6月5日の「ソワイユ」/鉢増し

▲根鉢が少し崩れてしまって大失敗><。 写真提供/アスタルティ

前に「リヴレス」の鉢増しをしたのですが、そのあまりの根の張り具合に危機感を覚えたわたしは、予定になかった「ソワイユ」の鉢増しも敢行することに。

 

「リヴレス」と同じように、「ソワイユ」もやっぱり抜けない! この鉢は口元が少し狭まっているので、余計に抜けず四苦八苦。5分ほど格闘して何とか抜けたけど、根鉢が多少崩れてしまいました。そして、「リヴレス」同様にやっぱり鉢底石が根に取り込まれている・・・。

 

再び5分ほど時間をかけて鉢底石を取りましたが、やっぱり根の底の部分を一部分取らざるをえませんでした。これが原因でがん腫にならないことを祈るばかりですね。

 

▲11号相当のプラスチック鉢に鉢増し完了 写真提供/アスタルティ

 

テラコッタ鉢がなくなったので、今回はプラスチック鉢に植え替えています。どうも「ソワイユ」の根の吸水力は高いみたいなので、鉢の素材がプラスチックでも問題ないと判断しました。

 

最後に水をあげて、西日の当たらない南向きの場所に移動させました。

 

この時期の手入れ

5/29 「フルボ酸活力液アタックT-1」(花ごころ)の希釈液を撒きました。

6/5 やさお酢(アースガーデン)を散布。

 

   12号相当のプラ鉢に植え替えました。

 

7月17日の「ソワイユ」/猛暑でお疲れぎみ

▲樹高は75cm。サイドシュートが1本発生 写真提供/アスタルティ

かなトゲが多いせいで、虫の害にあいにくい「ソワイユ」。病気にも強いし、軌道に乗れば育てやすいバラです。

 

このバラは春先に枝の数を厳選して、枝を太くするのに専念するのが大事。芽かきをしないと、細い枝ばかりでヒョロヒョロになってしまう恐れがありますね。

 

▲夏なので高温障害が少しずつ出ています 写真提供/アスタルティ

 

ソワイユは、比較的日光の当たる場所に置いているので、高温障害で下の方の葉から黄色く変色してきています。夏が終わるころにはだいぶ葉も落ちてそうですね。とはいえ、大阪に本社がある京阪園芸のバラのせいか、耐暑性は高い部類のようで休眠したりはしていません。

 

蕾は出てくるたびに摘んでいます。

 

この時期の手入れ

6/12 「ベニカXガード」(住友化学園芸)を10g、鉢の周囲に撒きました。肥料として「森ぶ源 美育さん」(樹木新理論)を水に溶かして混合液を作り撒いています。

 

6/18 殺菌剤+殺虫剤の散布。「STダコニール1000(住友化学園芸)+STサプロール乳剤(住友化学園芸)+コロマイト乳剤(三井住友アグロ)」。

 

6/26  殺菌剤+殺虫剤の散布。「殺菌剤/ジマンダイセンフロアブル(ダウ・アグロサイエンス日本)+プレオフロアブル(住友化学)+展着剤/アビオンE(アビオン)」。

 

7/3 殺菌剤の散布。「ベンレート水和剤(住友化学) 」。

 

7/17 殺菌剤+殺ダニ剤の散布。「殺菌剤/ストロビーフロアブル(日本曹達)+「殺ダニ剤/バロックフロアブル(協友有アグリ株式会社)」。

 

7/3・7/17に活力剤「高濃度フルボ酸活力液 アタックT-1」(花ごころ)を与えました。

7/17にカニガラ石灰を一つかみ撒いています。

 

気温が25度を下回った日があったので、試験的に「ストロビーフロアブル」を使ってみました。バラに薬害が起きる恐れのある殺菌剤ですが、今のところ影響は出ていません。本来は夏には使用しない方がいい殺菌剤ですし、お勧めはできないかな。

 

ハダニが発生しているバラがあったので、葉シャワーで弱らせながらダニに効果のある「バロックフロアブル」をすべてのバラに使用しました。

 

戻り梅雨の模様なので、酸性雨対策で「カニガラ石灰」を撒いています。

 

8月7日の「ソワイユ」/試しに咲かせた夏花

▲少しずつ下葉が落ち始めている 写真提供/アスタルティ

暑のため、「ソワイユ」の葉は少しずつ黄色く変色し落ち始めました。生長は止まっていないので、新しい新芽は出てきていますがあと1か月はこの熱暑が続くと思うと苦しいですね。

 

▲ほぼ白い夏花 写真提供/アスタルティ

 

そんななか、夏花を咲かせてみました。花びらの縁が少しピンク色の白い花が咲きました。セミダブル咲きで、香りは爽やかなダマスク系の強香です。

 

花もちは悪くなさそうですが、咲かせ続けるには暑すぎるので、今後は蕾を摘むことにしました。

 

この時期の手入れ

8/7 液肥と活力剤の散布。「さわやかアミちゃん」(ヤサキ)+「高濃度フルボ酸活力液 アタックT-1」(花ごころ)

 

「さわやかアミちゃん」は野菜用の液肥ですが、在庫処分で安かったので試しに買って使ってみました。お醤油を水で薄めたような感じの色とにおいがします。

 

8月28日の「ソワイユ」/根頭がん腫病が発覚!どうしようかな?

▲樹高80cm。癌腫は取り除いてます 写真提供/アスタルティ

然ですが、「ソワイユ」は根頭癌腫病にかかってしまいました。癌腫をそそくさと除去すると、翌日一部の葉が枯れましたが、それ以後は小康状態を保っています。

 

癌腫の大きさは5cm程度。まずは、原因を探るため周囲をじっくり探ってみることにしました。

 

▲容疑者その1 クマゼミ 容疑者その2 マメコガネ 写真提供/アスタルティ

 

バラの周囲で見つけた容疑者は上の2者。クマゼミは根頭癌腫病と関係なさそうなので「コガネムシ(マメコガネ)の幼虫に根を食べられて、それが原因で株が弱り癌腫を発症した」というのが、一番ありえそうなシナリオですね。

 

株はぐらぐらしていないので、幼虫がいるにしてもまだ小さいでしょう

 

▲家庭園芸用サンケイダイアジノン粒剤3 写真提供/アスタルティ

 

まずは、全てのバラにコガネムシの幼虫に効果のある「ダイアジノン」を撒きました。「ベニカXガード」でも良かったんですが、夏剪定後の9月初旬に「ベニカXガード」を使いたいので、今回は「ダイアジノン」にしました。当分は色んな粒剤を用いて、コガネムシの幼虫を倒していくことにします。

 

今のところ枝枯れはありませんが、根の異常で葉が小さくなっています。まだ夏なので、株が弱っている状態で根をチェックするのは止めました。

 

「ソワイユ」は、もともと他のバラから離れた場所に置いてあったのですが、念のためさらに離れたところ(西日の当たるエリア)に引っ越しました。

 

この時期の手入れ

8/14・8/21 液肥と活力剤の散布。「さわやかアミちゃん」(ヤサキ)+「高濃度フルボ酸活力液 アタックT-1」(花ごころ)。

 

8/27 殺虫剤を使用。「家庭園芸用サンケイダイアジノン粒剤3」(住友化学園芸)。

 

コガネムシの幼虫対策として、全てのバラに「ダイアジノン」を撒きました。今後どうするか未定ですが、まずはコガネムシ幼虫に効く薬剤を撒いていきます。

 

剪定用ハサミなどは、癌腫用の予備(新品)を使用することにします。幸い、「ソワイユ」にハサミはほとんど使用していませんし、鉢増しの時は土入れで土を足した程度なので、他の株に伝染していないと思われます。

 

あいびーあいびー

「ダイアジノン」は、ネキリムシやコガネムシの幼虫退治に効果のある、土に撒くタイプの農薬です。が、少しうるさいことを言うと、「ダイアジノン」は、バラに対しての登録がなされていないので、法律上使うことができません。「オルトランDX」「ベニカXガード」はバラで登録されているので使うことができます。

アスタルティアスタルティ

たしかに「ダイアジノン」はバラへの適応はありませんが、よく効くので大人の事情で使われています。you tubeで見ましたが、京阪園芸の小山内さんも、ダイアジノンの使用を推奨してましたね。有機リン系の薬剤なので、わたしはいざというときにのみ使うことにしています。

9月28日の「ソワイユ」/がん腫の除去から1カ月後

▲涼しくなり立ち直り始めた「ソワイユ」 写真提供/アスタルティ

腫を除去して1か月。その間に夏剪定をしたり、出開きを取ったり、台風でいくらか葉が吹き飛んだりしたのですが、気温が下がりだすと徐々に立ち直り始めました。

 

9月中旬ごろに芽かきをして樹枝を整えています。蕾も上がり始めたので、10月中旬~下旬には咲きそうですね。

 

▲いまのところ枝枯れはナシ 写真提供/アスタルティ

 

夏剪定は、枝先を5cmほど切る程度にしました。剪定バサミは予備用のモノを使っているので、他のバラへの感染はないはずです。

 

「ソワイユ」は今はプラスチック鉢に植えていますが、根の吸水力は低そうなので、素焼き鉢やテラコッタ鉢などの方が向いています。

 

夏は根腐れを起こしやすいと考えられるので、「サスティー」などの植物用水分計で管理したほうが楽でしょうね。

 

この時期の手入れ

9/8 追肥。「RSKバラ園バラの肥料」(松栄産業)+ユーキリン(相原バラ園)+ミラクル(相原バラ園)を混ぜて、二握りほど鉢の周囲に撒きました。

 

9/11 殺菌剤の散布。ベンレート水和剤(住友化学)。

 

9/17、9/25 液肥と活力剤の散布。「さわやかアミちゃん」(ヤサキ)+「高濃度フルボ酸活力液 アタックT-1」(花ごころ)。

 

9/23 「ベニカXガード」粒剤(住友化学園芸)を撒きました。

 

10月1日くらいに、黒星病の予防として薬剤を撒こうと考えているので、「ベニカXガード」粒剤は週中に撒きました。

 

「ベニカXガード」の成分・クロチアニジンは、他の薬剤と混ぜると薬害を起こしやすいので、その対策で10日ほど間隔を開けています。

 

12月11日の「ソワイユ」/遡って秋の花と、今の状態

▲ハダニに悩まされていた11月ごろの秋花 写真提供/アスタルティ

頭癌腫病にかかってしまった「ソワイユ」は、耐病性・耐虫性が大きく下がってしまったようで、秋はハダニに悩まされました。

 

上は11月ごろの秋花。ちょうどハダニと格闘していたころの秋花の写真です。うすーくピンク色が入った白の花が咲きました。本調子ではないので花の大きさは小さめでしたが、香りはかなり良かったです。

 

▲12月11日撮影。ハダニの影響で葉がボロボロ 写真提供/アスタルティ

 

秋にハダニが大発生してしまった「ソワイユ」。ハンドスプレーで対処しても効果が薄かったため、葉裏シャワーでしっかりと洗い流した後、3日に1度同じことを行うことでなんとかハダニを撲滅しました。

 

枝枯れは起きていないものの、ハダニの影響で木が弱っているため、葉の大きさが小さくなっています。

 

▲初冬の蕾。6つあります 写真提供/アスタルティ

 

なるべく葉を落とさないようにしつつ、西日が当たる場所に置き続けたせいか蕾はこの時期でもできています。寒いのですぐには開きませんが、ゆっくりと大きくなってきてますね。

 

癌腫は今のところ落ち着いています。人間と同じで癌腫を切除した後、しばらく経つと回復はしてくるようです。

 

この時期の手入れ

10/9 殺菌剤+殺虫剤の散布。STダコニール1000(住友化学園芸)+STサプロール乳剤(住友化学園芸)+コロマイト乳剤(三井住友アグロ)。

 

10/20 ベニカネクストスプレー(住友化学園芸)を使用。

 

11/5 殺菌剤+殺虫剤の散布。ジマンダイセンフロアブル(ダウ・アグロサイエンス)+コロマイト乳剤(三井住友アグロ)。

 

11/6 追肥。「RSKバラ園バラの肥料」(松栄産業)+ユーキリン(相原バラ園)+ミラクル(相原バラ園)を混ぜて、2握りほど鉢の周囲に撒きました。

 

11/12,18 ハダニ退治のため「ベニカファインスプレー」「ベニカネクストスプレー」(どちらも住友化学園芸)を使用。

 

ハダニが大量発生したため殺虫剤を使用しましたが、あまり効かなかったので葉裏へホースからの葉シャワーを行いました。3回ほど行うと、ハダニはほぼいなくなったようです。

 

1月15日の「ソワイユ」/冬剪定

▲冬剪定前の「ソワイユ」 写真提供/アスタルティ

頭癌腫病になって3カ月。前回のレポートで紹介した6つの冬花の蕾は、強風で折れたりボーリングしたりで、結局どれも上手く咲きませんでした。

 

12月も終わりに差し掛かるころに、残った葉をすべて取っていきました。残っていた蕾も、同時にカットしています。

 

「ソワイユ」の葉を取っていて気が付いたのですが、10月ごろと比べて葉に水分が行きわたり取りにくくなっていました。どうやら回復しつつあるようです。

 

▲1/3ていどまでザックリ冬剪定 写真提供/アスタルティ

 

1月15日に冬剪定をしましたが、切り口を見ると枝そのものは充実していました。ハサミは癌腫用に買ったものを使い、剪定日も他の品種とずらしています。

 

細い枝は残しても凍害や病気の元になるので、すべてザックリと1/3ていどの高さまで切って太い枝のみに。剪定後の樹高は45cmです。

 

新芽も赤い点がポツポツと見え、状態は悪くなさそうです。風通しの良い場所に置いてありましたが、凍害はありませんでした。

 

この時期の手入れ

12月末 冬剪定のため葉をすべて取りました。

 

1月初旬 冬剪定。切り口に「トップジンMペースト」(日本曹達)を塗りました。

 

寒肥や鉢替えはどうするか検討中です。天候が良い日に鉢から抜いて、状態を見てみるつもりですが天候に恵まれません。

 

1月22日・1月29の「ソワイユ」/癌腫の確認・植え替え・寒肥・マルチング

▲根洗いしてみた「ソワイユ」 写真提供/アスタルティ

日は天気が良かったので、「フィネス」、「銘仙」、「ソワイユ」の3つの癌腫株を持ち、てくてくと畑まで移動して根洗いしてみました。

 

癌腫を確認したところ、「フィネス」「銘仙」は取りにくい場所に大きなコブがあったためサヨナラしました。で、「ソワイユ」はというと・・・。

 

▲「ソワイユ」の癌腫 写真提供/アスタルティ

 

目を凝らして癌腫を探した結果、根の先に小さいコブが2つありました。1cmにも満たない大きさなので、根をちぎって処分。土はあとで焼いて、病原菌を消滅させるつもりです。

 

ちなみに根の張りは中の下。コガネムシの幼虫はいませんでした。

 

▲鉢替えし、結局残すことに 写真提供/アスタルティ

 

癌腫自体は小さく、立て直すことは可能に見えたので土をすべて入れかえて鉢替えをしました。人間の癌と同じで、小さいのなら症状が治まる可能性がありますから。

 

なんだかんだで「ソワイユ」の香りは非常に気に入っているので特別待遇です。今年は立て直しに力をいれるつもり。

 

この時期の手入れ

1/22 鉢替え。根洗いをして癌腫の有無を確認した後、以前より小さめの鉢に植え替えました。寒肥として「RSKバラ園バラの肥料」(松栄産業)を少量。土は「バラの培養土」(相原バラ園)を使用。

 

1年育ててみて吸水力が弱いと感じたので、11号プラ鉢→去年の前半に使っていた10号鉢に植え替えました。多分、水はあんまりあげなくてもいいようなので、素焼き系の鉢にしています。

 

1/29 「完熟のたい肥」(相原バラ園)でマルチング。

 

鉢増しを行った後、1週間後に「完熟のたい肥」(牛糞たい肥)で表土をマルチングしました。「完熟のたい肥」は、固くなりがちな土壌の改善と保温効果があります。

 

この後は、様子を見ながら2月末に芽出し肥を与える予定です。

 

「ソワイユ」を育ててみての感想

▲「ソワイユ」の春花 写真提供/アスタルティ

 

一番のアピールポイントは香りです。京阪園芸のローズアロマティークシリーズの中で、芳香はもっとも優れていました。

 

吸水力は弱いので、鉢は小さめのほうをお勧めします。そのまま育てると小枝が多くなるので、こまめな剪定と芽かきで、枝数を制限してあげると大きく育ちます。

 

耐病性は、普通かやや弱めに見えました。虫にも好かれますので、殺菌剤や殺虫剤を定期的に散布してあげましょう。

 

育てた人紹介/アスタルティ

もともとわたしは、花にあまり興味がありませんでした。

 

転機になったのは、コロナが蔓延しはじめた2021年3月ごろ。人ごみを避けて立ち寄った園芸店で、キレイに咲いていたマーガレットを1鉢購入しました。そのマーガレットがあまりにキレイだったので、ほかにも何か──と、4月ごろに園芸店を再訪。そこで出会ったのが売れ残りらしき「リアン・ローズ」というバラでした。ほかのバラ苗は傷んでいるものが多かったのですが、「リアン・ローズ」は病気ひとつなく、元気に枝が伸びていました。

 

そんな健気なバラに元気をもらったわたしは、これも何かの縁と「リアン・ローズ」を購入。「リアン」の意味がフランス語で「絆」ということも知らなかったわたしは、知らず知らずのうちにロザリアンとして歩むことに。

 

「絆」には「しがらみ」や「呪縛」の意味もあります。わたしはバラを育てるというしがらみに囚われつつも、このそだレポで誰かの助けになればいいと考えています。

 

そう。

 

「絆」には「支えあい」や「助け合い」という意味もあるのです。

 

 

▼そだレポ検索は、こちらのページを利用してください

 

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