バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回はつるバラ「紅玉」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!
つるバラ「紅玉」は、こんなバラ
ポリアンサ系を代表するバラ「マザーズディ」の枝替わりから、さらに花色が変化したつるバラが「紅玉」です。黒みの紅赤が鮮やかで、強くカーブしたころんとした花です。花径4cmの花を房咲きに、株いっぱいに咲かせます。枝は柔らかく、トゲが少ないので扱いやすい。
春に咲いた後は、少ないながら気まぐれに秋にも花をつけることがあります。
今回育てる つるバラ「紅玉」の環境DATA
関東の東向きベランダ(日照3時間ていど)
昨年春から、新苗よりベランダで育てている株
今年の目標/我が家の環境での育ちかたを、しっかり観察する
育てる人/あいびー
*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!
昨年5月。新苗の「紅玉」
▲新苗の「紅玉」
我が家のベランダのフェンスにはアンジェラを誘引しているので、アンジェラと合わせると良さそうな「紫玉」が欲しかったのですが・・・。残念ながら「国際バラとガーデニングショウ」で取り扱いがなかったので、「紅玉」を購入しました。アンジェラと組み合わせると、ややしつこい気もしますが、黒みの紅赤がとてもきれいだったので!
紅玉は枝替わりでつる性になったようなので、ブッシュ樹形にもどる可能性もあるかな~と思いつつ、長尺苗を持ち帰る気力がなかったので新苗からのんびり育てることにしました。
鉢増しは2回。最終的に10号角鉢にオベリスクを立てて誘引しました。とりあえずブッシュ樹形にもどることなく、枝をぐいぐい長く伸ばしてくれたので安心です。
2月初旬の「紅玉」/冬の植え替え・誘引
▲「紅玉」は、冬も葉を落とさない
年末に培養土で植え替えし、剪定せずに、すべての枝をオベリスクの周りをらせん状に回るようにして留めつけました。枝は細くてしなやか。トゲも少ないので誘引作業はラクです。冬も葉を落とさない常緑のようなので、今回は葉を取らずこのまま様子を見ようと思います。
2月に入り、まだまだ寒いのに新芽が芽吹いてきました。紅玉の新芽は銅葉です。寒さにはかなり強い印象ですね。フェンスに誘引してあるアンジェラと比べると、どれだけ芽吹きが早いか分かると思います。
3月中旬の「紅玉」/新芽が伸びる・ベイサルシュートの発生
▲旺盛に新芽を伸ばす「紅玉」
先月に引き続き、3月もぐいぐい新芽を伸ばしています。株元からも3~4本のシュートが伸びてきていて、とても強健な品種のようです。
4月中旬の「紅玉」/発蕾
▲花枝が増え、それぞれの先端に小さなつぼみが!
さらに葉が増え、細い花枝をたくさん伸ばしてきました。それぞれの先端に、小さなつぼみが見えます。
この時期の手入れ
活力剤/土母(活力剤)を希釈して水やり(日照不足を補うため)
病虫害対策/昨年ウドンコ病にかかっていたので、4月初旬と中旬に予防として「マイローズ殺菌スプレー」をかけました。それでも2か所にウドンコ病を確認。発症カ所を取り除き、その場所に殺菌スプレーを散布。これ以外に、病虫害予防のためニームオイルの希釈液を1週間に1度、散布しています。
▲ぷっくり膨らんだ「紅玉」のつぼみ
5月4日の「紅玉」
▲つぼみが増え、ベイサル・シュートも長く伸びてきた
5月に入り、ますますつぼみが増え、枝も繁茂してきました。ベイサル・シュートも長くなってきましたが、先端につぼみを持っているベイサル・シュートがあります。つまり、今年のびた枝先につぼみを持ったということで意外な感じがします。
もともとの「マザーズディ」は、ランブラーからできたようなことをどこかで読んだので(うろ覚えなので、勘違いかも?)、ランブラーに準じた手入れをするつもりだったので、少し迷います。
しっかり予防しているのに若葉とつぼみを中心にウドンコ病がひどく、閉口しています。今後、若葉が出なくなってくればおさまるので、今年はこのまま様子を見ます。
冬の間も残していた古い葉が黄色くなり落葉してきました。見た目があまり良くないので、やはり冬に葉を残さない方がいいな、と思いました。ただし、黄色い葉を手で摘むまでもなく、風にさらわれきれいになくなってくれました。
▲つぼみにもウドンコ病が!
つぼみのガクが割れ花びらの赤色が見えてきたので、もうすぐ開花しそうです。よく日の当たる場所のつぼみは房状になり、あまり日当たりの良くないところのつぼみは房になりません。
5月12日の「紅玉」/開花
▲濃い黒赤が美しい「紅玉」の花
紅玉の一番花が咲きました。黒赤ですが、けっして黒バラといえるほどではない。ちょうどいい感じの黒赤具合で、とても好みです。花径は3.5cm。香りはありません。
▲ベイサル・シュートはさらに長く!
細い7枚葉に小さな黒赤の花。「紅玉」は、バラに詳しくない人なら、きっとバラとは気が付かれないような品種です。どこか楚々とした印象があるので、和の庭にも似合うように思います。そういえば作出者は「禅ローズ」の河合伸志さん。和の雰囲気に似合うバラを追求してこられた方です。なるほど、という感じですね。
ベイサル・シュートが1.6mくらいに伸びてきました。今年はこのまま放置して様子を見ます。
5月18日の「紅玉」
▲ほぼ満開の「紅玉」
紅玉は8割咲き。ほぼ満開です。最初の1輪も色褪せなく、きれいなまま。花もちは良さそうです。木が若いせいと日当たりが良くないのもあり、あまり大きな房にならずにパラパラッと星が散ったように咲く様子がとても軽やかです。
▲アンジェラ(ピンクのバラ)との組み合わせ
当初目的のアンジェラとの組み合わせは、想像していたほどしくこくないのですが、意外と違いが目立たないと思えました。来年の誘引をどうするか、今からじっくり考えます^^
5月22日の「紅玉」
▲花もちが良く、花枝がとても長い!
昨日は、台風のような強風と雨でした。フェンスに誘引している「アンジェラ」はかなり散ってしまったのですが、「紅玉」はほとんど影響ありませんでした。最初に咲いた花もちゃんと残っています。咲いてから10日。まだしっかりきれいです!
今さら気がついたのですが、このバラ、花枝がとても長いですね! 30cm~35cmあります。だからパラパラッと星が散ったような印象がするのだと、ようやく気がつきました。この花枝の長さのため、小さいめのアーチに単独誘引するのは向かないように思えます。フェンスか、バラ園で見かけるような立ち木にかけるような演出か、他のバラと混ぜるか・・・。
▲立ち木にかけるように誘引した「玉蔓」
「玉蔓」は、「紅玉」の色違い品種です。バラ園では写真のように、立ち木にかけて噴水状に枝垂れて咲かせていました。たしかに、今回わたしがやったようにオベリスクに留めつけるよりも、伸びやかに枝を広げた方がきれいですね^^ 写真からすると、下向きに枝垂れた先からも花が咲くようです。
5月25日の「紅玉」/咲き終わり
▲最初に咲いた花の色は黒ずんで
開花からじつに13日目。さすがに花色は黒ずんで、汚くなってきました。この後、ちょっと触れただけで花びらがパラリと散ってしまいました。じつは、このままずっと花びらが散らないタイプかと思っていたんですけどね。花もち13日。大したもんです!
▲庭(ベランダですけどね!)に深みを与えてくれる黒赤の「紅玉」
他のバラたちと並べてみました。中輪のアンジェラとの組み合わせは、やっぱり相性良さそうです^^ ピンクと黒赤とオレンジと紫。(紫だけはクレマチスです)。この花色の組み合わせを目指していたので、けっこう満足です^^
6月8日の「紅玉」
▲長く伸びた「紅玉」のベイサルシュート
花が終わり、「紅玉」のすべての花枝を切り戻しました。2本のベイサルシュートが長く伸びています。1本はとくに長く2.5m~3mほどに達しています。若葉はことごとくウドンコ病にかかってしまうので、シュートの葉がヘニョヘニョと踊っているように見えます。けれど、ようやくウドンコ病もおさまってきたようです。
昨年は少しハダニ被害があったのですが、今年はなさそうでホッとしています。
>>次のページでは「シュートの枝分かれ」から紹介しています。