梅雨明けごろを中心に咲く薄紫色の涼し気な花、アガパンサス。公園などでもよく見かけるアガパンサスは、とても丈夫で育てやすい植物です。種類育て方花言葉などをまとめて紹介します。ぜひ庭に取り入れてみて!

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アガパンサスは育てやすい「愛の花」!

ガパンサスは梅雨明け前後を彩る、清涼感あふれる薄紫色の花

 

南アフリカ原産の、ヒガンバナ科、アガパンサス属の植物です。南アフリカには10~20種類の原種があり、それを交配した300品種ほどの園芸品種があります。

 

高さ1.5mもある大型のタイプから、草丈30cmほどのものまでサイズはさまざま。花色は青紫色の濃淡と白色が基本色で、ごく淡いピンク色もあります。花形は小型のユリの花を丸くブーケ状に集めたような形をしいています。

 

アガパンサスという名称は、ギリシア語の「agape」(アガペー「 愛」の意味)+「anthos」(アントス「 花」の意味)からできています。

 

日本にアガパンサス属に属する花はありませんが、ヒガンバナ科やネギ科に近い植物です。和名では「紫君子蘭」(むらさきくんしらん)または「アフリカンリリー」の名があります。

 

アガパンサスの花言葉は「愛の花」「知的な装い」

ガパンサスの語源となった「アガペー」は、日本語に訳すと「愛」となりますが、恋人同士の愛とは少し性質が違います。

 

もともと古代ギリシアには「エロス」「フィリア」「アガペー」「ストルゲー」の4つの愛の概念がありました。「エロス」は男女間の「恋愛」をさし、「フィリア」は友人間の「友愛」をさし、「アガペー」と「ストルゲー」は、どちらも血縁関係の愛、つまり「家族愛」をさしました。

 

後に古代ローマでキリスト教が広まっていくと、「アガペー」は、「神の人間への無限の愛」をさす言葉と捉えられるようになります。「無償の愛」と訳されることもありますね。

 

ということで、バラの花言葉が情熱的な愛(エロス)を表すのに対して、アガパンサスは情熱ではなく「無償の愛」なのです。そこから「知的な装い」という花言葉が生まれたのでしょうか? もともとの古代ギリシアの「アガペー」の意味を汲めば「家族愛」でもありますね。

 

アガパンサスには、場合によっては「恋の訪れ」「ラブレター」という花言葉もあるようですが、これもアガペーから派生した花言葉なのでしょうか? 意味あいが変わるので、個人的には少し似つかわしくないような気がします。

 

ジューンブライドの季節に咲くことと花言葉から、最近ではアガパンサスの白花がブライダルブーケに使われるようです。家族を築く二人を祝福する花としては、なかなか似つかわしいように思えますね。庭ではとても丈夫なアガパンサスですが、意外と切り花にするとつぼみが開かないという困った性質があります。

 

手間いらずで毎年花を咲かせる、庭にぴったりな花

ガパンサスは水分をたっぷり蓄える太い根をもつので水切れに強く、病虫害にもほとんど縁がない、ほぼ植えっぱなしで大丈夫な初心者向けのガーデン植物です。それでも毎年花を咲かせることから、街路や公園、マンションの公開空域などの公共の場所によく植えられています。

 

冬にも葉を茂らせている常緑タイプと、落葉タイプがあり、常緑タイプは、1年じゅう緑が美しいグラウンドカバーとして、利用することができます。

 

アジサイより少し遅れて花が咲く

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agapanthus / lavocado@sbcglobal.net

ガパンサスは、梅雨の終わりから7月初旬の梅雨明けごろを中心に花が咲きます。アジサイより少し遅れて、オリエンタル系のユリ(カサブランカなど)と同じ時期に咲く花です。バラなら遅いめの2番花と一緒に楽しめます。

 

大型タイプなら視線を集める庭のフォーカルポイントとして、小型タイプならきれいな茂みを作る宿根草として、常緑タイプならグラウンドカバーとしても活躍する、庭で使い勝手の良い植物です。自然な茂みが美しいので、小径の縁取りにしてもきれいです。

 

人気のアガパンサスの品種7種類!

1、直径28cmの悠々とした超巨大輪「紫宝殿」


オリジナル品種! 晩生の超巨大輪!アガパンサス‘紫宝殿’苗 1株

の直径約28cmの超巨大輪のアガパンサスです。開花時期は通常のアガパンサスより遅く、盛夏に咲きます。濃い花色と悠々とした咲き姿で、人気の高い品種です。

 

2、夏と秋の2度花が楽しめる!「秋の空」


オリジナル品種! 2季咲き性!アガパンサス‘秋の空’苗 1株

夏と秋の1年に2度咲く、楽しみの多いアガパンサスです。花径12cm。草丈は90~110cm。

 

3、その名のとおり純白の花!「ジューン・ブライド」


オリジナル品種! 涼しげな純白の花!アガパンサス‘ジューン ブライド’苗 1株

り花でも人気の、純白のアガパンサス。草丈50~80cm。

 

4、斑入り葉がとても爽やか!「ゴールデン・ドロップ」


鮮やかな斑入り葉! 露地植え可能!アガパンサス ‘ゴールデン ドロップ’ 1株

イムグリーンの斑入り葉が美しいアガパンサス。草丈は40~50cm。

 

5、高さ30cmの二重咲きの白花品種「ダブル・ダイヤモンド」


純白で八重咲!アガパンサス‘ダブル ダイヤモンド’苗 1株

びらの枚数が多い華やかな白花品種です。高さ30cmと矮性品種なので、庭の小径の縁取りや、ボーダー花壇にも使いやすい。なかなかのレア品種です。

 

6、ひときわ目をひく濃い青紫の花「紫式部」


オリジナル早生品種! アガパンサス‘紫式部’苗 1株

しい青紫色の花が目をひくアガパンサス。花径約13cm。草丈は90~110cmです。

 

7、白から青に変化するバイカラーの「ツイスター」


【アガパンサス属】ツイスター3号ポット

から青紫色に変化するバイカラーのアガパンサスです。日本でほとんど見かけない美しい花色。草丈は40~60cmの矮性品種。

 

 

アガパンサスの基本的な育て方

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アガパンサスは苗か根茎から育てる

ガパンサスは種から育てることもできますが、通常は苗か根茎から育てます。苗が小さいうちはまだ花を咲かせる力がなく、目安として葉が10枚ほどで花が咲きます。苗や根茎を植えつけても、翌年に花が咲かないこともありますが、それはまだ花を咲かせられるほど育っていないからで、その翌年にはきっと花を咲かせてくれます。

 

アガパンサスを育てる環境は?

ガパンサスは暑さには強いけれど、品種によってはやや寒さに弱い植物です。

 

日本で多くの品種を作出している小森谷ナーセリーによると、アガパンサスは関東以西では露地栽培できるが、関東より北の地方や、関東でも山間部では鉢栽培にして冬は室内で管理する方が良いと書かれています。

 

常緑タイプよりも、冬に地上部が枯れる品種の方が耐寒性が強く-10度くらいまで耐えるので、関東より北の地域などでは、落葉する品種を選んだ方が育てやすそうです。

 

アガパンサスは日光が好きな植物ですが、日陰にも強い植物です。大きな木の下でもたくましく咲いている姿をよく見かけます。1日に3時間ていどの我が家のベランダでもよく咲いてくれます。

 

アガパンサスは乾燥に強く、過湿に弱い

ガパンサスの根はとても太く、たっぷりと水分を蓄えることができる構造です。庭植えなら水はけのよい場所に植えましょう。植えつけ直後以外、特別、水やりする必要はありません。

 

鉢植えでも、ときどき、思いだしたときに水やりすれば枯れることはありません。

 

逆に、あまり水やりしすぎると、根腐れを起こすことがあります。

 

肥料もほとんど必要ありませんが、最初のうちは少し肥料を与えると、より早く育ちます。

 

花後は花茎を切り、株分けでは小さく分け過ぎない!

ても丈夫な植物で、ほとんど手間いらずのアガパンサスですが、花が咲いた後は、花茎を切っておきましょう。種をつけさせないことで、花を咲かせて疲れた株の回復を助けられます。

 

鉢植えで育てている場合は、数年に1度、株分けをします。このとき、小さく分け過ぎてしまうと、次の年の花が少なくなります。あまり小さく分け過ぎないよう注意しましょう。

 

気を付ける病虫害はナシ!

ガパンサスのありがたいことは、ほんとうに病気にも害虫にも縁がないことです。もう何年もベランダで育てていますが、病気はもちろん、虫にかじられた形跡も見たことがありません

 

まとめ

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梅雨明けごろを中心に咲く涼し気な花、アガパンサスを紹介しました。

 

そんなに人気の高い植物ではありませんが、じつはわたし、この花が大好きなのです。我が家のベランダでもう10年以上育てていますが、ほんとうに忘れた頃にちょっと水やりしておけば、1年じゅう常緑で、7月初旬に必ずさわやかな花を咲かせてくれます。ほとんど土がないくらいぎゅうぎゅうづめに根が回っていても、問題なく咲いてくれるほど強い植物です。

 

我が家のアガパンサスは常緑タイプですが、なかには冬に地上部が枯れてしまうタイプもあります。上で紹介した品種には、常緑か落葉するタイプか書かれていなかったのがとても残念です。

 

常緑、または寒さに強い落葉するタイプを希望する方は、各ショップのナーセリーにお問い合わせください。

 

メンテナンスフリーのアガパンサスを庭に上手に取り入れて、素敵な演出に役立ててくださいね!

 

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