バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回は「ミカエル」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!


「ミカエル」は、こんなバラ


バラ 苗 河本バラ園 【ミカエル (HT) 大輪 四季咲き】 2年生 接ぎ木大苗 薔薇 河本バラ園バラ苗

カエルは、河本純子さん2008年作出のバラ。天使の名前を冠した「ヘブンシリーズ」のひとつです。

 

9つの階層に分かれる天使のなかでも大天使(アークエンジェル)は、神と人間の連絡係を務める階層で、ミカエルはこの階層の長を務めています。人間に近く、とても力のある天使として、カトリック教会では重要な存在とされています。深紅の花色に、河本純子さんは大天使ミカエルの存在感を重ね合わせたのでしょう。

 

目を引く深紅の花色が美しい半剣弁咲き。丸弁に咲くことも多い。花径8cmていどの中大輪花が数輪の房になります。花色は、退色すると少しピンクを帯びます。香りはティー系の中香。樹高1mていどの木立ち樹形。四季咲き。

 

バラの家のスコアは「樹勢/普通」「ウドンコ病/弱い」「黒星病/弱い」「耐陰性/弱い」「耐寒性/弱い」「耐暑性/強い」となっています。病気耐性が低いので、定期的な薬剤散布が必要です。

 

今回育てる「ミカエル」の環境DATA

愛媛県の日照56時間くらいの北東側の駐車場

昨年秋にお迎えした中苗

今年の目標/綺麗な樹形に仕立てます

育てる人/アスタルティ

 

*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!

 

2月12日の「ミカエル」/冬剪定済

▲冬剪定後の樹高は30cmほど 写真提供/アスタルティ

ラを育て始めた頃、赤バラはあまり人気がないと小耳に挟みました。でも「赤」がひとつあると景色が引き締まります。なので、香りがあって木立ち樹形のバラで、なおかつ納得できる美しさのバラを探して「ミカエル」にたどりつきました。

 

河本バラ園の「ヘブンシリーズ」は、「ガブリエル」を筆頭に人気品種ぞろいです。そのなかで「ミカエル」は注目度が今ひとつかもしれませんが、キレイに咲かせて再評価させてあげたいですね。

 

▲ベーサルシュートはトゲがびっしり 写真提供/アスタルティ

 

「ミカエル」をお迎えしたのは、去年の9月末です。当時は主幹が2本の中苗でしたが、ベーサルシュートが生えて5本になりました。ただ、秋に生えたベーサルシュートなので、色が青黒く充実しきれていません。ベーサルシュートは勢いがあるせいか、トゲが多く発生しています。

 

樹形は直立ぎみにまっすぐ育つので、あまりスペースを取りません。届いてすぐ植え替えをして、10号のプラ鉢で育てています。今年生育が良ければ鉢増しも考えています。去年は花を咲かせず摘蕾をして生育を促しました。

 

これまでの育て方

9月末/届いてすぐに植え替えしました。まず鉢底に鉢底石を敷き、少し培養土「わくわくローズソイル」(花ひろば)を入れてから「完熟の堆肥」(相原バラ園)を数cmの厚さで入れ、バラ苗を置きます。さらに苗の周りに培養土を入れながら植えつけました。

 

11月/マルチングとして「完熟の堆肥」を5cmほど表土に敷き詰めました。これは冬場の凍結対策になります。さらに「ミラクル」(粒状アミノ酸肥料/相原バラ園)と「ユーキリン」(粒状リン酸肥料/相原バラ園)を1:1で混ぜたものをひと掴み、表土に撒いています。

 

1月初旬と2月初旬/「ミラクル」(相原バラ園)と「ユーキリン」(相原バラ園)を1:1で混ぜたものをひと掴み、表土に撒きました。

 

赤バラということで、肥料をあるていど多いめに与える方針で育てています。

 

2月27日の「ミカエル」/新芽ふくらむ、殺菌剤散布

▲大きくふくらんだ新芽 写真提供/アスタルティ

カエルは、新芽が展開する直前。ここまで育てての感想ですが、寒さにはそんなに弱くありません。気温がo度を少し下回るていどなら、なんとか持ちこたえられますね。

 

新芽の展開速度は、ほかの品種に比べてやや早いめ。同じ河本バラ園の品種でいうと、「ルシファー」と同程度です。

 

▲ベーサルシュートもややふっくらと 写真提供/アスタルティ

 

消毒として、「マイローズ殺菌スプレー」(住友化学園芸)を株全体に散布しました。土も減ってきていたので、「バラの培養土」(相原バラ園)で増し土しました。

 

水やりは、1リットルほどを週2回。中耕は、根を傷つける恐れがあるのでしません。雑草が生え始めてきたので取っていますが、まだ小さいのでピンセットでもあると便利でしょうね。

 

3月20日の「ミカエル」/芽かき済み・ベーサルシュート伸びる

▲樹高45cm。芽かき済み 写真提供/アスタルティ

5月のような気温になったり、2月に逆戻りしたりと、寒暖を繰り返した今週。そろそろ若葉が混みあってきたので芽かきをしました。

 

1、太い枝には1~2本、芽を残す

2、細い枝には1本のみ芽を残す

 

という方針で芽かきしました。

 

▲ベーサルシュートは10cmほど 写真提供/アスタルティ

 

株元のベーサルシュートは10cmまで伸びています。大きくなりそうですね。

 

この時期の手入れ

3/13 殺菌剤散布。「STダコニール1000(住友化学園芸)+STサプロール乳剤(住友化学園芸)」

 

3/15 ユーキリン(リン酸肥料/相原バラ園)+ミラクル(アミノ酸肥料/相原バラ園)を一掴みずつ芽出し肥として撒きました。

 

3/19 ベニカXガード粒剤(住友化学園芸)10gを、株周りに円を描いて撒きました。雨が降る前に芽かきも行いました。

 

天候が不安定なので液肥は与えていません。

 

農薬使用の方針として、「ネオニコチノイド系農薬」は、「ベニカXガード粒剤」以外は使わないようにしようと思っています。(どうしようもないときは使うかもしれませんが)。

 

4月10日の「ミカエル」/ベーサルシュートのピンチ・芽かき・葉摘み・摘蕾・薬剤散布など

▲樹高60cm。ベーサルシュートはソフトピンチ済み 写真提供/アスタルティ

カエルさんのベーサルシュートが30cmくらいまで伸びてきたのでソフトピンチしました。一緒に蕾を取ったり余分な葉を取ったりしています。

 

風通しがよくなっているのが、画像から判っていただけるでしょうか? ちなみに葉の枚数を減らすと、農薬散布が楽だったり虫を発見しやすくなるのでお勧めですよ。

 

▲摘蕾後、およそ1~2週間。新芽が伸びてきました 写真提供/アスタルティ

 

蕾は1番花だけ取って、あとは咲かせる予定。頑丈そうなので、花を咲かせても弱る心配はなさそうです。

 

この時期の手入れ

3/27 「殺菌剤+殺虫剤」の散布。「殺菌剤/ジマンダイセンフロアブル(ダウ・アグロサイエンス日本)」+殺虫剤/コロマイト乳剤(三井化学アグロ)+展着剤/アビオンE(アビオン)」。

 

4/3・9 「有機プラス液肥トップワン」(花ごころ)をバラの規定倍率100倍に希釈して株元に散布しました。

 

4/10 「殺菌剤+殺虫剤」の散布。「殺菌剤/フルピカフロアブル(クミアイ化学工業)」+「殺虫剤/プレオフロアブル(住友化学)」+展着剤/アビオンE(アビオン)」。

 

薬剤ローテーションは【EBI剤+ダコニール→クロチアニジン+パチルス菌→マンデブ+ミルベメクチン→メパニピリム+ピリダリル】。

 

殺虫剤は、まだ主要なものは温存しています。

 

殺菌剤は、ベンレート水和剤を飛ばして、いったん「ダコサプ」に戻ろうかなーとか考えてますね。

 

4月24日の「ミカエル」/2番花の花枝が伸びる

▲2番花の花枝がぐんと伸びてきた 写真提供/アスタルティ

雨が降りしきる中、しばし雨が止んだタイミングでのそだレポです。1番花の蕾を取ったあと、しばらく成長が止まっていましたが、ようやく枝がぐんぐんと伸び始めました。

 

ベーサルシュートはソフトピンチ後、また蕾ができ始めたので再度ソフトピンチをしています。

 

黒星病やうどんこ病には罹っていませんが、アブラムシが飛来するので定期的に見回りをしています。アブラムシは「ミスティパープル」や「ソワイユ」が好きみたいで、「ミカエル」にはあまりつきませんが。

 

「ミカエル」は、あんまり葉は強くありません。病気や薬害には気を配っていますが、夏場はどうなりますか?

 

▲蕾ができ始め 写真提供/アスタルティ

 

ここ数日で2番花の蕾が形成され始めました。2番花は咲かせることにします。

 

4/23に病気防除のため「ダコニール+サプロール」を散布して、来週の春雨に備えました。

 

この時期の手入れ

4/17 「有機プラス液肥トップワン」(花ごころ)をバラの規定倍率100倍に希釈して株元に散布しました。また、ユーキリン(リン酸肥料/相原バラ園)+ミラクル(アミノ酸肥料/相原バラ園)を一掴みずつ追肥として撒きました。

 

4/23 殺菌剤散布。「STダコニール1000(住友化学園芸)+STサプロール乳剤(住友化学園芸)」。

 

液肥と追肥はいったん終了しています。次は切り戻した後くらいに再開するつもり。最低限の芽かきや、葉の除去も行っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

育てた人紹介/アスタルティ

もともとわたしは、花にあまり興味がありませんでした。

 

転機になったのは、コロナが蔓延しはじめた2021年3月ごろ。人ごみを避けて立ち寄った園芸店で、キレイに咲いていたマーガレットを1鉢購入しました。そのマーガレットがあまりにキレイだったので、ほかにも何か──と、4月ごろに園芸店を再訪。そこで出会ったのが売れ残りらしき「リアン・ローズ」というバラでした。ほかのバラ苗は傷んでいるものが多かったのですが、「リアン・ローズ」は病気ひとつなく、元気に枝が伸びていました。

 

そんな健気なバラに元気をもらったわたしは、これも何かの縁と「リアン・ローズ」を購入。「リアン」の意味がフランス語で「絆」ということも知らなかったわたしは、知らず知らずのうちにロザリアンとして歩むことに。

 

「絆」には「しがらみ」や「呪縛」の意味もあります。わたしはバラを育てるというしがらみに囚われつつも、このそだレポで誰かの助けになればいいと考えています。

 

そう。

 

「絆」には「支えあい」や「助け合い」という意味もあるのです。

 

 

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