つるバラは、春の花つきは素晴らしいけれど2番花や秋花は咲かないから春以降が寂しくて──そう思っている方にすすめたいのが、この「プロスペリティ」です。春も秋もしっかり咲いてくれますよ!
プロスペリティ
Prosperity
Prosperity / mmmavocado
DATA
バラの系統 | ハイブリッド・ムスク【HMsk】 |
開花のしかた | くり返し咲き 8~15輪の房咲き |
花径 | 6cm |
花形 | 八重咲き |
香り | 中香(ムスク香) |
樹形 | シュラブ樹形(3m) |
作出情報 | 1919年 イギリス/Rev. Joseph Hardwick Pemberton. |
備考 | 強い耐寒性あり
耐陰性あり 多花性の強健種 |
夏も秋も、くり返しよく咲く白つるバラの名花!
▲「プロスペリティ」の秋花
春だけの一季咲きがほとんどのつるバラのなかで、夏にも秋にもかなり旺盛に花を咲かせてくれるのが「プロスペリティ」です。Prosperity(繁栄)という名称はダテではありません!
わたしがこの目で実際に秋に咲いている様子を確認したので、自信をもっておすすめするくり返しよく咲くつるバラです。上の写真を見てください。秋にこれだけまとまって咲くつるバラは、なかなかないですよね!
ひらひらと愛らしく主張しすぎない花は庭の名脇役
咲き始めは中心に薄っすらとピンクをまとったクリーミィ・ホワイトの花です。花径は6cm。あまり幅の広くない花びらがやや乱れ気味に咲く様子は、ひらひらとした印象で愛らしい。
8~15輪の大きな房になって咲きます。特に春花の花付きは抜群!
プロスペリティは、控えめな花色と花形で、どんなバラとも相性のよい庭の名脇役です。個性の強いバラ同士をなじませ、景色をまとめるバラとして、とても使い勝手のよいバラです。
他ではあまりないムスク香があるところも嬉しいポイント! 香りの良いバラをお探しの方にもおすすめです。
樹形はやや大型のシュラブ樹形
樹形は2~3mまで伸びるシュラブ樹形です。
正確には「プロスペリティ」はつるバラではなく、半つる性(シュラブ樹形)なので、冬に短く切り詰めて自立させ自然樹形にして楽しんだり、アーチやトレリスなどに誘引してつるバラとして楽しんだりすることができます。
上の写真は、左のピンクのバラが「クイーン・エリザベス」、右の白バラが「プロスペリティ」。「クイーン・エリザベス」が大輪花を一輪ずつ咲かせているのに対して、「プロスペリティ」は中輪の花が集まった大きな房となって咲いているのがよくわかります。
つるは細いめで柔らかく、誘引しやすい品種です。
小枝にトゲが多いので、防犯にも役立てられます。
ピンク色の品種も!
淡いピンク色の「ピンク・プロスペリティ」もあります。白花の「プロスペリティ」よりも一回り花が小さく、花びらの枚数が多くロゼット咲きまたはポンポン咲きになります。
口コミと値段の目安
バラ苗ショップからのコメント
返り咲き性の多弁性の八重花品種です。クリーミーホワイトの小輪花が穂を形成して、黒っぽい照り葉に良く映えます。秋の花も大きな房で咲き、冬に短く剪定するとシュラブ仕立てにもできます。
大きくなる品種ですので、強めの剪定を行います。春の花が終わった後に花がらを早めに摘み取ります。また、12月頃に新しいシュートの3分の1を切り詰め、細い枝や古い枝は元から切り取ります。思い切って樹高を低くする剪定を行うと翌年たくさんのシュートが出ます。(園芸ネット)
ロザリアンの口コミ
だたでさえ半日陰のベランダなのに、壁の部分はさらに日が差し込まず日陰が多い場所。この悪環境な場所で新苗から育てて1年で70個以上の蕾を付けたプロスペリティ。優しい雰囲気でこんなに咲いてくれるなんて、感謝感謝です!
バラ苗の値段の目安
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まとめ
春から晩秋までくり返しよく咲くつるバラとして、とても使い勝手のよいバラが「プロスペリティ」です。今年の秋に訪れたバラ園で、ほとんどのつるバラが1輪も咲いていないなか、かなりまとまって咲いていたのがこのつるバラ。調べてみると、くり返しよく咲く白つるバラの名品種とされていて、すごく納得しました。
花としてはさほど特徴のあるバラではないかもしれませんが、どんなバラとも組み合わせやすい名脇役として庭の演出に一役買ってくれる実力あるバラです。
耐陰性、耐寒性が強い育てやすい品種ですが、うどんこ病にかかったというロザリアンさんを見かけました。少し注意が必要かもしれません。