バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回は、花屋やホームセンターの店先でおなじみの3種類のミニバラインフィニティローズ」「フォーエバーローズ」「ポールセンローズ」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!


「ミニバラ」はこんなバラ

ニバラ(ミニチュア・ローズ)は、厳密には中国のバラ「ロサ・キネンシス`ミニマ´」から、株も花のサイズも小型な性質を受け継いでいるバラをさします。が、最近ではもっと幅広く、小型の樹形で大きな花を咲かせる品種や、小型の花を咲かせるつるタイプの品種も、「ミニバラ」と呼んでしまっているので、その定義は使う人によりかなり曖昧です。

 

小さな株なので持ち帰るのも楽で置き場所も取らず、しかもほとんどが四季咲き品種で、値段も安い。いいことづくめなので、多くの方がミニバラを育てた経験があると思います。

 

今回育てる「インフィニティローズ」「フォーエバーローズ」「ポールセンローズ」は、花屋の店先やホームセンターでよく見かけるミニバラです。この3種類のミニバラを花が咲いた状態から1年、育ててみたいと思います。

 

多くの方が育てた経験があり、そして多くの方が育ててみたけれどダメにした経験があるのがミニバラだと思います。かく言うわたしも! 今回、途中でダメになってしまうかも知れませんが、「そだレポ」してみようと思います!

 

今回育てる 「3種類のミニバラ」の環境DATA

関東の東向きベランダ(日照3時間ていど)

今年の4月下旬に開花株を購入

今年の目標/そこそこ花を楽しみつつ、枯らさず育てる!

育てる人/あいびー

 

*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!

 

4月下旬の「3種類のミニバラ」

▲右から順に「インフィニティローズ」「フォーエバーローズ」「ポールセンローズ」

番右の赤バラが「インフィニティローズ」の「レッド・インフィニティ」(花径5cmカップ咲き)。中央のオレンジ色が「フォーエバーローズ」の「ナポリ」(花径6cmカップ咲き)。左のピンク色が「ポールセンローズ」の「ネザ」(花径5cmロゼット咲き)です。

 

レッド・インフィニティの鉢増し

▲カラカラの土に植えられ、下葉が黄変している「レッド・インフィニティ」

ッド・インフィニティは、ホームセンターの売れ残り品でした。3号プラ鉢に5本の挿し木苗が植えられています。植え込み材料は、ピートモス主体です。鉢の縁までぎっちり土が入れられているので、ナーセリーでは底面潅水で育てられていたようです。

 

ピートモスは軽く、清潔なため病気を発症しにくいというメリットがあるので、ミニバラの植え込み材料によく使われています。しかし、水を含みやすいけれど一旦乾かしてしまうと水を含むまで時間がかかるというデメリットがあります

 

ホームセンターでは底面潅水ではなく、鉢の上から水やりするので、この状態ではきちんと水を含ませることができず、乾かしてしまったようです。持ち上げてみるとすごく軽く、指で土を押すとスポンジのような弾力がありました株元の葉は黄色くなり、花はウドンコ病で白く変色しています

 

状態は悪く、通常なら購入しない方が良い商品です。

 

▲根鉢を崩さず鉢増し

 

根鉢を崩さずに、一回り大きい5号鉢に鉢増ししました。植え込み材料は、通常の培養土です。プラ鉢から抜いてみると、レッド・インフィニティの根は貧弱で、かなり心もとない感じです。

 

開き切っているウドンコまみれの花と、カラカラに乾いてしまっているつぼみは取り除き、開きかけの花とつぼみ1個を残しました。さらに株元の黄変している葉を取り除き、殺菌剤を念入りに散布。

 

オルトランDXを土にばらまいてから、最初に植えてあった植え込み材料(ピートモス)に水を含ませるよう30分ほど時間をあけて2回、水やり。(一度、底面潅水してから植えた方が良かったかも!)。明るい日陰に置いて、鉢増しは完了としました。

 

フォーエバーローズ「ナポリ」の鉢増し

▲4号プラ鉢に4本の挿し木苗が植えられているフォエバーローズの「ナポリ」

種名の書かれていない、フォーエバーローズの鉢に植えられた外側の花びらが赤色のオレンジのミニバラは、花色からしておそらく「ナポリ」という品種と思われます。4号プラ鉢に4本の挿し木苗が植えられています。

 

インフィニティローズもフォーエバーローズの商品なので、「ナポリ」も「レッド・インフィニティ」と同じくピートモス主体の植え込み材料で、底面潅水で育てられた株のようです。

 

ただし、こちらは花屋で購入したもの。花屋の水やりがしっかりしていたらしく、植え込み材料がしっとり湿っています。持った時もけして軽くない。株元の葉に少し虫食い痕があるけれど、葉の状態が良く、立派な花が4輪咲いています。さらにつぼみもあります。

 

▲かなり根が張っている「ナポリ」

 

プラ鉢から抜いてみると、根の発育がよく順調に育っている感じです。根鉢を崩さず、培養土をまわりに詰めて6号テラコッタ鉢に鉢増ししました。

 

きれいに開花している4輪の花を切り取り、殺菌剤を散布。

 

オルトランDXを土にばらまいてから、鉢底から流れ出るまでたっぷり水やり。明るい日陰に置いて、鉢増しは完了です。

 

ポールセンローズ「ネザ」の鉢増し

▲3号プラ鉢に4本の挿し木苗が植えられている

後はポールセンローズの「ネザ」です。3号プラ鉢に、これも4本の挿し木苗が植えられています。こちらは小粒の赤玉土など、ロザリアンにおなじみの土が使われています。ホームセンターで購入したのですが、まだ届いたところらしく1鉢も売れていなくて、花もつぼみがちです。

 

水やりもしっかりしてあり、花も葉もとても良い状態と思われます。

 

▲根はそう発達していないけれど、状態は良さそう

 

プラ鉢から抜いてみると、しっかり水分を含んだ土に植えられています。まだそんなに根は発達していませんが、状態は良さそうです。根鉢を崩さず、周りに培養土を詰めて、5号テラコッタ鉢に鉢増ししました。

 

つぼみがたくさんついていますが、開花した花が見たいのと、全体に状態が良さそうなので、とりあえずこのまま咲かせようと思います。全体に殺菌剤を散布。

 

オルトランDXを土にばらまいてから、鉢底から流れ出るまでたっぷり水やり。明るい日陰に置いて、鉢増しは完了です。

 

ミニバラの日常管理

▲鉢増し完了した3種類のミニバラ

し木苗は、根が少し出たばかりのひょろひょろの赤ちゃん苗に花を咲かせているので、株の体力を消耗させないように花もつぼみも取り除いた方がいいのですが、今回はそれぞれの状態に合わせながら多いめに残しています。理由は、ミニバラはダメになりやすいので、花やつぼみを全部摘んだら「花を楽しむことなく枯らしてしまいそうだから!」です。同じように考える人は多いような気がします。

 

ミニバラの置き場所は、鉢増しをした当日は明るい日陰に置き、翌日から3時間ていどの日照がある場所に移動しました。「レッド・インフィニティ」の水やりだけは2日間は多いめに。それ以外は通常の水やりです。

 

害虫被害が増えてくるシーズンなので、ニームオイルの希釈液を2~3日に1回、散布しています。

 

5月4日の「3種類のミニバラ」

▲ポールセンの「ネザ」開花

ールセンの「ネザ」が開花したので、2輪カットしました。くせのない、ロゼット咲きのピンク色の花で、とても愛らしいです。ただ、まだ開花していないつぼみがオレンジがかってきているので、この先、花色が変わりそうです。

 

▲少し褪せたテラコッタ色? の、「ナポリ」(たぶん!)

 

「ナポリ」の、残していた花が10分咲きになったので、カットしました。ディープカップ咲きで、これ以上開かないようです。とても樹勢が強いらしく、先日カットしたところから脇芽が伸びてきて、どうやらもうつぼみを持っています。

 

こちらも、我が家に来てから咲きそうになっているつぼみが、上の写真とまったく違った色になっています。なんと、くすみのない明るいオレンジ色なんですよね~! 品種名「ナポリ」じゃないかも・・・。ミニバラって、家で育てるとだいたい花色変わりますよね(^^;

 

▲レッド・インフィニティの若葉

 

「レッド・インフィニティ」も、先日カットしたところから若葉が展開してきました。最初の状態が悪く、一番心配な株ですが、今のところ大丈夫そうです。葉が白くなっているのは、オルトランDXがついてしまい汚れているからだと思います。・・・少しウドンコ病もあるかなぁ?

 

5月11日の「3種類のミニバラ」

「レッド・インフィニティ」、フォーエバローズの「ナポリ」、ポールセンローズの「ネザ」の3種類のミニバラのそだレポです。

 

レッド・インフィニティ

▲赤い若葉が萌えてきました

入したときに一番状態が悪かった「レッド・インフィニティ」は、エアコン室外機の上に置いてあります。我が家のベランダとしては、そこそこ陽当たりがあり、日がさしていないときも明るい日陰で、どんな植物もよく育つ場所です。

 

購入後にすぐにカットした花枝から赤い若葉が萌え出てきました。その反面、最初に伸びた若葉はあまり生長していません。

 

▲中央の挿し木苗が枯れている!

 

混みあった葉を分けて覗きこんでみると、なんと、中央の挿し木苗が枯れていました! しかも、白い粉がついているのはオルトランDXが付着したせいだと思っていたんですが、どうやらウドンコ病も混じっているようです。微妙に黒点病のような症状も見られます。

 

とりあえず枯れた苗は引き抜いて取り除き、ウドンコを疑われるところは濡れティッシュで軽くふき取り、黒点病らしき葉を切り取り除去。全体にマイローズ殺菌スプレーを散布しました。

 

最初に若葉が展開していた苗は、ウドンコ&黒点病にかかっていたので、半分くらいの葉を整理しました。次に枯れるかも知れない候補です(^^;

 

フォーエバーローズ「ナポリ」

▲最後のつぼみが開花

入したときについていたつぼみの最後の1輪が開花しました。今度の花はしっかり外側の花びらが赤くて、やっぱりこの子は「ナポリ」かな~? と、思わせる花です。花により個体差があるのでしょう! 撮影の後、この花はカットしました。

 

「ナポリ」は、フェンス側のラックの上段に置きました。我が家のベランダでは陽当たり一等地です。

 

▲次々つぼみを上げてくる!

 

購入したときについていた花をカットした枝から伸びた花枝の先に、次から次へと、あきれるほどつぼみをつけます。このつぼみをつける素早さは、ミニバラならではですよね! どれくらいのサイズの花になるか、写真のこの1輪だけ咲かせようと思います。(かなり小さくなると予想)。

 

水やりの他に、ニームオイルの希釈液を2日に1度ていど散布していますが、今のところ病虫害はなさそうです。

 

ポールセンローズ「ネザ」

▲重そうにうつむいて咲く「ネザ」

ールセンローズの「ネザ」は、つるバラの明るい木陰に置きました。ポールセンのミニバラは、明るい室内でも育てられるほど耐陰性が高いものが多いので、この場所でも大丈夫だろうと思います。新しく咲いた花は、やはり少しオレンジがかってピンクベージュといった色合いになりました。

 

撮影の後、右側と下の開いている花をカットして、最初からついているつぼみは1個だけになりました。

 

花を咲かせてしまっているので新芽の動き出しは遅いのですが、よく観察すると、小さな芽がツクンと立っている枝があります。ゆっくりながら生長してくれています。水やりのほかはニームオイルの希釈液のみの散布で、状態は変わらず良さそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

育てた人紹介/あいびー

北よりの東向きベランダしかないのに、バラ栽培にはまってしまった主婦。日照不足に悩みながらも、バラ生活楽しんでいます。手間なくよく咲くバラが好き。趣味はバラ園巡り。小説とアニメも好き! 横浜在住

 

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