モリムラマンネングサ

バラを育てていると、鉢土にコガネムシの幼虫を産みつけられるのは悩みの種です。 そんなコガネムシ対策として、我が家では長年、モリムラマンネングサをバラ鉢のマルチング材として使ってきました。

ところが、この植物はコガネムシ対策だけでなく、夏の暑さや乾燥を防ぐ「生きたマルチング材」としても優秀です。 さらに庭のグラウンドカバーや雑草対策にも使える、とても機能性の高いガーデン素材モリムラマンネングサを紹介します。


モリムラマンネングサはこんな人におすすめ

リムラマンネングサという植物をご存じですか?

 

モリムラマンネングサは、暑さにも寒さにも強く、乾燥にも強く、さらにほぼ病気や害虫被害もないとても強い多肉植物です。

 

この優れた特徴から、さまざまな用途に使いやすい植物です。

 

モリムラマンネングサはこんな方におすすめです

・バラ鉢の土を夏の暑さや乾燥から防ぎたい

・コガネムシの産卵を減らしたい

・暑い西側ガーデンのグラウンドカバーを探している

・雑草が生えるのを防止したい

・和風庭園にも合う強いグラウンドカバーを探している

・手間のかからない植物を植えたい

・リビングマルチ(生きたマルチング)を使ってみたい

 

とにかく丈夫で手間いらずなので、ガーデニングに使えるシーンはさまざまです。

 

今回は、我が家でバラ鉢のマルチング材として長らく愛用してきたモリムラマンネングサの魅力と、使い方アイデアを紹介します。

モリムラマンネングサってどんな植物?

モリムラマンネングサ

▲細かい葉で地面を覆って密に生えるモリムラマンネングサ

リムラマンネングサは、ベンケイソウ科マンネングサ属(セダム属)の多肉植物です。学名は’ Sedum japonicum f. morimurae’

 

極端な乾燥地帯や岩場でも生き残れるほど乾燥に強い常緑植物です。

 

しかも日本原産の多肉植物のひとつなので日本の環境に合っていて、病気や害虫もほとんどつかず、ほぼ土のないような場所でも放置でどんどん増えるほどローメンテナンスなすごい特徴をもちます。

 

これらの優れた特徴から、都市の屋上緑化、壁面緑化にも使われています。

 

モリムラマンネングサの優れた特徴

・圧倒的な耐暑性と耐寒性/40度以上~マイナス10度ていどまでカバーする

・抜群の乾燥耐性/肉厚の葉に水を溜められるので、雨水のみで育つ

・根が浅い/ほとんど土のない場所でも生きられ、ほかの植物の生育を邪魔しない

・ほふく性で高い繁殖力/枝の切れ端からでもどんどん増え、ほふく性で地面を覆うスピードも速い

・草丈が短くローメンテナンス/草丈5~10cmていどなので、芝生のように定期的な切り戻しがいらない

・病気や害虫がつきにくい

 

上の写真のように、細かい葉でびっしり密にマウンド状に生え、見た目もみずみずしくキレイです。

 

5月には黄色い小花を咲かせます。さらに秋~冬に寒さに当たると、赤く紅葉します。ただし、横浜の我が家では冬も変わらずグリーンのままです。

 

このように機能性だけでなく、美しさも併せ持ちます。

モリムラマンネングサは「生きたマルチング材」

米には「リビングマルチ(生きたマルチング)」という考え方があります。

 

ウッドチップやワラなどで土の表面を覆う通常のマルチングに対して、生きた植物を使って土の表面を覆い、マルチングと同じような役割を持たせるのがリビングマルチです。

 

日本の園芸でよく使われる「グラウンドカバー」にも似ていますが、グラウンドカバーが主に「地面を植物で覆うこと」を指すのに対して、リビングマルチは土を覆うことで、乾燥や雑草などを抑えるという機能面に注目した考え方といえます。

 

モリムラマンネングサは、地面をびっしり覆う性質を持っているので、グラウンドカバーとしても、リビングマルチとしても利用できます。

夏の暑さ・乾燥対策になる

かもモリムラマンネングサは、ただ地面を覆うだけの植物ではありません。

 

とにかく暑さに強く、肉厚な葉には水分を蓄えることができます。さらに、細かな葉と茎が密に広がって土の表面を覆うため、夏の直射日光が土に直接当たるのを防いで地温の上昇をゆるやかに抑え、土の乾燥も抑えてくれます。

 

モリムラマンネングサは根が浅いため、バラの鉢土に植えても、バラの根と激しく水分を奪い合うことはありません。

 

夏の暑さや乾燥対策としてモリムラマンネングサを使う方法は、京阪園芸の小山内健さんもおすすめしています。

 

このように考えると、モリムラマンネングサは単なる「地面を覆う植物」ではありません。

 

地表を覆いながら、暑さや乾燥を抑え、雑草を生えにくくし、さらにコガネムシの産卵防止も期待できる。

 

私はモリムラマンネングサを、「高機能なグラウンドカバー」そして「生きたマルチング材」だと考えています

バラの鉢土に使うとコガネムシ対策にも

我が家ではコガネムシの幼虫被害がなくなった

セダム(モリムラマンネングサ)

▲バラの株元をモリムラマンネングサでマルチング

まだバラ栽培をはじめて間もないころ、わたしはピエールドゥロンサールとアイスバーグの2鉢をコガネムシの幼虫被害で枯らしてしまったことがあります。

 

当時はまだキチンとした農薬の定期散布ができていなかったらしく、農薬の種類も把握できていなかったのだと思います。しかも現在のようにネットに良い情報も少なくて、どうやってコガネムシの幼虫を防いでいいのか手探り状態でした。

 

そんな折、とある鉢にモリムラマンネングサをびっしり植えていて、もう片方にはなにも植えていなかったのですが、モリムラマンネングサを植えていた鉢は幼虫ゼロだったのに対し、なにも植えていない鉢からはゴロゴロ幼虫が出てきたということがありました。

 

当時は、これはいいものを見つけた!と、大喜びしたものです。

グラウンドカバーなら何でもいいわけではない

グラウンドカバーといえば、芝生やクリーピングタイム、リシマキアなどが定番です。しかし、これらはコガネムシの産卵防止には不十分です。

 

モリムラマンネングサがコガネムシの嫌がる植物なわけではなく、おそらく厚みと密度のおかげだろうと思っていますが、我が家ではとにかく効果的でした。

 

モリムラマンネングサの有用性に気づいてから10年ほどたちますが、今でもやっぱりすごい植物だと思っています。

庭のグラウンドカバーとしても使える

小山内健さんとマンネングサ

▲京阪園芸では庭のグラウンドカバーにも使っている 出展/YouYube京阪園芸チャンネル

たしはこれまで、モリムラマンネングサを鉢のマルチング材として使ってきましたが、上の動画画像のように、京阪園芸では庭のグラウンドカバーとしてバラの株元に植えています。

 

この方法を、こんど信州の庭に取り入れてみようと思っています。

 

庭に腐葉土でマルチング

▲西向きの日当たりのきつい庭

これは信州の家の西向きのバラ花壇です。

 

少し日当たりが良すぎる場所なので、ここにモリムラマンネングサのリビングマルチでカバーしようと考えています。

 

夏の乾燥防止と同時に、雑草防止にもなってくれると思います。一番奥の塀際はとくに草取りしにくい場所なので、モリムラマンネングサで防草できると、管理が楽になります。

 

もちろん、コガネムシの産卵防止にも期待しています。

和風の庭にもよく似合う

斑入りと黒葉のマンネングサ

▲斑入りと黒葉のマンネングサ

マンネングサにはさまざまな種類があります。少し大柄な斑入りタイプや黒葉、さらにライムグリーンのタイプなど。

 

モリムラマンネングサなら、どこか苔のような趣があるし、斑入りタイプなら小さな笹のようにも見えます。シックな黒葉も和風庭園に似合いそうです。

 

信州の庭には大岩を組んだ和風庭園もあるので、これらも使ってみたいですね。

モリムラマンネングサの植え方・使い方

植え方は、ちぎって撒けばOK

マンネングサのマルチング

▲冬の植え替えの後、枝をちぎって撒いておけばOK

モリムラマンネングサの植え方はとても簡単です。枝をちぎって土に撒いておけばいいのです。

 

冬の植え替えの後に、枝をちぎって撒くなら、鉢の大きさにもよりますが、上の写真ていどぱらぱらっと撒いておくだけで、夏にはしっかり鉢土を覆います。

 

春になってから植えるなら、もう少し多く撒いてください。

 

あとは、バラの通常管理で大丈夫です。

モリムラマンネングサの使い方まとめ

セダム(マンネングサ)

▲マウンド状にこんもり茂るモリムラマンネングサ

モリムラマンネングサはとても丈夫な植物なので、さまざまな使い方が考えられます。

 

今考えられる6つの使い方を表にまとめました。

 

モリムラマンネングサの使い方

1、鉢植えのバラの株元に植えて、リビングマルチとして活用する。

  直射日光の熱さを遮り土が高温になるのを防ぎます。さらに、土の乾燥を防ぎ、泥の跳ね返りを防ぐことで病気にかかりにくくします。コガネムシの産卵予防も期待できます。

2、庭バラの株元を覆うことで、土の乾燥を防ぎ、泥はねからの病気を防ぎます。コガネムシの産卵予防も期待できます。

3、グラウンドカバーとして、庭の景観を美しく保ちます。和風庭園にも映えます。

4、庭の手の届かない奥や壁際などに敷き詰めることで、雑草が生えにくくなります。

5、乾燥に強いので、ロックガーデンにも使えます。

6、グリーンの壁掛け、多肉の寄せ植え、リースづくりなどに

 

これ以外にも、ほとんど土がなくても旺盛に増える丈夫さを生かし、通常の植物ではできないような使い方もさまざまに考えられます。

 

自由な発想で楽しめる、とても面白い植物だと思います。

モリムラマンネングサのデメリット

1、増えすぎる

モリムラマンネングサ

▲モリムラマンネングサは悪環境に耐えよく増える

とにかく丈夫でよく増えるのが、モリムラマンネングサ最大のメリットであり、デメリットでもあります。

 

枝の切れ端が落ちたところからどんどん増えるので、あまりに増えすぎて、いずれ持て余してしまうかもしれません。

 

わたしは一度、ゴミ袋にたっぷり詰めて廃棄したことすらあります。

 

広がってほしい場所には最高。広がってほしくない場所には要注意です。

2、日常管理が少し面倒になる

鉢バラにリビングマルチとして使った場合、完全に土を覆ってしまうと、水やりタイミングが分かりにくくなります。

 

鉢を持ち上げて乾き具合を判断したり、モリムラマンネングサをめくって土の湿り具合を確認して水やりタイミングをはかってください。

 

土に薬剤散布したり施肥をするときも、いちいちモリムラマンネングサをめくりあげる必要があり、少々めんどうです。

3、蒸れや多湿に弱い

悪環境に強いモリムラマンネングサですが、多湿には少し弱いところがあります。梅雨の多湿や夏の高温多湿が続くと、一部が溶けたようになることがあります。

 

こんなときは、溶けたところを取り除き、新しい枝を挿しておけば、簡単に修復できます。

4、踏みつけに弱い

グラウンドカバーとして使われる植物には、たとえば芝生やサギゴケ、クリーピングタイムなど、人が踏んでも大丈夫なものが多いのですが、モリムラマンネングサは踏みつけには弱いです。

 

手入れに立ち入りたい場所には、レンガなどで飛び石の足場をつくった方が植物の管理がしやすくなります。

まとめ│モリムラマンネングサは「生きたマルチング材」

暑さにも寒さにも強く、屋外なら水やりも要らず、ほんの少しの土でどんどん増えるモリムラマンネングサ。

 

ほとんど病気にも害虫にもかからない圧倒的な強さを生かして、都市の屋上緑化や壁面緑化に使われるほど、すごい性能をもった植物です。

 

わたしが最初にこの植物に注目したのは、密に茂ってコガネムシの産卵防止になることからでした。

 

でも、その特徴を知れば知るほど、もっと多くの可能性を秘めた高機能植物だと分かってきました。

 

バラの株元に植えれば、夏の暑さから根を守り、乾燥しにくくしてくれる、生きたマルチング材として働きます。

 

その繁殖力を生かして、庭のグラウンドカバーとしても使えます。

 

美しい緑色のほか、ライムグリーン、斑入り葉、黒葉などのマンネングサを上手に使って、ガーデニングのさまざまなシーンで活用してください。

 

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