庭の持てない都市部でも鉢植えでバラを楽しみたいという需要に応えてか、あまり背が高く育たないバラが作り出され、たくさんの人に愛されています。ここでは、ミニチュア系統のバラと、それよりも一回り大きなミニ・フローラ系統のバラについて紹介します。
CONENTS
ミニチュア系統【Min】
ミニチュア系統のバラは、コンパクトサイズで鉢植えにぴったり!
モダン・ローズに四季咲き性をもたらした中国原産のロサ・キネンシス(コウシンバラ)の矮性種ロサ・キネンシス`ミニマ´(Rosa chinensis `Minima´)を元に作られた樹高30cmていどのバラが、ミニチュア系統(ミニバラ)です。
樹形は木立性で、2~4cmていどの小輪の花を咲かせます。花色も豊富ですが、香りのあるものは少ないようです。上手く管理すれば、春から秋までくり返し咲いてくれます。
ミニチュア系統のバラの良いところは、狭いベランダや中庭などのあまりスペースのないところでも鉢植えで育てられるコンパクトさです。開花した鉢を店頭で購入してすぐに楽しめる気軽さもあります。持ち運びが楽なので、贈り物にも適しています。
突然変異でつる性になったミニチュア系統のつるバラもあります。
▶クライミング・ミニチュア系統についてはこちらのページを参照してください。
コンパクトサイズゆえか、長く楽しむのは難しい

でも!
夏に決まって丸裸になるまで葉を落として枯れかけるのです。実際に枯れるものもありました。それでもなんとか冬を越すと、翌春には旺盛に新芽を伸ばしてまた可愛らしい花を咲かせてくれたのですが・・・。夏にボロボロになるあの姿は心が痛むので、思い切って処分してしまいました。
とにかく病気や害虫に弱い印象がありますね。
今回この記事をまとめるにあたって、あちこち調べてみたのですが、生産者さんや園芸家の方は決してそんなことは書きません。書いているのは、一般の方ばかりです。やはり管理のしかたが違うのでしょう。上の方に「春から秋までくり返し咲いてくれます」と書いたその前に「上手く管理すれば」というただし書きがあるのは、そのためです。
ミニサイズだから育てやすいかというとその逆で、あまり手をかけられない人は「枯れたらそれまで」と割り切って楽しんだ方がよさそうです。
ミニ・フローラ系統【MinFl】
▲パティオ・ローズ
ミニ・フローラ系統の代表はパティオ・ローズ
フロリバンダ系統を作りだしたポールセンが、ロサ・キネンシス(コウシンバラ)の矮性種ロサ・キネンシス`ミニマ´(Rosa chinensis `Minima´)とフロリバンダを交配することで作り出したのがミニ・フローラ系統です。
ポールセン・ローゼル社ではミニ・フローラ系統のバラをパティオ・ローズと呼んでいます。パティオ・ローズはミニチュア系統よりもやや大型の樹高50cmていど。花のサイズも7~8cmと、中輪の花を咲かせます。
ミニ・フローラ系統は、フロリバンダ系統とミニチュア系統の中間のグループで、さまざまな起源のバラが含まれるため特徴もさまざまです。
ミニ・フローラ系統のバラは鉢植えで気軽に楽しめるので、ベランダ栽培や贈り物にもぴったりです。
バラらしい花が楽しめて強健。ミニ・フローラ系統に注目!

デンマークで作られた品種なので、どうしても夏の暑さには弱いのでしょうが、その分、寒さには強いようです。かなり強健な印象です。これならミニバラを枯らしてしまう人でも育てられるように思えます。
花のサイズは7cmほどあり、通常のフロリバンダ系統とそん色ありません。ミニ・フローラ系統のバラにはクラシカルな花形の品種や、香りの楽しめるものもあるそう。
ミニバラでは小さすぎてバラらしい花形が楽しめないところもありましたから、ミニ・フローラ系統の、これからの新品種に期待してしまいます!

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