バラやガーデンが好きなら、きっと一度は耳にしたことがあるでしょう、「蓼科高原バラクライングリッシュガーデン」の名を。オーナーのケイ山田さんが、情熱を込めて創り上げた、日本で最初のイングリッシュガーデンです。詳細を紹介します!

蓼科高原バラクライングリッシュガーデンは、日本で最初のイングリッシュガーデン。オーナーのケイ山田さんは、そのパイオニア!

蓼科高原バラクライングリッシュガーデン入り口
蓼科高原バラクライングリッシュガーデン入り口 / odysseygate

科高原バラクライングリッシュガーデンは、冷涼な蓼科高原にあります。オーナーのケイ山田さんがこの場所を選んだのも、その冷涼さゆえでした。イギリスに気候が似ているから。その理由で、ここに本格的イングリッシュガーデンを創ることを決意したのです。

当時はまだ日本に「イングリッシュガーデン」という言葉はありませんでした。そして、オールド・ローズのことを知っている人もほとんどいませんでした。「蓼科高原バラクライングリッシュガーデン」は、日本で最初のイングリッシュガーデン、そして、ケイ山田さんは、イングリッシュガーデンとオールド・ローズをはじめとする洋風ガーデン植物を日本に紹介し広めた、パイオニアなのです。

 

さくっと堪能したい方は動画をどうぞ!

▲蓼科高原 バラクラ イングリッシュ ガーデン の四季(10:05)

 

古い絵に描かれたバラはオールド・ローズだったんだ!

ーナーのケイ山田さんがここ蓼科高原に「バラクライングリッシュガーデン」をオープンさせたのは、1990年のことでした。じつはわたしは、オープン直後にこの庭を訪れ、ケイ山田さんにお話を伺ったことがあります。ずいぶん昔のことで、当時まだ芝生ばかりが目立つ庭だった「バラクライングリッシュガーデン」は、動画を見るかぎり今では鬱蒼と木々が生い茂り、花がたわわに咲きこぼれる、風格ある庭に育っているようです。

当時の記憶を頼りに書きますので、間違っていたらご容赦ください。

ケイ山田さんは、もともと「バラ色の暮らし」というレースや花模様の布地を多用した女性らしいデザインの服飾ブランドを家族で経営していました。布地の買い付けのためイギリスに渡ったケイさんは、そこでオールド・ローズと呼ばれる丸くかわいらしく咲くバラに出会います。

そのころ、日本で「バラ」といえば、それはハイブリッド・ティー・ローズを中心としたモダン・ローズでした。花形は、大輪の剣弁高芯咲きです。きゅっと芯が高くなり、開いた花びらの先が中心から左右に分かれて反り返り、剣のように尖った形になります。気品を感じさせる花形ですが、どこかツンとすました印象もあります。

でも、西洋の古い絵に描かれたバラは、そんな形をしていません。ケイさんは、常々それを不思議に思っていたのだそうです。日本のバラと西洋のバラは違うのだろうか? と。

そんなケイさんは、イギリスでオールド・ローズに出会います。モダン・ローズのように整った形をしていなくて、丸く愛らしく咲く、古い絵画に描かれているバラにそっくりな花です。しかもそのバラは、ツンを上を向いて咲かず、枝垂れかかるようにして優しくうつむいて咲くのです。しかも香りが素晴らしい! すっかりケイさんは、オールド・ローズに魅了されてしまいます。

さらにイギリスの庭文化にも感銘を受けたケイさんは、これを日本に持ち帰ろうと決意します。

 

イギリスの庭の植物を、そのまま日本に持ち帰ろう!

スポンサーリンク




こがケイさんの驚くべき決断なのですが。たとえば、日本にイングリッシュガーデンを創るなら、イギリス人ガーデンデザイナーに図面を描いてもらい、それに従って日本にある植物を使って日本の職人さんに造ってもらえばいいのです。それだって可能だったはずです。

でも、ケイさんはそうしませんでした。

イギリス人ガーデンデザイナーに図面を描いてもらい、そこに描かれた植物をそっくりそのままイギリスから日本に持ち込もうと計画したのです! 生きた植物を海外から日本に持ち込むのはとても大変です。飛行機で持ち込むわけにはいきません。船で運ぶ間に枯れてしまうものはたくさんあります。なんとか日本にたどり着いても、最初のころはほとんどすべてが検疫を通らず、廃棄されてしまったのだそうです。

それでもケイさんはあきらめませんでした。

DSC06885
DSC06885 / ume-y

度重なる失敗を経て、ようやく2500本もの植物が日本に届きました。庭を造る場所は決めてありました。イギリスの冷涼な気候によく似た蓼科高原に約1万平方メートルの敷地を確保してありました。ここにイングリッシュガーデンを造るにあたり、ケイさんは、デザイナーのみならず、石工やガーデナーまでイギリスから招へいしたのです。

こうして、莫大な費用と時間と、執念ともいえるほど強い情熱をもって、日本で最初のイングリッシュガーデン「蓼科高原バラクライングリッシュガーデン」は完成しました。

 

バラクライングリッシュガーデンに咲くのはバラだけじゃない!


▲出展:蓼科高原バラクライングリッシュガーデン公式サイト(http://barakura.co.jp/)

ラクライングリッシュガーデンという名称に「バラ」と入っているせいか、バラばかりが咲くバラ園だと思われてしまいがちですが、バラクライングリッシュガーデンはバラ園ではなく庭園です。ここにはバラ(オールドローズ)はもちろん、年間を通じてさまざまな植物が花開きます。

どの季節に訪れても楽しめるように、植物が配置されているのです。

緑の芝生と花のあふれるボーダーガーデン、ガーデンを取り囲む板塀に誘引された植物がみせるウォールガーデン。イギリスでは壁にバラよりも藤を誘引していることの方が多いくらいなのですが、ここバラクライングリッシュガーデンの藤の季節もとてもきれいです。冬の間咲き続けるガーデンシクラメンを広めたのも、ケイ山田さんの功績と聞きました。不思議な模様をもった花、フリチラリアもケイさんが日本に持ち込んでから愛好家が増えたものです。

もちろんパーゴラ並木につるバラが揺れる季節はとてもロマンティックです。

広大な庭園を想像してしまうと肩透かしを食らうかもしれません。よく計算して設計された、コンパクトな中にさまざまな要素が凝縮されたガーデンです。ゆったりとした足取りで散策を楽しんでくださいね。そこかしこに、イギリスのエッセンスを感じ取ることができるはずです。もしあなたが、わたしと同じようにイギリスのガーデン巡りをした経験があるなら、きっとその喜びは少なくないはずです^^

 

植え替えはいつやってもいいんだよ!?

ラクライングリッシュガーデンを訪れたとき、オールドローズの苗を1鉢、購入しようと考えていたわたしは、近くにいたイギリス人ガーデナーに質問しました。

「バラは、いつ植え替えすればいいんですか?」

当時のわたしは「バラは難しい」「バラは決まり事がたくさんある」「花が咲いている間はぜったいにダメだろう」といった固定概念でガチガチでした。ところが、イギリス人ガーデナーは、さも意外そうにこう言ったのです。

「いつ植え替えてもいいんだよ?」

あまりに気軽な感じで応えられて、ずいぶん面食らった覚えがあります。あまりに驚いて、苗を買って帰るのを忘れたくらいです!

あんなふうに、気軽にバラと付き合えたらいいなぁ、と、今でも思います。日本のバラの育て方は、とにかく決まりごとが多すぎますよね! わざと敷居を高くしているんじゃないかとすら思ってしまいます。

 

日本各地にイングリッシュガーデンが増えたけれど、それでもやっぱり、ここは別格!

DSC06908
DSC06908 / ume-y

では「イングリッシュガーデン」という言葉を知らない人はいないくらいです。でも、その大元を作ったのがケイ山田さんの情熱だったこと思えば、彼女のした仕事は素晴らしい功績だと言わざるを得ません。

日本各地にイングリッシュガーデンができていますが、やはりここ「蓼科高原バラクライングリッシュガーデン」は別格です。

「蓼科高原バラクライングリッシュガーデン」は、英国の権威ある専門書に収められ、アメリカのテレビ番組でも広く紹介されています。

ガーデンに興味があるなら一度この庭を訪れてみてください。きっと、さまざまな楽しみと発見があると思います!

 

2017年花の見頃「ローズウィークス」と「バラクラフラワーショー」の日程、開園時間、入園料

ローズウィークス

ラクラに咲くバラや夏の花々が一斉に咲き競う見頃の時期です。

毎年ガーデンツァーやガーデンレクチャーなどが開催されます。

開催期間/2017年6月9日(金)~7月17日(月/祝)

開園時間/9:00〜18:00

入園料/大人1200円・中学生以下無料

(ただし、6/22日~6/26日のフラワーショー期間は別料金)

 

第27回バラクラ フラワーショー

ールドローズの咲く季節に行われる、英国ライフスタイルの祭典です。

ガーデニングレクチャー、寄せ植えの芸術展、英国伝統の楽器バグパイプやハープの演奏。さらに英国を代表する料理フィッシュアンドチップスや本場のアップルパイなど盛りだくさんです。

開催期間/2017年6月22日(木)~6月26日(月)

開園時間/9:00〜18:00

入園料/大人1800円・中学生以下無料

 

訪れた人の口コミは?

5月

5月に伺ったのですが、案内通りクレマチスが清楚に輝いていました。
今日は時間が合わなかったこと、他にも行きたいところがあったことなどでバラクラカフェには行きませんでしたが、次回はここの名物でもありそうなカフェでアフタヌーンティしたいと思わせてくれた英国庭園でした。
計算し尽くされ、キチンと手入れされていて、優雅な気分に浸れたガーデンでした。5月は花のベストシーズンではありませんでしたが、それでも色々な花が目を楽しませてくれ、訪れて良かったです。

7月

7月1日、念願のバラクラに行ってきました。昨年11月に行ったときは、当然花の時期ではなく、クリスマスに向けての模様替え中だったので、次は、絶対に薔薇を見るぞと意気込んで行きました。入場料はちょっと高めですが、とても素敵な庭を見ることができました。中に入ると、バラの香りが押し寄せてくるほどに香り、思わず、深呼吸。アーチをくぐり、イングリッシュガーデンを眺め、バラづくしでした。スコーンと紅茶もおいしく頂き、満足な一日でした。

10月

本格的な英国式ガーデンで、四季おりおりのお花を楽しめます。レストランやカフェ、ギャラリーもありショップも充実しているので、雨が降っても楽しめるところです。テラスで美しいお花を見ながら食事ができたので、ランチ時にあわせると良いかもしれません。

アクセスと施設の案内


蓼科高原バラクライングリッシュガーデンの一角 / odysseygate

アクセス情報

車利用

中央自動車道諏訪IC下車 ビーナスラインを約25分

中央自動車道諏訪南IC下車 エコーライン経由約25分

詳しい地図はバラクラの公式サイト(下記)で確認してください。

電車利用

JR茅野駅からタクシーで約3900円

 

所在地

住所/長野県茅野市北山栗平5047

電話番号/0266-77-2019

 

開園時間と休園日・入園料

開園時間

4月~10月/9:00 〜 18:00

11月~3月/9:30 〜 17:00

休園日

無休

入園料の目安

*入園料は、年によっても月によっても異なります。詳しくはバラクラ公式サイトで確認してください。

ここでは、大人料金の目安を載せておきます。中学生以下は無料です。

12月初旬~3月中旬/無料

3月中旬~下旬/300円

4月初旬~下旬/500円

4月下旬~6月初旬/800円

ローズウィークス(6月初旬~7月中旬)/1200円

バラクラフラワーショー(ローズウィークス中の数日間 6月下旬)/1800円

7月中旬~10月初旬/800円

バラクラ収穫祭(10月初旬の数日間)/1400円

10月中旬~下旬/800円

11月~12月初旬/300円

 

併設施設の案内

ガーデンセンター

植物の苗やガーデニンググッズを販売しています。

ベーカリーショップ

手作りの焼き菓子や、輸入食品、キッチン雑貨などを販売しています。

バラ色の暮らしブティック

植物をモチーフにしたオリジナルプリントのアパレル商品を販売しています。

オランジェリーギャラリー

多目的ホールです。さまざまな展示が企画されます。

バラクラカフェ

軽食やティータイムに利用できる、セルフサービスのカフェです。

テラス席を利用する場合は、ガーデンの入園券が必要です。

営業日/無休

営業時間/10:00~17:00(ラストオーダー16:30)

席数/店内30席&テラス40席

レストラン・ジャルディーノ

通常は予約団体客用のレストランとして営業しています。

イベント期間は、一般客もランチで利用できます。

営業時間/11:00~14:30

利用には、ガーデンの入園券が必要です。

ガーデニングスクール

入会費無料で、1回から体験できるガーデニングスクールを開校しています。

詳細は公式サイトで確認してください。

 

蓼科高原バラクライングリッシュガーデン公式サイト

*変更になる場合もありますので、お出かけの際には、必ず公式サイトでご確認ください!

 

cropped-rose1.png

スポンサーリンク