バラの芽吹きから冬の休眠期まで、1年をとおしてバラがどんなふうに育つのか追いかける「そだレポ」企画です。今回は「ナイ・ベヴァン」です。季節ごとに更新していくので、お楽しみに!


「ナイ・ベヴァン」は、こんなバラ


バラ 苗 イングリッシュローズ 【ナイ・ベヴァン (ER) 中輪 四季咲き】 2年生 接ぎ木大苗 6リットル 鉢植え 薔薇 ローズ バラ の 苗

いふわふわした印象の黄色の花を房咲きする「ナイ・ベヴァン」は、デビッド・オースチン社2021年作出のイングリッシュ・ローズ。小さめの中輪の花で、花形は花芯がのぞくオープンカップのロゼット咲き。まるみの強い花びらは、デビッド・オースチン社の表現によると「まるで貝殻のよう」。

 

花の中心が濃く、外弁にいくにつれ淡くなるグラデーションが柔らかで美しい。咲き進むと花色は白っぽく退色し、クリームイエローに変化。退色した花色も楽しめます。ハッキリした黄花品種が多いなか、このソフトな黄色は意外と少なく貴重だと思います。

 

花名の由来は、イギリスの国民保険サービスの創設者アナイリン・ベヴァン氏にちなみます。

 

樹高1mていどのシュラブ樹形。四季咲き。ミルラの中香。「バラの家」のスコアは「樹勢/普通」「ウドンコ病耐性/強い」「黒星病耐性/普通」「耐陰性/普通」「耐寒性/普通」「耐暑性/普通」。

 

今回育てる「ナイ・ベヴァン」の環境DATA

愛媛県の日照5~6時間くらいの北西向きの犬走の上

昨年の10月末にお迎えした大苗

今年の目標/樹高が高すぎないシュラブ樹形に仕立てる

育てる人/アスタルティ

 

*バラの育て方は、育てる場所により、それぞれの木の状態により、また目的や好みによっても人それぞれです。ここで紹介する育て方は、一例として参考になさってください!

 

2月12日の「ナイ・ベヴァン」/冬の植え替えと冬剪定後

▲冬剪定後の樹高は25cmほど 写真提供/アスタルティ

「黄色いバラが欲しい!」。これは、去年の秋ごろのわたしの心の叫びです。ということで、カタログを確認してからバラ苗売り場に向かったのですが、黄色のバラって意外と選択肢が少ないのですね。

 

カタログでチェックしていた「檸檬」や「恋きらら」は良い苗が残っておらず、「縁」や「カチューシャ」「ジャンヌダルク」は影も形もなし。ようやくイングリッシュローズのコーナーで「ナイ・ベヴァン」を発見。「New Rose」誌に掲載されていたのを思い出し、これでいいや、と軽い気持ちでお迎えしました。

 

ところがその後、秋花を咲かせてみて、あまりの美しさにすっかり惚れ直しました!

 

▲ベーサルシュート候補の芽がすでに3つ! 写真提供/アスタルティ

 

主幹は5本ですがそれほど太くなく、枝更新をするタイプにも見えます。ベーサルシュートになりそうな芽が、株元にすでに3つありますが、イングリッシュローズの中では芽吹くスピードは早くなさそうです。

 

これまでの育て方

「ナイ・ベヴァン」をお迎えしたのは昨年10月末です。お迎えしてすぐにデビッド・オースチン社の鉢から12号プラ鉢に植え替えし、オベリスクを立てました。強風に弱そうなので、軽く巻き付けておきます。少しだけ黒星病が発生したので、病葉を取り除き、軽く「ベニカXネクストスプレー」(住友化学園芸)を散布しました。

 

植え付け培養土は「わくわくローズソイル」(花ひろば)を使い、「完熟のたい肥」(相原バラ園)を5cmの厚さでマルチングしました。(うろ覚えですが、鉢底には完熟たい肥を入れていないと思います)。

 

2月初旬に寒肥として「ミラクル」(粒状アミノ酸肥料/相原バラ園)と「ユーキリン」(粒状リン酸肥料/相原バラ園)を1:1で混ぜたものをひと掴み、表土に撒いています。

 

3月6日の「ナイ・ベヴァン」/ベーサルシュートが生長

▲ベーサルシュートがぐんと生長 写真提供/アスタルティ

が家で育てているイングリッシュローズのなかでは、「ナイ・ベヴァン」は比較的生育が遅めです。同じイングリッシュローズの「レディ・オブ・シャーロット」と比較すると、生育は1週間ほど遅れている様子。

 

枝先の赤い新芽がポツポツ出始めたところで、まだ若葉は展開していません。最高気温が15度以上で日光に当たれば、ゆっくりながらも芽が動き出すみたいです。

 

一番目立つ変化は、株元に去年からあったベーサルシュートで、ぐんと生長してきました。株全体の印象として、ベーサルシュートに栄養が流れている感じがします。

 

この時期の手入れ

2月20日に「マイローズ殺菌スプレー」(住友化学園芸)で消毒を行いました。虫は飛び始めましたが、アブラムシなどはまだ最低気温が低いせいか姿は見られず。

 

今年は暖かくなるのが遅かったため、本格的な消毒は例年より遅らせるつもりです。

 

「芽出し肥」「液肥」は、まだ施肥していません。

 

一回の水やり量は1リットルほど。持ってみた感じだと、まだ水やそんなに吸ってない印象ですね。

 

3月27日の「ナイ・ベヴァン」/葉が茂り新芽も伸長・芽出し肥・薬剤散布

▲赤みのない、きれいな緑色の若葉 写真提供/アスタルティ

ングリッシュローズのなかでは生長が遅かった「ナイ・ベヴァン」も、ゆっくりながら茂り始めました。株元のベーサルシュートは30cmほどになっています。そろそろソフトピンチも考えないといけませんね。

 

気温が高くなり、アブラムシ、ハキリバチをはじめ、さまざまな昆虫が姿を見せ始めました。昨日は春の嵐でした。嵐の翌日はどんな虫が現れるか分からないので、対策を始めることにします。

 

この時期の手入れ

3/13 殺菌剤の散布。「STダコニール1000(住友化学園芸)+STサプロール乳剤(住友化学園芸」」。

 

3/15 芽出し肥の施肥。「ユーキリン(リン酸肥料/相原バラ園)+ミラクル(骨粉肥料/相原バラ園)」を、それぞれ一掴みずつ株の周囲に撒きました。

 

3/19 ベニカXガード粒剤(住友化学園芸)を株元に10g散布。そろそろ昆虫が増えると予測して、害虫対策メインで使っています。

 

3/27 殺菌剤+殺虫剤の散布。「殺菌剤/ジマンダイセンフロアブル(ダウ・アグロサイエンス日本)+殺虫剤/コロマイト乳剤(三井化学アグロ)+展着剤/アビオンE(アビオン)」。

 

強風で飛んできたかもしれないハダニ対策でコロマイト乳剤を使用。ジマンダイセンは、水和剤の方はバラ適用がありますが、フロアブル剤の方はありません。だから使用は推奨しませんが、いろいろ楽だし汚れにくいので使っています。

 

4月10日の「ナイ・ベヴァン」/葉摘み・ベーサルシュートのピンチ・液肥・殺菌殺虫剤散布

▲樹高45cmくらい。葉摘みでスッキリ 写真提供/アスタルティ

みあっていた葉を取ったので、「ナイ・ベヴァン」がだいぶすっきりしました。これだけ風通しが良ければ、そうそう病気にはならないでしょう。

 

蕾はまだ出来ていませんが、今週中には確実に出てきそうです。

 

「ナイ・ベヴァン」はイングリッシュローズの中では生長が遅めのタイプなので、長い目で育ててあげるといいと思います。ちなみに一緒に育てている「レディオブシャーロット」は樹高60cmまで伸びて、蕾も大きくなってたりします。

 

▲ベーサルシュートをソフトピンチ 写真提供/アスタルティ

 

30cmくらいまで達したベーサルシュートをソフトピンチしました。栄養分がベーサルシュートに偏ってる感じがするので、様子を見ながら再度ピンチします。

 

この時期の手入れ

4/3・9 「有機プラス液肥トップワン」(花ごころ)をバラの規定倍率100倍に希釈して株元に散布しました。

 

4/10 「殺菌剤+殺虫剤」の散布。「殺菌剤/フルピカフロアブル(クミアイ化学工業)」+「殺虫剤/プレオフロアブル(住友化学)」+展着剤/アビオンE(アビオン)」。

 

今のところ病気の兆候はないし、虫も付きません。いわゆる「健康的なバラ」ですね~。

 

5月1日の「ナイ・ベヴァン」/ベーサルシュートさらに伸びる・2番花の発蕾

▲樹高60cm。ベーサルシュートに栄養が偏ってます 写真提供/アスタルティ

回の更新後、チュウレンジハバチが卵を産み付けている現場を見つけたので、一つの枝を切り戻しました。それ以後チュウレンジハバチの姿は見ていません。

 

一番花の蕾は全部取ったのですが、ベーサルシュートに栄養が偏ったらしくてグングン伸びていきます。2回ほどピンチをしましたが、近日中に3回目のピンチをしないといけないかも・・・って状況。

 

このところ寒かったせいか、あまり大きな生長はありませんでした。

 

▲2番花の蕾が発蕾 写真提供/アスタルティ

 

「ナイ・ベヴァン」は、他のイングリッシュローズと比べると咲く速度は遅いです。冬も寒くなると動きが止まったので、咲くには他のバラより少し暖かい気温にならないとダメっぽいですね。

 

今のところ意外と枝は暴れません。イングリッシュローズにしては、コンパクトに育てやすい品種といえるでしょう。

 

この時期の手入れ

4/17 「有機プラス液肥トップワン」(花ごころ)をバラの規定倍率100倍に希釈して株元に散布しました。また、ユーキリン(リン酸肥料/相原バラ園)+ミラクル(アミノ酸肥料/相原バラ園)を一掴みずつ追肥として撒きました。

 

4/23 殺菌剤散布。「STダコニール1000(住友化学園芸)+STサプロール乳剤(住友化学園芸)」。

 

5/1 「ベニカXガード」(住友化学園芸)を10g、株の周辺に円を描くように撒きました(2回目)。

 

そろそろ1回目の効果が切れるので、2回目の「ベニカXガード」を撒きました。ちょうど蕾が膨らんで咲く間、「ベニカXガード」の効果が続くタイミングです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

育てた人紹介/アスタルティ

もともとわたしは、花にあまり興味がありませんでした。

 

転機になったのは、コロナが蔓延しはじめた2021年3月ごろ。人ごみを避けて立ち寄った園芸店で、キレイに咲いていたマーガレットを1鉢購入しました。そのマーガレットがあまりにキレイだったので、ほかにも何か──と、4月ごろに園芸店を再訪。そこで出会ったのが売れ残りらしき「リアン・ローズ」というバラでした。ほかのバラ苗は傷んでいるものが多かったのですが、「リアン・ローズ」は病気ひとつなく、元気に枝が伸びていました。

 

そんな健気なバラに元気をもらったわたしは、これも何かの縁と「リアン・ローズ」を購入。「リアン」の意味がフランス語で「絆」ということも知らなかったわたしは、知らず知らずのうちにロザリアンとして歩むことに。

 

「絆」には「しがらみ」や「呪縛」の意味もあります。わたしはバラを育てるというしがらみに囚われつつも、このそだレポで誰かの助けになればいいと考えています。

 

そう。

 

「絆」には「支えあい」や「助け合い」という意味もあるのです。

 

 

▼そだレポ検索は、こちらのページを利用してください

 

cropped-rose1.png
スポンサーリンク