室内でも身近に自然を感じて暮らしたい! そんなとき、もっともポピュラーなのが観葉植物ですよね。もう少しおしゃれ感を演出したいという方や、小さな世界を楽しみたいという方は、テラリウムやアクアリウムを飾る方もいますね。そんななか、最近、コケを使った「コケリウム」が人気です。簡単にできる自家製のコケリウムを作ってみたので紹介します!
コケリウム(苔テラリウム)が人気です!
コケリウムという言葉を聞いたことはあるでしょうか? もし初めて聞くという方でも「テラリウム」や「アクアリウム」をご存知なら、きっとピン! とくることでしょう。コケリウムとは「苔テラリウム」を省略した言い方です。
テラリウムは、ガラスケースの中に入った小さな箱庭といったものですよね。
まるで自然を切り取って瓶詰にしたようです。ガラスケースの効果もあって、清潔感があるのもいいですね。室内で植物を楽しむにはぴったりです。
アクアリウムは、いわば水草を使ったテラリウムです。小魚をいっしょに入れることもあります。
ライトで色鮮やかに映し出された水草が、水の流れにのってゆらゆらとなびく様子や、その間を小魚がすり抜けていく様子は、いつまでもじっと見ていたくなる、小さな癒しの空間です。
テラリウムとアクアリウムをミックスしたようなもの・・・それが「コケリウム」です。
コケリウムはローメンテナンスで長く観賞できる!
Modern Vessel Lichen Moss Terrarium / Wicker Paradise
コケリウムの良いところは、使っているのがコケだということです。
どういうことかというと、テラリウムではどうしても、やがて植物はひょろひょろと徒長してしまいます。しばらく楽しむことはできても、陽のささない室内で管理していれば、やがて光を求めて植物は弱弱しくもやしのように伸び、そろって光の方向に向いてしまいます。植物は生きているのだから仕方のないことです。
ところがコケは違います。
もともとコケは陽のささない暗い場所が好きなので、室内管理に向いているのです。しかもコケは驚くほど強靭です。ときどき霧吹きで水を与えておけば、いつも瑞々しい緑色のカーペットを見せてくれます。
しかもアクアリウムのように大掛かりな仕掛けも必要ありません。
コケリウムは、室内でもローメンテナンスで長く観賞できます。
しっとりと水を含んだコケの色鮮やかな緑の表情はバツグンの癒し効果があります。しかも簡単に手作りできるのだから、これは作ってみない手はありません!
コケリウムを作ってみよう!
Treasure chest and moss terrarium / elias_daniel
コケリウムは、お店で販売もされていますが、簡単なものなら自分で手作りできます。近所でコケを採取して、自己流でコケリウムを作ってみました。
1、コケハンティングに出かけよう
コケリウムを作るには、まずコケを入手します。水草を扱うショップでも売っていますし、アイスランドモスという種類ならドライフラワーを扱うお店などで入手できます。
が、わざわざお金を出すまでもなく、コケならそこいらで簡単に入手できます。雨上がりを狙って、コケハンティングに出かけてみました! 刃先3cmほどの小さなシャベルを持っていたので、それでコケをはがして採取します。
歩道に敷いたレンガの隙間に瑞々しいコケが! とてもきれいだけどこれは取れない。
道路脇の石の割れ目にふんわり盛り上がったきれいなコケを発見! これ、いただきです。調べてみたところハイゴケかなぁ? と思います。でもコケは詳しくないので自信ないです。
歩道のレンガをくりぬいて植えられている街路樹の根元にも、同じようなコケがふんわり茂っていましたが・・・ここいらは犬を飼っているお宅も多いし、ちょっとやめておきました(^^;
うちのマンションの公開空域の花壇の奥の方に別の種類のコケを発見! これも、いただきです。調べてみたところ「コスギゴケ」かな? と思います。こちらも似たような種類があるようなので、自信ないですが。
ゼニゴケも見かけたけれど、かわいくないのでパスです。
2、材料を用意しよう
コケを入れるガラス容器・・・今回は手持ちの花瓶。空き瓶でも何でもいいと思います。
コケ・・・虫なんかがいるとイヤなので、半分ほど土を落とし3日間ビニール袋に入れたままベランダで様子を見ました。虫はいなかったようなので安心しました。だいぶ乾燥しましたが、コケは大丈夫そうです。
床材料・・・ハイドロボールがいいなぁと思ったのですが、なかったので、たまたまあった庭石を利用することに。他に鉢底石(写真右)や、根腐れ防止剤(写真左)などでもいいと思います。カラーサンドなんかでもよさそうです。肥料は必要ないのだから、土にこだわらず、清潔感のあるものがいいと思います。
霧吹き・・・材料をセット後にこれで水やりします。
3、セットしていきます
1、花瓶の底に床材料を入れる
2、床材料がかぶるていどまで水を入れる
3、コケを配置する
こんもりと盛り上がったかんじにしたかったのですが、あまり上手くいきませんでした。何度も手を入れると、コケが破れたところから下の土が見えてきて汚くなるので、注意です。
とりあえずこれで完成なんですが、コケが3日間ベランダに放置されて干からびかけているのを差し引いても可愛くないですね。少し味つけしていきます。
小さな世界を作ろう
石と小さな貝殻とベビーティアーズの枝を入れて飾りました。
飾りの植物は水が好きで日陰に強いものがいいので、できればシダなんかがベストだと思います。手元にシダがなかったので、かわりにベビーティアーズを。これも水が好きな植物だから、しばらくこのまま飾ろうと思います。
飾りは何でもいいですね。石、貝殻、バーク、小さなフィギュア・・・。自分だけの小さな世界を作るのは楽しいです!
コケリウムの完成!
霧吹きで全体に湿らせたら完成です!
どうですか? コケはもともとが強い植物です。あまりに底の水がなくなっていたら水を足して、気が向いたら霧吹きでシャコシャコ水やりすればいいと思います。
コケリウムの意外な使い方
Window / Monika Kostera (urbanlegend)
コケリウムについて検索していて、面白い記事を見つけました。
コケリウムを植物の好きな祖母に贈ったところ「これなら世話いらずで嬉しいわ」と喜ばれたのだとか。お祖母さまは植物は好きだけれど、年齢的にお世話をするのが大変だと感じていたのでしょうね。
まとめ
小さな癒しの世界コケリウムは、ローメンテナンスでしかも材料費もほとんどかけずに手作りできる小さな庭です。コケハンティングも楽しかったですよ! ただし、花壇の奥にはやぶ蚊がいてだいぶ刺されてしまいました。コケハンティングの前には、虫よけをかけておくのを忘れずにね!
あなたもコケリウム作りにチャレンジしてみませんか?