2月25日の「ノヴァーリス」/芽吹き・剪定手直し・粒状薬剤散布
▲すべての枝から芽吹いてきた
2月に入り、天気の良い日は暖かくなってきたのにつれ、バラの新芽も伸びてきました。「ノヴァーリス」は、すべての枝からしっかり芽吹いています。
▲「絡み枝」
混雑している真ん中の枝をよく見ると、どうやらこれ「絡み枝」と呼ばれる状態のようです。①の主幹と②の枝が一昨年に伸びたもので、②と同じ場所から去年③の枝が伸びたようです。
①はセオリー通り外芽を伸ばすように剪定したけれど、②には良い外芽がなくしかたなく内芽を残したのでそれぞれの枝が交差しているところに、さらに③が伸びてきたという状況です。
そのままにしていましたが、これは思い切ってスッキリさせた方が良さそうです。②と③は、つけ根からカットすることにしました。それなり勢いのある枝なので、少しもったいないんですけどねー!
▲ベニカXガードを約8g散布
これまで株元に散布するタイプの殺虫剤は「オルトランDX」を使っていましたが、今年から「ベニカXガード」を使います。
バラ1株あたり5~10g使用ということなので、小さいめのティースプーン(正確にはアイスクリームのスプーンです)に2杯、おそらく8gていどを株元に散布しました。
▲「ベニカXガード」(住友化学園芸)
住友化学園芸から2020年春に発売された「ベニカXガード」は、アブラムシやコガネムシの幼虫の殺虫成分にウドンコ病や黒星病予防効果もあるという薬剤です。年間使用回数は4回まで。
要するに「オルトランDX」にウドンコ病や黒星病予防効果を追加したような商品で、使い方も「オルトランDX」と同じように使えます。我が家では「ノヴァーリス」はウドンコ病にかかりやすいので、今年はこの薬剤を試してみます。
「ノヴァーリス」のそだレポはここで1年となりますが、「ベニカXガード」の効果を確認するために、もう少し続けます。
3月17日の「ノヴァーリス」/若葉が展開
▲若葉が広がってきた
ノヴァーリスの若葉が展開してきました。じつは──2月下旬の剪定手直しのとき、絡み枝を切った翌日に、1枝を残してバッサリ切り詰めました。
この株、ほとんど外芽がなくて、しかたなく内芽の中でも外側向きなものを選んで剪定していたのですが、我慢できずにバッサリやってしまったんです。1枝だけ残したのは、他の枝が芽吹かなかった場合の保険です。残した枝も、2つある芽のどちらも内芽なのが分かりますよね。
1番短い枝は16cmしかありません。
▲いや、そこまで芽吹かなくても・・・
なんとか短く剪定した枝からも、ちゃんと芽吹いて一安心しているところですが・・・。ものすごい勢いで芽吹いてきています。一カ所から2~3芽、多いところでは一カ所からなんと5芽も出ているので、いい方向の芽を選び放題です。そのうち芽かきしましょう。
▲若葉が赤い!
驚いたことに、今年の若葉は赤いです。既に開いてきているので赤味は薄らいでいますが、萌え出たばかりの頃は、「日之出モミジ」かと思うほど真っ赤でした。
これが本来の色なのでしょう。去年より株が充実してきたということですかねー?
追記
2日後の3/19に芽かきしました。なるべく外向きの良い芽だけを残しています。
3月29日の「ノヴァーリス」/芽掻き後の若葉が展開
▲芽かきで残した外芽の若葉が展開
芽かきした後、残した芽の若葉が順調に広がってきました。こうなると、内芽しかない追加剪定しなかった枝も切りたくなってしまいますね。まぁ、今年は我慢しましょう。
▲絡み枝を切ったところからも発芽
絡み枝を切り取ったところからも発芽してきました。横向きについているので、今度は絡み枝にならないかな。
今のところウドンコ病は出ていません。
4月16日の「ノヴァーリス」/発蕾
▲樹高は株元から60cmくらい
短く剪定した枝の新芽も伸びてきて、全体に葉が茂ってきました。順調な生長ぶりです。樹高は株元から60cmていど。昨年と同じくらいです。
▲枝先に蕾がひとつ
枝先の、一番高いところに蕾がつきました。昨年より半月ほどペースが速いですね。
▲今年もウドンコ病が発生
2月下旬に「ベニカXガード」を撒き、日常的に殺菌剤で消毒していますが、部分的にウドンコ病が発生しました。「ベニカXガード」だけで防ぎきることはできないようです。とはいえ、今のところかなり抑えられている印象です。
この時期の手入れ
ウドンコ病対策に、「次亜塩素酸水」と「マイローズ殺菌スプレー」を交互に毎日散布。
光合成細菌(EM菌)を含んだ活力剤「EM1」を水やりの水に混ぜて潅水開始。少しでも日光を取り入れる手助けになればと思って使っています。
5月8日の「ノヴァーリス」/蕾ふくらむ
▲強風で葉先がボロボロ
定期的に風の強い日があったので、フェンスにこすれた葉先が傷んでいますが、株じたいにダメージはありません。遅れて剪定した枝先にも蕾がつき、蕾の数はぜんぶで4輪になりました。主幹1本につき1輪。我が家の日照なら妥当なラインでしょうか。
▲いつも通り、開花までのんびり
最初に上がった蕾のガクが下り、赤紫色の花びらがしっかり見えてきました。花びらが多いので、いつものように発蕾から開花までゆっくりです。のんびり待ちます。
▲ウドンコ病の発生はごくわずか
ウドンコ病の発生は、ごくわずかです。「ベニカXガード」のウドンコ病への効果を確認するため、この株には「重曹オイルスプレー」を散布していません。が、周りのバラにウドンコ病がなくなったので、以前よりかかりにくい環境になっていると思います。
5月13日・15日の「ノヴァーリス」/開花
▲雨のなか、ノヴァーリス開花
ノヴァーリスの最初の1輪が開花しました。天気のせいか、昨年より赤みのないスッキリした薄紫色をしています。香りは微香ですが、ブルー系のよい香りがします。雨に濡れてしっとり上品に咲きました。
▲2日後には花径10cmの大輪に
開花から2日後。花径10cmのたっぷりとした大輪花になりました。開花するにつれ重みで花枝がたわみ、うつむいて咲いています。弁質は厚みがありしっかりしていますが、花びらの先の傷みが目立つようになってきました。
▲ウドンコ病ナシ!
樹高は57cm。遅れて剪定した枝先から伸びた花枝にそれぞれ1つづつ蕾があるので、あと3輪咲きそうです。今年は房咲きになりませんでした。
強風で傷んだ葉はありますが、ウドンコ病で白い葉は見当たりません。これは嬉しい^^
5月18日の「ノヴァーリス」/切り戻し
▲花びらの傷みが目立ってきた
ノヴァーリスの花びらの傷みがひどくなってきたので、咲き終わりと判断して花がら切りをします。花もちは5~6日くらいです。
▲花がらをバードバスに
今年のびた花枝を半分ほど切り詰めて切り戻しをし、花だけをバードバスに浮かべました。外弁から傷んでいるので、こうして正面から観ればまだキレイですね。
▲残る蕾は3つ
後続の蕾があと3輪。最初の一輪より気温が高いので、あまり大きくならずに咲きそうです。
▲ノヴァーリスはラヴェンダーと相性バッチリ
薄紫色のノヴァーリスは、我が家ではどこに配置すればいいかと考えていて、ラヴェンダーとすごく相性がいいことに気づきました。さらに、青味の強いローズカラーの「シェエラザード」とも好相性。淡ピンクのつるバラ「ピエールドゥロンサール」も絡めると、少し可愛らしくなりすぎるかな?
しばらくこの組み合わせで配置することにしました。
5月22日・5月23日の「ノヴァーリス」/後続花が開花
▲後続の蕾が開花
遅れて剪定した枝先の蕾が開花しました。気温が高い分、最初の花に比べてあっさり咲きました。
▲翌日には全開に
翌日の23日にはまるく全開に。最初の花より少し小ぶりで花径は8.5cmですが、整った花形になりました。
5月24日の「ノヴァーリス」/満開・切り戻し・お礼肥え
▲もう満開に!
咲いたと思ったらいきなり満開になりました。気温が高いので、すごく慌ただしいです。冬剪定を春先にしたため、一番花の開花が5月下旬にずれこんでしまった影響ですね。でも、ちゃんと外芽を伸ばせたので樹形じたいは満足です。
▲花びらの先がしんなりしている・・・
咲いてから2日しかたっていないのに、花びらの先がしんなり・・・水切れさせたかなぁ? それとも雨続きのせいか。他のバラたちも、雨で傷みが早いです。
株を疲れさせないためにもなるし、早速、花枝を半分ちょい下まで切り戻しました。
▲バットグアノをお礼肥えに
開花疲れを取るために、お礼肥えを施します。鉢縁の表土を浅く掘り、有機質肥料(粒状バットグアノ)を撒いて埋め戻しました。
コバエがわくのが嫌でずっと化成肥料を愛用していますが、バラのためを思えば肥料は微量要素の豊富な有機質肥料を選びたいところ。バットグアノは臭いがないので室内園芸でも使えると書いてあったので、お試しで使ってみます。
▲切り戻し花を花瓶に
切り戻したノヴァーリスとローズがかった黒赤のバラを組み合わせると、意外とキレイで気に入りました。
6月7日の「ノヴァーリス」/切り戻したところから新芽が展開
▲赤い新芽が旺盛に展開
前回1番花を切り戻したところから、赤い新芽が伸びてきました。やがて枝先に2番花の蕾がつくでしょう。
大人の葉にも若葉にもウドンコ病はありません。半日陰なりに、締まったいい樹形に育ってくれたと思います。
「ノヴァーリス」のそだレポは、ここまでで終了とします。
「ノヴァーリス」を育ててみての感想
▲半日陰でもきっちり咲いてくれた「ノヴァーリス」
育てやすい青バラとして定評のある「ノヴァーリス」を一言で表現するなら「お行儀の良い優等生」でしょうか。
新苗からの育ちかた、蕾の上げ方や切り戻した後の育ちかた、花もち、樹形、どれを取っても教科書(通常の育て方)通りに行儀よく育ってくれました。
ただ1点、ベイサルシュートが発生する時期だけは教科書と違います。春花の後にシュートが発生すると教科書では書いてありますが、「ノヴァーリス」は夏の終わりまたは初秋に発生します。それ以外は、ほとんど教科書に書いてある通りにすれば悩まず育てられる品種だと思います。
そういう意味で、どなたでもあまり迷わずに育てられる、ビギナーにもおすすめしやすい品種だと思います。
園芸店のサイトによっては、フロリバンダ系統と書いてあったり、シュラブ系統と書いてあったり、ハイブリッド・ティー系統とあったりまちまちですが、ハイブリッド・ティー系統の育て方をすれば間違いないでしょう。
我が家のベランダではウドンコ病が出ましたが、「ベニカXガード」を使えばかなり抑えられました。香りこそ微香ですが、どなたにもおすすめできる品種です。「最強の青バラ」の呼び名もダテじゃない、といったところでしょうか^^
育てた人紹介/あいびー
北よりの東向きベランダしかないのに、バラ栽培にはまってしまった主婦。日照不足に悩みながらも、バラ生活楽しんでいます。手間なくよく咲くバラが好き。趣味はバラ園巡り。小説とアニメも好き! 横浜在住
▼そだレポ検索は、こちらのページを利用してください
初めまして
バラの時期になってきて、また忙しくなりますね。
好きと言うだけで集めたバラが20数本、知識もあまり無く難しいバラなどと言う事も気にせず集めたブルーローズが4本ありそのうちの1本がノバァリースです。
バラは消毒が必須とは知っていますが、「なるべく減らしたい」とか「天気が…」とか言い訳をして、特に夏は月イチ位の頻度で去年は黒星病が蔓延して可愛そうな状態でした。
次亜塩素酸水は歯医者さんでうがいにもつかったりしているので、人にも植物にも優しいイメージがあるので、移行できるのならしたいのですが、使用感はどんなものですか?
らんさん、はじめましてこんにちは^^
次亜塩素酸水にも何種類かあるようで、歯科で使っているものは通常「電解水」と呼ばれる塩水を電気分解したものです。わたしが使っているものは、強アルカリの次亜塩素酸ナトリウムを弱酸性にPH調整したものです。なので、少し次亜塩素酸ナトリウム臭(要は塩素臭)があります。厳密には歯科で使っているものではないのですが、同じように人にも植物にも安全な消毒液です。
次亜塩素酸水は今年から導入したものなので、まだ使用感としてお伝えすることはできないのですが。高額なものではないし、臭いもほとんどないので、お隣さんと壁一枚で隣接している我が家のマンションのベランダでも、気兼ねなく使えそうです。希釈率さえ守ればいくら使っても問題ない商品なので、販売店ではじゃんじゃん使うことを推奨しています。展着剤を混入した方が良さそうなので、今後ニームオイルも併用する予定でいます。
ノヴァーリスのそだレポをしながら、同時に使用感も確認していくつもりです^^
ありがとうございました
あの後ネットで調べてみたら、水溶液も顆粒状の物もあるようですね。
コロナウイルスによる消毒液不足の中、色々なものの消毒に使えそうなので購入を考えています。
ただ手指の消毒に…とは書いてなかったのですが空間除菌にも使えるのに、強すぎるんでしょうかね?
次亜塩素酸水にもいろんなタイプがあるんですね。手指消毒に使えるかどうかは、PHと濃度が関係していると思うんです。
わたしが購入したのは、ピーキャットの2液を混ぜて自分で濃度調整して作るタイプの商品です。これを20ppmほどで作ればうがいにも使えるし、20~60ppmで手指の消毒に使えるそうです。弱酸性で肌に優しいPHなので、手荒れしにくいようですよ。
わたしも鉢で4年ノヴァーリスを育てていますが、暑さにはあまり強くないような気がします。夏になると、葉の上部がチリチリによくなります。今年から、明るい木陰に
入れるようにしています。(ほかのバラはそこまではならないのですが)生育は早い
と思います。
森本敏昭さん、コメントをありがとうございます。
ノヴァーリス4年目ですか。さぞ立派になったでしょうね^^
暑さで葉焼けするのですか~。
青バラは半日陰で育てた方がいいと言われることがあるんですが
耐陰性の弱いバラが多いのにどうしてかな~って思っていました。
花ではなく、葉がやられてしまうんですね。
なるほどです。
今年、気をつけて観察したいと思います。
生育は早いですか?
ということは、我が家の日照が足りないから
育つのが遅いのかもしれないですね。
明らかにどのバラより芽吹きも発蕾も遅いんですよね。
だから今年の夏剪定は他のものより早くしようと思っているくらいです。
経験者のコメント、とても参考になりました。
ありがとうございます^^