はじめてバラを育てるとき、多くの人が迷うのが農薬との付き合い方です。害虫は防ぎたいけれど、できれば農薬は減らしたい――そんな気持ちは自然なもの。
この記事では、バラの病害虫対策を「ガッツリタイプ」と「観察タイプ」の2つの考え方で整理し、自分に合った方法の選び方を分かりやすく解説します。まずは、どちらが向いているかを一緒に見ていきましょう。
バラの農薬の使い方|初心者が最初に迷うポイント
※この記事では、鉢栽培をする方向けに書いています。地植えの場合は条件が違うので、別の考え方になります。
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どちらを選べばいい? ・虫をほぼ見たくない→ガッツリタイプへ ・農薬の本数を減らしたい→観察タイプへ |
はじめてバラを育てる方にとって、最難関ともいえるのが農薬との付き合い方です。
害虫はイヤだけれど、できれば農薬も使いたくない
これが多くの方の本音でしょう。
でもバラを育てるなら、農薬との付き合いは欠かせません。上級者になれば、さまざまな知識やテクニックを駆使して無農薬栽培ができるかも知れません。
でも初心者さんなら、まして初めてバラを育てる方には、農薬を適切に使ってバラを病気や害虫から守っていただきたい。そうすれば、きっと素晴らしい花が咲きます。その感動を、ゼヒ味わってもらいたいのです。
このサイトでは、初心者さんの農薬の使い方を二つのタイプに分けて提案しています。しっかり防ぎたい「ガッツリタイプ」と、必要最小限の農薬で管理する「観察タイプ」です。
自分ならどちらのタイプが向いているか、考えながら読み進めてください。それぞれに、必要になる農薬の本数や使い方が変わってきます。詳しく見ていきましょう。
※農薬は正しく使えば安全に使えます。基本的な注意点は記事後半で解説しています。
初心者におすすめはどっち?まずはガッツリから始める理由
ガッツリタイプと観察タイプを、分かりやすく表にまとめて比較しました。
| ガッツリタイプ | 観察タイプ | |
| 使用する農薬の本数 | 3種類 | 2種類 |
| 害虫との遭遇 | ほぼ見ない | 少し見る |
| 手間 | 定期的 | 発生時に対処 |
はじめてバラを育てる方には、まずは「ガッツリタイプ」から始めるのがおすすめです。 害虫による失敗を減らし、きれいに咲く成功体験を得やすくなります。
慣れてきたら、バラの様子を見ながら農薬を減らして「観察タイプ」に移行していくのもよいでしょう。
観察する時間が取れる、少しくらいの害虫は平気という方は、もちろん最初から観察タイプで育てるのもアリです。
基本は「ベニカXガード」|農薬の使い方の考え方
▲ベニカXガードは便利だけれど年間使用回数は4回まで
このサイトでは、初心者さんの病気と害虫対策の基本は、ベニカXガードを使うことにしています。
ベニカXガードはとても優秀な農薬ですが、年間4回までしか使えません。少ない使用回数を効果的にきかせるため、使用時期の目安をまとめました。まずこれを確認してください。
ベニカXガードを使う時期|年間の目安
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ベニカXガードを使用する時期の目安 1、3月中旬/春のスタートウドンコ病が発生する3月中旬に1回目の散布をします。ちょうどアブラムシの発生時期にあたる3月中旬~4月を、「ベニカXガード」でしっかり予防できます。 2、5月初旬/春花を病害虫ストレスなく楽しむために春の開花前後の病害虫被害をなくすために、5月に入ったら2回目の散布を。 3、6月中旬/梅雨の病害虫対策梅雨時期は、黒星病やさまざまな害虫が増える時期です。しっかり対策しましょう。 4、8月中旬または9月初旬/コガネムシの幼虫駆除コガネムシの幼虫は、バラの根を食い荒らす怖い害虫です。しっかり駆除しましょう。 |
ベニカXガードの効果期間は約1カ月ですが、上の表の散布間隔は1カ月以上開いています。つまり、これだけで病害虫を防ぎきれない可能性があります。
では、どうするか?考え方は2つあります。
1、ガッツリタイプ(しっかり予防)
1カ月ごとに土に撒くタイプの農薬をローテーション散布する方法で、虫をほぼ見たくない人向けです。
2、観察タイプ(様子を見て対応)
基本農薬ベニカXガードを使いながらバラの様子を観察し、害虫が発生したらすぐスプレー農薬で対処する方法です。観察が得意で、農薬の本数を減らしたい人向けです。
つまり、「ベニカXガードを軸に、どう補うか」で考えると分かりやすいです。
初心者さんの基本農薬「ベニカXガード」粒剤
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基本農薬ベニカXガード粒剤について詳しくは、こちらをご覧ください
バラと小さなガーデンづくり
ベニカXガードの使い方と効果|デメリット・使用回数・ローテーションまで解説
ガッツリタイプ(しっかり予防)のやり方
ガッツリタイプの方の農薬セット
▲なるべく虫を見たくない方はガッツリタイプで
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ガッツリタイプの方の農薬セットは、この3種類 1、基本となる「ベニカXガード粒剤」 2、ローテーション散布する「GFオルトラン粒剤」 3、緊急散布する「ベニカXネクストスプレー」 |
ガッツリタイプは、3種類の農薬を使って、害虫の完全防御を目指します。
基本農薬の「ベニカXガード」とローテーション農薬の「GFオルトラン粒剤」を1カ月ごと交互に散布することで、ほぼ害虫の顔を見なくて済みます。
さらに、どうしても発生してしまった害虫に、スポット的に緊急使用する「ベニカXネクストスプレー」があれば、かなり手厚くバラを保護できます。
カレンダーに散布日を記入してローテーション管理
▲カレンダーに散布日を記入して管理
ガッツリタイプの方は、ベニカXガードとGFオルトランを1カ月ごとにローテーション散布します。
そのため、前回いつ散布したか分かるように、カレンダーに記入しておくと管理が楽です。
ローテーション散布する「GFオルトラン粒剤」
「オルトラン」と名前がついた農薬が何種類もあるので、間違えないように注意してください。
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緊急散布する「ベニカXネクストスプレー」
広範囲の害虫駆除に効果を発揮するハンドスプレー農薬です
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観察タイプ(様子を見て対応)のやり方
観察タイプの方の農薬セット
▲あまり農薬を増やしたくない方は観察タイプで
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観察タイプの方の農薬セットは、この2種類 1、基本となる「ベニカXガード粒剤」 2、緊急散布する「ベニカXネクストスプレー」 |
観察タイプは、基本農薬の「ベニカXガード」の効果が切れてきたら、また散布するという方法です。「ベニカXガード」は、環境によっては2カ月近くもつこともあるので、使用時期の目安(下記)に沿って散布します。
効果が切れてきて害虫が発生したら、「ベニカXネクストスプレー」をスポット散布して駆除します。
この使い方なら、少し虫の顔を見ることになりますが、農薬の本数は2本ですみます。ていねいな観察ができる方向けです。
観察タイプの方の基本農薬ベニカXガードの散布時期を、簡単にまとめました。
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観察タイプの方のベニカXガード散布時期の目安 1、3月中旬/ウドンコ病とアブラムシ対策 2、5月初旬/春花を美しく保つため 3、6月中旬/梅雨時期の病気と害虫対策 4、8月中旬または9月初旬/コガネムシの幼虫対策 |
カレンダーにあらかじめ記入して管理
観察タイプの方は、ベニカXガードの散布時期をあらかじめカレンダーに記入しておくと、抜け予防になり便利です。
緊急散布する「ベニカXネクストスプレー」
広範囲の害虫駆除に効果を発揮するハンドスプレー農薬です。緊急駆除に効果的。
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それぞれの農薬の使い方の基本
ベニカXガード粒剤の使い方
▲バラの株元にばら撒いて散布
ベニカXガード粒剤は、バラの株元の土にばら撒いて水やりしておけば、根から薬剤が吸収され株全体に行きわたります。
軽い病気予防効果と害虫駆除効果があります。
大きく育ってしまった害虫には効果が薄いので、まだ害虫が出る前に予防的に使うのがコツです。
効果の持続期間は約1カ月。基本の分量は、バラ1株あたり10g。
GFオルトラン粒剤の使い方
▲8号鉢1鉢あたり、2回振ればOK
GFオルトラン粒剤も、株元にばら撒いて水やりすれば、バラが根から吸収して株全体に行きわたる農薬です。
ベニカXガードとの違いは、こちらは害虫駆除効果のみで、病気予防効果がない点です。
大きく育ってしまった害虫には効果が薄いので、まだ害虫が出る前に予防的に使うのがコツです。
効果の持続期間は約1カ月ですが、体感としてベニカXガードより少し短い気がします。
基本の分量は、8号鉢に0.5gていど。容器を上下に4~5回振って約1g散布できるので、2回振れば約0.5gになります。1カ所に固めて撒かず、2カ所に分散して撒きましょう。
※鉢の大きさや土の量によって多少前後しても問題ありませんが、多すぎると薬害の原因になることがあるので、少なめを意識しましょう。
ベニカXネクストスプレーの使い方
▲害虫に直接かけて駆除します
ベニカXネクストスプレーは、広範囲の害虫駆除に効果的なスプレー農薬です。
農薬が効きにくいハダニや*クシヒゲハバチにも効果があり、いざというとき頼りになるスプレー農薬です。
じつは基本農薬ベニカXガード粒剤と同じ系統の薬剤を含んだスプレー農薬なので、合算で年間4回までしか使えません。だから、「ベニカXネクストスプレー」は、スポット使用に留めてください。
使う前に、よく振ってからスプレーしましょう。
*クシヒゲハバチは、ほとんど農薬の効かない困った害虫で、我が家で効果があったのはベニカXネクストスプレーだけでした。ただし、公式では効果のある害虫リストにのっていないので、安定した効果ではないのかも知れません。
農薬を使うときの注意点(初心者向け)
初心者でも使いやすい土に撒くタイプの農薬も、ハンドスプレータイプの農薬も、どちらも「農薬」です。基本的には、長袖・長ズボン・ビニール手袋・マスク・ゴーグル・フードを使用しましょうと注意書きがされているものです。
土に撒くタイプの農薬なら、最低でもスプーンを使ったり、容器ごと振って散布し、散布後に石鹸で手を洗いましょう。
ハンドスプレータイプの農薬は、使い捨て手袋でもいいのでビニール手袋とマスクを使い、風の強い日を避けて、自分にかからないよう注意してください。
さらに保管場所にも気を配ってください。
まとめ|自分に合った農薬の使い方を選ぼう
初心者さんでも手軽に使える農薬を使い、病気や害虫からバラを守る方法を2つのタイプに分けて紹介しました。基本農薬ベニカXガード粒剤を使い、他に何を追加するかでタイプを分けています。
1、ガッツリタイプ(しっかり予防)
1カ月ごとに土に撒くタイプの農薬をローテーション散布する方法で、虫をほぼ見たくない人向けです。
2、観察タイプ(様子を見て対応)
基本薬剤ベニカXガードを使いながらバラの様子を観察し、害虫が発生したらすぐスプレー農薬で対処する方法で、農薬の本数を減らしたい人向けです。
どちらの方針でいくか、決まりましたか?
毎月の育て方の全体は、こちらからどうぞ
バラと小さなガーデンづくり
バラの月別の育て方|1月〜12月の管理と作業一覧
初心者のための全体目次はこちらです
バラと小さなガーデンづくり
はじめてのバラ栽培|初心者向けガイド
病気と害虫対策の総目次はこちらです
バラと小さなガーデンづくり
病気と害虫対策




















