西アジア~ヨーロッパ原産の原種バラ、ロサ・スピノシッシマ(Rosa spinosissima)を交配の親とする系統がハイブリッド・スピノシッシマ系統です。耐寒性の強い品種が多くあります。
ハイブリッド・スピノシッシマ系統は、耐寒性が強いのが魅力
▲交配の親になったロサ・スピノシッシマ(別名ロサ ・ピンピネリフォリアRosa pimpinellifolia)
原種のロサ・スピノシッシマは、ヨーロッパに広く分布するバラで、耐寒性に優れていることで知られています。
ハイブリッド・スピノシッシマ系統のバラは、ドイツの育種家コルデスにより作出されている品種が多く、それらは「フューリンクス~」という品種名がつけられています。
親となったロサ・スピノシッシマの「spinosissima」は「spine」つまり「針」に由来しています。枝に無数の針のような棘があるのでつけられた名前です。ハイブリッド・スピノシッシマ系統も、その性質を受け継ぎ、棘の多い品種です。
ハイブリッド・スピノシッシマ系統とスコッツ・ローズの関係
ハイブリッド・スピノシッシマ系統の交配の親となった原種バラ、ロサ・スピノシッシマは、イギリスにも自生するバラです。
この原種バラと、原種バラから性質の異なった個体を選び出して園芸品種としたバラをイギリスでは「スコッツ・ローズ」(スコットランドのバラ)と呼んでいます。
ハイブリッド・スピノシッシマ系統とスコッツ・ローズはほぼ同義語とされることが多いのですが、スコッツ・ローズは人工的に交配(ハイブリッド)されたものばかりではないので、厳密には異なるようです。
スコッツ・ローズは1830年頃にイギリスで流行し、当時は何百種類もの品種があったのだとか。しかし現在でも残っている品種はごくわずかです。
まとめ
ハイブリッド・スピノシッシマ系統のバラは、北欧でも路地植えされているほど寒さに強い系統です。逆に、夏の暑さには弱いようなので、日本でも暑い地域で育てるときには注意が必要ね。
花は一重咲きの小花が多い印象だけど、中には半八重咲きや八重咲きもあります。わたしはバーネット・ダブル・ホワイトという品種が気になってます!
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