バラの本やネットを見ていると、「ベイサルシュート」「サイドシュート」という言葉がよく出てきます。
でも、「バラのシュートって何?」「普通の新しい枝とは何が違うの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、シュートの意味や見分け方、花枝との違い、そしてシュートがバラにとってどれほど大切な枝なのかを、写真とイラストで初心者向けに分かりやすく解説します。
バラの専門用語「シュート」を教えて!
YOUバラの専門用語で「シュート」って言葉を良く聞くけど、そもそもバラのシュートってなに?
どれがシュートなのかその見分け方や、シュートの役割を教えて!
あいびーバラには結構、専門用語が多いわよね。
とくにシュートは、よく使うわりに初心者さんに分かりにくい言葉。
今回はシュートについて、YOUちゃんにも分かるよう丁寧に説明するね。
バラの「シュート」とは?
シュートは勢いよく伸びる新しい枝
▲瑞々しく、太くて勢いの良い枝が出てきたら、それはシュート
バラの専門用語に「シュート」という言葉があります。
これは春花後の6月以降に新しく勢いよく伸びる枝のことです。明らかにほかの枝と違っていて、まるでアスパラガスのように太く瑞々しく、短期間でぐんぐん伸びます。
シュートは、来年以降に花を咲かせるための「土台になる枝」です。ここから花枝が伸び、花が咲きます。
シュートには2種類ある
シュートは発生する場所により2種類あります。「ベイサルシュート」と「サイドシュート」です。
とくにベイサルシュートは、とても重要な役割をもちます。バラのシュートの中でも新しい主幹になる大切な枝です
|
バラのシュートとは? ・春花後の6月以降に出る枝 ・太く瑞々しく、まるでアスパラガスのような見た目 ・発生場所により「ベイサルシュート」と「サイドシュート」がある ・ベイサルシュートは将来の主幹になる特別な枝 |
バラのシュートの見分け方
▲シュートは発生している場所で見分けられる
シュートには「ベイサルシュート」と「サイドシュート」の2種類があります。
一方、春花を切り戻した後に伸びる枝は「花枝」で、シュートではありません。
Aが、株元から発生するベイサルシュート
Bが、主幹の途中から発生するサイドシュート
Cが、春花を咲かせた枝をカットしたところから発生した花枝
それぞれを、写真でくわしく確認していきましょう。
ベイサルシュート(株元から伸びる)
▲「ベイサルシュート」は株元から発生する
株元から発生するシュートを「ベイサルシュート」、もしくは「ベーサルシュート」と呼びます。
太く、全体につるっとしていて瑞々しく、勢いのある枝が株元から出てきたら、それはベイサルシュートです。
▲ベイサルシュートの蕾は、巨大な房になる
ベイサルシュートは勢いよくほかよりぐんと高く育ち、ときに10輪を越える巨大な房咲きになります。
こういう状態の枝を「ほうき状」と呼びます。逆さに立てたほうきみたいに見えますよね!
※ただし、ベイサルシュートには花を咲かせない方が良い管理です。上の写真のようになってしまう前に先端をピンチして蕾を取り除きます。ベイサルシュートの管理については、別のページで紹介しています。
ベイサルシュートの管理のしかたの基本は、こちらのページをご覧ください
バラと小さなガーデンづくり
【基本】バラのシュート処理(シュートの手入れ)の基本|ベイサル・サイドシュートの育て方
サイドシュート(主幹から伸びる)
▲木立ちバラの「サイドシュート」
元もとある主幹の途中から発生するシュートが「サイドシュート」です。
上の写真は、木立ちバラのサイドシュートです。株元ではなく、かなり高い位置から発生していますが、ほかの枝より明らかに太くて勢いがいいのが分かると思います。
▲つるバラの「サイドシュート」
この写真はつるバラのサイドシュートです。
元もとある主幹から、何本もの勢いの良いサイドシュートが立ち上がっています。
▲サイドシュートの先に咲いた花
サイドシュートにも、大きな房になってたくさんの花が咲きます。
花枝(シュートではない枝)
▲花を咲かせた枝から出た新枝はシュートではない
上の写真は、春花が終わった後に切り戻しておいたところから発生した新しい枝です。
株元から発生しているベイサルシュートや、主幹から発生しているサイドシュートに比べると、太さも勢いも弱いのが分かります。
これはシュートではなく、通常の花を咲かせる枝、つまり「花枝」です。
▲花枝に咲く花は1~数輪咲き
花枝には通常1~数輪の花が咲きます。シュートの花がいかにとびぬけて大きな房咲きか、ぜひ写真を見比べてください。
シュートと花枝の違い
シュートと花枝の違いを表にまとめました。
| シュート | 花枝 |
|---|---|
| 太い | 細い |
| 勢いが強い | 普通 |
| 大きな房咲きになりやすい | 数輪咲き |
| 花枝を出すベースになる枝 | 花を咲かせる枝 |
シュートはどうして大切なの?
YOUなるほど。見分け方はだいたい分かったわ。
それで、この枝をわざわざ「シュート」と呼んで、ほかの枝と区別しているのはどうして?
シュートにはどんな役割があるの?
ベイサルシュートは新しい主幹になる
▲春花後、株元から4本のベイサルシュートが発生
シュートが重要なのは、花枝を出すベースになる枝だからです。
ベイサルシュートは株全体の骨格をつくり、サイドシュートは枝数を増やします。どちらもこの枝から花枝を出し、多くの花を咲かせる土台になります。
まずベイサルシュートから説明します。ベイサルシュートは、来年以降の主幹になる枝です。
上の写真の株には元もと2本の主幹がありました。春花後、ここに新しく4本のベイサルシュートが伸びてきました。
しかし右側に向かっている2本は、ほかの主幹にぶつかってしまうため取り除きました。
▲主幹が4本になり、来春は今年の倍の花が期待できる
数週間後、主幹はこのとおり4本になりました。
今年は2本だった主幹が来年からは4本で花を咲かせます。単純に、2倍の花数が期待できます。
つまり、ベイサルシュートは株の骨格をつくる枝なのです。
ベイサルシュートで株を若返らせることができる
バラの主幹は古くなると勢いが落ちるため、新しいベイサルシュートが育ったら、役目を終えた古い主幹を取り除きます。
ベイサルシュートが育つことで、こうして株を少しずつ若い枝に入れ替えていくことができます。
つまり株の若返りのためにも、ベイサルシュートは重要な枝なのです。
サイドシュートは枝数を増やし、来年の花を多くする
▲つるバラの主幹から伸びたサイドシュート
ベイサルシュートが株元から伸びる枝なのに対し、サイドシュートは既存の主幹から伸びる枝です。サイドシュートは、シュートの中でも枝数を増やす役割があります
つるバラでは、このサイドシュートがとても重要です。
春花が終わると、主幹から勢いよくサイドシュートが何本も伸びます。これらの枝が充実すると、翌年には花を咲かせる枝となり、花数を大きく増やしてくれます。
木立ちバラでも考え方は同じです。サイドシュートは、花を咲かせる花枝のベースになる枝です。サイドシュートが増えることで枝数が増え、同時に咲く花も増えます。
そのため、サイドシュートもベイサルシュートと同じように、株にとって大切な枝なのです。
YOUベイサルシュートは、ただ花を咲かせる枝じゃなくて、来年以降の主幹に育つ枝なのね。
ということは、ベイサルシュートが発生するって、すごく良いことなのね!
あいびーそうよ。ベイサルシュートが発生したら、わたしなんて小躍りしちゃうほど嬉しいわ!
サイドシュートも大事な枝で、とくにつるバラではすごく重要。
シュートがどれだけ大切か、分かってもらえたかな?
シュートが出たらどうする?
▲鉢植えの木立ちバラのベイサルシュートは枝先を摘む
シュートは、通常の花枝と管理のしかたが違います。
鉢植えの木立ちバラのベイサルシュートの管理のしかた、サイドシュートの管理のしかた。地植えの木立ちバラでの管理のしかた。
また、つるバラのベイサルシュートとサイドシュートの管理のしかた。それぞれ違います。
まずは栽培スタイルに合ったシュート管理の記事へ進みましょう。記事下にバラのシュートについての記事リンクをまとめてあります。
まとめ│バラのシュートを見分けて、適切なシュート管理につなげよう
今回は、バラの専門用語「シュート」の意味と、その見分け方、さらにシュートの役割について紹介しました。
数ある枝のなかでも、シュートはとくに重要な枝です。バラのシュートには、ベイサルシュートとサイドシュートがあり、それぞれ役割が異なります。
来年以降の主幹になるベイサルシュート、枝数を増やして花数を増やすサイドシュート。どちらもバラを元気に育て、美しい樹形を作るために欠かせない大切な枝です。
シュートには、鉢栽培か地植え栽培か、木立ちバラか、つるバラか、それぞれに応じた適切なシュート管理があります。
シュートの大切さを理解し、どの枝がシュートか分かるようになれば、この後のシュート管理にスムーズにつなげられますよ。
シュートについては、知りたい目的別に、それぞれの詳しい記事へ進んでください。
ベイサルシュートってどんな枝?
▼本記事
バラと小さなガーデンづくり
バラのシュートとは?ベイサルシュート・サイドシュートの見分け方と役割【初心者YOUのQ&A】
バラと小さなガーデンづくり
バラのシュートの花は咲かせちゃダメ?理由と正しい管理方法【初心者YOUのQ&A】
シュート処理のしかたを覚えたい
バラと小さなガーデンづくり
【基本】バラのシュート処理(シュートの手入れ)の基本|ベイサル・サイドシュートの育て方
バラと小さなガーデンづくり
バラのソフトピンチとハードピンチの違い|枝の育ち方で分かる使い分け
栽培スタイル別のシュート管理
バラと小さなガーデンづくり
【地植え編】バラのベイサルシュート処理|ハードピンチする高さと管理方法
バラと小さなガーデンづくり
【つるバラ編】つるバラのシュート管理|木立ちバラのように切ってはダメ!
ベイサルシュートを出したい
バラと小さなガーデンづくり
バラのベイサルシュートを出やすくする方法|株に余力をつくって今年こそ出す!
バラと小さなガーデンづくり
つるバラのベイサルシュートを出しやすくする方法|主幹を上手に世代交代させるコツ
年間を通したバラの手入れを知りたい方はこちら
バラと小さなガーデンづくり
バラの月別の育て方|1月〜12月の管理と作業一覧



















