そだレポの番外編です。「じゃがいも」は、ベランダでも簡単に育てられるという噂を耳にして、プランターと土袋でチャレンジしました! うまく育ちますように!


ジャガイモはベランダ栽培できる!

▲ジャガイモは、畑でなくても育てられる!

ャガイモは畑で育てるもの。わたしのイメージとしては、広大な北海道の畑でのびのび栽培されるもので、とてもじゃないけどベランダ栽培なんてムリ、ムリ!

 

・・・と、思っていたんですが。

 

じつはジャガイモは野菜のなかでも初心者向きで、日差しさえあればプランターで育てられます。いや、プランターすら使わず、土袋を利用して育てることもできるというのです!

 

我が家の娘はジャガイモが好きで、レンチンしたじゃがいもに溶けるチーズを載せてグリルで焼いた「焼きラクレット」なら毎食出しても大喜びで食べてくれます。あまりに好きすぎて「将来はジャガイモ農家になろう」とか、「ジャガイモ専門店を開こう」とか口走るくらい(^^;

 

ついに、カルビーの土袋でジャガイモが育てられる栽培キットまで購入したので、これを育ててみようと思います。

 


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▲ポテトバッグには土だけのタイプと種イモ付きがあります。選ぶなら種イモ付きを!

 

初心者は2~3月に植える「春植え」で!

▲種イモは通常5キロ入りくらいの大袋販売

ャガイモを植える時期は、2~3月に植える「春植え」と8~9月に植える「夏植え」の年間2シーズンありますが、初心者には「春植え」がオススメです。高温期に植え付ける「夏植え」は種イモが腐りやすく、育てる品種も限られるので、初心者向きではありません。

 

食用イモを種イモにしてはダメ?

▲種イモの検査合格証

がネット購入したカルビーのポテトバッグは種イモのついていないタイプだったので、ホームセンターで種イモを探しました。すると、なんと5キロ販売しかありません! 数にして50個くらい入っています。2個あれば十分なのに・・・。

 

結局、ネットで500g入り(品種はメークイン。大きいサイズ4個入り)を購入したんですが、送料と合わせて1000円くらいかかってしまいました。かなり割高です。

 

これならスーパーで購入できる食用イモを使えばよかったんじゃないかと思ったのですが、食用イモと種イモは違うらしいのです。

 

食用イモは、放射線を照射するなどの処理を施し、長期貯蔵に向くよう芽が出にくくなっていることがあります。また、食用イモにはウイルスが付着していることがあります。そのため、食用イモを種イモとして新しいジャガイモができたとしても、品質や収穫量が大幅に落ちてしまいます。このウイルスは食用では問題にならないものですが、農家にとっては大問題です。

 

消毒され、ウイルスにかかっていないかを厳しく検査され、さらに農林水産省の植物検疫官の検査合格証が添付されたものだけが種イモとして流通しています。

 

▲芽が出た食用イモを種イモにすることは可能だけど・・・

 

「試しにチョットやってみるだけだから、収穫量が少なくても問題ない!」

 

って、思いました?

 

実際、上の写真のように芽が出てしまった食用のジャガイモを種イモとして育てることは可能です。趣味としては、楽しい経験です。でも、もしそのジャガイモにウイルスがついていたら。ウイルスは虫を媒介して近隣に広がります。ご近所の農家さんに、すごい迷惑をかけてしまいかねません。それは、できれば避けたいですよね。

 

たとえ趣味でも、きちんと検疫を受けた種イモを使いましょう! ちなみに、余った種イモは食用には向きません。

 

今回育てる「ジャガイモ」の環境DATA

関東の南東向きの室外機置場。日照時間は12時~日没まで

3月に「メークイン」を、土袋に植え付け

今年の目標/収穫したジャガイモを食べたい!

育てる人/あいびー

 

*初チャレンジ! うまくいきますように。

 

3月16日の「ジャガイモの土袋栽培」/植え付け

▲ポテトバッグの土の容量は12ℓ

ルビーのポテトチップスの袋そっくりなパッケージの「ポテトバッグ」。今回は、これを使ってジャガイモを植えます。なにも「ポテトバッグ」でなくても、普通の土袋を利用しても構いません。まず植え付け手順の紹介から。

 

手順1/袋の底を平らにしてガムテープで止める

▲土袋の底を、座りがいいように均してガムテで止める

 

土袋を開封する前に、底に細工をします。まず土袋をひっくり返し、底をしっかり広げて平らにします。両サイドを内側に折り込んでガムテープで止めておくと座りが良くなり、自立するようにできます。

 

手順2/土を半分以上取り出す

▲土を半分以上取り出す

 

底ができたら土袋を開封し、中の土を半分以上取り出します。土袋の端は外側にくるくる丸めるように折り込んでおきます。この土には元肥が入っているので、何も追加せず使います。

 

手順3/土を湿らせる

▲あらかじめ土を湿らせておく

 

結局土袋は、半分ちょいの高さまで折り込みました。土袋は、土の表面より5cm以上高くしておきます。

 

次にこの土に水をかけ湿らせます。土を混ぜるときには、金属製シャベルを使うと土袋を切ってしまいかねないので、手で混ぜるか、写真のようにプラスチック製のシャベルを使います。

 

手順4/水抜き穴を開ける

▲ハサミで水抜き穴を開ける

 

土袋をハサミで刺して水抜き穴を開けます。土袋の側面は下側に2段で穴を開け、底にもいくつか穴を開けます。

 

手順5/種イモを埋める

▲大きな種イモは、縦にカットして使う

 

種イモは60gあれば十分で、それより大きな種イモは分割して植えると効率良く栽培できます。

 

種イモでも頂芽が優勢です。よく見ると芽が集まっているところがあるので、そこが頂芽です。種イモを分割するときには、上の写真のように、頂芽が集まっているところを分けるように縦に切って使います。切り口に草木灰をつけておくと、腐敗防止になります。

 

▲種イモを植える

 

用意した種イモは十分大きかったんですが、切り分けても植えるスペースがないので、そのまま1個だけ植え付けます。種イモの上5cmほど土をかぶせたら、植え付けは完了です。

 

手順6/室外機置場に設置

▲日当たりの良い室外機置場に設置

 

メークインの種イモは4個あったので、長方形のプランターに2個、ポテトバッグに1個、8号鉢に1個植え付け、室外機置場に設置しました。

 

どれも土が半分ほどしか入っていませんが、これには理由があります。

 

新しいジャガイモは土の浅いところにできるので、周りがしっかり土で覆われるように、この先、土を追加しなければいけません。

 

しかもジャガイモは日光に当たると皮が緑色に変色します。じつは緑色に変色した部分にはソラニンやチャコニンという天然の毒素が生成されていて、食べると吐き気や嘔吐、下痢などの中毒症状を起こします。これを防ぐためにも、新しいジャガイモが日光に当たらないよう土を追加するのです。

 

4月22日の「ジャガイモの土袋栽培」/芽吹き・追肥

▲新芽の勢いに歴然とした差が!!

え付けからたっぷり1か月かけて新芽が伸びてきました。意外と時間かかりましたね。

 

ジャガイモ用に調整されたポテトバッグの土からは勢いよく芽が伸び、それ以外の土(リサイクル土)からは、がっしりした芽が出てきました。リサイクル土の芽も悪くないんですが、あまりに伸び方が違うので肥料分足りないかな? と思ったので、余っていた化成肥料「プロミック」を1株につき2個土に置きました。

 

とりあえず芽は出たけれど、これ以降の育て方がまったく分かりません。ちょっと調べてみます(^^;

 

4月25日の「ジャガイモの土袋栽培」/芽かき・土増し

▲あるていど芽が育ったら芽かきと土増しを

回から3日しかたっていないのに、ジャガイモの芽がぐぐっと伸びてきました。芽が伸びてきたら、芽かきと追肥、土増しをしていきます。追肥は前回やっているので、今日は芽かきと土増しです。

 

▲1株あたり芽数は2~3個に減らす

 

まず芽かき。ジャガイモ1個につき芽数は2~3個に抑えて、それ以外を取り除きます。ポテトバッグの芽は6本伸びているので、3本取り除いていきます。なるべく貧弱な芽を取り除くんですが、どれも立派ですねぇ!

 

▲取り除いた芽も再利用できる

 

種イモが浮いてこないよう、片手で種イモを抑えながら、もう片方の手で芽をねじるようにして引き抜きます。

 

この引き抜いた芽を植えれば、この苗からもイモが育つそうです。残念ながら我が家は植えるスペースがないので、そのまま廃棄しました。

 

▲新しいイモに備えて土増し

 

芽かきが終わったら土を足します。できたイモに日光が当たらないようにするためです。ポテトバッグの芽は、少し徒長ぎみに見えたので、土増しすることで倒れる心配が減りそう。

 

同じようにプランターと鉢植えにも、芽かきと土増しを行いました。ポテトバッグにはポテトバッグの土を足し、プランターと鉢にはリサイクル土を足しています。

 

▲日差しを浴びてスクスク育て!

 

芽かき、土増しを終え、元通りの室外機置場に戻しました。日当たりがいいので、たっぷり水やりを。たぶんもう種イモはシワシワだから、これからは水やりしっかりしないとダメですね!

 

5月9日の「ジャガイモの土袋栽培」/たぶん発蕾

▲もっさり茂ってきた!

外機置場のじゃがいもが、もっさり茂ってきました。バラと比べて生長力が強いですね! 今のところ順調に育っているような気がします。病虫害の兆候はありません。

 

室外機置場の向こうは駐車場。表現するなら空中菜園──ですかね?

 

 

▲じゃがいもの蕾・・・かな?

 

このモシャモシャしたのは、もしかして蕾かな? たしか白い星型の花でしたよね^^

 

じつはキャンプ用の小さなプラスチックテーブルを置いた上にプランターを載せているんですが、どうやら鳩のつがいがテーブルの下を産卵場所に物色しているらしく。窓を開けると慌てて2羽そろって飛び立ちました。たしかに鳩目線で見れば、ここってかなり優良物件ですよね・・・。

 

鳩のヒナってギャーギャー鳴き声がすごいから止めてほしい><。ご近所迷惑になっちゃう!

 

5月22日の「ジャガイモの土袋栽培」/開花!

▲マンション群を背景に育つじゃがいもw

ゃがいもの草丈が40cmになり、さらに茂ってきました。今のところ病虫害なし。健康そうです。

 

▲薄紫色の花が1輪だけ開花

 

じゃがいもの花が1輪だけ咲きました。白というより薄紫の花でした。花の寿命は短く1日花かな? 蕾らしきものがいくつもあるのですが、意外と開花する気配がなく、咲いたのはこれ1輪だけでした。

 

土に指を入れて探ってみると、ツルツルした大きなものがありました。もう新しいイモができているみたいです^^

 

じゃがいもにつく害虫はアブラムシやヨトウムシがあるようなので、ときどきニームオイルを散布しています。

 

6月25日の「ジャガイモの土袋栽培」/収穫

▲地上部が枯れて、収穫適期

をあげてもぐったりしたままだなぁと思っていたら、一気に枯れてきました。どうやら収穫のときが来たようです!

 

▲子イモがコロコロ

 

ポテトバッグのジャガイモの茎を引き抜いてみると、コロコロ小イモが出てきました。

 

▲中サイズ9個を収穫。まぁまぁかな?

 

ポテトバッグからの収穫は、中サイズの新ジャガイモ×9個、ミニサイズ×4個。一番小さいのは1cmないですね。上の方にできた新ジャガは緑色を帯びています。ここは毒ができているから危険なサイン!

 

▲今回できた新ジャガイモ

 

ぜんぶで、これだけの新ジャガイモが収穫できました。

 

ここで衝撃的な事実が発覚! ポテトバッグからは中サイズ9個収穫できたのに対し、それ以外からはその半分量しか収穫できませんでした!

 

ポテトバッグとそれ以外の違いは土です。ポテトバッグはジャガイモ栽培に適した培養土で、それ以外はバラのリサイクル土を利用しています。収穫量にこれだけ差が出るんですね! ここまで差がつくとは・・・。やっぱり土って大事ですね!

 

「新ジャガイモの土袋栽培」のそだレポ感想

ルビーのポテトチップスそのままのパッケージデザインの「ポテトバッグ」を使って、ジャガイモの土袋栽培を試してみました。

 

「ジャガイモ栽培は意外と簡単!」というのが、今回のそだレポの一番の感想です。バラを育てているなら、毎年必ず出る土袋。これを利用すれば、たとえ室外機置場でも、日当たりさえ良ければ手軽にジャガイモが育てられます!

 

病気も害虫もほとんど出ずに収穫まで行けたので、嫌な思い一切なしというのがすごい。しかも、3月中旬に植え付けて3カ月半後の6月下旬に収穫できるのだから、すごく早い。

 

植え付けから収穫まで早く、病虫害もほとんど出ない、土袋でも栽培できるジャガイモ栽培。小さい子どもと一緒に育てるのも楽しそうです^^ ただ難点は、種イモがキロ単位でしか販売されていないこと。量り売りしてくれるといいんですけどね。

 

 

教訓として実感したのは、新しい培養土とリサイクル土では、新ジャガイモの収穫量が倍ほど違ったことから「やっぱり土って大事だなぁ」と思ったことでした。バラの土、見直してみようかな・・・。

 

収穫した新ジャガを、皮ごとジャガバターにして食べたんですが、舌がヒリヒリするほど苦かったです(== 調べてみると、新ジャガは皮に毒素を多く含むそう。とくに小粒で未成熟なジャガイモは危ないので、食べない方が良いとのことで──舌がヒリヒリするのは、食中毒が懸念されるレベルだとか。

 

せっかくのジャガバターですが、少し食べて捨てました。お店でそんな小さなジャガイモは売られていませんが、家庭菜園では気をつけないとダメですね。

 

残りはしっかり皮をむき、焼きラクレットにしました。こちらは瑞々しい感じでとても美味しくいただけました^^ 次はカレーにでもしようかな?

 

育てた人紹介/あいびー

北よりの東向きベランダしかないのに、バラ栽培にはまってしまった主婦。日照不足に悩みながらも、バラ生活楽しんでいます。手間なくよく咲くバラが好き。趣味はバラ園巡り。小説とアニメも好き! 横浜在住

 

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