狭いベランダで、つるバラの「ピエール・ドゥ・ロンサール」を育てているYOUちゃん。春バラが一斉に咲いて、すっかり機嫌が良かったはずなのに、このごろ少し気落ちした表情です。
今日は、久しぶりにあいびー先輩の家にやってきています。いったいYOUちゃんは、どうしたんでしょうね?
今回は番外編のため、お手入れのアドバイスはありません。
CONENTS
一季咲きのバラを春に買ってはいけない理由

YOUちゃんいらっしゃい。
ちょっと久しぶりね。
その後、ピエールさんの調子はどう?

なんとかやってます。
虫にも慣れました。
シュートも元気に育ってます。
けど・・・。

「けど」?
やだ、どうしたのYOUちゃん。
ため息なんてついちゃって!

なんていうか。
この先、また花が咲くのは来年の春なのよね。
それまで、ずーっと虫捕りと水やりの毎日なのかなぁって
そう思うと、ちょっと・・・。

あぁ、そういうことね。
そうねぇ。
一季咲きのバラは春はきれいだけど
その後がどうしても寂しくなってしまうわよね。
花の後は害虫がたくさん出てくるしね。
だから、去年の春に
YOUちゃんがバラの苗を買うのを止めたのよ。

あー、思いだした!
去年の春にバラ園に行って、
絶対に今ピエールさんの苗を買うんだって
わたし、言い張ってたわよね。
それで、あいびー先輩に止められたのよね!

そうそう。
もしあの時に苗を買ってたら
どうなってたと思う?

水やりや肥料やりのしかたも分かっていなかったし
いきなり害虫駆除なんて言われたら
たぶん、投げ出してしまっていたかも!
あいびー先輩の言う通り、
秋まで待ってからバラ苗を買って正解だったわ!

そういうこと!
──ねぇ、YOUちゃん。
ちょっとウチのベランダに出てみない?
アジサイやバラの2番花で、ベランダは夏もにぎやか♪

わぁ!
アジサイが咲いている!
きれいねぇ。
こっちの薄紫色の花はなぁに?

それはアガパンサスっていうの。
すごく丈夫な植物で、
虫も病気もつかないし
水やりすら、思いだしたときにあげればいいくらい
強いお花よ!

えぇっ!
そんなに管理が楽なお花があるんですね!
それからこれは──。
ねぇあいびー先輩、バラのように見えるこれは??

バラのように見えるって(^^;
それはバラよ!
ほら、こっちのも、もうすぐ咲くわ!

えっ! これもバラなんですか?
もう夏なのに、どうしてバラが咲くの?
バラには一季咲き品種と四季咲き品種がある!

バラには春にだけ咲く「一季咲き」のバラと
夏と秋にも咲く「四季咲き」のバラがあるの。
この黄色いバラとオレンジ色のバラは
四季咲きのバラなのよ。
どっちのバラも春に一番最初の「一番花」が咲いて
6月下旬から7月初旬に咲くのは「二番花」よ。

夏や秋にも咲くバラがあるの?
それじゃそっちの方が断然楽しいじゃないですか!
毎日のお世話のしがいもあるし!

そうね。
四季咲きは、1年に何度も花を咲かせるから
楽しみが多いバラよね。
でも、四季咲きのバラは、
一季咲きのバラよりも覚えることや作業が多いの。
だから、最初に育てるなら一季咲きのバラをすすめたんだけど
2鉢目なら四季咲きを育てるのもいいと思うわよ。
YOUちゃん、やってみる?

やってみたいですっ!
それに、アジサイやアガパンサスも育てて
あいびー先輩のベランダみたいに素敵にしたいですっ!
バラに組み合わせるなら、手のかからない植物か、一年草を選んで!

バラは、少し手のかかる植物だから
それ以外の植物は、
手がかからないものを選ぶといいわよ。
アジサイやアガパンサスは手がかからないからおすすめ。
あとは、1年草っていって、花が終わったらおしまいの植物を
お花屋さんから買ってきて飾るのも気楽よ。
お花のタグに「一年草」って書いてあるのを選んでね。

夏だと、どんな一年草があるの?
▲ジニア(百日草)
▲ペチュニア(「サフィニア」などの商品名がついていることも!)
▲ヒマワリ(高さ1m以内の矮性タイプが使いやすい)

他にもマリーゴールドとかサルビアとかトレニアとか
お花屋さんの店頭にいろいろあるわよ。
値段はどれも安いから気軽に買えるわ!

わかったわ。
今度、お花屋さんに行ってみますね!
まとめ
今回は「番外編」として、一季咲きのつるバラの咲いていない夏に、ベランダを彩る植物について紹介しました。春だけでなく夏や秋にも咲く四季咲きのバラも少しご紹介。
YOUちゃんは、四季咲きのバラにも興味津々ですね! こうやってどんどんお花が増えていって、一年を通して楽しめる庭になるんですよね!

そういえば、YOUちゃん、すっかりベランダガーデナーね!

なんか自分でもびっくりです!
バラの魔法にやられたって気分ですよ。
お世話した分、ちゃんと花で恩返ししてくれるから
お花ってすごく嬉しいですよね!
▼前回、第14回の記事はこちらです。
▼次回、第15回の記事はこちらです。