春と秋に発売されるバラの専門誌「new roses」の2020年秋号(vol.28)が発売されました。さっそく入手したので、内容を少しだけ紹介します!

「New Roses」vol.28は緑色のバラ「エクレール」が表紙

▲今号の表紙は個性的な咲き方の緑のバラ「エクレール」

年、春と秋に発売される「New Roses」は、バラの新品種とともに、さまざまなガーデンローズの情報を集めたムックです。A4サイズを横に2cmのばした大判で見やすく、質の良い紙を使っているのでバラの花色がよく再現されていて、とても美しい1冊です。

 

前号は製本が悪く、本を開くと紙を綴じた糊が剥がれてページがバラバラになってしまうという残念なところがありましたが、今号はきちんと改善され、状態の良い本に仕上がっています。

 

▲バラの新品種を紹介する玉置一裕さん(右)

 

今号の特集は「バラの美を表現」。

 

編集長はバラの講演会でもおなじみ玉置一裕さん。国内外のバラについて幅広い知識をもつ方です。玉置さんは「バラは育種家の芸術品だ」という表現をします。今号は、そんな編集長のこだわりが詰まった特集です。

 

バラの美を育種や植栽デザインなどさまざまな視点から紹介しています。

 

巻頭対談「バラのキレイを誰もが手軽に実現できる育種」

▲我が家に咲いた「ロサ・オリエンティス」の「シェエラザード」

頭は「ロサ・オリエンティス」のバラの育種家・木村卓功さんと、編集長・玉置一裕さんの対談。題して「バラのキレイを誰もが手軽に実現できる育種」。内容を少しだけ紹介しましょう。

 

「ロサ・オリエンティス」のバラは、日本の気候でも育てやすいバラを目指して育種されてきました。そんな日本発のバラが、今では海外にも進出しています。この記事で知ったのですが、台湾、中国、タイといったアジアの国々、そしてヨーロッパでも販売されているそうです。

 

まぁ、中国やヨーロッパは驚きませんが、台湾やタイは驚きです! なにしろバラは冷涼な気候を好む植物です。日本でも九州や沖縄では栽培が難しいところがあります。それが、沖縄よりもっと南にある台湾やタイで栽培されているとは! その理由が、対談で納得できました。

 

木村卓功さんは、かつてある方から「日本で耐病性が高いのなら世界でも通じる」と言われたことがあるのだとか。そうなんです。長くヨーロッパを中心に育種されてきたバラは、冷涼な気候で栽培することが基準になってきました。そのためヨーロッパよりずっと温暖な日本では、病気にかかりやすく育てにくい品種が多かったのです。

 

木村卓功さんが目指すのは、そんな日本の気候でも病気にかかりにくい、育てやすいバラ。と、いうことは──「ロサ・オリエンティス」のバラなら冷涼な欧米はもとより、もっと気温の高い国でもバラが楽しめるということ。だから台湾やタイでも販売されているのですね。アメリカでも西海岸や南部はかなり暖かいし、南欧でも需要があるでしょう。

 

これからの「ロサ・オリエンティス」の躍進に注目ですね!

 

2020秋の最新品種

▲フランス・デルバール社の最新品種

2020年秋の新品種紹介も、いつも通り楽しみです。「ロサ・オリエンティス」、「河本バラ園」など日本国内のブランドはもちろん、海外の品種紹介も。

 

フランス・デルバール社の2020年秋の新品種は「ローズ アントワネット」と「エスプリ ドゥ パリ」。なかでも注目は、1ページ大の写真が掲載されている(上のページ写真左側)「ローズ アントワネット」です。この品種は、香りの素晴らしいローズ色のバラとして人気の「ローズ ポンパドゥール」の枝替わり。

 

香りはそのままに、「ローズ ポンパドゥール」よりも花色が淡く高さ1mほどの小型シュラブとのことで、日本人の感性にぴったり! これまた人気品種になりそうですね。

 

植栽デザイン

▲表紙のバラ「エクレール」を使った植栽デザイン

ラは1輪だけで完結した美しさがあるけれど、そんなバラをガーデンデザインに取り入れた庭は憧れですね。植栽デザインの一例として、横浜イングリッシュガーデン、コピスガーデン、京成バラ園などでの取り入れ方や、ガーデンデザイナーの提案などが紹介されています。

 

上の写真は、「豊田ガーデン」の天野麻里絵さんが提案する、緑のバラと緑の草花でつくる「ジェイドガーデン」。「ジェイド」とは緑色の石「翡翠(ひすい)」のことで、緑の濃淡で魅せる庭をこう名付けています。

 

とても爽やかで、惹きつけられました。

 

ネット購入はこちらから

バラの家


【最新刊】2020年11月発行 vol.28【本】New Roses 2020 vol.28 ★クロネコDM便にて送料無料 代引不可/日時指定不可

頭対談で登場している「ロサ・オリエンティス」の木村卓功さんが代表を務める「バラの家」では、「New Roses」単体で購入の場合は「掲載記念・送料無料」で送付してくれます。(まぁナイショですが、木村卓功さんはほぼ毎号登場しているので「バラの家」ではずっと送料無料ですけどねw)値段は1冊1,320円。

 

ただし、バラ苗や資材と同梱の場合は、通常の送料が必要です。

 

楽天ブックス


New Roses(Vol.28) SPECIAL EDITION

つでも全品送料無料の「楽天ブックス」でも購入できます。こちらも本体1,320円のみで送ってもらえます。

 

まとめ

今回は、「New Roses」2020年秋号vol.28をさらっと紹介しました。各ナーセリーの魅力的な新品種、ずっと気になっているあの品種・・・。これからの季節は、新しくお迎えするバラを選ぶ、楽しくも悩ましい季節です。

 

豊富な品種写真をみながら、あーでもないこーでもないと、迷いに迷ってください^^ 古くても素晴らしいバラはたくさんありますが、やはり今の時代の感性に合った花姿と育てやすさを兼ね備えた品種を選ぶなら、新しいバラの方がだんぜん優れていますからね。

 

わたしは書店で購入しましたが・・・「バラの家」や「楽天ブックス」とまったく同じ1,320円でした。送料なしで同じ値段・・・。なんだか損したような気がするのは、わたしだけ?

 

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