バラの葉に白い細かい点々が現れたり、葉裏に小さな赤い虫が見えたりしたら、ハダニが発生しているサインです。
ハダニは高温乾燥を好み、とくにベランダ栽培やミニバラで発生しやすい害虫です。しかも一般的な殺虫剤が効きにくく、知らないまま被害を広げてしまうことも少なくありません。
この記事では、ハダニの見分け方から葉裏洗いによる物理除去、繰り返し使える農薬や殺ダニ剤の選び方、予防方法まで実体験を交えながら詳しく解説します。
1、害虫対策しているのになぜ?バラの葉の異変はハダニかも
バラの葉に、なんだか見慣れない「白い点々」が増えてきたら・・・。 もしかして、その正体は「ハダニ」かもしれません。
ハダニは、普段わたしたちが使っている「土にまくタイプの殺虫剤(ベニカXガードなど)」では防げない、ちょっと特殊で厄介な害虫です。 そのため、「ちゃんと害虫対策をしているはずなのに!」というバラ栽培の初心者さんの心を、ポッキリくじいてしまうことも少なくありません。
ハダニを退治するには、まず相手が本当にハダニなのかを正しく見極めることが大切です。
まずはあなたのバラが本当にハダニに襲われているのか、ハダニ被害の写真と見比べながらチェックしてみましょう。
2、バラの葉の白い点々はハダニ!見分け方のチェックポイント
【初期】葉に細かい点々が出る
▲ハダニ被害にあったバラの葉
葉の表面に、爪楊枝の先でツンツンと突いたような、ごく小さな白い点々がポツポツと増えていったら──これが、ハダニが汁を吸い始めた初期のサインです。まだこの段階では、葉の緑色は残っています。
▲葉裏には小さい虫がびっしり
異変を感じたら、葉を裏返してみてください。よく見ると小さな赤や黄緑のツブツブがびっしりついているはずです。これがハダニの正体です。
【中期〜末期】葉が全体的に白っぽく「かすれる」
▲葉がカサカサして白っぽく色褪せている
さらに被害が深刻になると、葉全体の緑色が完全に抜け、カサカサに乾いて全体が白っぽく色褪せます。薄茶色がかってしまうこともあります。
まさに上の写真のような状態です。これが園芸書などで言う「かすれる」という症状です。こうなると葉がしっかり光合成できなくなり、バラが弱ってしまいます。
【末期】クモの糸のようなものがかかる
▲イチゴについたハダニの糸
葉がカサカサに乾いた感じになるのと前後して、あるいは同時に、葉や枝の隙間にクモの巣のような細い糸が張られます。ここまでくると、ハダニは大発生しており、バラにとっては危険な末期状態です!
上の写真はバラではなくイチゴの葉ですが。ハダニ被害が酷くなると、バラでも同じように糸がかかります。
あいびーこれらは典型的なハダニの症状です。あなたのバラがハダニ被害だと確定したら。
軽いうちに気づけば特別なものは必要ありません。まずは今すぐできる対策から確認していきましょう。
3、【対策1】水とテープで撃退!ハダニの応急処置
ハダニが出た!さぁどうしよう!?専用の強い「殺ダニ剤」を今すぐ買いに走らなければいけないの!?
ネットで検索すると強力な殺ダニ剤がたくさん紹介されているので、そう思ってしまう方も多いでしょう。でも安心してください。薬を使う前に、家にあるものでできる効果絶大の対策があります。
ハダニは何度も繰り返し発生しやすい厄介な害虫だからこそ、まずは手軽にできる「物理的な除去(水とテープ)」から試していきましょう!
① セロハンテープで物理除去(ごく初期向け)
ハダニがまだ数枚の葉にほんの少し出たていどなら、セロハンテープでの物理除去がオススメです。
ペタペタと貼ってはがすだけで、成虫も卵も抜け殻もまとめて一網打尽に取ることができます。使用後はテープを二つ折りにしてポイと捨てるだけ。驚くほど簡単で確実な方法です。
②強くオススメしたい「葉裏洗い」の効果と手順
セロハンテープでは追いつかないほどハダニが広がってきたら。次にやる方法として、わたしが強くオススメしたいのが「葉裏洗い」です。
霧吹きひとつでできるシンプルな方法ですが、これが驚くほど効果的!まずは、我が家のバラの葉裏のビフォーアフター写真を見比べてみてください。
【必見!】葉裏洗いのビフォー・アフター
葉裏洗いをする前(Before)
▲オレンジ色のハダニや卵、抜け殻がびっしり・・・
葉裏洗いをした後(After)
▲キレイさっぱり!跡形もなくなりました
いかがでしょうか?
葉裏洗い前(Before)の写真では、小さなオレンジ色の虫と背中に2つの黒い斑点のある黄色っぽい虫(ハダニ)やその卵、脱皮の抜け殻がびっしりとコロニーを作っていますが、葉裏洗いをした後(After)ではキレイすっきり、ぴかぴかになっています!
After写真に残っている黒い小さな点々は、ハダニのフンの跡です。これだけたくさんのハダニがいた証拠ですね。
あいびー葉裏洗い、もの凄く効果的でしょう?
特別な薬を使わなくても、物理的に水で洗い流すだけでここまでスッキリ除去できるんです。
簡単なのに効果絶大なので、ぜひ試してみてください!
葉裏洗いの具体的なやり方(サイズ別)
ハダニは基本的に「葉の裏側」に潜んでいます。バラのサイズに合わせて、ハダニを効率よく洗い流すテクニックを紹介します。
ミニバラの場合:鉢をビニール袋で覆う
▲鉢をビニール袋で覆ってから葉裏洗いを
まずはミニバラにオススメのやり方です。
1、鉢の土にハダニが落ちないよう、鉢全体をビニール袋で覆っておきます。
2、霧吹きで水をかけながら、指で優しく葉裏をなぞって洗います。
3、洗い終わったら、ビニール袋をそっと外して捨てましょう(袋の表面には大量のハダニがついているため、再利用は厳禁です)。
※バラの葉脈には細かいトゲがあるので、葉をなぞる手には使い捨て手袋をしておくと安全です。
通常サイズのバラの場合:鉢を寝かせる
▲通常サイズのバラなら鉢を寝かせて葉裏洗い
大きく育った通常サイズのバラなら、床に鉢をゴロンと横に寝かせて作業します。ミニバラの場合と同じように、水を霧吹きしながら指でなぞって葉裏洗いします。こうすることで、鉢の中にハダニを落とさずに裏側を狙い撃ちできます。
外水道やホースが使える環境なら、ホースの先を少し潰して、水流をやや強めにして一気に吹き飛ばすのがオススメ!指でなぞる手間もなく、一瞬でスッキリ除去できます。
※鉢の死角に洗い残しが出ないよう、鉢をくるくる回しながら全体に水を当てましょう。
【最重要】終わった後は「床掃除」を忘れずに!
▲葉裏洗い後は床掃除を忘れずに
葉裏洗いはハダニを「洗い流した」だけなので、この段階ではまだハダニは死んでいません。床に大量のハダニが落ちている状態です。
そのまま放置すると、せっかく落としたハダニが再び這い上がってバラに戻ってきてしまいます。作業後はしっかりと水で床を洗い流し、掃除をしておきましょう。
もしニームオイルをお持ちなら、仕上げに床や鉢の周りにシュッと吹きかけておくと、忌避効果でハダニが寄り付くのを防げます。暑い時期のニームオイルはバラの葉を傷める可能性があるので、バラ本体ではなく、あくまで床や鉢の周囲に撒くようにしてください。
あいびー我が家のバラの葉裏がこんなにぴかぴかだと思えば、気分もスッキリしますよね。
霧吹きと指さえあれば今すぐできるので、ハダニを見つけたらまずは「葉裏洗い」を試してみてください。
ハダニ対策のイチオシです!
③【おまけの裏ワザ】ミニバラなら水に沈める「どぶ浸け」も面白い!
基本的には上で紹介した「葉裏洗い」だけで十分なのですが、ハダニが水に弱い性質を利用した、ミニバラならではのちょっと面白い撃退法があります。
それが、株ごと水に沈めてしまう「どぶ浸け」です。
よく園芸書では「鉢を上向きのまま水に沈める」方法が紹介されますが、それでは小さな株しか入りません。ここでは、大きく育ったミニバラでも実践できる、我が家流の「逆さどぶ浸け法」を写真付きでご紹介します。
※準備が少し面倒なので、「こんな面白い方法もあるんだな」と読み物として楽しんでください。楽に確実に落とすなら葉裏洗いで十分です!(笑)
どぶ浸けの準備と手順
1. 準備するもの
▲1、水を張ったバケツ、細い棒(支柱など)、排水溝用ネット、ミニバラを用意
準備するものは、水を張った大きめのバケツ、支柱などの細い棒3~4本、排水溝用ネット、そしてミニバラです。
2、土がこぼれないよう排水溝用ネットを装着
▲2、底をカットした排水溝用ネットを鉢底からはかせる
つぎに、排水溝用ネットの底をハサミでカットしておきます。これをミニバラの底側からはかせて、写真のように株元までかぶせ、土が落ちるのを防ぎます。
3、株全体を逆さに水につける
▲3、支柱3~4本で鉢を支えて逆さに水につけて葉を洗う
バケツに支柱3~4本で井桁または三角に置いて、ミニバラの鉢のフチを支柱に引っ掛けるようにして、逆さまにセットします。まさに上の写真の状態にするんですが、なかなかシュールな見た目ですよね!
最後にバケツの縁ギリギリまで水を足しましょう。
ハダニを窒息させるイメージで30分ほどそのまま置いた後、水の中で株を優しく揺らしたり、葉を軽く触ったりして、葉裏のハダニや卵を水の中へはがし落としてから引き揚げます。
どぶ浸けした後の水には、目に見えないハダニが大量に浮いています。複数の鉢を処理する場合は、必ず毎回バケツの水を交換してください。
4、【対策2】次は家にある「定番の園芸スプレー」を試す
▲我が家にあるハダニ対応スプレーたち。左からベニカXファイン、ベニカXネクスト、ベニカグリーンV
葉裏洗いでハダニを激減させたら、家にある「ハンドスプレータイプの農薬」を確認してみましょう。
ロザリアンにおなじみの定番スプレーにもハダニへの効果が記載されていますが、実は成分によって効き方や注意点が全く異なります。
ベニカXファインスプレー/ベニカグリーンVスプレー(化学殺虫成分)
ハダニに対する有効成分は、どちらも「フェンプロパトリン」です。 こちらは実際にわたしが何度も使ってきた成分で、しっかりとハダニへの駆除効果が感じられました!
定番のファインスプレーはもちろん、もし家に「グリーンVスプレー」がある場合も、同じ成分なのでハダニにしっかり効いてくれます。
ただし、ハダニは非常に薬剤耐性(薬への抵抗力)がつきやすい害虫です。これらを何度も繰り返し使っていると、すぐに薬が効かない強力なハダニが生まれてしまうので、「ここぞという時の1回」にとどめ、連用は絶対に避けてください。
ベニカXネクストスプレー(物理防除成分)
一方、ネクストスプレーのハダニに対する有効成分は「還元澱粉糖化物(かんげんでんぷんとうかぶつ)」。別名「還元水あめ」とも呼ばれるもので、ハダニを水あめで包んで窒息させる物理駆除タイプの成分です。
仕組みとしてはハダニにとても有効なはずなのですが、実は我が家のベランダでは、まだネクストスプレーでのハダニ効果をきっちり検証しきれていません。 そのため、現時点でどの程度の確実な効果が見込めるかは「お楽しみ」という状態です(笑)。
また、このネクストスプレーは、土にまく「ベニカXガード粒剤」と同じクロチアニジンという殺虫成分も含んでいます。この成分はバラへの年間使用回数が「4回まで」と厳しく決まっているため、ハダニのためだけにバシャバシャと使いすぎて、他の病気や害虫のシーズンに使えなくならないよう注意してください。
5、【対策3】しつこくぶり返すなら「繰り返し使える物理駆除剤」の出番
▲ベニカナチュラルスプレーと重曹オイルスプレー
ハダニはとにかくしつこく、繰り返し発生しやすい害虫です。先ほど紹介した「ベニカXファインスプレー」などで一度はキレイに駆除できても、またどこからともなく現れることがあります。
「じゃあ、またすぐに強い薬を撒けばいいの?」と思ってしまいますが、ハダニは非常に薬剤耐性(薬への抵抗力)がつきやすい害虫。同じ化学農薬を何度も繰り返し使うのは絶対にNGです。
「じゃあ、繰り返し出たらどうすればいいの?」
一番確実なのは、最初にご紹介した「葉裏洗い」で物理的に洗い流すことです。
ですが・・・。
「とにかく鉢数が多くて、1鉢ずつ横に寝かせて水洗いするなんて大変すぎる!」
「なにかと忙しくて、じっくり葉裏洗いをしている時間も体力もない・・・」
そんな時に、強力な助っ人として大活躍するのが、何度使っても耐性がつかない「物理駆除タイプ(気門封鎖剤)」の薬剤です。
これらは法律上は「農薬」に分類されますが、化学的な毒で虫を殺すものではありません。油や水あめの膜でハダニを包み込み、呼吸をする穴(気門)を塞いで窒息させる仕組みです。
毒性がないためハダニに耐性がつかず、シーズン中に何度でも繰り返し、回数制限なしで使えるのが最大のメリット。いわば「安全性の高い、お助けお掃除アイテム」のような感覚で使える優秀なスプレーたちです!
このタイプのスプレーを1本手元に置いておくと、以下のような場面でめちゃくちゃ重宝します。
■時間がないときの手軽なメイン対策として
シューッと葉裏にスプレーするだけなので、忙しい朝や夕方の数分で一気にケアできます。
■葉裏洗いをした翌日の「ダメ押し(仕上げ)」として
週末にがんばって葉裏洗いをした翌日、しっかり葉が乾いてからこの物理駆除剤(特に卵にも効く油剤タイプ)を撒いておけば、水で落としきれなかったしぶとい卵まで完全にシャットアウトして万全の状態にできます。
「手軽さ」と「回数制限なし(何度でも使える)」を両立した、持っておいて損はない優秀なアイテムたちです!
ハダニに何度も使える物理駆除剤まとめ
| 成虫 | 卵 | 商品名 | ||
| 油を使ったスプレー | 〇 | 〇 | ハンドスプレー | ロハピ、カダンセーフ |
| 〇 | 〇 | 希釈タイプ | アーリーセーフ、ハッパ乳剤など | |
| 水あめを使ったスプレー | 〇 | × | ハンドスプレー | ベニカマイルドスプレー |
| 〇 | × | 希釈タイプ | 粘着くん | |
| 両方が入ったスプレー | 〇 | 〇 | ハンドスプレー | ベニカナチュラルスプレー |
| 手づくり資材 | 〇 | 〇 | 希釈タイプ | 重曹オイルスプレー |
各タイプの特徴とおすすめ商品
ご自身の「持っている道具」や「ハダニの深刻度」に合わせて選んでください。
① 油を使った物理駆除剤(ロハピ、カダンセーフ、アーリーセーフなど)
植物由来の「油(ヤシ油や脂肪酸など)」がハダニを包んで気門封鎖するタイプです。
ベトベトした油の膜がしっかり密着するため、動き回る成虫だけでなく、動かない「卵」にしみ込んで孵化させない効果(殺卵効果)があります。一度の散布で効率よくハダニの世代交代を断ち切れるのが強みです。
■手軽なハンドスプレー: ロハピ、カダンセーフ(※ムシラップを希釈したものがカダンセーフです)
■たっぷり使える希釈タイプ: アーリーセーフ、ハッパ乳剤、サフオイル、ムシラップ
② 水あめ・澱粉を使った物理駆除剤(ベニカマイルドスプレーなど)
食品成分でもある「水あめ(還元澱粉糖化物)」の粘着力でハダニを包み込んで窒息させるタイプです。非常に安全性が高く、安心して使えます。
ただし、効果があるのは「成虫(動いている個体)」のみで、卵には効きません。
そのため、1回撒いたあと、「1週間後を目安にもう一度散布する」のが上手に使いこなすコツです。最初の散布時に卵だった個体が、1週間の間に孵化して動き出したタイミングを狙い撃ちして全滅させます。
■手軽なハンドスプレー: ベニカマイルドスプレー
■たっぷり使える希釈タイプ: 粘着くん
③ 油と水あめの両方が入っているタイプ(ベニカナチュラルスプレー)
「水あめ」の窒息効果と、「植物油(脂肪酸グリセリド)」の殺卵効果を合体させた、最新のハイブリッドなハンドスプレーです。こちらも成虫と卵の両方に効きます。
■混合系ハンドスプレー: ベニカナチュラルスプレー
④ 【コスパ最強】手づくりの駆除剤(重曹オイルスプレー)
当サイトで詳しく作り方を紹介している手作り資材「重曹オイルスプレー」も、ハダニ駆除に抜群の威力を発揮します。
ハダニに対する有効成分は「米油」なので、市販の油系薬剤と同じく成虫はもちろん卵にもしっかり効果があります。
■手づくり油系: 重曹オイルスプレー
一般的に、夏の暑い時期に油分の多いスプレーを撒くと「薬害(葉焼け)」が心配されることが多いですよね。
じつは我が家で、「最高気温33度の日に、基本濃度のなんと2倍の濃さで散布し、直射日光に3時間半×2日間あてる」という、かなり過酷な実験を行ってみました。その結果……バラの葉に薬害は一切出ませんでした!
とはいえ、庭の環境やバラの品種によって個体差はありますので、暑い時期に初めて使う際は、まずは基本の濃度から慎重に試して様子を見てくださいね。
「真夏の直射日光でも耐え抜いた我が家の実験レポート」と、詳しい黄金比率のつくり方はこちらの記事にまとめているので、ぜひ参考にしてください!
重曹オイルスプレーのつくり方・使い方はこちらを参考にしてください
バラと小さなガーデンづくり
バラの重曹スプレー完全ガイド|ウドンコ病・アブラムシ・ハダニに効く「重曹オイルスプレー」の作り方
真夏の薬害実験はこちらから確認してください
バラと小さなガーデンづくり
重曹スプレーはハダニに効く?33℃で薬害実験してみた【バラ栽培】
6、【対策4】最終手段!専用の「殺ダニ剤」は最後の切り札
ハダニの被害に遭っている鉢数がとにかく多くて、しかも「葉裏洗い」や「物理駆除剤」では追いつかないほど重症化してしまった場合は、最終手段としてハダニ専用の化学農薬「殺ダニ剤」の投入を検討しましょう。
これまでさまざまな方法を紹介してきましたが、わたしが最初からこの「殺ダニ剤」を一番にオススメしなかったのには、園芸においてとても重要な理由があります。
殺ダニ剤だけに頼ってはいけない理由
じつは、ハダニは害虫のなかでも群を抜いて薬剤抵抗性(薬への耐性)をもちやすいという恐ろしい特徴があります。同じ農薬を続けて使っていると、その薬がまったく効かない「スーパーハダニ」がすぐに誕生してしまうのです。
そのため、市販されているほとんどの殺ダニ剤は、パッケージの裏を見ると「年間使用回数:1回(または2回)」と、もの凄く厳しく制限されています。
つまり、ハダニが出るたびに同じ薬をシュッシュと気軽に使うことは絶対にできません。「ここ一番のピンチを救う、最後の切り札」として使うのが、正しい殺ダニ剤との付き合い方です。
代表的な殺ダニ剤
ホームセンターの園芸コーナーなどで手に入る、代表的なハダニ専用薬には以下のようなものがあります。
・ダニ太郎
・バロック(※主に卵や幼虫に効くタイプ)
・コロマイト(※効き目が早い代表格)
・ダニダウン
これらはすべて成分の「系統(グループ)」が異なるため、もしどうしても連続して殺ダニ剤を使わなければいけない場合は、系統の違う薬を順番に変えていく「ローテーション散布」というテクニックが必要になります。
あいびー年1~2回しか使えない農薬に頼らなくてもいいように、葉裏洗いと繰り返し使える物理駆除剤を使って、上手にハダニ対策しましょう。
7、ハダニで葉がなくなったらもう枯れる?
▲ハダニ被害で全体がカサカサに枯れてきたミニバラ
ハダニ被害がひどくなりクモの糸がかかるようになると、ほとんど葉は残っていなくて、あちこち枯れこんでいるはずです。残っている葉も上の写真のように、なんだかカサカサして葉色が悪くなっているはず。
このまま水やりを続けても、いずれ枯れる可能性が高いです。
ここまで状態が悪くなったら、一旦リセットしましょう。その方が助かる見込みがあります。
バラの強い生命力を信じて、また青々とした新芽を吹かせるための「傷んだミニバラの正しい立て直し方」をステップ順に詳しく解説しています。
枝だけになってしまったミニバラの再生方法はこちらをご覧ください
バラと小さなガーデンづくり
枝だけになった「ミニバラ」を復活させる方法
8、 害虫対策してたのになぜ?ハダニの正体と3つの厄介な特徴
普段から粒剤を土に撒いて、しっかり虫対策をしていたのになんでハダニが出ちゃうの?と不思議に思った方も多いのではないでしょうか。
じつは、ハダニには一般的なアブラムシやイモムシとは根本的に違う「正体」と、3つの厄介な秘密があるんです。まずは、敵の姿をじっくり見てみましょう。
写真で見るハダニのリアルな生態

CSIRO_ScienceImage_23_Adult_and_Egg_Two_Spotted_Spider_Mites / KSRE Photo
▲ナミハダニの成虫と卵
【ナミハダニの成虫と卵】 これは、バラでもっとも一般的に見られるナミハダニです。背中の両側に黒い斑点があるのが特徴。成虫で0.3~0.5mmていどのサイズです。まわりにある透明で丸い粒は卵です。
なんだか普通の昆虫らしくないと思ったあなた!かなり鋭いです。
▲卵~幼体、成虫まで全世代が混在している
【ハダニの生活サイクル】 これは、我が家のバラの葉裏を拡大した写真です。
よく見ると、ナミハダニの小さな幼体、白い卵、脱皮したあとの抜け殻(白いもやっとしたもの)、そして右側には赤っぽく変化した越冬成虫(かな?)まで、ハダニのすべての世代がこの1枚に詰まっています。
ロザリアンを悩ませる「ハダニの3大厄介ポイント」
この小さな害虫は、ほかの害虫にない厄介な特徴をもっています。
とくに次の3つの点から駆除を難しくさせ、ロザリアンを悩ませる原因になっています。
① 実は昆虫じゃない!だから「粒剤」が効かない
アブラムシなどに劇的な効果を発揮するベニカXガードやGFオルトランの粒剤。これらをしっかり使っていてもハダニは防げません。なぜなら、ハダニは「昆虫」ではなく、クモの仲間だからです。
粒剤の殺虫成分(クロチアニジンやアセフェート)はバラの根から吸い上げられて植物全体に行き渡りますが、ハダニにはこのタイプの殺虫成分がほとんど効きません。
これを知らずに「害虫対策は万全なはず!」と、うっかりしていると、バラがハダニだらけになってしまいます。
② 1匹のメスから1ヶ月で数十万匹!?爆発的な繁殖力
ハダニが卵から孵って成虫になり、次の卵を産むまでのサイクルは、暖かい時期だとなんと10日前後しかかかりません。
しかも恐ろしいことに、ハダニのメスは「交尾をしなくても、自分1匹だけで卵を産む」ことができる特殊な能力(単為生殖)を持っています!
最初は1匹のメスからオスばかりが生まれ、そのオスと交尾をすることで、今度は卵を量産するメスがネズミ算式に増えていきます。
1匹のメスは一生(約1ヶ月)の間に100個以上の卵を産むため、この超ハイスピードな世代交代が繰り返されると、計算上、わずか1ヶ月後には1匹のハダニが「数十万匹」にまで大爆発することになります。
「たった1匹残っただけでも手遅れになる」と言われるのは、この無敵の生殖システムがあるからなのです。
③ 世代交代が激しすぎるため、薬剤耐性をもちやすい
サイクルが10日前後ということは、ハダニが活発になる春から秋(4月〜10月頃)のたった半年の間に、なんと20世代近くも交代することになります。
人間でいえば何百年分にもあたる世代交代を、ハダニはわずか1シーズンで駆け抜けてしまうのです。
そのため、同じ化学農薬を使い続けると、その薬に抵抗力を持ったハダニが超ハイスピードで誕生してしまいます。これが「殺ダニ剤は年1〜2回しか使えない」というルールの理由です。
| 厄介な特徴 | なぜそうなるの?(理由) | 知っておくべきこと |
| ①粒剤が効かない | 昆虫ではなく「クモの仲間」だから | ベニカやオルトランの粒剤では防げない |
| ②爆発的に増える | 10日前後で世代交代&メス1匹で卵を産める | 見つけたら、1日も早い対処が必要 |
| ③薬剤耐性がつきやすい | 春~秋の間に約20世代も交代するから | 同じ化学農薬の連続使用はNG |
ハダニが好む場所と発生しやすい時期
▲軒の深いベランダは、ハダニの大好きな環境
ハダニが好む場所はベランダや軒下で、乾いた風通しの悪い環境を好みます。
ハダニは水を非常に嫌います。雨に当たるとガクンと繁殖力が落ちるのですが、雨のかからないベランダや軒下は「常にハダニにとっての天国」になってしまうのです。
▲ハダニが発生しやすい時期
ハダニは20度~30度の高温期が好きなので、発生時期は梅雨明け~夏の間と説明されます。
しかしベランダでは少々、状況が変わり、5月末~10月まで発生します。とくに注意したいのが、梅雨に入る直前の5月末~6月初旬。ハダニは雨が嫌いなので、梅雨の前にしっかり繁殖しようとする──らしいです。たしかにこの時期、いきなりハダニ被害が増えます。
その後は梅雨の間は大人しくなるけれど、梅雨明け~夏の間ずっとハダニは元気に活動します。10月になるとだいぶ落ち着いてきますが、猛暑が長引く年だと10月に入ってもまだハダニ被害があります。
11月~4月の気温の低い時期にはハダニは活動していません。でも活動していないだけで、葉裏や幹などで越冬します。
| ハダニが好きな条件 | とくに注意が必要な場所・時間 | |
| 好む場所 | 雨が当たらず、風通しが悪くて乾燥している場所 | ベランダ、軒下、密集した葉の裏側 |
| 発生時期 | 気温が高く雨が少ない「高温乾燥期」 | ベランダでは5月末~10月 |
9、【ハダニが好むバラ】実は、通常サイズより「ミニバラ」が圧倒的に狙われやすい!
▲ミニバラはハダニがつきやすい
ハダニが好む環境(高温・乾燥)が分かったところで、ここからはさらに踏み込んだお話をします。
多くの園芸書やプロの解説では「ハダニはどんなバラにもつきます」と一括りにされがちです。しかし、実際にバラを育てているわたしの実感として、間違いなく言い切れる事実があります。
それは、「ミニバラは、通常の大きなバラに比べてもの凄くハダニがつきやすく、大発生しやすい」ということです。
「わたしの育て方が悪いのかな・・・」と落ち込む必要はまったくありません。なぜならミニバラには、ハダニを引き寄せてしまう次のような「3つの罠+α」が最初から揃っているからです。
① 【疑惑】お店でお迎えした時点で、すでに付いている?
年中お店に並んでいるミニバラの開花株は、出荷される直前まで温室ハウスの中で大切に育てられています。
じつは、この雨風が当たらず暖かい温室こそが、ベランダ以上にハダニにとって最高の天国。
わたしたちが「かわいい!」と家にお迎えした時点で、すでに目に見えないハダニの卵や初期の個体が株に潜んでいるケースが多いと思われます。
② 小さな体だから、あっという間に「全滅リスク」
通常の大きなバラなら、一部の葉にハダニがついても全体に広がるまでには少し時間がかかります。
しかし、ミニバラはとにかくコンパクト。
少しのハダニがついただけで、数日のうちにあっという間に株全体の葉に広がり、一瞬で真っ白な重症状態になってしまいます。
③ 密集した葉がハダニの「超高級シェルター」になる
ミニバラは小さな葉がギュギュッと密に茂るボリューム感が魅力ですが、これがハダニ対策においては裏目に出ます。
外側からいくら雨がかかっても、内側の奥深くにある葉の裏側までは水が届きません。
結果として、株の中心部が「水が当たらない、ハダニの安全な隠れ家」になってしまうのです。
+α 血統的にハダニに弱い?
これはわたしの推測ですが。
ミニバラ(ミニチュアローズ)は「ロサ・キネンシス・ミニマ」という共通の祖先をもつバラです。このバラがもともとハダニに弱い性質なんじゃないかと──そんな気がしています。
そうでも言わなければ、説明つかないくらい、ほとんどのミニバラはハダニまみれになりますから。
10、【もう恐れない】ハダニを大発生させないための日頃の予防法
ハダニの「水に弱い」「乾燥した場所が好き」という生態が分かってしまえば、予防法はとってもシンプルです。
特別な薬を買い足さなくても、毎日の水やりの「ついで」にできるひと工夫で、発生を最小限に抑えることができます!
① 【最強の予防】水やり時の「葉裏シリンジ」を習慣に
▲葉裏にシリンジでハダニが嫌がる環境に
毎日の水やりの際、株元の土に水をあげるだけでなく、シャワーノズルを上に向けて、または霧吹きを片手に「葉の裏側」に勢いよく水を吹きかける(シリンジ)のを習慣にしましょう。
ハダニはとにかく水が苦手です。これだけで、まだ数が少ない初期のハダニや卵を毎日洗い流すことができ、大発生を未然に防げます。
特に雨の当たらないベランダや軒下でバラを育てている方は、ハダニにとって天国になりやすい環境なので、意識してたっぷり葉裏に水をかけてください。
あいびー雨のかからないベランダなどでは黒星病が発生しにくい環境です。
暑い時期にシリンジすると黒星病が発生するのでは?と、心配する必要はありません。
②下葉や株の内側に茂った葉を整理する
地面に近い古い下葉や、ふさふさと茂りすぎた株の内側の葉は、雨も当たらず風も通らないため、ハダニにとって格好のシェルターになってしまいます。
黄色くなってきた古い下葉は早めにむしり取り、茂りすぎた細かい枝を少しすいてあげることで、風通しと同時に「葉裏への水の当てやすさ」もグッと向上します。
鉢と鉢の間を開けるのも、風通しをよくするのに役立ちます。
③液肥や活力剤の葉面散布で強い葉にする
ハダニは新しい葉より古い葉、元気な株よりも弱った株を好みます。日当たりのあまり良くないベランダの場合、どのバラも日照不足でひょろりと徒長ぎみに育ちます。そんな株は、ハダニの大好物です。
それなら、葉を強くしましょう。
速効で葉を強くする方法に、液体肥料や活力剤の葉面散布という方法があります。
株元に肥料をやるよりも素早く葉に浸透して、葉を強くします。その結果、ハダニに狙われにくくする予防効果に繋がります。
④ミニバラを購入したら即、葉裏洗いを!
とにかくミニバラはハダニが付きやすいので、購入したらすぐに葉裏洗いしましょう。こうすることで、自宅のバラたちにハダニが蔓延するのが防げます。
あいびーじつは今年数年ぶりに、ベランダでハダニが出ました。
どうして?と思ったら、実験のためにミニバラを購入したからだと思いいたりました。
ミニバラを購入したら、まず葉裏洗いをする!
これが、かなり予防になると思っています。気になる方はゼヒ、実践してください。
11、なぜプロの先生方は「ハダニは大したことない」と言うのか?
▲ベランダ×ミニバラ=ハダニに注意!
園芸の本やプロのYouTube動画を見ていると、アブラムシやチュウレンジバチはあれほど警戒されているのに、ハダニに関しては「見たことない人も多いと思います」と、驚くほど軽い扱いだと思ったことはありませんか?
「えっ、うちのバラはハダニでこんなに大変なのに、なんで先生方は大騒ぎしないの?」と、不思議に思うかもしれません。
実はそこには、プロの栽培環境と、私たち一般の愛好家の環境との間には「決定的なズレ」があるからなのです。
① 先生方は「露地栽培(地植え)」が当たり前だから
プロの圃場(畑)や大きな庭は、四方八方から自然の風が吹き抜け、定期的に雨がしっかり当たります。ハダニは雨に当たるとガクンと繁殖力が落ちるため、露地栽培ではそこまで凶悪な大発生に繋がりにくいのです。
しかし、現代の住宅事情では、多くの人が「マンションのベランダ」や「雨の当たらない軒下」でバラを楽しんでいます。
ここは風が遮られ、熱がこもり、雨が一切当たらないという、ハダニにとって「天敵も雨も来ない、最高級の天国」。プロが知識としてしか語らないベランダの過酷さを、私たちは肌で感じているわけです。
② 初心者がはまる「ミニバラ×ベランダ」の盲点
日本では、開花ミニバラの小さな鉢が年じゅう数百円で販売される関係で、バラの育種家がミニバラを手掛けることは稀です。ミニバラを台木に接ぎ木して5000円で販売しても売れそうにないからでしょうね。
だから、育種家がミニバラについて話すことも、ほぼありません。ミニバラにハダニがとてもつきやすいという事実もほぼスルーされています。
でも、園芸店やホームセンターの店先で「かわいい!」と一目惚れし、初心者さんが最も手にとりやすいのがミニバラですよね。そして「これなら省スペースだから、ベランダで育ててみよう」とスタートします。
つまり、
ハダニが大好きな「ミニバラ」を、
ハダニの最高の天国である「ベランダ」で育てる
という、最悪の条件が最初から揃ってしまっているのです。そりゃあ、大発生して当たり前です。
「ハダニのせいでバラが嫌いになりそう・・・」と悩んでいる方、あなたが下手なわけでは絶対にありません。ハダニが本気を出しやすい罠に、知らずにはまってしまっているだけなのです。
12、遺伝子の神秘!?なぜかハダニがつきにくいミニバラたち
▲ラルフ・ムーアの傑作「グリーンアイス」
最後の話題は、科学的なデータこそありませんが、わたしが長年ベランダでバラを管理し、さらに雨の当たる環境で栽培してくれた方のレポート(そだレポ)などを見ても、間違いなく「そうだ」と言い切れる特殊なミニバラについてです。
一般的なミニバラやポリアンサ系のバラは本当にハダニがつきやすいのですが、なぜか「特定のミニバラだけは、ハダニがとてもつきにくい」という現象が起きています。
ハダニだらけの隣でも無傷!無敵の品種たち
我が家でも、ハダニまみれになってしまっているミニバラのすぐ真隣に置いてあるのに、虫がほとんど付かずツヤツヤな葉をキープしている強いミニバラたちがいます。それがこちら。
・グリーンアイス
・レッドキャプテン
・スイートチャリオット
キーワードは「ミニチュアローズの父」ラルフ・ムーアの血統
▲レッドキャプテンもアメリカ西海岸生まれ
なぜこの子たちにはハダニがあまりつかないのか。明確な理由は分かっていませんが、共通点があります。 じつは、グリーンアイスとスイートチャリオットはどちらも、アメリカ西海岸の伝説的な育種家ラルフ・ムーア氏が作ったバラなのです。
彼は生涯、過酷な乾燥地帯で生き抜く強いバラを作るために、葉が硬くてツヤツヤした「野生のバラ」の血をたくさんミニバラに掛け合わせました。
ここからはわたしの推測ですが、ハダニだらけの環境でもほとんどハダニがつかないレッドキャプテン(これもアメリカ西海岸生まれのミニバラ)も含め、これらの品種には、ハダニの細い針を跳ね返すような「野生由来の硬くて丈夫な葉の遺伝子」が今も色濃く受け継がれているのではないでしょうか。
海外でもミニバラは「ハダニの磁石」と言われるほどハダニがつきやすいという情報ばかりですが、実際に並べて育ててみると、明らかに血統による「強さの違い」が存在します。ラルフ・ムーア氏のミニバラ、ハダニに強いですよ!
よくある質問(Q&A)
①ハダニはどこから来るの?
A:風に乗って飛んでくるか、最初からついているケースが多いです。
ハダニは体長わずか0.5mmほどしかなく、風に乗って遠くの植物からフワフワと飛んできます。非常に小さいため網戸も簡単にすり抜け、ベランダのバラだけでなく室内の観葉植物にもいつの間にか住み着きます。
また、購入したミニバラの株に最初から潜んでいるケースも多いため、新しくお迎えした際はまず「葉裏を水でしっかり洗い流す」ことをおすすめします。
②葉っぱの「白い点々(吸われた跡)」は元に戻る?
A:残念ながら、ハダニを駆除しても元の緑色には戻りません。
ハダニに汁を吸われて白くなってしまった部分は、細胞が壊れてしまっているため復活することはありません。
ただ、バラの生育期であれば、ハダニさえしっかり退治しておけば次々に新しい青々とした葉っぱが展開してきます。そうなれば古い傷跡は徐々に目立たなくなるので、落ち込まずにまずはきっちり駆除してあげましょう。
③雨が降ればハダニはいなくなる?
A:活動は鈍くなりますが、完全にいなくなるわけではありません。
庭の地植えバラのように、四方八方から激しい雨がダイレクトに当たる環境なら、ハダニが流されて一時的に大きく減ることはあります。
しかし、軒下やベランダといった雨がかかりにくい場所では、ハダニは葉の裏側でじっと雨が止むのを待っています。雨の日でも油断せず、雨の当たらない場所にある株はチェックが必要です。
④ハダニは冬も生きている?
A:はい、じつは「越冬」して次の春を待っています。
ハダニは冬の寒さのなかでも、落ち葉の隙間や残った葉の裏に潜んでしぶとく生き延びます。
バラの冬の手入れ(休眠期)の際に「すべての葉をむしり取る」ように言われるのは、前年の病原菌だけでなく、こうして葉裏に潜んでいるハダニを翌春に持ち越させないための先人の知恵なのです。
⑤ハダニは人に有害?
A:直接の害はありませんが、アレルギー体質の方は少し注意が必要です。
ハダニはあくまで植物の汁を吸う虫なので、人間の血を吸ったり、体を刺したり、寄生したりすることは一切ありません。その点は安心してください。
ただ、室内や窓辺の植物で大発生させてしまうと、ハダニの死骸やフンがハウスダストの原因となり、アレルギーを引き起こす可能性がゼロではないため、見つけたら早めに対処するのが安心です。
まとめ│ハダニはぶり返す害虫。苦手な水を味方につけ、繰り返し対策を
今回は、ベランダで被害が目立つハダニについて紹介しました。ハダニは暖かくて乾燥した場所が好きなので、ヤツらにとってベランダはまさにうってつけの環境です。ハダニに対抗するには、とにかく水を味方につけましょう。
予防なら、葉裏に霧吹きするシリンジを習慣化して。
駆除なら、霧吹き+指なぞりで葉裏洗いを。
これでハダニ被害を激減させられます。繰り返し使える油や水あめを使った市販農薬、手作り資材も合わせて使えば、ほぼハダニ対策は完璧になるはずです。
なんでもそうですが、早期発見が最大のカギ。葉の異変に気付いたら、すぐに対策しましょう!
枝だけになってしまったミニバラの再生方法はこちらをご覧ください
バラと小さなガーデンづくり
枝だけになった「ミニバラ」を復活させる方法
病気と害虫対策の総合案内ページはこちらです
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