3月中旬から本格化するバラのアブラムシ対策。「農薬を使わず安全に駆除したい」と悩んでいませんか?実は今回ご紹介する対策は、夏にかけて手強くなる「ハダニ」や「コナジラミ」にもそっくりそのまま通用します。つまりこの記事は、アブラムシを入口にしながら、バラで悩みやすい「小さな吸汁害虫全般」の無農薬対策ガイドにもなっています。
本記事では、国内外のオーガニックガーデンで実践される手作りスプレーの知恵や環境づくりのアイデアを目的別に10個厳選しました。当サイト独自の「生存率ガチ検証実験」の結果も交えながら、綺麗ごと抜きの「本当に効果がある現実的な手法」をお届けします!
爆発的な繁殖力!アブラムシの生態と被害
アブラムシってどんな虫?(甘露とアリの不思議な関係)
▲甘露目当てでアブラムシを守るアリ
アブラムシは体長3mmほどの、樹液を吸う小さな虫です。
爆発的な繁殖力を持ち、たった1匹のアブラムシが1カ月後(アブラムシの一生)には1万匹以上に。1匹や2匹ならたいした被害はありませんが、大量発生するのがアブラムシの厄介なところです。見た目も悪いしね!
アブラムシの身体は柔らかく、敵に捕食されやすいので、自分の身体から出す甘い汁(甘露)でアリを集めて守ってもらうことがあります。このためアブラムシは「アリマキ」と呼ばれることも。
発生時期とバラが受ける2大被害と二次災害
▲アブラムシの発生時期
関東基準で3月中旬~11月がアブラムシ被害がある時期です。
ただし、盛夏の8月はあまり発生しません。
冬は卵で越冬しますが、冬でも暖かい地方だと成虫のまま越冬することがあります。
アブラムシは大量に群がってバラの樹液を吸い、バラを弱らせます。とくに新芽や蕾によくつきます。アブラムシがついても花が咲きますが、花がキレイに咲かなかったり奇形させることもあります。
またアブラムシはウイルス病を媒介したり、排泄物からすす病を発生したりと、二次被害ももたらします。とくにウイルス病は治療することができないので、結果的にバラを廃棄処分せざるをえない恐ろしい病気です。軽く見ず、しっかり対処しましょう。
なぜ我が家のバラに?アブラムシが出る3つの理由
① 去年の秋に仕込まれていた?「新芽の卵」
普段は最初から幼虫で生まれるアブラムシですが、晩秋だけは卵で生まれます。植物の芽の近くに産み付けられた卵の状態で越冬し、春になり暖かくなると孵化して活動を始めます。
つまりバラの新芽に群がるアブラムシは、去年の秋に産み付けられていた卵が孵ったケースも多いです。
② 栄養の与えすぎに注意!「チッソ肥料過多」
チッソ肥料を与えすぎると、バラにアミノ酸が多くつくられます。アブラムシはこのアミノ酸が好きなので、引き寄せられるようにやってきます。
逆にいうと、あまりにアブラムシがたくさんつくなら、チッソ過多になっていないか、つまり肥料過多になっていないか見直す良い機会になります。ハダニやコナジラミも、肥料過多で軟弱に育った新芽が大好きです
③ 新天地を求めて風に乗ってくる「翅(はね)アブラムシ」
▲ときに翅のあるアブラムシが生まれる
アブラムシは数が増えすぎると翅のある個体が現れ、新天地に向かって飛んでいきます。あなたのバラに住み着いたアブラムシは、風に乗ってやってきた翅つきのアブラムシが取りついて繁殖したのかもしれません。
【農薬編】サクッと解決したい方向けの予防と駆除
アブラムシは農薬に弱い虫なので、防除は比較的簡単です。
粒剤なら「ベニカXガード粒剤」「GFオルトラン粒剤」、スプレーなら「ベニカXネクストスプレー」など、多くのバラ用農薬で予防・駆除ができます。
初心者向けの農薬の選び方・使い方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
初心者のための農薬の使い方2つの提案
バラと小さなガーデンづくり
バラの農薬の使い方|初心者向けに2つの考え方(ガッツリ・観察)を解説
【全10選】アブラムシ・ハダニ・コナジラミに効く無農薬対策
ここからは、化学農薬に頼りたくない方のための具体的なアイデアを10紹介します。読者のみなさんが「今の自分の状況」に合わせて選びやすいよう、3つのグループに分類しました。
さらにここでは、10の方法を分かりやすい表にしました。自分に合う方法を見つけてくださいね。
| グループ名/対策名 | 主な効果 | 手軽さ | デメリット・注意点 |
| ①物理・速効 | |||
| 1、筆・歯ブラシ | 駆除 | ★★★★★ | 大量にいると大変 |
| 2、水圧 | 駆除 | ★★★★★ | 水圧でバラを傷めないよう注意 |
| ②手軽・市販 | |||
| 3、牛乳 | 駆除 | ★★★☆☆ | 腐ると臭う・洗い流し必須 |
| 4、重曹オイル | 駆除 | ★★★☆☆ | 使い方にコツがいる |
| 5、ベニカナチュラル | 駆除 | ★★★★★ | 既製品はやはり使いやすい |
| ③欧米の知恵・環境保全 | |||
| 6、ニーム | 予防・駆除 | ★★★☆☆ | 幅広く使えるがコツがいる |
| 7、石鹸スプレー | 駆除 | ★★★☆☆ | 自分で作る必要あり |
| 8、ニンニク&トウガラシ | 予防 | ★★★☆☆ | 海外定番だが臭い |
| 9、コンパニオン・益虫 | 予防・駆除 | ★★★☆☆ | 効果的だがやや難しい |
| 10、環境整備 | 予防 | ★★★★★ | 手軽で効果的 |
※手軽さは、準備のしやすさや後片付けの手間を総合して評価しています
グループ①【物理・速効】今すぐ目の前の虫をなんとかしたい!
1、筆や柔らかい歯ブラシ、濡らしたティッシュで取る│駆除
数が少ない内なら、筆や柔らかい歯ブラシ、濡らしたティッシュで取るのが簡単です。ほかにもセロテープやスライムを使うというアイデアもあります。新芽や若葉のあたりにいるアブラムシは、傷つけないよう優しく取りましょう。
2、ホースの水圧で一気に吹き飛ばす│駆除
ホースの先を潰して、水圧でアブラムシを吹き飛ばす方法は、かなりの数がいてもすぐに駆除できる手軽で確実な方法です。新芽や蕾についているアブラムシを吹き飛ばすときは、バラを傷つけないよう注意して。
ちなみにアブラムシは脚が弱いので、一度地面に落ちてしまうと、上まで登ってこれないようです。
あいびー物理駆除はさっとできて効果が高いです。
水圧で吹き飛ばすのは広い場所なら有効ですが、ベランダでは使えないのがちょっと残念。
グループ②【手軽&市販】身近なものや天然系製品で優しく駆除
3、牛乳スプレー│駆除(有名だけど、バラには注意が必要?)
牛乳を使ってアブラムシ駆除をする方法は、日本でとてもポピュラーです。
牛乳を原液のままアブラムシにかけ、乾くときにアブラムシの気門(呼吸をするための穴)を塞ぐことで窒息させて駆除します。
効果は、平均して半分ていどを駆除できます。手軽で安全な方法ですが、デメリットもあります。
①そのままにするとバラが真っ白になるので、しばらくしたら大量の水で洗い流す必要があります。洗い流さないと、牛乳が腐ったりカビが生えたりします。
②臭いも強く、ベランダなど人の生活圏に近い場所では使いにくい方法です。広い畑などなら大丈夫そうです。
③結局、大量の水で洗い流すのなら、水圧で吹き飛ばす方法でいいのではないかという矛盾も生じます。
片栗粉を溶いた水で駆除する方法もありますが、原理は同じです。こちらは腐ったりカビたり臭くなったりしませんが、洗い流す必要があるため、結局、水圧で吹き飛ばす方法でいいのではないかという疑問が残ります。
4、重曹オイルスプレー│駆除(ウドンコ病にも効く万能手作り)
▲キッチンにあるもので作れる重曹オイルスプレー
以前、効果の高いウドンコ病治療薬として紹介した手作りスプレーですが、じつはアブラムシ駆除にも効果的です。これも気門封鎖系の駆除効果で、アブラムシはもちろん、ハダニやコナジラミにも効きます。
先日行ったアブラムシの駆除実験でも、かなりの実力を発揮してくれました。
じつはこの重曹オイルスプレーは、海外のオーガニックガーデンでは定番アイテムです。日本ではあまり知られていませんが、どうぞ上手に使いこなしてください。
バラに使うにはコツがあります。わたしがバラ用に調整したバラ濃度で使ってください。効果重視なら「バラ濃度濃い目」、安全性重視なら「バラ濃度薄い目」で。まずはバラ濃度薄い目から試すのをオススメします。
重曹オイルスプレーの作り方「バラ濃度」の紹介も!
バラと小さなガーデンづくり
バラの重曹スプレー完全ガイド|ウドンコ病・アブラムシ・ハダニに効く「重曹オイルスプレー」の作り方
5、ベニカナチュラルスプレー│駆除(手軽な市販の天然系資材)
「手作りスプレーは少しハードルが高い」「自分で希釈するのが不安」という方は、市販の天然系・無農薬系資材を使う方法もあります。
バラ栽培でよく見かけるものでは、「ベニカナチュラルスプレー」が代表的です。
ベニカナチュラルスプレーは、植物油・水あめ(還元澱粉糖化物)・BT菌などを利用した製品で、アブラムシ、ハダニ、コナジラミ、ケムシ類、うどんこ病など幅広く対応しています。
わたしが行ったアブラムシ実験でも、かなり良い結果でした。即効性はオイル系手作りスプレーより少し穏やかな印象でしたが、結果的にはしっかり効果が出ています。
ただし、こうした天然系製品も、農薬のように葉の内部まで浸透して長期間効くタイプではありません。虫に直接かかるよう、葉裏までしっかり濡らして散布するのがコツです。
※「天然系」「ナチュラル系」と呼ばれる製品も、製品ごとに仕組みや登録区分はさまざまです。
あいびー身近なものや市販の天然系スプレーは、優しくしっかり駆除できるのが嬉しいポイント!
ただ、牛乳は「乾いた後の汚れのケア」をしないと臭いやカビの原因になるのでそこだけ注意してくださいね。
まずは手軽な市販品や、薄めの重曹オイルから試すのが安心です。
グループ③【欧米の知恵・環境保全】海外オーガニック大定番の長期アプローチ
6、ニームオイル│予防(忌避)・駆除(当サイトイチオシのバリア)
▲害虫の忌避効果も駆除効果もあるニームオイル
ニームオイルは、海外ガーデナーに人気の資材です。ニームの臭いで強い害虫忌避効果があり、気門封鎖系の駆除効果もあります。アブラムシはもちろん、ハダニやコナジラミにも効きます。
先日行ったアブラムシ駆除実験でも、とても良い成績でした。
ただしニームオイルは、使い方にさまざまなコツがあります。希釈濃度を守り、しっかり全体に塗れるまでかけること、高温期は薬害が出やすいので使わない、使う時間帯は夕方などなど。しっかり使い方をマスターして、バラの無農薬・減農薬栽培に役立ててください。
真夏にオイル系資材を使う場合は、薬害リスクを下げるため、低濃度・夕方散布・必要最小限使用を基本にしてください。高温期は葉面に油膜が残ると葉焼けの原因になることがあります。
気になる場合は、散布後しばらくしてから、清水で軽く洗い流す方法を試す人もいますが、まずは薄め濃度+部分テストから始めるのがおすすめです。
ニームオイルのくわしい使い方はこちらから
バラと小さなガーデンづくり
【1万字解説】バラのニームオイル使い方完全ガイド!頻度や夕方散布の秘密
7、石鹸スプレー│駆除(海外では定番の殺虫石鹸)
▲北米で定番人気の園芸用殺虫石鹸
これも海外ではメジャーな無農薬スプレーです。
海外、とくに北米の家庭園芸では、「Insecticidal Soap(殺虫石鹸)」という専用の園芸用スプレーが普通に販売されています。アブラムシ、ハダニ、コナジラミなど、柔らかい身体の害虫に使われる定番アイテムです。
またヨーロッパでも、カリ石鹸やブラックソープなど、石鹸を利用した害虫対策が広く使われています。
仕組みは、アブラムシの体表や気門に作用して、窒息・脱水させて駆除するというもの。葉に浸透して効くタイプではないので、虫に直接かかるよう、葉裏までしっかり濡らす必要があります。
日本ではあまり知られていませんが、実は似た考え方の製品があります。農家向けの「オレート液剤」や、家庭園芸用の「ソープガード」(残念ながら販売中止)がそれで、有効成分はオレイン酸ナトリウム(石鹸成分)です。
家庭にある石鹸を薄めて自作する方法もあります。海外では「カスティール石鹸」を使ったレシピが有名ですが、日本では入手しにくく、代わりにヤシノミ洗剤や無添加石鹸を使う情報が見られます。
ただし、ここは少し注意が必要です。
石鹸や洗剤なら何でも良いわけではありません。香料や保湿成分入りの化粧石鹸、脱脂力の強い食器用洗剤などは、バラに薬害を出す可能性があります。
まず試すなら、既製品(オレート液剤・ソープガード:入手が間に合えば)→無添加液体石鹸の順が、安全寄りのスタートラインになりそうです。
8、ニンニク&トウガラシスプレー│予防(忌避)
▲海外で定番のニンニク&トウガラシスプレー
これも海外ガーデナーによく使われる、定番の手作りスプレーです。
ニンニクの強い臭い成分や、トウガラシの辛味成分(カプサイシン)を利用して、害虫を寄せつけにくくする方法です。
ニームオイルや石鹸スプレーのような「直接かけて窒息させる」タイプとは少し違い、こちらはどちらかというと忌避(嫌がって近づかなくする)寄りの考え方になります。
海外では、Garlic Spray(ニンニクスプレー)や Chili Spray(チリスプレー)、Garlic & Pepper Spray (ガーリック&ペッパースプレー)といった名前で紹介されていることが多く、家庭菜園やオーガニックガーデニングで広く使われています。
わたしも以前、ニンニク+トウガラシ+ハーブの強力スプレー「トウガラシ&ハーブスプレー」を作って試しました。アブラムシだけでなく、いろいろな害虫への予防的な使い方が期待できます。
ただし、これも万能ではありません。すでに大量発生したアブラムシを一発で駆除するというより、虫が増え始める前から使って、害虫の嫌がる環境を作るイメージです。
トウガラシ&ハーブスプレーの作り方と実践レポートはこちらからどうぞ
バラと小さなガーデンづくり
手作りの害虫忌避剤「トウガラシ+ハーブスプレー」で無農薬・減農薬栽培を目指そう!
9、コンパニオンプランツ・益虫(天敵を味方につける発想)
▲テントウムシはアブラムシを食べてくれる益虫
アブラムシ対策として、バラのそばに特定の植物を植える「コンパニオンプランツ」を取り入れるのも海外では大定番です。
これには大きく分けて2つのアプローチがあります。1つは、マリーゴールドなどの独特の匂いをもつ植物を植えてアブラムシを遠ざける「忌避(きひ)」の効果。 そしてもう1つが、海外のオーガニックガーデンでよく使われる、あえてアブラムシが大好物なナスタチウムなどを近くに植えてそちらに大集結させ、大切なバラを守る「おとり植物(トラップ植物)」という賢い発想です。
そうして集まったアブラムシを目がけて、庭にはテントウムシやヒラタアブ、クサカゲロウといった頼もしい「バラの益虫(アブラムシの天敵)」たちが現れるようになります。 実際、完全無農薬で管理されているバラ花壇を観察すると、アブラムシが一時的に大量発生しても、天敵たちが次々と捕食して自然と生態系が回り、人間が何もしなくても綺麗に消え去ってしまうような場面をよく目にします。
もちろん、家庭の小さな庭やベランダですぐに同じサイクルを再現するのは難しいですが、「見つけたらすぐ全駆除!」とパニックになるのではなく、植物の性質や天敵の力を上手に借りながら「増えにくく、味方(益虫)が働きやすい環境をまったり整える」という視点も、長く楽しくバラを育てる上ではとても役に立ちます。テントウムシを見つけたら、我が家の神様だと思ってぜひ大事にしてあげてくださいね!
10、チッソ肥料を控え、風通しを良くする│環境整備
アブラムシは、実は「急にどこからともなく湧く虫」ではありません。 柔らかい新芽、チッソ過多の肥料バランスなど、彼らにとって最高の条件がそろったときに一気に爆発して増えるのです。 つまり、アブラムシ対策は発生した虫を駆除するだけでなく、日頃から「彼らが好むバラにしない(増えにくい体質にする)」という予防も大切になります。
まず見直したいのが、日頃の「肥料バランス」です。 バラの3大栄養素(チッソ・リン酸・カリ)のうち、葉や茎を大きく育てる「チッソ肥料」を与えすぎると、バラの樹液の中にアブラムシが大好きな「アミノ酸」が過剰につくられてしまいます。すると、アブラムシはその甘いご馳走に引き寄せられるように、次から次へと集まってきてしまうのです。 もし「毎年、いくら対策してもアブラムシが異常に湧いて困る…」という場合は、一度いま使っている肥料の量や回数を見直してみる良い機会かもしれません。
株の風通しも害虫がつきにくくするためには大切です。密集している葉を透かしたり、あまりに多い小枝を整理すれば、害虫が隠れにくく、薬剤が届きやすい状態に保てます。梅雨時期の蒸れ対策にもなるので、風通しの良い株づくりにも気を配ってください。
あいびー海外で定番のオーガニック手法は、目の前の虫を全滅させるというより「虫が嫌がる環境を作って、じわじわ長期間バリアを張る」というイメージです。
チッソ肥料を控えめにする環境づくりと、ニームなどの予防スプレーを上手く組み合わせるのが、減農薬への一番の近道ですよ!
【実証実験】実際のところ、無農薬資材の中でどれが一番効くの?
当サイト限定!人気の天然系資材5種類を「ガチ検証」した結果
▲実際に紙コップにアブラムシを入れて実験・検証
ここまで、日本や海外で使われている様々なアブラムシの無農薬対策を紹介してきました。 でも、これだけ選択肢があると、「で、実際のところどれが一番アブラムシに効くの!?」と気になりますよね。
ネットには「牛乳が効く」「重曹がいい」といろんな噂が飛び交っていますが、文字だけの情報を鵜呑みにするのはちょっと待ってください。
そこで当サイトでは、実際にアブラムシたちを集めて、ニームオイル、重曹オイルスプレー、ベニカナチュラルスプレーなど、人気の無農薬・天然系資材5種類を直接ぶっかける「ガチの生存率検証実験」を行いました!
「散布してすぐに効果のあったのはどれか?」「1時間後の様子は?」 その結果をすべて公開しています。
これを読めば、あなたが今週末、どのスプレーを作ればいいのか一発で答えが出ます。ぜひ、実際の実験レポートをチェックしてみてください!
バラと小さなガーデンづくり
【ガチ検証】バラのアブラムシに効く無農薬手作りスプレー5選!最強の天敵も発見
農薬を使う?使わない?初心者向け判断ガイド
少数なら?
じつはアブラムシが少しいても、大きな問題にはなりません。アブラムシを媒介して発症するスス病やウイルス病は、少しのアブラムシで引き起こされることは稀だし、バラにも大きな負担になりません。もちろん見た目は良くありませんが、筆やテープでちょっと取っておけば大丈夫です。
大量発生したら?
枝を覆いつくすくらいアブラムシでいっぱいになってしまったら。さすがに対策の始めどきです!放っておくとバラの体力が奪われてしまうし、大切にしている株ならなおさら、病気の発生に備えて対策しましょう。
ホースの水圧で吹き飛ばす、重曹オイル、ニームオイル、市販の無農薬資材などを使えば、農薬を使わず比較的短時間に退治できます。無農薬にこだわらなければ、農薬を使えばスッキリです。
ベランダ栽培なら?
ベランダは人ととても近い場所だから、個人的にはアブラムシや害虫はきちんと駆除した方がいいと思います。とくにマンションなどの集合住宅だと、隣のベランダととても近い環境です。飛散を考えればスプレー農薬は使いにくいですよね。
安心・安全な無農薬資材や、株元にばら撒くタイプの粒剤を使って、近隣に配慮しながらガーデニングを楽しみましょう。
益虫を残したいなら?
多くの農薬は益虫にも影響します。じつは枝にびっしりアブラムシがついていても、益虫がたくさんいる環境ならいつのまにかアブラムシは食べつくされていなくなってしまいます。そんな無農薬のバラ花壇が我が家の近所にあって、自然の豊かなしたたかさに驚かされてばかりです。
益虫と共生しながら自然の摂理のなかでムリなく循環できるバラ育て。もちろん一朝一夕にできるものではないけれど、とても面白いと思います。
でも、益虫を待っていたらアブラムシ爆発が治まらず人にもバラにもストレスになってしまう可能性も。いきなり無農薬で頑張るのではなく、今回紹介したいくつもの無農薬資材と農薬も併用しながら、少しずつ減農薬していきましょう。
バラのアブラムシ対策で初心者によくある疑問Q&A
▲少しなら問題になりにくいけど、早めの対処をオススメ
Q1 アブラムシは少しなら放置しても大丈夫?
A:少しならバラが急に弱ることはありませんが、放置は厳禁!見つけたらその場でサッと退治するのが一番ラクです
数匹程度なら、バラが病気になったり枯れたりすることはほとんどありません。ただ、恐ろしいのはアブラムシの「爆発的な繁殖力」です。「これくらいならいいか」と数日放置したつもりが、気づいたときには新芽や蕾が文字通りびっしり埋め尽くされている・・・というのは、誰もが通るお約束の失敗です。
まだ少ししかいない段階で見つけられたのは、むしろ大ラッキー!大ごとになる前に、柔らかい筆や歯ブラシでササッと払い落としてしまいましょう。初期のうちに「これだけで済ませておく」のが、後から大がかりな駆除に追われないための最大の秘訣です
Q2 アブラムシがついた新芽や蕾は、切り落とした方がいいですか?
A:切り落とさなくて大丈夫です!
びっしりついているのを見ると「ハサミで切っちゃいたい!」と思うかもしれませんが、そこはバラがこれから一番エネルギーを使って綺麗な花を咲かせる大切な場所です。
この記事の「物理的な駆除」で紹介した、柔らかい筆で優しくこすり落としたり、ホースの水圧で吹き飛ばしたりすれば、バラを傷つけずに虫だけをすぐに綺麗に取り除くことができます。諦めずに虫だけを退治して、開花を待ちましょう。
Q3 ベランダ栽培なのにアブラムシが出るのはどうして?
A:風に乗って上層階まで飛んでくるからです。
「マンションの高層階だから虫は来ないはず」と思われがちですが、翅のあるアブラムシは体がとても軽いため、上昇気流や風に乗ってベランダまで簡単にたどり着きます。
ベランダは天敵となるテントウムシなどが飛んできにくく、むしろ一度住み着くとアブラムシの楽園になりやすいため、初期の段階でニームオイルなどの忌避スプレーを使って「そもそも住み着かせない対策」をしておくのがおすすめです。
Q4 アブラムシを退治したのに、すぐまた次が湧いてくるのはなぜ?
A:周囲から「翅(はね)のあるアブラムシ」が飛んできているか、肥料(チッソ)過多のサインかもしれません。
アブラムシは密集してくると翅のある個体が生まれ、風に乗って新しいバラへ次々と飛来します。また、チッソ肥料を多く与えすぎていると、アブラムシが大好きな栄養(アミノ酸)がバラの体内に満ちてしまい、虫を呼び寄せる「アブラムシホイホイ」のような状態になってしまいます。
何度も湧くときは、この記事の「環境整備」を参考に、日頃の肥料の量を見直してみてください。
Q5:手作りのオーガニックスプレー(重曹オイルやニームなど)は、毎日撒いても大丈夫ですか?
A:絶対に毎日撒くのはNGです!「良かれと思って毎日撒いたらバラが枯れた」という失敗が後を絶ちません。
天然成分やオーガニックと聞くと「体に優しいから、毎日たっぷり撒いた方が予防になるのでは?」と思いがちですが、これは大きな罠です。
例えば、ウドンコ病やアブラムシに効く「重曹」は、1回あたりは薄い濃度(1000倍など)でも、毎日撒き続けると水分だけが蒸発し、主成分であるナトリウム(塩分)が葉や土にどんどん蓄積して強烈な「塩害」を引き起こします。また、オイル系スプレーを毎日重ねると、葉の裏にある呼吸穴(気孔)を完全に塞いでしまい、バラが「窒息」して衰弱・落葉する原因になります。
ときに「毎日撒いても安心」と紹介されることもありますが、デリケートな鉢植えのバラなどでは命取り。
ニームオイルの予防散布は基本は様子を見ながら4日間隔またはバラ以外の床や周辺散布で。駆除なら「虫を見つけたときに、その子たちへピンポイントで」という距離感を保つのが、バラを健やかに育てる鉄則です。
まとめ│自分に合った方法でバラを微小害虫から守ろう
アブラムシはどこにでもいる小さな虫です。農薬を使えば簡単に予防も駆除もできます。
でも今回は、とくに無農薬でできる対策を中心に、国内外から10の方法を集めて紹介しました。多くは、当サイトに作り方や使い方のあるものです。興味のある方法を、それぞれの詳しいページで確認してください。
まだ詳しいページが作れていないものは、少しずつていねいに記事化していきます。お楽しみに。
記事内では情報が広がりすぎるので書きませんでしたが、じつはアブラムシやハダニなどの小さな虫たちは、薬剤抵抗をもちやすい性質があります。同じ農薬ばかり使っていると、その農薬に抵抗力をもつ個体が現れやすいのです。多くの無農薬資材は、農薬のような特定の化学成分に依存しない物理作用・忌避作用が中心なので、薬剤抵抗性の問題が起きにくいのもメリットです。
石鹸スプレー、ニームオイル、重曹オイルスプレーなど、多くの資材がアブラムシ、ハダニ、コナジラミに共通して使えます。使い方にコツのあるものが多いけれど、使い方をマスターすれば減農薬に役立つだけでなく、抵抗力を持ちやすい小さな害虫防除の大きな助けになります。
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