新年に合わせて各園芸店から販売される「バラの福袋」。今回は、「バラの家」「京成バラ園」「京阪園芸」の福袋を比較してご紹介します!


バラの福袋は各社から販売されています!

▲京阪園芸2020年1万円の福袋 出展/京阪園芸ガーデナーズ

年に合わせてバラ苗販売店各社から売り出される「バラの福袋」。品種こそ選べないものの、お得なセットでバラ苗が入手できるとあって、毎年人気の商品です。場合によっては販売開始からわずか数分で売り切れてしまうことも! 

 

今回は、応援レポーターの天女の舞子さんが「バラの家」「京成バラ園」「京阪園芸」の3社でバラの福袋を購入したので、どんなものがセットになっていたのか、その人気や中身を紹介します。

 

天女の舞子天女の舞子

応援レポーターの天女の舞子です。我が家はまだバラの鉢を置く余裕があるので、いつも何がしかのバラが咲いている庭を目指して「バラの家」「京成バラ園」「京阪園芸」でバラの福袋を購入しました。そのときの経験と、どんな内容のものが届いたかをレポートします!

「バラの家」の福袋は、まさに争奪戦!

ラの家の福袋が販売されるのは1月1日の午前10時から。9時58分ごろからスタンバイしていましたが、10時ちょうどにならないと買い物カゴに入れられません。なので何度も購入ボタンが押せるまで押して、ダメならクリアを繰り返してました。

 

10時の開始と同時にカゴに入れたのですが、住所や決済のしかたなどの細かい情報を入力している3分くらいの間に「ブランドローズの福袋」は売り切れてしまいました。事前確認のときには、限定30個と書かれていたはずです。(たしかtwitter情報だったと思いますが、その後「ブランドローズの福袋」が10個追加されたみたいですが、もう終わったと諦めていたので時間がたっていたこともあり、確認できませんでした。)

 

あわてて「木立ち性バラの福袋」を購入したあとに他の福袋も確認したのですが、ほとんど売り切れていました。「オールドローズの福袋」も5分もしないで完売していました。この時点で10時5分少し前です。

 

我が家ではつるバラを置けないという理由もあって「木立ち性バラの福袋」を選んだのですが、他に買えそうな福袋が残っていなかったというのが正直なところです。

 

「バラの家」で福袋を購入したのは今回初めてでしたが、想像以上にものすごい人気ですね! いつもは香りで選んでしまうのですが、どんな品種が来るのか気になります。素敵なバラがお迎えできるといいのですが。

 

バラの家「木立ち性バラ3鉢セット」3980円の中身

▲バラの家から届いた福袋 写真提供/天女の舞子

ラの家の福袋が届いたのは1月14日。箱の大きさは四方約36センチ、高さは約69センチのダンボール箱でした。中には4つの6号角鉢が。3つはバラ苗で、「サガ」「コルデスパーフェクタ」「マッサービエル」という、初耳の3品種でした。図鑑でさえ見たことがありません。

 

もう一つの角鉢には、培養土とパンフレットが入っていました。

 

あいびーあいびー

「コルデスパーフェクタ」は、ドイツのバラ界をけん引するコルデス社が「完璧!」と名づけたほどの自信作です。半世紀以上以前に作出された古い品種ですが、白地にピンクの覆輪がかかった整った剣弁高芯咲きのバラです。古い品種だけに、現代のバラよりも手がかかるでしょうが、咲いたときの満足感は高いと思いますよ。他の2品種はわたしも初めて知りました。

▲左から「サガ」「コルデスパーフェクタ」「マッサービエル」 写真提供/天女の舞子

 

「コルデスパーフェクタ」は大苗だと思うのですが、「サガ」と「マッサービエル」は大苗以上のかなり大きな株です。とくにマッサービエルは数年たっていそうな、がっしりした太い幹。調べてみると、「サガ」はアイボリーの二重咲きフロリバンダ。「マッサービエル」は白のハイブリッド・ティーでした。

 

▲バラ苗以外はプレミアム培養土と河本バラ園カタログ、バラの育て方パンフレット 写真提供/天女の舞子

 

他に入っていたのは、バラの家のプレミアム培養土3リットル、河本バラ園ローズ・ドゥ・メルスリー(河本麻記子さん作出のバラ)のカタログ、バラの育て方の簡単なパンフレットの3点です。

 

天女の舞子天女の舞子

バラ苗はどれもあまり知らない品種ばかりでしたが、自分で選ぶとどうしても好みが偏ってしまうので、こういうバラもあってもいいかなと思っています。白バラはきれいに咲かせるのは難しいときくので、大事に育てようと思います。

「京成バラ園」の福箱は、ガーデンセンターで購入。中身が表示されているけれど、じっくり選ぶ余裕なし!

成バラ園では「福袋」ではなく「福箱」と呼びます。1月2日と3日の2日間、京成バラ園芸本社のガーデンセンターで9時~整理券が配られます。なくなり次第終了というので、1月3日の午前9時に合わせて出かけました。

 

▲整理券をもらうための順番待ち 写真提供/天女の舞子

 

ガーデンセンターは10時開園ですが、9時から整理券が配られます。わたしが到着したときにはもう30人以上が並んでいました。結局わたしがもらえた整理券は32番。ガーデンセンターに入れるのは1度に20人ずつという決まりなので、わたしは2組目です。整理券をもらったら、一旦解散。

 

10時少し前からまた整理券の番号順に並び、20人ごとにガーデンセンター内に入れます。福箱はガーデンセンター内の屋根のあるところに置かれているので、そこまでの20mほどを早足で移動します。次の20人が入れるのはほんの3分後くらいです。

 

福箱は、1人1個のみ購入できます。

 

これまで何度も京成バラ園の福箱を購入しているというご夫婦にお話を聞くことができました。お庭に150株以上バラがあるそうで、京成バラ園の講習にもよく通われているらしいです。

 

ご夫婦の話だと、福箱の中身はハイブリッドティーやフロリバンダなどの、系統が片寄らないように中身の品種を調整されているようです。基本的にハイブリッドティーやフロリバンダの他にシュラブや、場合によってはつるバラも入ったりしてバランスを考えて入れられているということでした。

 

▲京成バラ園の福箱 写真提供/天女の舞子

 

福箱にもいくつかの種類があります。「鉢バラ バラエティセット」は鉢バラ5鉢を含む1万9000円相当が5000円。「新品種 大苗セット」は新品種の大苗数鉢(売り切れていたので鉢数はわかりません)を含む2万3000円相当が4000円。「ブランドローズ3鉢セット」は、各メーカーごとの鉢バラ3鉢を含む1万4000円相当が5000円。「新品種 大苗セット」と「ブランドローズ3鉢セット」は、もう売り切れていました。

 

京成バラ園の福箱は、どんなバラが入っているのか、上の写真のように箱に品種名がはっきり書かれています。(写真は、自分が購入した福箱です)。どんなセットが入っているのか、ガーデンセンターに残っていた福箱からいくつか箇条書きで紹介します。

 

■「鉢バラ バラエティセット」5000円/「アンドレグランティエ」「イングリッドバーグマン」「ボレロ」「アシュリー」「クラリス」

■「大苗 カラフルセット」3000円/「マヨルカ」「ローラ」「ステファニーグッテンベルク」「ハニーキャラメル」「ポラリスアルファ」「ルビーフラワーカーニバル」

■「大苗 カラフルセット」3000円/「月光」「熱情」「ローラ」「ポラリスアルファ」「マチルダ」「スターチェイサー」

■「大苗 カラフルセット」3000円/「乾杯」「イントゥリーグ」「ガーデンオブローゼズ」「るる」「レヨンドゥソレイユ」「ブランピエールドゥロンサール」

 

あいびーあいびー

えっ、えっ!? 「大苗 カラフルセット」は、こんなに素敵なバラが6品種も入って3000円なの? 「鉢バラ バラエティセット」も人気の高い品種を含んだ5品種で5000円って、すごくお得ね!

わたしは、以前から気になっていた「ホリデーアイランドピオニー」の品種名がいくつかの箱に書いてあるのが見えていたので、「ホリデーアイランドピオニー以外に一緒に入っているバラの品種で、どの箱を購入するか決めよう!」と最初は思っていました。でも、そうこうするうちに次々と目をつけていた福箱をほかの人に購入されてしまい、結局「ロザリーラモリエール」「マドモアゼルメイアン」という知っている品種が入っている福箱にあわてて手を出した感じです。

 

京成バラ園の福箱は他社の福袋と違い好きな箱を選べますが、そこはやはり争奪戦です。時間をかけて冷静に見ている余裕はとてもありません。自分が欲しいリスト(主にメイアンや京成バラ園のバラ)を事前にピックアップして、頭に入れた上で挑むしかないと思います!

 

福箱にはバラ以外のものもありました。「シクラメンセット」3000円、「シンビジューム」5000円、「シンビジューム、クリスマスローズセット」10000円という福箱が残っていました。「シンビジューム」と「シンビジューム、クリスマスローズセット」にはバイオゴールドの肥料が入っていて、こちらもお得だと思いました。あと、お土産ショップでも雑貨の福箱が売られていました。そちらものぞいてみては?

 

▲各福箱についているクーポン 写真提供/天女の舞子

 

福箱の表面には、お年玉クーポンがついています。期間中にガーデンセンターの資材が一度だけですが、3割引で購入できるクーポンです。バラの植え替えに必要なものばかりなので、あわせて利用すると良さそうです。

 

ガーデンセンター内にあるサービスカウンターは、発送や一時預かりをしてもらえて、とても便利です。

 

購入後に持ち帰りが困難な場合、サービスカウンターで発送してもらえます。料金は地域により2200円から。わたしは東京よりの埼玉なのですが、試しに確認すると2200円で発送できるそうです。到着の日付や時間の指定はできません。

 

購入後にバラ園などを回りたい場合も、同じくガーデンセンターのサービスカウンターで一時預かりして貰えます。一時預かりの場合、番号の入ったキーホルダーのようなのを引き換えにもらい、夕方まで預かって貰えます。今回は4時まででしたが、季節により時間が変わるのかも知れません。

 

▲ルージュ・ピエール・ドゥ・ロンサールの誘引をするガーデナーさん 写真提供/天女の舞子

 

バラの福箱を購入した後、ガーデンセンターの隣にあるバラ園に立ち寄りました。当日は無料開放日で、冬なので花はほとんど咲いていませんでしたが、ちょうどバラの手入れをしているガーデナーさんに誘引のことなどいろいろお話をうかがえて、とても有意義でした。

 

その後15時すぎにもう一度ガーデンセンターをのぞいてみたら、福箱はほとんど売り切れていて、わずかに3箱だけ残っていました。福箱でなくても、通常のバラ苗も一般2割引き、会員3割引きになっていたので、バラの品種が選べて割引なのでこちらもお得だと思いました。

 

「京成バラ園」の「鉢バラ バラエティセット」5000円の中身

▲6号鉢に植えられたバラ苗5品種

たしが購入した「京成バラ園」の福箱「鉢バラ バラエティセット」5000円の中身は、まず6号鉢に入れられた鉢バラ5品種。写真左から「ゴールドバニー」「ロザリーラモリエール」「マドモアゼルメイアン」「ホリデーアイランドピオニー」「アシュリー」。通常の大苗よりも枝を長く残してありますが、状態はどれも良さそうです。

 

▲バラ苗の他はカレンダーと京成バラ園のカタログ

 

バラ苗の他には、今年のカレンダーと京成バラ園のカタログが入っていました。カレンダーは写真もきれいだし、その月のバラのお手入れが載っているので使いやすそうです。カレンダーとカタログは去年まではなく、今年から入れられるようになったそうです。

 

天女の舞子天女の舞子

「ゴールドバニー」は黄色ですが、他の4品種はピンク色のバラです。もちろんそれぞれ雰囲気は違うんですが、少し色味が偏ったかな。でもメジャーな品種ばかり5株も入って5000円なので、とてもお得でしたね。朝から頑張って出かけて良かったです。

落ち着いて、ゆっくり選べる「京阪園芸」の福袋

阪園芸は、講演がいつも楽しい小山内健さんの所属する園芸店です。その小山内さんがtwitterで「ブランドローズの福袋」の販売開始を告知していたので、気になってサイトにチェックしに行きました。京阪園芸の「F&Gローズ」は魅力的なバラが多いので、福袋に入っていればラッキーだなと思ったのもあります。

 

販売はとても早くクリスマス前の12月20日から開始で、1月10日にみたときもまだありました。販売個数がたっぷり用意されているようですね。さらに1月17日に追加入荷もあり、争奪戦をしなくてもゆっくり選ぶことができます。

 

福袋の種類は「バラ栽培課の10000円バラつき開運福袋セット」「バラ栽培課の5000円バラつき開運福袋セット」「一般品種のバラ苗を3品種 シークレットボックス福袋 3500円」さらに、高級植木鉢で有名なウィッチフォードの鉢が入ったセットもありました。「テラコッタ鉢 ウィッチフォードの福袋 2~3鉢セット 30000円」。すべて送料無料です。

 

10000円の福袋は、「F&Gローズ」「ロサ・オリエンティス」「メイアン」「デルバール」などのブランドローズが3品種+バイオゴールドの元肥3.2k&追肥3.8kが入るセットです。5000円の福袋は、ブランドローズ1鉢と一般品種のバラ1鉢+バイオゴールドの元肥1.3k&追肥1kが入るセットです。

 

わたしはブランドローズ3鉢が入る10000円の福袋を選びました。

 

「バラ栽培課の10000円バラつき開運福袋セット」の中身

▲バラは「鏡花」「シュクレ」「オーブ」 写真提供/天女の舞子

阪園芸の福袋が届いたのは1月21日。注文してからたっぷり1ヵ月、首を長くして待っていました。ブランドローズは京阪園芸の「鏡花」、河本バラ園の「シュクレ」、ロサ・オリエンティスの「オーブ」です。これにバイオゴールドの元肥と追肥の大袋がセットになっています。ほかは、簡単な育て方のパンフレットが1枚入っていました。

 

中~強香の品種ばかりなので、香りのバラが好きなわたしには嬉しかったですね。ただ、色味がどれも淡いピンク色なので、偏ってしまったかな? 実際に咲けば、それぞれ雰囲気は違うのでしょうけれど。

 

ブランドローズ3品種にブランド肥料の大袋2つが入ってこの値段なら、とてもお得だと思いました。送料無料なのもいいですね^^

 

3社の「福袋」まとめ

今回、「バラの家」「京成バラ園」「京阪園芸」の3社で福袋を購入しました。

 

「バラの家」はたった5分で売り切れてしまうという人気の高さで驚きました。「京成バラ園」は、箱に入っているバラの品種が書かれているのですが、そう悠長に選べるほど余裕はなく、こちらもやはり争奪戦でした。

 

今回の福袋では「京阪園芸」が一番良かったかなと思います。もちろん他の2社の倍の値段なので単純な比較はできませんが、落ち着いて選べたこと、送られてきた品種がどれも好みのものだったことから、好印象をもちました。

 

優柔不断な自分の性格も手伝って選択肢が多すぎると選べなくなってしまいます。香りのバラが好きなので、自分では芳香種しか選びません。そのため、こういうチャンスでもなければお迎えしない品種も多いと思います。作出者が「ぜひ世に出したいと思ったバラ」そんな素敵なバラとの縁があればなという意味もあり、今回複数の福袋を購入しました。バラの品種は多すぎて、注目していない物や、知らない物など沢山ありますので、そういう中から出会いたかったのもあります。

 

ほかにもイングリッシュローズの福袋も検討していたのですが、さすがに鉢が増えすぎるので今年はここまでとしました。

 

あいびーあいびー

天女の舞子さん、貴重なレポートをありがとうございました。読者さんが来年の福袋を検討されるときの参考にしていただけたらと思います。福袋は自分で品種が選べないので、手入れが難しいものが入るかもしれません。なので、あるていど手入れに慣れてきたら、ぜひチャレンジしてみたいですね^^ そういえば、新苗の福袋を企画している園芸店もあるようですよ!

 

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