バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回はイングリッシュローズの「デスデモーナ」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!


「デスデモーナ」は、こんなバラ

▲シャローカップの美しい花姿

スデモーナは、2015年・デビッド・オースチン作出のイングリッシュローズです。

 

ほんのり杏~淡ピンク色の咲きはじめからやがて純白になる、ニュアンスのある白バラです。花径8cmていどの中大輪花を枝先に3輪ていどの小さな房に咲かせます。

 

八重のシャローカップ(浅いカップ咲き)はとても整っていて、安定して美しい花を咲かせてくれます。香りはフルーツの混じったミルラ香。データでは中香とされることが多いけれど、我が家の印象ではじゅうぶん強香だと思います。

 

バラの家のスコアは 樹勢/普通 ウドンコ病/強い 黒星病/普通 耐陰性/弱い 耐寒性/普通 耐暑性/普通。

 

▲オセロ(左)とデスデモーナ(右) 出展/wiki

 

「オセロ」は、イギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピアの1602年発表の悲劇で、デスデモーナは主人公オセロの妻の名前です。ヴェニスの軍人オセロが、妻の貞操を疑い殺してしまうが、じつは同僚の嘘であったことを知り自ら命を絶つというストーリーです。

 

「デスデモーナ」はかわいそうな悲劇のヒロインの名前なんですね。

 

我が家で長く育てている品種なので、デビッド・オースチン・ロージズのサイトにもバラの家にも記載されていない、「デスデモーナ」の独自情報を少し追加します。

 

とくに目立った特徴としてあげられるのが、このバラ、非常に早咲きです。春の芽吹きは他のバラより少し遅いくらいですが、必ず1番最初に咲きます。そのため、切り戻した後に咲く速度も速いです。

 

白バラは雨傷みや病気によるシミで美しく咲かないことが多いのですが、「デスデモーナ」に病気によるシミが発生したことはありません。我が家はベランダ栽培なので雨傷みがどのていどかはっきりしませんが、我が家では常に状態の良い白花を咲かせます。

 

このバラのもう一つの大きな特徴はベーサルシュートが非常に出にくいことです。我が家では購入してからこれまで、ただの1本も出たことがありません。ネット検索で調べた限り、実際に育てているほとんどの方がベーサルシュートがまったく出ないと記載していました。

 

今回育てる「デスデモーナ」の環境DATA

関東の東向きベランダ(日照3時間ていど)

数年ベランダで育てている株

今年の目標/品種特徴がよく分かるそだレポに

育てる人/あいびー

 

*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!

 

2月17日の「デスデモーナ」/冬剪定

▲ドーム型を意識して樹高40cmに冬剪定

が家に「デスデモーナ」をお迎えしてから数年たちます。おそらく4~5年たっているでしょうか。決してバラに適した環境でもない半日陰の我が家のベランダで、毎年とても良く咲いてくれるお気に入りの品種です。

 

じつは「ボレロ」をお迎えしようと思って出かけたホームセンターで、実際にみた「ボレロ」の苗があまりにトゲトゲしくて、躊躇してしまっていたところにオススメされたのが「デスデモーナ」でした。「デスデモーナ」はトゲが少なく、狭いベランダでも服を引っかけにくいバラなのです。

 

「デスデモーナ」の芽吹きはやや遅いのですが、2月に入り、赤い新芽が目立ってきたので、冬剪定をしました。なんとなく全体にドーム型になるように、外芽の上でカットを。樹高は40cmです。

 

ちなみに、冬の土替えで使った培養土は「バラ専用培養土」(ハイポネックス)。元肥に緩効性化成肥料が入った培養土です。

 

▲同じ株を裏側から撮影

 

上の写真は、最初の写真を裏側から撮影したものです。

 

主幹は3本ありますが、左側の主幹は枝が少ないですよね。写真では分かりづらいんですが、この主幹は色が悪く黄色くなっていて、明らかに状態の悪い枝です。

 

でも品種紹介のところに書いたように、この品種はベーサルシュートがほとんど出ないので、なるべく主幹は減らしたくない。けれどもう限界かも・・・という状況です。

 

今年は、この主幹をどうするかが、一番の悩みどころです。

 

3月7日の「デスデモーナ」/防虫マルチ・芽出し肥・芽薬散布

▲清潔な土で防虫目的のマルチング

かのバラたちが小さな若葉を広げ始める3月初旬。「デスデモーナ」の芽はまだほころびません。例年そうなんですが、ほかのバラより若葉が広がるのが遅いです。

 

啓蟄をすぎコバエを見かけたので、防虫目的のマルチングをしました。我が家は窓のすぐ外でバラを育てているので、鉢についたコバエが部屋に入ることがあるのです。

 

マルチングに使ったのは「赤玉小粒+バーミキュライト+もみ殻燻炭」。有機質の肥料分を含まない清潔な土で、たい肥を含んだ植え込み培養土に蓋をします。

 

▲8号鉢の規定量15粒のところ、半量の7粒を芽出し肥に

 

植え込み培養土は緩効性化成肥料(たぶんマグァンプK)の入ったバラの土なので、8号鉢の規定量15粒のところ、半量の7粒を芽出し肥として与えました。(実際は10号鉢ですが、肥料の裏書にそれ以上の記載がありませんでした)。芽出し肥として使ったのは緩効性化成肥料の「グリーンそだちIBのチカラ」(花ごころ)です。

 

我が家は半日陰だしちょっと多肥ぎみですが、これで様子をみます。

 

最後に、ウドンコ病を防ぐため、芽薬としてハンドスプレー「アタックワンAL」(フマキラー)を散布しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

育てた人紹介/あいびー

北よりの東向きベランダしかないのに、バラ栽培にはまってしまった主婦。日照不足に悩みながらも、バラ生活楽しんでいます。手間なくよく咲くバラが好き。趣味はバラ園巡り。小説とアニメも好き! 横浜在住

 

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