重曹オイルスプレー・キッチン版作り方1

バラの重曹スプレーで、ウドンコ病・黒星病の予防やアブラムシ・ハダニの駆除ができることをご存じですか?

当サイトで5年間紹介・実験してきた「重曹オイルスプレー」は、じつは海外で定番の無農薬レシピ「コーネル処方」とかなり近いものだったことが判明。

本記事では、その実験結果と海外情報をもとに、日本の気候に合わせて調整した「新・重曹オイルスプレー」の作り方・使い方を分かりやすく解説します。


CONTENTS

重曹オイルスプレーには、じつはすごい実力があった!今さらながら驚いた事実

バラのウドンコ病治療に効く重曹オイルスプレー

▲バラのウドンコ病治療にバツグンの効き目!

症してしまったウドンコ病を、散布してすぐ「目立たなくする!」として、当サイトで紹介してから5年。多くの方に使っていただき、その実力を実感していただけた重曹オイルスプレーですが、じつは偶然にも、世界的に有名な無農薬資材のレシピとほぼ同じものだったことが分かりました。

 

それは、アメリカのコーネル大学がバラの病気予防のために開発した「コーネル処方」(Cornell Formula)と呼ばれるもので、現在、欧米の家庭園芸で広く使われている定番の無農薬スプレーそのものだったのです。

 

しかもこのスプレー「ウドンコ病を目立たなくする」効果だけではありません。コーネル処方のスプレーには、ウドンコ病や黒星病の予防と治療(とくにウドンコ病で顕著)、アブラムシ・ハダニ・コナジラミといったごく小さな害虫を退治するという素晴らしい効果があるのです。

 

この偶然の一致に気づいたときには、少なからず震えました!

 

本記事では、これまで紹介してきた「重曹オイルスプレー」と海外オーガニックの定番「コーネル処方」を融合させ、日本の気候を考慮したとっておきの「新・重曹オイルスプレー」の作り方・使い方をまとめてお届けします。

重曹オイルスプレーとは?海外で使われる「コーネル処方」とは?

コーネル処方はアメリカ生まれのバラ用オーガニックスプレー

アメリカ・コーネル大学

▲アメリカの名門コーネル大学

海外で広く知られる「コーネル処方(Cornell Formula)」は、アメリカのコーネル大学系の病害管理研究を背景に、バラのウドンコ病・黒星病対策として長く引用されてきた手作りスプレーです。

 

現在のコーネル大学 Integrated Pest Management(*IPM)でも、ウドンコ病管理では重炭酸塩系資材(bicarbonates)やオイル類を含むオーガニック資材が紹介されています。

 

また、アメリカのバラ専門誌 「Journal of the American Rose Society」(JARS)掲載の「The Cornell Powdery Mildew Cure」(コーネル大学のウドンコ病治療法)では、コーネル大学由来のレシピが紹介されています。

JARSに「ウドンコ病治療法」としてコーネル処方が掲載されています

 

*IPMとは?: 日本語では「総合的病害虫・雑草管理」と訳されます。農薬だけに頼らず、天敵や防虫ネットを使い、栽培環境を適切にすることで、環境負荷を減らしながら病気や害虫対策をするという管理方法です。

本家コーネル処方(バラの重曹スプレー)の基本レシピ

コーネル処方(Cornell Formula)

・水: 1L

・重曹: 小さじ1(約5g)

・植物性オイル(または園芸用サンスプレーオイル): 小さじ1〜2(約5〜10ml)

・液体石鹸(または食器用洗剤): 数滴(展着剤として、オイルと水を混ぜるため)

重曹・油・石鹸は何のために入れる?

この重曹とオイルと石鹸の組み合わせは、何がどう作用するかをまず紹介します。その仕組みは意外とシンプルで分かりやすいものです。

 

成分 役割
重曹 病気対策(ウドンコ病・黒星病)
植物油 虫・病原菌への作用、被膜づくり
石鹸 葉へのなじみ改善

 

重曹(炭酸水素ナトリウム)は水に溶けると弱アルカリ性になります。多くの菌は、中性〜弱酸性の環境を好んで繁殖するため、重曹で菌の増殖を抑えることができます。

 

植物油でアブラムシやハダニなど小さな虫を駆除できるのは、油膜が害虫の呼吸器官(気門)を物理的に塞いで窒息させたり、卵の殻の隙間から入り込み孵化を妨げるためです。

 

石鹸や食器用洗剤(界面活性剤)は、水と油をなじませる効果があります。バラの葉はワックスがかかったようになっているものも多いので、葉なじみを良くする効果もあります。

「重曹オイルスプレー」との驚きの共通点

これまで「バラ濃度薄いめ」として紹介してきた重曹オイルスプレーのレシピは次のとおり。

 

・水:1L

・重曹:1.25g

・植物油:15ml

・食器用洗剤:微量

 

「バラ濃度薄いめ」の方が重曹がやや少なくて、植物油がやや多いのですが、ほとんど同じです。まさか40年も前にアメリカで開発されたレシピとそっくりなものだったとは!

注目は、黒星病対策、アブラムシやハダニ駆除にも効果があるという点

これまで当サイトでは「バラのウドンコ病を目立たなくする!」としか紹介してきませんでしたが、同じカビが原因で発症する黒星病の防除にも効果があります。

 

さらに、植物油がアブラムシやハダニ・コナジラミなどの小さな害虫を気門封鎖で物理駆除できることが加わりました。

 

あいびーあいびー

病気にも小さい害虫駆除にもと、ここまでさまざまに効果があれば、そりゃ海外オーガニックガーデナーの「定番」になるわけですね!

日本のガーデナーにもゼヒ使ってほしい!

【2026年版】バラ向け「新・重曹オイルスプレー」基本レシピ

前の重曹オイルスプレーを濃度を変えて実験した結果や、アブラムシの駆除実験、さらにコーネル処方という強力なレシピを元に、バラ専用「新・重曹オイルスプレー」を2種類、開発しました

 

日本の高温多湿な気候に合わせて、かなり安全寄りにカスタマイズしています。詳しい解説や取り扱い説明(使用上の注意点)は後述するとして、まずはそのレシピと作り方をどうぞ。

1、キッチン版(まず試したい人向け)

材料と分量

キッチン版・重曹オイルスプレー10ℓ分の原液レシピ

・米油:100ml

・食品用重曹:10g

・食器用洗剤:2滴

使用時の希釈のしかた

・水:500ml

・原液:小さじ1(5ml)

原液のつくり方

重曹オイルスプレー・キッチン版作り方1

▲キッチン版で用意するもの

1、用意するものは、米油、料理用重曹、食器用洗剤。

 

ほかに計量カップや小さじ、出来上がったものを保存するペットボトルや移し替えるためのジョウゴなどが必要です。

 

重曹オイルスプレー・キッチン版の作り方2

▲米油100ml+重曹10g+食器用洗剤2滴

2、計量カップに100mlの米油を入れ、重曹10g(小さじ2杯)と食器用洗剤2滴をそれぞれ入れます。よく混ぜれば、原液が完成。

 

重曹オイルスプレー・キッチン版の作り方3

▲ペットボトルに入れて保存

3、完成した原液をじょうごで保存用ペットボトルに入れておきます。

 

重曹オイルスプレー・キッチン版の作り方4

▲希釈して散布する

4、実際に使うときには、水500ml+原液5ml(小さじ1杯)に希釈して散布します。

 

まず5oomlのペットボトルに半分くらいの水を入れ、そこに小さじ1杯分の原液を入れてよく振り混ぜてから、残りの水を足します。

 

500mlのラインは上の写真を参考にしてください。

 

ペットボトルにつけるタイプの噴霧器をセットすれば、すぐに散布できます。

 

あいびーあいびー

重曹や油が分離しやすいので、頻繁にシャカシャカ振りながら散布しましょう。

2、園芸強化版(よりバラ向き)

こちらは、よりバラに薬害が出ないようカスタマイズした園芸強化版です。

材料と分量

園芸強化版・重曹オイルスプレー10ℓ分の原液レシピ

・米油100ml

・カリグリーン1包(12g)

・ダイン1mℓ

使用時の希釈のしかた

・水:500ml

・原液:小さじ1(5ml)

原液のつくり方

重曹オイルスプレー・園芸強化版の作り方1

▲園芸強化版で用意するもの

1、用意するものは、米油、カリグリーン、ダイン(展着剤)。

 

キッチン版では重曹を使用していましたが、園芸強化版ではより植物にやさしく作られているカリグリーンと、水と油をなじませるために園芸資材のダインを使います。

 

ほかに計量カップやミニスポイト、混ぜるための割り箸、出来上がったものを保存するペットボトルや移し替えるためのジョウゴなどが必要です。

カリグリーンは無農薬のウドンコ病治療薬です


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ダインは園芸用の展着剤です


展着剤 農薬 ダイン 100ml KINCHO園芸 葉面散布 ダイン 展着剤 除草剤 殺虫剤 殺菌剤 薬剤 効果向上 園芸用品 植物 病害虫 対策

 

重曹オイルスプレー・園芸強化版の作り方2

▲米油100ml+カリグリーン1袋+ダイン1ml

2、計量カップに100mlの米油を入れ、そこにカリグリーン1袋(12g)、ダイン1mlを入れます。割り箸などでよく混ぜれば、原液が完成。

 

カリグリーンは分包になっていて、1包が12gです。元々の希釈方法に10L1包と書かれているので、そのまま1包を入れます。

なにかと便利なミニスポイト


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あいびーあいびー

ダインはごく少量の1mlを計量するので、小さなスポイトが必要です。近所にダイソーのある方はダイソーでも購入できますよ。

重曹オイルスプレー・園芸強化版の作り方3

▲ペットボトルに入れて保存

3、完成した原液をじょうごで保存用ペットボトルに入れておきます。

 

重曹オイルスプレー・園芸強化版の作り方4

▲希釈して散布する

4、実際に使うときには、水500ml+原液5ml(小さじ1杯)に希釈して散布します。

 

まず5oomlのペットボトルに半分くらいの水を入れ、そこに小さじ1杯分の原液を入れてよく振り混ぜてから、残りの水を足します。

 

500mlのラインは上の写真を参考にしてください。

 

ペットボトルにつけるタイプの噴霧器をセットすれば、すぐに散布できます。ダインや油が分離しやすいので、ときどき振りながら散布しましょう。

 

あいびーあいびー

カリグリーンはキレイに溶けましたが、ダインの細かい粒が底に溜まります。キッチン版ほど頻繁に振らなくても大丈夫ですが、ときどき振りながら散布を。

「新・重曹オイルスプレー」のつくり方・細かい注意

キッチン版のつくり方・細かい注意

キッチンにあるものだけで手軽にできる「キッチン版」では、油は「米油」を使ってください

 

油には粘度の高いものからさらっとしているものまでさまざまなタイプがあります。なるべくさらっとしたものの方が使いやすいので、米油がもっとも適しています。さらに米油は酸化しにくく、長期保存に向いています。

 

逆に粘度の高い油、つまり大豆油やオリーブオイルは向きません。

 

重曹には掃除用もありますが、より厳しい基準でつくられた安全性の高い食品用重曹を使ってください。

 

食器用洗剤は何でも構いませんが、ごく少量なので、界面活性剤が多く入ったJOYなどが適します。界面活性剤が少ないヤシノミ洗剤では、少し物足りない可能性があります。

園芸強化版のつくり方・細かい注意

より安全なものを追求すると、ウドンコ病・灰色カビ病・サビ病などの殺菌剤として農薬登録を取っているカリグリーン(炭酸水素カリウム)を重曹(炭酸水素ナトリウム)の代わりに使う方が良いと結論づけ、この「園芸強化版」をつくることにしました。

 

重曹(炭酸水素ナトリウム)もカリグリーン(炭酸水素カリウム)も、どちらも水に溶けると弱アルカリ性になるので、病気の予防・改善効果があります。しかし重曹が炭酸水素ナトリウムなので濃度を濃くしたり繰り返し散布することで薬害が起きる可能性があるのに比べ、カリグリーンは薬害のおそれがあまりないところが優れています。

 

さらに食器用洗剤ではなく、水と油をよくなじませ、葉の表面に広がりやすくするための園芸専用展着剤(ダイン)を使うことで、よりムラなく散布できるようにしました。

なぜこの濃度?「バラ濃度」ができるまで

もとは個人の家庭菜園で使われていた

最初に重曹オイルスプレーを知ったのは、とある家庭菜園をしている方のサイトでした。野菜にはウドンコ病にかかりやすい野菜がいくつもありますが、それらにこのスプレーを撒くとすぐに消えてなくなる!という記述を見つけて、さっそくバラに試してみたことが始まりです。

 

我が家はベランダ栽培のため、多くのバラが真っ白になってしまうほどウドンコ病被害が酷かったのです。

 

効果はありました。たしかにスプレーしてすぐに真っ白だった葉が緑色にもどりました。それはもう魔法のように!

野菜濃度からバラで実証実験を開始

▲ウドンコ病が消えた!?

効果は高いものの、薬害が心配だったので、実証実験を始めました。

 

最初はもともとの野菜濃度で。

 

大人の葉は大丈夫ですが、若葉が落ちたり、蕾が真っ黒になったりしました。さらに、葉に油がつくので変につやつやになるのも心配でした。春のうちなら大丈夫ですが、気温が上がってくれば確実に葉焼けしそうです。

2倍希釈の「バラ濃度濃いめ」

▲2倍希釈で実験

続いて、野菜濃度をさらに2倍に薄めて散布実験を開始。ウドンコ病にはよく効くし、ほぼ薬害らしいものはありませんでしたが、花びらにかかったところはゴワゴワしていて、やはり影響はありそうです。

 

効果重視ならこれがいいと判断し「バラ濃度濃いめ」と命名。

3倍希釈の「バラ濃度薄いめ」

▲3倍希釈液を花びらに

さらに薄めて3倍希釈でも実験しました。スプレーしただけではウドンコ病は消えませんでしたが、指先でなじませることで、かなり消すことができました。花びらにもほぼ影響はなさそうです。

アブラムシ実験で分かった意外な効果

アブラムシ実験1

▲さまざまな無農薬資材でアブラムシ駆除実験を実施

アブラムシの記事を書くために、さまざまな無農薬資材で駆除実験するおり、この「バラ濃度薄いめ」も実験資材のひとつとして吹きかけてみました。

 

これが意外にもよく効きました。吹きかけてすぐ脚をばたつかせ、アブラムシは窒息していきました。

 

この実験から、この濃度でしっかりアブラムシ駆除効果があることが分かりました。

コーネル処方との一致が判明

その後この「バラ濃度薄いめ」が、海外の無農薬ガーデニングで大定番の「コーネル処方」に、偶然にもかなり近いということが判明。驚いたとともに、実際に効果があることが世界的に認められている資材だということで、さらなる自信を得たというのがこれまでの経緯です。

 

そして、これまでの経緯と実験の結果、さらにコーネル処方のデータや海外の薬害報告を踏まえて、今回発表したのが「新・重曹オイルスプレー」なのです。

 

くわしい薬害比較と1週間の観察データはこちらから

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バラの重曹オイルスプレーは何に効く?ウドンコ病・黒星病・アブラムシ・ハダニ対応表

なり万能に使える新・重曹オイルスプレーが何に効くのかを、分かりやすく表にまとめました。ここで再確認してください。

 

病気と害虫 効果 作用
ウドンコ病 ウドンコ病予防・改善
黒星病 予防・初期補助
アブラムシ 気門封鎖で駆除
ハダニ 気門封鎖で駆除・卵にも有効
コナジラミ 有効

ウドンコ病(予防・改善)

重曹オイルスプレーはウドンコ病対策にとても効果があります。予防はもちろん、改善もできます。ウドンコ病の菌は葉の上についているので、それを油でぴったり覆って重曹で殺菌します。

 

我が家での観察では、じつは「バラ濃度薄いめ」ではやや効果が心もとなかったので、より強い改善効果が欲しい時には、重曹濃度をもう少し濃くした方が良さそうです。

黒星病(予防・初期補助)

黒星病の菌は、葉の内側まで入り込んでいるため、ウドンコ病のように劇的な改善効果はありません。しかし葉の表面についている病原菌は殺菌できるので、葉裏からかければ予防効果や抑制効果が期待できます。

 

我が家はベランダ栽培のため、じつは黒星病が発生しません。このため実際にどのていどの効果があるか検証することができませんが、海外では黒星病対策によく使われています。

 

ただし、黒星病は暑い時期に発生する病気なので、オイル成分がどのていど薬害を起こすか日本での実証実験はなく、まだ未知数です。

アブラムシ(物理駆除)

先日行ったアブラムシの駆除実験では、意外なほど効果がありました。重曹オイルスプレーが小さな害虫駆除に効果があるという証拠となるデータが取れました。

ハダニ・コナジラミ(小さな害虫対策)

アブラムシで高い駆除効果があったので、ハダニやコナジラミでも同じように効果があると考えられます。しかもハダニはやっかいな卵にも駆除効果があるとのこと。

 

薬剤を使うと抵抗をもたれるため、通常ハダニには同じ薬剤を年1回しか使えませんが、重曹オイルスプレーは物理駆除なので抵抗がつきにくく、なんども繰り返し使うことができます。

 

ただし、ハダニは夏場に発生する害虫です。こちらもオイルがどのていど悪影響を与えるか、まだ実証実験ができていません。

 

あいびーあいびー

ハダニ駆除に使う場合は朝や夕方の気温の低いときに使い、30分後に水でしっかり洗い流せば大丈夫だろうと予想しています。今年の夏に実験予定です。

バラで安全に使うコツ(超重要)

・重曹オイルスプレーは、病気にも害虫駆除にも効く手作り資材です。

 

人体への安全性が高く、小さい子どもやペットのいる家庭でも使いやすい資材です。隣家と近いベランダ栽培でもいいですね。

 

まるでいいことづくめで万能のように思えますが、使うにはコツがあります。これを知らずに無暗に使っては、バラに薬害が出てしまうおそれがあるので、コツをしっかりつかんでください。

 

要するにこの章は「新・重曹オイルスプレー」の取扱説明書となります。

1、まずは基本濃度から試す

バラにはさまざまな品種があります。しっかり硬い葉をもつものから、薄く柔らかい葉のものまでさまざまです。

 

最初に使うさいには、「新・重曹オイルスプレー」の基本濃度から試してください。

2、高温期の使用は慎重に

夏場の気温が高いとき

オイルを含んだレシピなので、高温期に使うと葉焼けを引き起こすおそれがあります。

 

欧米では29度を超える夏には使わないようにと注意されています。しかし日本では欧米よりも湿度が高いので、さらに低い温度でも薬害が出ないか注意して使ってください。

葉焼けに注意

ニームオイルで茶色くなったバラの葉

▲ニームオイルを夏に使ったさいの葉焼け

オイル成分が葉に残り、それが熱せられることで葉焼けを起こすリスクがあります。

 

上の写真はニームオイルでの葉焼けですが、重曹オイルスプレーでも同じように葉焼けリスクがあります。

散布時間と洗い流し

暑い時期は、夕方や夜の涼しくなってから散布するのが理想的です。

 

ハダニ駆除目的で使うなら、葉裏からしっかりかけて、30分後に洗い流せば葉焼けリスクが減らせると思われます。

 

まだ実験データはないので、使う際には慎重にお願いします。

毎日撒かない(海外推奨散布間隔)

予防目的で重曹オイルスプレーを使う際は、毎日使うのは良くありません。重曹(炭酸水素ナトリウム)はナトリウムを含むため、濃度が高すぎたり、頻繁に散布すると植物ストレスや葉傷みの原因になる可能性があります。

 

海外での散布例をここに紹介しておきます。

基本の散布間隔

7~14日に1回散布。

発病初期・病気圧が高い時

5〜7日おきくらい。

雨のあと

再散布(保護膜が流れるため)

予防メイン/病気治療・害虫駆除メインの濃度調整

予防メインの使い方

今回紹介した「新・重曹オイルスプレー」の基本レシピは、かなり安全よりの設計です。そのため、予防メインとして7~14日間隔で散布してください。

病気治療&害虫駆除メインの使い方

病気がひどくなってきた、害虫被害がひどくなってきたという場合は、散布液を基本より倍の濃さに調整してください。

 

調整方法をわかりやすく表にまとめました。参考にしてください。

 

新・重曹オイルスプレーの濃度調整

・予防メイン:水500ml+原液5ml(小さじ1杯)=基本レシピ

・病気治療&害虫駆除メイン:水500ml+原液10ml(小さじ2杯)=基本レシピの倍の濃さ

 

「水500ml+原液10ml」(基本レシピの倍の濃さ)は、以前紹介していた「バラ濃度濃いめ」に近いレシピです。「バラ濃度濃いめ」では、花びらに軽微な薬害が出たけれど、それ以外は、ほぼ薬害はありませんでした。

 

気になる方は、実験記事で「バラ濃度濃いめ」の項目を確認してください。

重曹オイルスプレーの実験記事

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よくある疑問Q&A

Q1. 掃除用重曹でも作れますか?

A:食品用をオススメ

 

基本的には掃除用の重曹でも作れます。

 

ただし、この記事ではより品質基準が厳しい食品用重曹を推奨しています。

 

さらに安全性を重視するなら、重曹(炭酸水素ナトリウム)ではなく、農薬登録のあるカリグリーン(炭酸水素カリウム)を使う「園芸強化版」がおすすめです。

Q2. 米油じゃないとダメ?サラダ油・キャノーラ油でもいい?

A:米油推奨ですが、必須ではありません

 

実際、当サイト初期の実験ではキャノーラ油を使用していました。

 

ただし油には向き不向きがあります。おすすめ順でいうと、

 

  米油(さらっとしていて酸化しにくい)

  キャノーラ油

△ サラダ油

▲ オリーブオイル・大豆油(やや重く粘度高め)

 

という印象です。

Q3. 原液は保存できますか?

A:できます

 

ただし、油製剤なので冷暗所保管が基本です。

 

使用前には、変色・異臭・異常な分離がないか確認してください。

 

保存期間は保管状態によって変わるため、本記事では明確な期限は設定していません。

Q4. 花や蕾にかかっても大丈夫?

A:できれば避けてください

 

過去の実験では、軽微な薬害が確認されています。

 

とくに病気治療&害虫駆除用の濃いめ調整では、花・蕾・新芽は避けて、葉裏中心に散布するのがおすすめです。

Q5. ベランダ栽培でも使えますか?

A:向いています

 

新・重曹オイルスプレーは強い農薬臭がなく、人体安全性も比較的高いため、

 

・ベランダ栽培

・小さな子ども

・ペットのいる家庭

・隣家が近い住宅環境

 

でも導入しやすい資材です。

 

ただし、油を含むので床が滑りやすくならないよう注意してください。

Q6. ハダニにも本当に効きますか?

A:理論上は有効です

 

植物油は、アブラムシ・ハダニ・コナジラミなどの小型害虫を、気門封鎖による物理作用で駆除できます。卵の駆除にも効果があります。

 

実際にアブラムシでの実験では高い駆除効果を確認しました。ただし、ハダニの高温期使用については日本環境での検証がまだ不足しています。

 

今年の夏に実験予定です。

まとめ|海外定番レシピを日本のバラ向けに調整した「新・重曹オイルスプレー」

これまでウドンコ病治療になると紹介していた重曹オイルスプレーが、じつは海外でとてもメジャーな「コーネル処方」とほぼ同じものだったという発見がありました。じつはこの資材、幅広い病気対策(とくにウドンコ病治療)やアブラムシ・ハダニ・コナジラミなど小さな吸汁害虫の駆除まで使える、かなり万能なスプレーだったのです。

 

これを受け、さらに進化させた「新・重曹オイルスプレー」のレシピと作り方・使い方をまとめて紹介しました。

 

キッチンにあるものだけでできる「キッチン版」と、園芸資材を取り入れてつくった「園芸強化版」。ちょっと試してみたい方はキッチン版から、本格導入を考えるならゼヒ園芸強化版を活用してください。

 

以前の実証実験があるので、このレシピでほぼ薬害が出ないのは確認済みです。ただし、オイルを使った資材なので、高温期での使用には注意してください。海外では29度以上では使わないよう言われていますが、湿度の高い日本ではどうなのかやや未知数です。

 

どうぞ慎重に使ってくださいね!

 

旧・重曹オイルスプレーのくわしい薬害比較と1週間の観察データはこちらから

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参考文献・参考情報

 

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