西アジア~北アフリカ原産の原種バラ、ロサ・モスカータ(Rosa moschata)を交配の親とし、ロサ・モスカータの特徴をよく受け継ぐ系統のバラがハイブリッド・ムスク系統です。
ハイブリッド・ムスク系統は、ロサ・モスカータゆずりのムスク香が特徴
Rosa moschata / mmmavocado
▲交配の親となったロサ・モスカータ(Rosa moschata)
ロサ・モスカータ(Rosa moschata)は、西アジア、南東ヨーロッパ、北アフリカを原産地とする原種バラです。とても花付きの良い花径3cmほどの一重咲きの白バラで、強いムスク香があるのが特徴です。
ハイブリッド・ムスク系統は、このロサ・モスカータを交配の親としており、ロサ・ムルティフロラ(日本原産のノイバラ)や、ハイブリッド・ティー系統のバラなどの影響を受けた品種群です。香りの強弱はあるものの、多くの品種がムスク香を受け継いでいます。
返り咲きするつるバラとして今でも人気
Hybrid Musk “Rosa Cornelia” / amandabhslater
▲ハイブリッド・ムスク系統の代表花「コーネリア」
枝先を長く伸ばすので、壁やフェンスに誘引してつるバラとして扱えます。つるバラは一季咲きが多いのですが、ハイブリッド・ムスク系統はよく返り咲くので、春から秋口まで長く楽しめます。
ハイブリッド・ムスク系統は、20世紀前半、イギリスのアマチュア育種家ペンバートンやベントール夫妻により作出された品種が中心となっています。
代表品種は「コーネリア」「ペネロープ」など。
まとめ
ロサ・モスカータが関わったバラの系統は、ハイブリッド・ムスク系統の他にアメリカで作りだされたノワゼット系統があります。
どちらもよく返り咲きするつるバラとして、現在でも多くのロザリアンの手で大切に育てられているそう。どちらの系統も小花が中心の、とても愛らしいバラです。
▼ノワゼット系統のバラはこちらをご覧ください。
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