに。

 

「絆」には「しがらみ」や「呪縛」の意味もあります。わたしはバラを育てるというしがらみに囚われつつも、このそだレポで誰かの助けになればいいと考えています。

 

そう。

 

「絆」には「支えあい」や「助け合い」という意味もあるのです。

 

 

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