5月は、待ちに待った春の1番花が咲く季節です。美しく咲く花を楽しんだ後は、次に咲く2番花に向けて、花がら摘み・切り戻し・お礼肥えを行いましょう。また、5月は病気や害虫も増える時期です。黒星病やウドンコ病、害虫対策もしっかり行いながら、春のバラを長く楽しみましょう。
5月は待ちに待った開花の時期。花の後には切り戻しとお礼肥えを
▲年間サイクルの中で、今はこの位置です(5月)
5月は、いよいよ春花が咲きます。春の最初に咲く花を春の「1番花」と呼びます。瑞々しく咲く1番花をまず楽しみましょう。
春の1番花の後、初夏に咲く次の花を「2番花」と呼びます。1番花の後には「2番花」に向けての手入れを開始。それが花がら摘みと切り戻し(花後剪定)、お礼肥えです。
病気や害虫も増える時期なので、病害虫対策もしっかりと!
YOU咲いたー!みてみて、こんなにキレイに咲いてくれたの。すごく嬉しい!
あいびーYOUちゃんがこれまで頑張ったご褒美よ。毎日見ても見飽きない可愛らしさをじゅうぶん堪能してね。この後、初夏にもう一度咲くから、1番花が終わったら2番花に向けての手入れをしましょう。
5月のバラの育て方|まずやること一覧
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5月のやることリスト ・花がら摘み ・切り戻し(花後剪定) ・お礼肥え(花後) ・病害虫チェック ・水切れ防止 |
5月のバラの状態
▲美しく開花した5月のバラ
4月に上がった蕾がいよいよ花開く5月。早咲き品種なら5月初旬から、遅咲きなら5月下旬に。5月はまさにバラの花で溢れた1カ月です。5月のロザリアンの仕事は、まず花を楽しむこと!
蕾から開き始めた姿、朝とくに強くなる香り、開ききって散りゆくまで、育てているからこそ楽しめるバラの美しさに心ゆくまでほれぼれしてください。
春の1番花、つまり5月に咲いた花が終わったら、次に咲く2番花に備えた準備を始めます。2番花もキレイに咲かせましょう。
5月の花後管理|花がら摘みと切り戻し(花後剪定)の方法
花がら摘みのやりかた
▲真ん中の花が終わったら花がら摘みを
多くのバラは、枝先にいくつか固まって蕾がつきます。まず最初に真ん中の蕾(主蕾-しゅらい-)が咲いて、それが終わったら周りの蕾(副蕾-ふくらい-)が咲いてきます。
主蕾が汚くなってきたら、それだけを取り除きましょう。これを「花がら摘み」といいます。
続いて周りの花も咲き終わり、全体に汚くなってきたら「切り戻し」をします。
切り戻し(花後剪定)の基本
▲花枝の付け根から半分の位置の外芽で切る
枝先の花が全体に汚くなったら、切り戻しをします。切り戻しは「花枝の付け根から半分の位置の外芽で切る」のが基本です。この切り戻しを「花後剪定」(かごせんてい)という場合もあります。
1、まず、花枝(花が咲いている枝)の付け根を探します。上のイラストで赤い矢印で示している場所が、花枝の付け根です。
2、付け根から花までの半分くらいの場所にある葉(5枚葉または7枚葉)を探します。内側に向かってついている葉Aではなく、外側に向かってついている葉Bの付け根の上1cmで枝をカットします。しばらくすると、Bの葉の付け根から新芽が出てきます。右側の花枝でいうと、Dの位置でカットします。
浅切り・深切りの違い
Dよりもっと浅いCの位置でカットすると、次の花は早く咲きますが、小さい貧弱な花になってしまいます。
Dよりもっと深いEの位置でカットすると、次の花が咲くまで時間がかかってしまいます。そうすると真夏になるので、これもあまりキレイな花になりません。
ちょうど真ん中のDでカットすれば、約40日後に状態の良い花を咲かせられます。
5月のお礼肥え|2番花をキレイに咲かせる追肥
お礼肥えをするタイミング
▲すべての1番花が終わって切り戻した後
すべての春の1番花が終わって切り戻しをしたら、次に咲く2番花をキレイに咲かせるために追肥をします。この追肥のことを、キレイに咲いてくれたお礼という意味を込めて「お礼肥え」と呼びます。
お礼肥えの分量の目安は、日向栽培なら規定量の8分目、半日陰栽培なら6分目くらい。
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お礼肥えの分量は? ・日向栽培なら、規定量の8分目(グリーンそだちEXで12粒) ・半日陰栽培なら、規定量の6分目(グリーンそだちEXで9粒) |
日向と半日陰で肥料量を変える理由
半日陰栽培では、バラは日向ほど大きく育つことができません。なので、肥料の量もそれに合わせて少なくします。これで肥料焼けで根を傷めるリスクを減らすのです。
2番花まで約40日
1番花の切り戻しをした後、約40日後に次の花(春の2番花)が咲きます。バラは花を咲かせるために、たくさんのエネルギーを使います。このエネルギーを追肥で補い、2番花もキレイに咲いてもらいましょう。
5月の病害虫対策|黒星病・ウドンコ病・害虫予防
4月に引き続き、5月も病気や害虫が活発な時期です。暖かくなってきて、黒星病やウドンコ病、さらにハバチの幼虫やイモムシ類が活動します。予防と対処をきちんとしましょう。
ガッツリタイプの5月管理
▲5月中旬にベニカXガードを散布
しっかり予防する「ガッツリタイプ」の方は、前回は4月中旬にローテーション農薬GFオルトランを散布しているので、1カ月後の5月中旬に基本農薬ベニカXガードを散布します。
散布後は、忘れずカレンダーに記入をしておきましょう。
観察タイプの5月管理
▲5月初旬にベニカXガードを散布
「観察タイプ」の方は、5月初旬に基本農薬ベニカXガードの2回目の散布をします。次の散布は6月中旬です。あらかじめ、散布日をカレンダーに記入しておくと忘れ防止になります。
それぞれのやり方・使う農薬の詳しい解説はこちらで確認してください
バラと小さなガーデンづくり
バラの農薬の使い方|初心者向けに2つの考え方(ガッツリ・観察)を解説
5月に出やすい病気と害虫
▲葉に黒い斑点ができる黒星病
病気耐性の高いバラならあまり出ませんが、病気耐性の低いバラだと黒星病が出てくる時期です。引き続きウドンコ病も出やすいです。
害虫ではハバチの幼虫やイモムシ類が出ます。とくにイモムシはバラの花や蕾が大好きで、1晩で大きな穴を開けてしまうので、しっかり対策しましょう。
5月の管理まとめ|水やり・置き場所・注意点
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5月の管理まとめ ・水やり 乾いたらたっぷり。水切れさせない! ・置き場所 なるべく日当たりの良い場所 ・肥料・活力剤 1番花の切り戻し後にお礼肥え ・病気 黒星病、ウドンコ病 ・害虫 ガッツリ/中旬にベニカXガード散布。観察/初旬にベニカXガード散布 |
5月の水やり頻度
バラは引き続き水を欲しがる時期なので、水切れさせないように土が乾いたらたっぷり水やりしましょう。よく日の当たる環境だと、そろそろ1日1回になります。
5月になると、天気の良い場所では汗ばむ陽気になることもあります。なるべく午前中の涼しい内に水やりを。
日当たりと置き場所
花が美しく咲いている時期は、一時的に玄関脇など目立つ場所に移動しても構いませんが、基本的には日当たりの良い場所で管理します。
肥料│お礼肥え
1番花が終わったら花枝を半分に切り戻してお礼肥えを与えます。
病気と害虫│農薬を使って防除
病気では黒星病やウドンコ病が出る時期です。さまざまな害虫もやってきます。土に撒く農薬を散布して、しっかり防除しましょう。
YOU1カ月ちょっとでまた花が咲くのね。バラって、すごく楽しい花ね!
あいびー年に何度も咲くのが四季咲きバラのいいところ。ね、バラってステキでしょ?
まとめ|5月は“咲かせた喜び”を味わう季節
美しく花咲く5月のバラ。ロザリアンにとって5月は格別な月です。まずはバラの美しさをじっくり味わってください。あなたが咲かせた、あなただけのバラ、愛しさもひとしおです。
ひとしきり咲き終わったら春の2番花に向けて準備をします。花枝を切り戻してお礼肥えをあげましょう。次の2番花もきっとキレイに咲いてくれます!
中級者向けアドバイス|5月に差がつく管理
ここまでは初心者の方向けに分かりやすい説明をしていますが、ここから先は、中級者の方向けのアドバイスになります。ゼヒ、取り入れてみてください。
満開時のお礼肥えで2番花を早める
▲1番花が満開を迎えたらお礼肥えを
ほとんどの1番花が満開を迎えたら、そのタイミングでお礼肥えを施しましょう。咲き残った花も、早い目にカットして切り花として花瓶で楽しんでください。
そうすると2番花の新芽の立ち上がりが早くなり、早いめに2番花を咲かせることができます。
ベランダ栽培はシリンジ開始
ベランダや軒下など雨の当たらない環境では、5月中旬ごろからハダニが出やすくなります。水やりついでに葉裏にシリンジ(水を霧吹き)して、ハダニが出にくい環境にしましょう。
シリンジは、急激な気温上昇で花が萎れるのを防いでくれて、一石二鳥です。
黒バラは半日陰で日焼けを防ぐ
▲黒バラの名花「ブラックバカラ」
強い直射で日焼けしてしまうブラックバカラやパパメイアンなどの黒バラは、咲き始めたら半日陰に移動しましょう。美しい花を美しいままに楽しめます。
次の6月の育て方はこちらです
→準備中
毎月の育て方の全体は、こちらからどうぞ
バラと小さなガーデンづくり
バラの月別の育て方|1月〜12月の管理と作業一覧
初心者のための全体目次はこちらです
バラと小さなガーデンづくり
はじめてのバラ栽培|初心者向けガイド
育て方の全体目次はこちらです
バラと小さなガーデンづくり
バラの育て方/12カ月の育て方・季節ごと・一年を通して


















