ポートランド系統の起源はあいまいで、諸説あるようです。返り咲き性質のあるものが多いので、中国原産の四季咲きバラ、ロサ・キネンシスが関係しているのでは? と言われることもありますが、はっきりしないようです。
ポートランド・ローズは、クラシカルな花形と香り、返り咲きする性質で今でも人気の高いバラです。
返り咲きするオールド・ローズらしい花が人気
▲ポートランド系統のダッチェス・オブ・ポートランド(Duchess of Portland)
ポートランド(Portland)系統は18世紀初頭にフランスで人気のあったバラです。薄い花びらを多く重ねた繊細な八重咲きで、ロゼット咲き、ボタン・アイなどのオールド・ローズらしいクラシカルな花形の品種が多くあります。
花径は7cmていどの中輪で、花色はピンクの濃淡が多く、白花もあります。写真のダッチェス・オブ・ポートランドは、ポートランド系統の最初のバラといわれることもあります。
その頃のヨーロッパのバラは、ほぼ春だけの一季咲きでしたが、ポートランド系統のバラは返り咲きします。そのため、今でも根強い人気のあるバラです。
ポートランド系統のバラの起源ははっきりしていません。
それまで唯一知られていた、秋に返り咲く性質をもつロサ・ダマスケナ・ビフェラ(Rosa × damascena var. bifera)、通称オータム・ダマスク(フランスではキャトルセゾン)と、ロサ・ガリカが交配されたのだろうと言われることもありますが、四季咲き性質をもつチャイナ・ローズのロサ・キネンシスが関係していると言われることもあります。
オータム・ダマスクが交配に関係していると言われるとおり、香りの楽しめるものもたくさんあります。
ポートランド系統のバラを総称して「ポートランド・ローズ」と呼んでいます。
▼オータム・ダマスクについては、ダマスク系統のページをご覧ください
病虫害にやや弱い
オールド・ローズらしい華やかな花形、ダマスク香、そして返り咲き性と、魅力の多いポートランド系統のバラですが、病虫害には弱いところがあります。育てるには注意が必要です。
樹形はコンパクトな木立性樹形が基本で、オールド・ローズらしいランブラー樹形もあります。
まとめ
18世紀初頭のフランスでとても人気があったというけれど、今でも愛好家が多いバラなのだそう。気持ちはわかるわね。
病虫害には弱く育てにくいところがあるようだけど、いつかチャレンジしてみたくなるわね!
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