夏から秋にかけ色鮮やかな花を咲かせるダリア。本来、冷涼な気候が好きなダリアが都内で身近に楽しめるレアスポット町田薬師池公園四季彩の杜「町田ダリア園」を、現地レポートを交えて詳しく紹介します。

冷涼な気候を好むダリアを、温暖な関東で身近に楽しめる「奇跡のダリア園」!

▲噴水を中心に色鮮やかなダリアが咲き競う 写真提供/天女の舞子

田薬師池公園四季彩の杜「町田ダリア園」は、15000㎡(サッカーのフィールド2.5面分ていど)の敷地に約500品種4000株のダリアが栽培されています。町田駅からバスで15分ほどの団地と住宅街に挟まれた場所に位置し、身近に楽しめる植物園です。

 

ダリアの原産地はメキシコ・グアテマラの高原地帯。そのため本来、寒暖差のある冷涼な気候を好みます。東北地方で多く栽培されているのもそのためです。そんなダリアを関東の住宅地で見事に咲かせている「町田ダリア園」は、別名「奇跡のダリア園」と呼ばれています。

 

▲町田ダリア園 園内図 出展/町田ダリア園公式

 

園内は、入口からゆるい斜面を這い登るようにつくられています。下の花壇は色とりどりのダリアが中心の噴水を取り囲むように配置してあり、中段は横長の花壇が段々畑のように並んでいるところと半円形にデザインされている花壇とがあります。さらに一段高くなった上段には、東屋と小さなダリア花壇という3層構造になっています。

 

中段と上段に東屋があり、ダリア園全体を座って眺めることができます。また、中段と上段の隣の高台には「みどりの動物広場」があり、ここからもダリア園を見おろして眺めることができます。

 

障がい者の働く場として昭和60年に開設

▲園内の花苗も、障がいのある利用者さんが育てたもの 写真提供/天女の舞子

田ダリア園の開設は昭和60年。障がい者の働く場として「社会福祉法人まちだ育成会かがやき」が運営している施設です。ダリア園の花の手入れはもちろん、園内の花屋で販売している花苗もすべてダリア園で働く障がいのある利用者さんたちが土づくりからていねいに育てたものです。

 

町田ダリア園の開園期間は6月下旬~11月初旬まで

▲町田ダリア園の看板 写真提供/天女の舞子

リアの花期は長く、夏~秋にかけて咲きます。ダリア園近くの看板には「7月1日~11月3日」に開園と書かれていますが、実際は年によって少しばらつきがあるようです。2020年の開園期間は「6月27日~11月3日」です。

 

開園期間中は無休です。

 

詳しくは、町田ダリア園の公式ページで確認してください。

 

▼町田市公式サイト ダリア園のページ

秋の「町田ダリア園」をレポートします!

天女の舞子天女の舞子

応援レポーターの天女の舞子です。去年からあいびーさんに提案されていた「ダリア」を観に、秋の「町田ダリア園」に出かけました。思いがけずダリアに魅了された1日でした!

▲駐車場と町田ダリア園入り口 写真提供/天女の舞子

田駅からバスで約15分。町田ダリア園は、住宅地に隣接して木立ちに囲まれた場所にあります。写真左側の緑色のアーチが入り口です。花壇にはツゲで「ダリア」ときれいに描かれていました。

 

▲入り口を入ってすぐの噴水を囲む花壇 写真提供/天女の舞子

 

入園料550円を券売機で購入してアーチをくぐると、噴水を中心に色とりどりのダリアが円形に咲く花壇が開けます。訪れた日は雲は多いながら天気が良く、光の当たったときのダリアの鮮やかな色あいに引きつけられました。

 

▲紅白の「結納」の向うに噴水 写真提供/天女の舞子

 

ダリアはとにかく色鮮やかです。赤、黒赤、白、ピンク、黄色、オレンジ、杏・・・絞りやグラデーションもあり、花色の豊かさはバラにひけを取らないと思います。

 

▲噴水周りに咲く「黒鹿毛」 写真提供/天女の舞子

 

ダリアの美しい花色は、写真で写し取るのが難しいものも結構ありました。とくに「黒鹿毛」はほんとうに濃い黒赤だったのですが、写真では明るくなってしまいます。

 

*上の写真は色補正を入れて実際に近づけています。

 

▲色鮮やかな「翼」 写真提供/天女の舞子

 

「翼」の黄色はレモンのように艶やかな花色だったのですが、これもなかなか再現できません。蛍光イエローのような鮮やかな黄花はほかにもあるので、ぜひ実際にダリア園を訪れて本当の花色を確認してみてください。

 

▲横長の花壇が並ぶ中段 写真提供/天女の舞子

 

上の写真は、横長の花壇が並ぶ中段の様子です。たくさんの花色のダリアが咲いているのが分かると思います。6月下旬から開園しているので、もう咲き終わった花茎もありましたが、まだまだ十分きれいでした。

 

ダリアは木ではなく草なので倒れやすいのでしょう。支柱を格子に組んで、ダリアが倒れないように工夫がしてありました。じつは昨年は台風で大変な被害があり、ほとんどの花がもぎ取られてしまったそうです。その分、今年はダリアのあたり年とのことで、大輪のダリアが去年の分も咲き誇っていました。

 

▲大輪の「コハラコースト」 写真提供/天女の舞子

 

町田ダリア園は大輪品種が多いようです。なかには写真のように、驚くほど大きな花もありました。この「コハラコースト」という品種は花径25cm以上ありそうです。ほかの来園者さんも「これすごく大きい!」と、驚きの声をあげていました。

 

ダリアでは花径25cm以上を「大輪」、30cm以上を「超大輪」と呼ぶそうです。こんなに大きくて立派な花、なかなかありませんよね!

 

気になったダリア7品種をピックアップ!

リアにはさまざまな品種があるのは以前から知っていました。でも咲き方の大雑把な名前くらいしか知識になく、実際に観て「あぁ、こういう咲き方なのだな」とようやく頭で整理できたかんじです。今回、町田ダリア園で個人的に気になった品種を7つピックアップして紹介します。

 

1、夜来香(イエライシャン)

▲香りが広がるイメージかな? 「夜来香」(イエライシャン) 写真提供/天女の舞子

 

バラの「夜来香」(イエライシャン)はブルーローズですが、ダリアの「夜来香」は白地に赤紫の縁取りがある花です。香りが広がっていくようなイメージがありますね。

 

*ダリアには花が紫で、茎や葉が黒紫の「夜来香」もあります。こちらは秋田の鷲澤幸治さん作出の品種。

 

2、センチメンタル

▲マゼンタピンクの「センチメンタル」 写真提供/天女の舞子

 

ダリアの「センチメンタル」は、花びらの一つひとつが筒のようになったマゼンタピンクの花です。わたしはバラの「センチメンタル」を育てていますが、はっきりした赤と白の絞りがきれいなお気に入りのバラです。同じ品種名でも、命名者のイメージが違うところが面白いですね。

 

3、オーブ

▲テラコッタピンクの「オーブ」 写真提供/天女の舞子

 

「オーブ」は、フランス語で「夜明け」を意味します。ダリアの「オーブ」は中央に黄色を含んだテラコッタピンクと淡い色のストライプぎみな絞り。バラの「オーブ」は、アプリコットがかったピンク。こちらは同じイメージで命名されている印象です。

 

ダリアの「オーブ」は育種家・鷲澤幸治さんと秋田県が共同開発する「NAMAHAGE」シリーズのひとつで、切花でも人気の品種。

 

4、レモンスカッシュ

▲1株にさまざまな色の花が咲く 写真提供/天女の舞子

 

1株でさまざまな色の花を咲かせるダリアもありました。とくに「レモンスカッシュ」や「ミックスキャンディ」は、色の変化がはっきりしていて、まるで寄せ植えのように見えました。

 

5、貴婦人

▲幾何学模様のように美しい花容 写真提供/天女の舞子

 

放射状に美しく咲く「貴婦人」は、花色のグラデーションも完璧で、花というよりまるで幾何学模様のようにすら見えます。ほかにもダリアには幾何学模様のように見える品種がいくつもありました。

 

6、ナイトパール

▲黒くてかっこいい「ナイトパール」 写真提供/天女の舞子

 

バラでいえば「ブラックバカラ」並みに黒い「ナイトパール」。とてもかっこいい色のダリアです。

 

7、ヘレナリジュコバ

▲赤と黄色のはっきりした複色「ヘレナリジュコバ」 写真提供/天女の舞子

 

中心が黄色で花びらの先が真っ赤という、くっきりとした花色の「ヘレナリジュコバ」。ここまでコントラストの強い色の花ってなかなかないと思う。咲き方も独特で、ダリアと言われなければ何の花か分からない人も多いのでは?

 

通路は広く、車椅子でも見学できます

▲中段奥の半円形花壇 写真提供/天女の舞子

リアは花期が長く、夏から秋おそくまで楽しめる花です。暑い夏は出かけるのもおっくうですが、10月の行楽シーズンに観に出かけるにはピッタリだと思います。

 

町田ダリア園は下の花壇は日当たりが良く全体に咲き進んでいましたが、雑木林側や上の花壇のあたりはまだ蕾がたくさんあり、開園時期の終盤に入ってもこのあたりはかなり花が咲いているのではないかと思います。

 

斜面につくられている施設なので園内はゆるい坂道になっています。舗装はされておらず、ヒールでは歩きにくいと思います。スニーカーなどの歩きやすい靴でお出かけください。

 

車椅子でも見学できるよう、通路は広く取ってあります。傾斜はそれほどきつくなく、じっさいに車椅子で見学している方も見かけました。

 

隣の「みどりの動物広場」でひと休み!

▲ダリア園内にある「みどりの動物広場」 写真提供/天女の舞子

リア園の中段・上段の隣に「みどりの動物広場」があります。ここの公園は緑の芝生になっていて、ブランコやベンチとテーブルのセットなどがあります。写真左奥にある緑色のパーゴラのようなものは、手作り感満載のブランコです。

 

▲「みどりの動物広場」の動物はトピアリー 写真提供/天女の舞子

 

「みどりの動物広場」にいる動物たちは、じつはトピアリー。ゾウにラクダにキリンに馬・・・たくさんの「みどりの動物」たちに出合えます。

 

「みどりの動物広場」は少し高台になっていて、ダリア園を上から眺めることができます。木陰の広がる広場なので、ここで少し休憩するのも良さそうです。

 

花屋「花菜(はなな)」と休憩所「木花(もっか)」は、1年をとおして営業

▲左が花屋「花菜」、奥が休憩所「木花」 写真提供/天女の舞子

車場の横にある花屋「花菜(はなな)」と休憩所「木花(もっか)」は、1年じゅう営業しています。「花菜」と「木花」は、どちらも入園入り口の外にあるので、ダリア園に入園しなくても利用できます。

 

花菜」では、季節の草花や野菜の苗を販売しています。

  • 開所時間 午前9時00分から午後4時30分まで
  • 休業日 1月1日から1月3日まで

 

木花」には、町田市内の福祉施設でつくられたものが並んでいます。コーヒーやソフトクリームもいただけます。入口には「ダリア園休憩所」と書かれています。この施設の正式名称は「まちだ福祉作業所」なので、園内図や地図ではそう表示されています。

  • 開所時間 午前9時30分から午後4時30分まで
  • 休業日 1月1日から1月3日まで

 

トイレ

▲花屋の隣にトイレあり 写真提供/天女の舞子

屋の隣に水洗トイレ(和式)。

 

訪れた人の口コミは?

10月下旬

町田駅からバスで10分ちょい。バス停から少し歩きます(迷いました)。斜面を使った見渡す限りのダリア花壇が住宅街の中に在りました。

ダリアって夏の花だと思っていたら、10月下旬に満開でした。このダリア園は3ヶ月半も花が続くんです。人の顔より大きい花から手のひらで包めるような小さい花、一重八重、とにかく色々な種類が在って見ごたえ十分です。

先に述べたように斜面を利用しているので、階段やら坂やらを上り下りしますから、ヒールの高い靴は避けましょう。隅から隅まで見ると、1~2時間アッと言う間でした。日差しをモロに浴びますから日焼け対策お忘れなく。

 

10月中旬

町田ダリア園は花の大きな品種がたくさん植えられていて、とても見ごたえがあります。これまでそんなにダリアに興味があった方ではなかったのですが、すっかりダリアに魅了されてしまい、後日、別のダリア園にも足を延ばしたほどです。

 

ダリアは咲いていない品種や盛りの終わった株もありましたが、蕾がたくさんある株もあり、まだしばらく楽しめそうでした。園内には雑木や「みどりの動物広場」もあり、自然を感じながら散策できると思います。緩やかですが坂もあるので、ウォーキングを兼ねてもいいかもしれません。

 

わたしが訪れたときには金木犀が満開で、あたりにとてもいい香りがしていました。金木犀の香りを嗅ぎながらダリアを観るという特別な時間になりました^^

 

住宅地にある施設なので、町田駅からのバスもたくさん出ています。(途中の大学の講義と重なると少し混むかも)。バスを降りてから少し迷いやすいので、公式サイトの写真付き案内や、のぼりや看板を目印に進めば大丈夫です。

 

2020年はコロナの影響でマスクは必須になっているし、入口で検温もあります。新しい生活様式の延長になりますが、体調のいいときに万全の備えをしてお出かけください。(天女の舞子)

 

アクセスと施設の案内

アクセス情報

バス

/町田駅(21番乗り場)から「本町田経由野津田車庫行き」バス、「鶴川駅行き」バスで「今井谷戸」下車、徒歩約10分。下車後の道順は、公式サイトの写真付き案内「A.バス(今井谷戸停留所下車)での経路」を確認しながら進むのをおすすめ。

 

/町田駅・町田バスセンター(5番乗り場)から「山崎団地行き」バスで「北一号」下車、徒歩約8分。

 

▲バスを降りたら道路反対側のバス停手前の道を右に 写真提供/天女の舞子

 

「北一号」下車後、道路の反対側に渡り、反対方向に向かうバス停(つまり帰りはこのバス停から乗車する)の手前の細道を右に。この先は少し迷いやすいので、公式サイトの写真付き案内「B.バス(北一号停留所下車)での経路」を確認しながら進むのをおすすめ。

 

▼公式サイトの写真つき案内はこちらから

 

府中方面から」「八王子方面から」「東京・静岡方面から」それぞれ車で来園する際の詳しい案内が、町田ダリア園公式サイトにあるので、こちらを確認してください。

 

町田ダリア園のごく近くまできたら、「A.バス(今井谷戸停留所下車)での経路」の案内に沿って進みます。

 

▼車で来園するさいの案内

 

▼「A.バス(今井谷戸停留所下車)での経路」は、こちら

 

駐車場

入園口前に35台分の無料駐車場あり

 

開園期間・開園時間と休園日・入場料

開園期間

6月下旬~11月初旬

年により変動があるようです。詳しくは、町田市の公式ページで確認してください。

 

▼町田市公式サイト ダリア園のページ

 

開園時間

午前9時30分から午後4時30分まで(入園は午後4時まで)

 

休園日

開園期間内は無休

 

入園料

大人(高校生以上)550円 ※中学生以下の方の入園料無料

*10名以上の団体、障がい者手帳を提示された方、JAF会員証を提示された方は50円割引

 

住所

東京都町田市山崎町1213-1

 

園内の注意事項

ダリアについて

  • ウィルス病が園内に広がる恐れがあるのでダリアの花や葉、枯葉等に触らないでください。
  • ダリアの茎が痛むので花の支柱は絶対に抜かないでください。
  • 写真撮影のためにダリアの花の向きを変えるのは、ダリアが痛む原因になるので控えてください。

 

駐車場について

  • 町田ダリア園には35台分の駐車スペースがありますが、土日・祝日は駐車場の混雑が予想されるため、なるべく電車・バスなどの公共機関を利用してください。
  • 特に、TV放送後の土日・祝日は駐車場の混雑が予想されます。また、近隣の方の迷惑や事故防止のため路上駐車等はおやめください。

 

ペットについて

ペットとの入園はできません。

 

ゴミについて

▲ゴミについての張り紙 写真提供/天女の舞子

 
町田市のゴミ有料化に伴い、ゴミ箱は撤去されています。ゴミはお買い上げの店、または自宅までどうぞ。
 

町田薬師池公園四季彩の杜・町田ダリア園公式サイト

▼町田市役所公式サイト 町田ダリア園のページ

 

▼町田ダリア園公式サイト

 

▼開花情報はこちらから「ダリア園のブログ」

 

*お出かけの際には、必ず公式サイトでご確認ください!

 

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