1月13日の「レディエマハミルトン」/葉摘み・仮剪定・冬の植え替え
▲植え替え前に葉摘みと仮剪定
バラの休眠期に入ったので、冬の植え替えをしていきます。まず葉をすべて摘み、あまりに細い枝先は軽くカットしておきます。ちゃんとした剪定は2月に入ってからやるので、とりあえずの仮剪定です。
▲根のチェック!
根鉢を引き抜き、根の確認。いい感じで状態の良い根が張っていますが、ごぼう根もありますね。害虫の侵入や根の病気はありません。
▲ごぼう根を整理
ごぼう根と長く伸びすぎている根をカットして、鉢に収まりやすい楕円形に根の形を整えました。この株は枝先を長く伸ばさない仕立て方なので、このていど根が残っていれば問題ないでしょう。
▲鉢底石代わりに赤玉土を鉢底に
根の確認と整理が終わったので、植え替えていきます。鉢は同じ10号角鉢を使います。まず鉢底ネットを敷いてから、鉢底石代わりの赤玉土(中粒)を一層入れます。
▲新しい土で植え替え
続いて、草花用培養土(肥料入り)に赤玉土を混ぜた土を足していきます。最後にたっぷり水やりして植え替え完了。芽がはっきり分かるようになる2月まで、このまま休養してもらいます。
2月1日の「レディエマハミルトン」/冬剪定
▲枝が赤くなり、冬越し態勢のレディエマハミルトン
冬剪定適期の2月に入り、レディエマハミルトンの枝がずいぶん赤くなりました。芽もはっきりしてきたので、さっそく剪定していきます。
剪定前の樹高は46cm。葉摘みと仮剪定を終えた状態です。まず枯れ枝や幹の途中から出ている細枝をカットしながら株全体を観察します。
株元から放射状に出ている主幹は9本。内訳は明らかに枯れかけている主幹が1本、かなり古そうな主幹が2本、一昨年出たベイサルシュートぽいのが2本、去年発生したベイサルシュートが4本です。
さらに、一昨年のベイサルシュートから去年、新しく発生したサイドシュートが1本、長く伸びています。上の写真で左下から右上に向かって、他の主幹に交差するように伸びている枝です。
レディエマハミルトンは中輪花なので、割り箸の箸先ていどの太さがあれば花が咲きます。どの枝を残しても十分な太さが確保できそうです。
▲剪定後の樹高は30cm。整った叢生樹形に
レディエマハミルトンは、毎年多くのベイサルシュートを出し、頻繁に枝を更新するタイプの叢生樹形のバラです。古枝の老朽化は、少しハッキリしませんが2年ていどかなぁ? 去年発生したベイサルシュートには開花するけれど、一昨年に発生したベイサルシュートにはほとんど咲かないような気がしています。
今年の開花状況をみれば、ハッキリすると思います。
明らかに枯れかけている1本とかなり古い主幹を切り取り、全体の形を崩している元気なサイドシュートを短くカットしました。残した主幹の数は7本。残した古い主幹は、一番花の後に切り取ろうと思っています。
剪定後の樹高は30cm。株元から放射状に広がるきれいな形に整いました。
枝の老朽化具合の確認と冬剪定の答え合わせを兼ねて、このそだレポは一番花まで続けようと思います。
3月12日の「レディエマハミルトン」/萌芽
▲大きな赤い新芽があちこちから
健康そうな大きな赤い芽があちこちから萌え出てきました。枝の上から下までまんべんなく芽吹いていて、枝げんこつ剪定しているわけでもない場所から複数の芽が出ているところもあります。こういうのを見ると、本当に強健種なんだなぁと感心します。
▲ベイサルシュートの芽も発見!
株元には、すでにベイサルシュートの芽が控えています。
この時期の手入れ
木立バラの芽はまだ小さいのですが、つるバラはけっこう若葉が展開してきているので、殺菌剤を散布しました。そのついでにレディエマハミルトンにも殺菌剤ピキャットクリア50ppm(ピーキャット)を散布しました。
3月27日の「レディエマハミルトン」/若葉が展開・ベニカXガード散布・芽かき
▲赤みの強い若葉が旺盛に展開
赤みの強い、健康そうな若葉が展開してきました。
▲左が今年の若葉、右が去年の若葉
去年の若葉と比較してみました。左が今年の若葉、右が去年の若葉の写真です。去年は樹高が75cmあったので新芽が多く、一斉に展開したもののどれも小さな葉でした。若葉の色は赤い縁取りのある緑色でした。
今年の樹高は30cmなので、去年の半分以下です。その分新芽の数も減り、若葉一つひとつが大きくなりました。若葉の色は、かなり赤みの強い銅葉です。こちらが本来の色なので、健康状態がかなり改善されたようです。
▲枝の途中の新芽を芽かき
3月中旬 ウドンコ病予防のため「ベニカXガード」(住友化学園芸)を株元に散布。
3/27 枝の途中から出ている新芽を中心に「芽かき」しました。芽数が多いので、「芽かき」が大事な品種だと思います。
4月22日の「レディエマハミルトン」/発蕾までもう一息!
▲枝が伸び、樹高62cmに
枝がぐんと伸びて樹高は62cmになりました。日当たりの悪いベランダなので、これまで芽出し肥を与えなかったんですが、臭いのない有機質肥料「バットグアノ」なら大丈夫そうに思えたので、4月10日ごろ株元に半掴み撒いています。
去年初めて有機質肥料というものを使ったんですが、化成肥料に比べて効きが悪く感じました。でも有機質肥料はさまざまな微量要素を含んでいるので、目に見える効果だけでなく、内側から株を丈夫にしてくれるイメージがあります。ベランダでも使える有機質肥料が見つかってよかったです^^
チューリップの鉢をどかすのが面倒だったので、枝が見にくくてごめんなさい(^^;
▲発蕾までもうちょっと!
花枝はいくつも上がっていますが、まだ蕾が見えません。もう一息ってところです。
4月25日の「レディエマハミルトン」/発蕾・ブラインド枝をピンチ
▲ようやく発蕾!
なかなか蕾ができなくて、ヤキモキしながら見ていた「レディエマハミルトン」に、ようやく小さな蕾がつきました。
全部で10本の花枝から蕾が上がり、残り5本の花枝の先は黒く枯れています。一気に咲かせるのは10本までしかムリだよっていう「レディエマハミルトン」からのサインでしょう。ブラインドになってしまった花枝の先は、ピンチして切り戻しました。時期をずらして咲いてくれると思います。
5月8日の「レディエマハミルトン」/蕾ふくらむ・クシヒゲハバチ被害
▲樹高70cm。幅80cm。1番花の蕾が9輪
蕾がゆっくり膨らんできています。
前回、10本の花枝の先に蕾がついたとレポートしましたが、今回しっかり数えると9本でした。9本の花枝の先にそれぞれ1輪ずつ蕾がついています。つまり今年の1番花は9輪咲くようです。
花数は去年とあまり変わりませんが、今年はキレイな樹形に整えられたので、花がよく見えると思います。
▲蕾はまだ固い
まだまだ蕾は固いので、咲くのは5月中旬以降ですね。
芽かきで芽数を減らしていますが、それでも全体に葉っぱのサイズが小さくなってきたのが気がかりです。本来なら房咲きするはずなのに、すべて1輪咲きしていることからも、どうやら肥料不足ぎみですね。来年は、もう少し肥料を増やそうと思います。
クシヒゲハバチの幼虫被害があるので、「ロハピ」(アース製薬)をかけて物理駆除しています。
5月21日の「レディエマハミルトン」/開花
▲香りを振りまいて、今年も開花
レディエマハミルトンが開花しました。花びらがそう多い方ではないので、開き始めると早いです。横向きに咲いていますが、花首が弱いわけでも花が重いわけでもなく、そういう性質です。
ミルラの強香がふわりとベランダに漂っています。
▲咲き始めを透過光で見ると、とくにキレイ!
花径は7cm。全開すれば、もう少し大きくなります。1輪の花もちは悪いけれど、これからしばらくレディエマの1番花がつぎつぎ咲いて楽しみです。
5月25日の「レディエマハミルトン」/満開~散り始め
▲レディエマ、ふんわり樹形に満開
開花から4日。レディエマハミルトンの最初の花が散り始めました。花もち4日。相変わらず花もちは悪いけれど、今年は樹形が整っているので、ふんわり広がってキレイに咲いてくれました。
枝の老朽化について
去年発生したベイサルシュートには、それぞれ2本の花枝を伸ばし1輪ずつ花が咲きました。3本の花枝を伸ばした場合、3本目はブラインドになりました。
一昨年発生しただろう古いベイサルシュートには、だいたい2本の花枝を残しましたが、1本のみ1輪の花を咲かせました。もう1本はブラインドになりました。
ということで。
枝の寿命は3年とみていいでしょう。発生した最初の年と次の年は花枝2本を残しても良く、3年目は花枝1本にするのがベスト。3年目の春花が終わったタイミングで付け根から切り取り、新しいベイサルシュートに世代交代すると良さそうです。
もちろん、日照条件や庭植えか鉢植えかなどの栽培条件により花枝の数は変わります。が、日照3時間の鉢植え栽培の我が家では、こういう結果になりました。
「レディエマハミルトン」のそだレポの感想
▲うつむき加減に咲くので、派手というより優しい印象
レディエマハミルトンは、2005年作出の、デビッド・オースチン作出のイングリッシュローズです。オレンジ色のバラですが、横向きに咲く性質から花の裏弁がよく目立ちます。裏弁は白っぽく、ややパウダリーな印象。
日向で育てると、我が家よりもオレンジが強くなり、ピンクや珊瑚色が混じることも多いようです。香りはミルラの強香。ベランダの窓を開けただけで咲いたのが分かります。
強健で育てやすく、とても人気の高いバラです。ただし花もちが悪く、3~4日でバッサリ散ってしまうのが玉に瑕。
▲レディエマ×黒赤×レモンイエロー
オレンジ色の花色の組み合わせに、昨年は黒赤とピンク、今年は黒赤とレモンイエローを合わせてみました。黒赤を入れるとシックな雰囲気になって、わたしは好きですね^^
樹形は株元から放射状に広がる叢生樹形。冬剪定では樹高30cmに短くカットして、高さ55~60cmのところに咲かせるのが、我が家では良さそうです。地植えなら、もっと大きな茂みになります。
樹勢が強く、放っておくと枝のあちこちから芽吹いて大量のブラインド枝が発生してしまうので、定期的な芽かきが必須だと思います。
枝の老化が早く、どんどんベイサルシュートを出して枝更新していくタイプの育ち方をします。
今回のそだレポでは、レディエマハミルトンの管理がかなり良く分かりました。わたしは肥料控えめに育てる方なので、どれも1輪咲きになってしまったのが少し悔やまれますが。今後は、どのていどの肥料が適切かを確認しながら、より状態良く咲かせたいと思います^^
育てた人紹介/あいびー
北よりの東向きベランダしかないのに、バラ栽培にはまってしまった主婦。日照不足に悩みながらも、バラ生活楽しんでいます。手間なくよく咲くバラが好き。趣味はバラ園巡り。小説とアニメも好き! 横浜在住
▼そだレポ検索は、こちらのページを利用してください
こんばんわ
新しくイングリッシュローズを二鉢ほど買ったので、レディエマの記事を読み込んで参考にさせてもらっています
かなり似てるんですよね…レディエマと特徴が
(ちなみにレディなんとかさんと最新品種さんです)
放射線状に巻いたほうがいいってことは、本当はオベリスクに巻くのが
最善なのかも
エマの秋花が綺麗に咲きましたね
アプリコットカラーが映えて美しいし、優しい香りが想像できて羨ましいです
アスタルティさん、こんにちは。
イングリッシュローズを購入されたんですね。
イングリッシュローズもいろんなタイプがあるのですが、
レディエマは、枝の更新が早いタイプのようです。
古い枝はさっさと芽つき花つきが悪くなり、どんどんベイサルシュートを上げる。
新しい枝は芽つきがいいので──というか、芽がつきすぎるので
横向きに伸びる側枝を作らず、地際から放射状になるように樹形管理するといいと思います。
横向きに伸びる側枝はブラインド芽だらけになってしまいます。
それでもブラインドはできるので、定期的にブラインド芽を取り除くといいかと。
イングリッシュローズは、可能な限り誘引しない方が花つきが良くなります。
なので、つるバラ仕立てにするのなら誘引は欠かせませんが
花つきを確保したいなら、誘引なしでも自立する高さに剪定した方がいいです。
樹形の記事を今書いているので、
参考にしてください。
2本書く予定なので、2本目の方が参考になると思います。
あいびー