バラの分類/バラの花びらの模様─8つの複色の種類をご紹介!

      2017/05/03


バラには赤バラ、白バラと一言で言い表せない複雑な花びらの色をもつバラがたくさんあります。たとえば、花びらの中央は黄色でまわりが赤いとか、表と裏で色が違うとか、2色が入り混じったような花びらのバラも。ここでは花びらに2色以上の色が入った、複色の模様を8種類、紹介します。


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バラの花びらは、色の入り方により単色と複色に分けられます

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▲ピンク色の単色のバラ「アンジェラ」

びらがすべて一つの色の花を「単色」と呼びます。花の印象がはっきりとしたバラですね。写真のアンジェラはやや濃いめのピンク色の単色のバラです。

ピエールドロンサール

▲白とピンクの複色のバラ「ピエール・ドゥ・ロンサール」

同じピンク色でも「ピエール・ドゥ・ロンサール」は、周りがアイボリーがかった白色で、中央にいくほど桃色になります。この微妙なグラデーションがなんともきれいなのですが、こういう2色以上の色が入った花を「複色」と呼びます。「バイカラー」と呼ばれることもあります。

複色の花は、単色の花よりも奥深い印象がありますね。

複色のバラの模様を8種類に分けて紹介しましょう!

 

複色の模様の入り方8種類

1、「絞り模様」または「マーブル模様」は、不規則な縦縞模様

Rosa gallica versicolor

▲絞り模様の「ロサ・ガリカ・ヴェルシコロール」(または「ロサ・ムンディ」)

びらに濃いピンク色と薄いピンク色が複雑な模様を描いている「ロサ・ガリカ・ヴェルシコロール」。こういう縦方向に複雑な形で異なる色が入る花びらの模様を日本語では「絞り」(しぼり)、英語では「マーブル」と呼びます。

「絞り」は、布を糸で括るなどして不規則な染まらない部分を作る染色技法です。花びらに現れた不規則な模様が、絞り染めの模様に似ていることから日本語ではこういう花びらの模様を「絞り」と呼んでいるようです。英語では「マーブル」(marble)と言いますが、これは「大理石」の意味。花びらの模様を大理石の模様に見立てているのですね。

Aburacadabra

▲黄色と黒みの強い赤の個性的な絞り「アブラカダブラ」(ただし、写真では黄色は退色して白になっています)

はっきりとした色を組み合わせた絞りのバラは、とても個性的な印象です。写真のアブラカダブラは、2002年ドイツのコルデス社で作出されたフロリバンダ系統のバラ。

絞り模様(マーブル模様)のバラは、フランスのデルバール社がたくさん作出しています。

 

2、花びらの縁だけに別の色が載る「覆輪」

ピース

▲淡い黄色の花びらにピンク色の覆輪、「ピース」

びらを縁どるようにして別の色が載る模様の花は「覆輪」(ふくりん)と呼ばれます。写真のピースは典型的な覆輪の花です。淡い黄色の花びらの、先だけがピンク色に染まっています。


Rose, Baron Girod de l’Ain, バラ, バロン ジロー ド ラン, / T.Kiya

▲濃い赤色の花びらの縁にごく細い白の覆輪がかかった「バロン ジロー ド ラン」
上の写真のように、覆輪の中でもごく幅の細いものを「糸覆輪」といいます。

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▲白い花びらに赤い覆輪、「ジュビレ ドゥ プリンス ドゥ モナコ」

覆輪のバラの中には、咲き進むと色が変化していくバラがあります。

上の写真は「ジュビレ ドゥ プリンス ドゥ モナコ」(Jubile du Prince de Monaco)。故グレース王妃の夫、元モナコ公国元首レニエ3世の即位50周年記念に捧げられたバラです。このバラは咲き始めは白バラの縁に細く赤の覆輪が入っているのですが、咲き進むにつれ覆輪の赤の範囲が広くなっていきます

 

3、花びらの表と裏が別の色

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▲表が桃色で裏が白みの強い杏色の花びら「マリー・マーガレット・マクブライド」

初に紹介したように、花びらがすべて同じ色の場合は「単色」、いくつかの色が入っている場合には「複色」または「バイカラー」といいます。バラの中には花びらの表と裏とで異なった色の花びらをもつバラがありますが、これをどう呼ぶのでしょう? 少し調べてみたのですが、「複色」「バイカラー」と書かれているものしか発見できませんでした。「リバーシブル」なんて呼び方があれば分かりやすいのですが!

 

4、花の中央にはっきりした赤や紫が入る「ブロッチ」

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▲ロサ・ペルシカゆずりのはっきりとした赤い目(ブロッチ)が入る「タイガー アイズ」

の中央にはっきりとした色が入るのが「ブロッチ」です。中近東原産の原種バラ「ロサ・ペルシカ」には、はっきりした赤い「ブロッチ」が入る性質があり、この「ロサ・ペルシカ」を交配の親として作出された系統のバラ(ペルシカ系統)には、赤や紫のブロッチの入る品種があり、どれもエキゾチックで個性的です。

ペルシカ系統のバラは、オランダ・インタープランツ社の「バビロンシリーズ」のバラです。

 

5、花の底が白い「底白」と、底黄(?)

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▲底白のバラ「マジカル・ミラクル」

びらの中心部分が円く白や黄色になる品種は、通常ブロッチとは呼びません。中心部分が白くなる品種は「底白」と呼ばれます。

Cocktail

▲花の中央が黄色になる「カクテル」

花の中央にはっきりした黄色が現れる品種は、たとえば、2015年 リヨンでの世界バラ会議で殿堂入りしたカクテルがあげられます。「カクテルは弁底が黄色」という表記を見かけます。「底白」にならって「底黄」という言い方があるのかどうかは・・・不明です。

 

6、絞りよりも繊細なかすり模様「ハンドペイント」

Rose, Karen, バラ, かれん,
Rose, Karen, バラ, かれん, / T.Kiya

▲絞りよりも繊細な筆でさっとなでたようなかすり模様が入る「かれん」

びらの縁にごく細い覆輪白いかすりが入る模様を「ハンドペイント」と呼びます。ハンドペイントは気温が低いほどきれいに現れるので、秋バラの方が見ることができます。世界初のハンドペイントの品種は1971年に作出された「ピカソ」です。写真の「かれん」は、比較的安定してハンドペイントの特徴が現れる品種です。

 

7、花びらの中央にはっきりした縦ライン「ステイブル・ストライプ」

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▲赤い花びらの中央に黄色のラインが入る「アール・ヌーヴォー」

種数としては少ないけれど、花びらの中央にしっかり1本のラインが入るバラがあります。こういうタイプの模様は「ステイブル・ストライプ」と呼ばれています。写真の「アール・ヌーヴォー」の色違いに、オレンジ色に黄色い縦縞がはいる「アール・デコ」という品種もあります。

 

8、咲き進むと花色が変化する「色変わり」

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▲黄色、オレンジ色、ピンク色と次々色を変えてゆく「サハラ’98」

き進むと花色が変化してゆくバラを「色変わり」といいます。写真の「サハラ’98」は、咲き始めは黄色で、咲き進むとオレンジ色からやがてピンク色へと変化していきます。1株で何種類ものバラを混ぜて植えているように見えて華やかです。

 

まとめ

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花びらに複数の色が現れる「複色」のバラ。その模様の現れ方により、さまざまな呼び分けがあるんですね。どれも個性的で、楽しいバラたちです。今回は8種類の複色の現れ方を紹介しましたが、細かく調べればもっといろいろあるようです。

庭よりも、間近でバラを見るフラワーアレンジメントに使う切り花のバラには、さらに複雑な色をもつ複色のバラがたくさんあります。それらの品種が、やがて庭植えでも楽しめるようになるのでしょうね。楽しみなことです!

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ところで、最初にもどってこの「ピエール・ドゥ・ロンサール」。まわりがアイボリーがかった白で中心にいくほどピンク色になるグラデーションが美しい品種なのですが、こういう色の現れ方を指す言葉ってないんでしょうか? 他にもこういうタイプの色の現れ方をするバラってあると思うのですが。ご存じな方、どうぞ教えてください!

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