春と秋に発刊される美しいバラの専門誌「NEW ROSES」2022年春号が発売されました。春号は、定番の新品種紹介です。どんな魅力的な品種があるのか、少しだけ紹介します。
ピンクのローズガーランドが揺れる、愛らしい表紙!
▲2022年春号の表紙は禅ローズの「玉鬘」
春と秋の年2回発行される、バラの専門誌「NEW ROSES」。春号はいつも「ローズブランドコレクション」の特集です。世界中の主要ナーセリーから発表される最新のガーデンローズが見られ、見ているだけでもバラ園を訪れた気分になれる美しい一冊。
2022年春号(vol.31)の表紙はピンクのコロンとしたバラのガーランド。これはもしや・・・。予想的中でした。河合伸志さん作出の「玉鬘(たまかずら)」です。
わたしは神奈川県横浜市在住で、横浜市内には河合伸志さんがスーパーバイザーを務める「横浜イングリッシュガーデン」があります。「玉鬘(たまかずら)」は横浜イングリッシュガーデンにもあるのですが、大きな針葉樹に誘引され自然なバラのガーランドを描いてとても印象的なのです。
木立ち樹形のバラや、壁面いっぱいに咲いているつるバラは見慣れていても、ローズガーランドを描く仕立て方はあまり見かけません。針葉樹の濃い緑色を背景に、コロンとした愛らしい「玉鬘(たまかずら)」がガーランド状に咲く様子はとても素敵です^^
気になる品種を4つ紹介!
春号は毎回、各ナーセリーの新品種を取り上げる「ローズブランドコレクション」。今回も、たくさんのニューフェイスたちが誌上をにぎわせています。
ここでは、気になった4品種を取り上げて紹介します。
河本バラ園の「アジュール」
▲河本バラ園の「アジュール」。整いすぎないナチュラルな雰囲気!
まずひとつめは、河本バラ園ローズドゥメルスリーの「アジュール」。花びらの先が尖る宝珠弁のピンクのバラです。
日本では「宝珠弁」「宝珠弁咲き」で定着しそうな尖った花びらですが、海外では「ネイルペタル」と呼ぶようです。日本語にすると「爪状の花びら」。爪は爪でも人間ではなく、尖った動物の爪をさすようですね。
花の中心にいくほど花びらが小さくなるロゼット咲きですが、それにプラスして花芯に向かって折りたたまれるボタンアイの咲き方をするため、少し乱れたような感じで独特な雰囲気があります。
このバラ、ローズスタイリストの大野耕生さんが最近お気に入りのバラだそうです。大野耕生さんといえば、「ローズポンパドゥール」が大のお気に入り。そういえば「ローズポンパドゥール」も、少し乱れた感じがありますよね^^
樹高80~90cmとコンパクトで、四季咲きでよく返り咲くとのこと。鉢栽培にぴったりな品種です。もちろん強香品種。
コルデスの「ベビーアイスバーグ」「マチネ」
▲アイスバーグの花そのままに、コンパクトサイズで鉢栽培向き
白バラの名花「アイスバーグ」の鉢栽培にぴったりなサイズが登場しました! 我が家のようにベランダ栽培する方も増えている昨今ですから、これは嬉しいですね。
「ベビーアイスバーグ」は、樹高70~80cmのコンパクトサイズで、あまり幅を取らない直立樹形のバラ。花の雰囲気や花つきは「アイスバーグ」そのままに、「ベビー」の方はさらに耐病性がアップしています。
▲抜群の花付きの紫バラ「マチネ」
コルデスからもうひとつ、「マチネ」を紹介します。
ドイツのコルデス社は紫バラの名花「ノヴァーリス」を生んだナーセリーです。ヨーロッパで薄紫色のバラを作出しているのは、ドイツだけと聞きます。なかでもコルデス社はとくに紫バラの育種に熱心で、「ノヴァーリス」のほかにも「カインダブルー」「プラムパーフェクト」などの魅力的な品種がそろいます。
「マチネ」は、丸弁八重咲きのフロリバンダ系統のバラ。花一輪を見てもピンとこないかも知れません。そんなに特徴があるバラではありません。でも、実際に見ると惚れます! その花つきの良さったら! 紫のバラが密集して咲いて素敵な景色を演出します!
アンドレ・エヴの「フォリ ドゥ バガテル」
▲細い花びらが放射状に広がり優雅な印象
やや細く立ち上がった小さな花びらがロゼット状に広がり、中心はボタンアイになるオールドローズを思わせる花形が美しい。バラというより芍薬のような・・・。実際に見るとどんな感じだろうかと、興味津々。
絶対ステキですよね、コレ!
アンドレ・エヴ育種家×木村卓功(ロサオリエンティス育種家)対談
バラ苗【新苗】ダフネ (Sh淡桃) 国産苗[農林水産省 登録品種]《J-RO》 0414追加
記事内では、アンドレ・エヴ社の育種家ジェローム・ラトゥーさんと木村卓功さん(ロサオリエンティス育種家)の対談が興味深かったです。
アンドレ・エヴ社は、ロサオリエンティスのヨーロッパでの販売を一手に引き受けていますが、いまヨーロッパで人気がある品種が「ダフネ」だというのです。
「ダフネ」は、咲き始めの淡いサーモンピンクからクリーム色を経て薄緑色へと変色していきます。
ヨーロッパのバラの育種では、変わらない花色が重要視されてきた歴史があります。退色を嫌ったのでしょう。
ところが、ヨーロッパから遠く離れた日本では、もっと自由な考えでバラの育種がされました。その結果、変化する花色を楽しむ品種が登場したのです。そのひとつが「ダフネ」で、花色の変化を楽しむ面白さがヨーロッパのロザリアンに評価されているそうです。
日本発の価値観がヨーロッパのバラ愛好家たちに受け入れられたのですね^^
▲淡い黄色が美しい「リュシオール」
じつは最近、ロサオリエンティスの「リュシオール」を衝動買いしてしまったんですが。淡い黄色と蕊冠が美しい花形があまりに好みで、苗売り場で輝いて見えて、何も調べずに購入しました。
でもこのバラ、とんでもなく退色が早いのです。開花から2日ほどでもう真っ白になってしまう。最初はとてもショックでした──。あぁ、そういえば退色しやすいのは黄バラあるあるだったなぁと、データを参照しなかったことを悔やみました。
でも、退色ではなく「花色の変化」ととらえればいいんですよね。
そういえば「リュシオール」(luciole)は、フランス語で「蛍」の意。灯ったかと思えば消える儚い蛍の光のような花色の変化を楽しめばいいのだなと──退色ではなくそれも魅力のひとつと捉えればいいのだなと。
儚さや変化を楽しむのは日本人の文化だったじゃないかと思いなおしました。縁あって我が家に来た「リュシオール」、大事にしようと思います。
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木村卓功さんの対談をはじめ、ロサオリエンティスの新品種も多数掲載されています。「バラの家」では、ネコポス便対応にて購入できます。
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まとめ
毎年、春と秋に発売されるバラの専門誌「NEW ROSES」vol.31を紹介しました。春号はバラの新品種紹介がメインです。眺めているだけでも美しいバラの本、どうぞお手元に!
記事内では触れませんでしたが、今回はバラをABC3つのタイプに分けて紹介してありました。AはArtisticなバラ、BはBasicなバラ、CはCasualなバラ。Aは技術を駆使して美しく咲かせたいバラ、Bはごく普通の手入れで咲かせられるバラ、Cは少しの手入れで気軽に楽しめるバラ。
カジュアルに育てられるバラも増えてきましたからね~^^
雑誌後半のショップアドバイザーのおすすめバラのコーナーでは、紹介されているバラそれぞれにABCどのタイプのバラかを記載してあり、とても参考になるつくりだとおもいました。
各ショップの昨年度の売れ筋ランキングBEST5なんてのも載っていて、楽しめますよ^^